« 教育再生懇談会の答申だってさ | トップページ | ふじみ野市のプール事故・刑事裁判判決 »

2008.05.25

アメリカのカルト宗教騒動

AFP BB より「一夫多妻制教団の子ども、州当局に監護権なし 控訴審

【5月24日 AFP】(一部更新)米テキサス州の一夫多妻制をうたう宗教団体「末日聖徒イエス・キリスト教会原理派(Fundamentalist Church of Jesus Christ of Latter Day Saints、FLDS)」の施設から虐待されていたとみられる女性や子ども多数が保護された問題で、テキサス州控訴裁判所は22日、子どもたちは急迫の危険にさらされているとは言えないとして州当局が子どもたちを施設から退去させる権利を認めない裁定を下した。

4月3日に教団施設を立ち入り調査した州当局は、組織的な性的・肉体的暴行が行われていたとして女児250人と男児213人を監護下に置いていた。当局は、思春期を迎えた女児たちが中年の「精神的夫」との性行為を受け入れるよう「教育され」、男児たちは虐待の連鎖を存続させるよう洗脳されていたと主張。

しかし控訴裁判所は「急迫の」危機にない子どもたちを保護するのは州児童保護局の越権行為だと指摘。

裁定文では「この特殊環境で育った子どもたちの肉体的健康や安全が将来にわたって脅かされるかもしれないという証拠は、あらゆる訴訟過程を経ずに即刻退去させるという極端な措置を行使することの正当な理由にはならない」とされた。

現在グループホームに保護されている子どもたちが親元に戻る時期について現時点では明らかになっていない。

裁判所はまた、10日間の州監護期間延長を命じた判事に対し命令の取り消しを命じた。州当局は23日夜、控訴した。(c)AFP

この事件は、4月5日の報道で明らかになりましたが、AFP BB は以下の関連記事を挙げています。

2007年09月14 20:09FBI「10大最重要指名手配犯」の教祖、公判で罪状を否認
2007年09月26 11:11FBI「10大最重要指名手配犯」、一夫多妻制の教団教祖に有罪評決
2007年11月21 12:57暴行共謀罪で有罪の一夫多妻制の教団教祖、最高で終身刑の判決が下る
2008年04月05 16:29米当局、少女52人を保護、一夫多妻制の教団農場から
2008年04月06 23:31米テキサス一夫多妻制教団、モルモン教会に立てこもり
2008年04月07 15:06米テキサスの一夫多妻制教団施設、女性ら219人を保護
2008年04月08 12:08米テキサスの一夫多妻制教団施設から、子ども・女性計534人保護
2008年04月09 21:30一夫多妻制教団施設で性的虐待、児童保護局
2008年04月11 12:10米テキサスの一夫多妻制教団施設、「初夜」のためのベッドを発見
2008年04月11 14:09【図解】重婚を支持する米宗教団体「FLDS」の施設
2008年04月18 14:03一夫多妻制教団施設から保護の子ども、今後の措置をめぐり混乱
2008年04月19 18:55FLDSの子供たち、引き続き州の保護下に
2008年04月29 12:16米教団施設から保護の10代少女、半数以上が出産・妊娠経験あり

2007年9月14日の報道は、

教祖のウォレン・ジェフス容疑者が2件の婦女暴行ほう助などの罪に問われているの公判が13日、ユタ州の裁判所で開かれた。

同容疑者は信者の14歳の少女に対し、いとことの結婚と性行為を強要した罪に問われているが、いずれの容疑についても否認した。

で始まっていて、2007年11月21日の報道で終身刑の判決が下りました。

2008年4月5日の報道では州当局が教団内から子供女性の保護に乗り出したことが明らかにされました。
4月3日おこなわれた捜索のきっかけは、通報があったとのことですが内容は不明であり、通報自体もいたずらであったとされています。
捜索に入った途端に52人を即座に保護したとは、相当ひどい状況であったのだろうと推測できます。

【4月5日 AFP】米テキサス州西部のシュライヒャー郡当局は4日、同郡エルドラドの末日聖徒イエス・キリスト教会原理派の農場から生後6か月から17歳の少女52人を保護した。

【4月7日 AFP】米テキサス州エルドラドの農場で、児童虐待容疑で捜査対象となっている「末日聖徒イエス・キリスト教会原理派」の信徒らが施設内に立てこもっていた事件で、州警察当局は6日夜、教団施設から、女性や子ども219人を保護した。
教団関係者が施設内の捜査を拒んだことから、数時間のにらみ合いの後、警察の特殊部隊が踏み込んだ。教団側からの抵抗はなかったという。報道によると、捜索の範囲はまだ教団施設の半分程度にとどまっている。

【4月8日 AFP】米テキサス州エルドラドで、児童虐待や性的暴行などの容疑で捜査対象となっている「末日聖徒イエス・キリスト教会原理派」の信徒らが、施設として使用している農場内に立てこもっていた事件で、地元当局は7日、これまでに子どもと女性計534人が保護されたと発表した。
裁判所は、虐待を受けていた疑い、または差し迫った虐待の危険があるとして、施設からすべての子どもを保護するよう指示していた。

3日がかりの大騒動だったようです。
これで一段落と思われたのですが、2008年4月18日の報道で新たな局面に入ります。
一夫多妻制教団施設から保護の子ども、今後の措置をめぐり混乱

【4月18日 AFP】米テキサス州の一夫多妻制をうたう宗教団体「末日聖徒イエス・キリスト教会原理派」の施設で、虐待されていたとみられる女性や子ども多数が保護された事件で、保護された子ども416人の今後が問題となっている。

州裁判所には17日、保護された子どもの両親ら200人近くとその弁護士ら約350人が詰めかけ、健康記録の提出や、今回の件が信教の自由の侵害にあたるかといったことについて議論となった。

妨害なども発生し、審理は中断。
担当判事がいらだった様子で「裁判所は個人の宗教的行為や信教の自由を決定する場所ではない」「子どもたちが両親のもとに返されるべきなのか、施設の保護下に置く必要があるという十分な情報はあるのかを判断しようとしているのだ」などと述べた。

テキサス州法は、子どもを保護した場合は14日以内に仮処分命令が、60日以内に正式な決定が下されなければならないと規定している。

州児童保護局は、教団の施設から未成年の少女らが男性信者と法的根拠のない「精神的な結婚」をさせられていた証拠が見つかったとして、保護された子どもたち全員を州当局の保護下に置くよう求めている。

一部の弁護士は、問題の男性信者が施設から退去した上で、児童保護局の監視下で子どもたちが母親と施設で居住することを認める妥協案を提示している。(c)AFP

その後にどのような法的な争いがあったのかは、分かりませんがいわゆるカルト問題ではありがちなことで、子供、親、社会の三者の関係に法律が介入するのですから、混乱は致し方ない。
その上、子供の人権保護という観点では公開の裁判で決着させることも出来ないし、さらには時間的な余裕もない。
極めて対処が難しくなります。

今後の展開に注目したいと思います。

5月 25, 2008 at 01:15 午前 海外の話題 |

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/2299/41309077

この記事へのトラックバック一覧です: アメリカのカルト宗教騒動: