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2008.03.11

フィルタリング問題

朝日新聞より「携帯フィルタリングで「過剰規制」 防災情報もダメ?

防災情報もスポーツニュースも有害?――。
有害サイトから子どもを守ろうと、携帯電話各社が始めた接続規制(フィルタリング)が、「過剰規制」の一面を見せ始めた。
児童買春やいじめの舞台になるとして、掲示板やブログなどの機能を持つサイトを規制対象にしたところ、自治体の防災ブログまで閲覧できない状態に。
「だれが有害か否かを判断するのか」をあいまいにしたまま規制したことが、混乱を増幅させている。

埼玉県は07年11月、楽天と協定を結び、災害や食中毒などに関する情報を発信するブログを開設。職員が簡単に書き込めるというブログの特徴を生かし、台風や地震情報をリアルタイムで配信する仕組みだ。1日に200~300件のアクセスがあるが、2月以降「携帯だと見られない」という報告が寄せられるようになった。

携帯各社は2月までに、18歳以下の利用者についてフィルタリングの原則化に踏み切った。保護者が拒まない限り、ネット接続を制限。
ブログは見知らぬ者同士が連絡を取り合えることを理由に、規制対象とされた。

パソコンだと閲覧可能とはいえ、災害時に役立つのは携帯電話。県広聴広報課は「外部からの書き込みは受け付けていないのに、ブログ形式というだけで『有害サイト』扱いとは」と驚く。静岡県や宮城県の防災ブログも同様に閲覧できないケースがあるという。

携帯会社のお墨付きを得た公式サイトでも、フィルタリングの網がかけられる。新聞各社が運営するスポーツニュースのサイトの一部は、読者との交流や情報提供コーナーが掲示板機能を持つとして、規制対象にされかかった。実際はスタッフが目を通してから掲載する仕組みで、「掲示板」ではないという。

どのサイトを規制するかは携帯各社の責任だが、リストをつくるのは専門会社「ネットスター」(東京)。同社はキーワードで検索したり、担当者が実際に見たりして、サイトを「アダルト」「薬物」など75項目に分類。携帯各社はこのリストをもとに、規制対象を決める。

ネットスター社は「リストはあくまで項目分けで、有害か否かを判断しているわけではない。掲示板やブログ機能があれば『コミュニティー』に分類する」と話す。

リストに基づく規制範囲は携帯会社によって多少異なるが、ひとつの項目については基本的にまるごと規制。サイトごとにきめ細かく吟味することはないという。

ある携帯会社は「個別サイトの中身に踏み込んで、有害かどうかを判断するわけにはいかない。総務省の要請で十分な準備をしないまま規制に踏み切ったことは事実だが、子どもの安全問題である以上、まずは広く規制して、問題があれば修正する」と話す。

NTTドコモは、一律規制を見直し、利用者側で規制範囲を変更できる方式の検討を始めた。しかし、システムの大幅な変更が必要で、具体的な導入時期は明らかにできないという。

現行の規制が続けば、1兆円規模に達したとされる携帯ビジネスの急成長に水を差しかねないとして、業界団体「モバイル・コンテンツ・フォーラム」は第三者機関がサイトの健全性を認証する制度を提案。4月からの運用開始をめざし、基準づくりを急いでいる。

しかし、コンテンツ事業者の間には「膨大な数のサイトを本当に認証しきれるのか」「健全サイト救済という業界側からの視点では、利用者の理解を得られない」などと、認証制度を疑問視する声もある。

金曜日に区立図書館で定期的に行われているビジネス相談会の当番を務めていました。
どなたも相談には来なかったので、時間つぶしに備え付けのPCで遊んでいました。
区立図書館は教育委員会に属しているので、教育委員会経由のネット接続となります。これは学校と同じ事です。

そこで知ったのが「ブログは掲示板と同じ扱いでフィルタリングの対象」でした。

実際にやったのは、自分のPCではありませんからブックマークがないわけで、仕方ないから Google から始めます。

  1. サンケイ新聞のサイトに飛ぶ
  2. このページの一番下にあるリンクで姉妹サイトのIZA(イザ)に飛ぶ
  3. IZAのページの中ほどにある「記者ブログ」をクリックする。

記者ブログはフィルタリングの対象で見ることが出来ませんでした。

それではと企業サイトなどを見てみるとこれは見た範囲ではブロックされていません。
ブログによる被害の可能性と、企業サイトなどでヘンテコな商品を紹介されることのどちらが問題が多いのだろ?と考えてしまいました。

フィルタリグの考え方として「掲示板で意見交換するから良くない」という発想自体がヘンではないのか?

高校だと、情報教育を積極的にやると指定されている学校もあって、フィルタリングもカスタマイズされています。
ここまで許しても良いのか?という高校も見たことがあります。

ネットワークをめぐる法律の整備や規制については、一方で過激な自由主義(?)があり、片方に表現の自由問題、反対側に深刻な被害といった具合に、非常に複雑な現実に対してあまりにも乱暴なところで決めて「これで大丈夫」のような作る側の自己満足といったところになっていると感じます。

少年サッカーチームの連絡用掲示板が使えなくなった、という報道もありました。
こんな事を考えると、「ブログ・掲示板の一律規制」はフィルタリングとしてもダメなんでじゃないでしょうか?

3月 11, 2008 at 09:43 午前 ウェブログ・ココログ関連, 教育問題各種 |

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コメント

 一律除外以外の方法では、健全であるという判断を倫理協会みたいな組織を立ち上げて、ケータイで表示するための申請されたページについて、審査をおこない認可ページをデータベース化するという手法が必要となりますが、それはそれで大変でしょうね。
 一律除外してから、現実にあわせて例外事項を設定するのと、どちらが有効であるかの判断に失敗してしまったということでしょうか。

投稿: Nari | 2008/03/12 21:08:42

Nari さん

新聞記事にもありますが、どうもフィルタリングの仕組みを作っただけで中身は検討していないようですね。
だから現実は教育委員会のフィルタリングも学校側の設定で変えられるようなっています。
こうなるとなんか「フィルタリングしています」というアリバイ作りなのかな?とすら思います。

昨日中学3年生180人ぐらいを相手に「インターネットでの危険性」といった趣旨のは話をしてきました。
危険について話して良いと言うことだったので、自殺サイト、闇の職業紹介所によって起きた殺人事件、2001年のイスラエルで起きた史上初のインターネット利用殺人事件、といった具体的な事例を紹介したのですが、質問で「規制できないのですか?」となりました。

現実の話を紹介したこともあって「規制するべきだ」では説明にならないわけで、当然のように「言葉で規制しても、別の言葉に置き換えて続くから規制ではなくて、インターネット社会がそういうサイトを排除するように変化するしかない」と説明しました。

中学生向けに「インターネットとは」の説明を作っているときに昔は使われていた「インターネット=雲の絵」を利用したのですが、これは絶妙な表現だなと再確認しました。

インターネットは現実の社会そのものだから、使ってい人たちか作っているわけです。
先に仕組みを作ってそれを利用するものではない。
だからインターネットは雲の絵になるわけで、ピラミッドの絵にはならない。

こんな事を考えると、フィルタリングは最終的にコストとの問題になるでしょう。
仕組みの巧拙を考えるのがどこまで有効なのか?なんて思っています。

投稿: 酔うぞ | 2008/03/13 10:30:48

>こんな事を考えると、フィルタリングは最終的にコストとの問題になるでしょう。
仕組みの巧拙を考えるのがどこまで有効なのか?なんて思っています。

「検索」=該当の情報を探す
「フィルタリング」=該当の情報を除外する
というところは、仕組みの巧拙も関わってくるとは思いますが、一番重要なのは「該当の情報」の把握ではないでしょうか?
検索でいえば簡単ですが、検索者側が漠然としたイメージしか持たず、不十分なキーワードで検索すれば絞込みが不十分で広範囲の情報がヒットしてしまいます。
「フィルタリング」では、「何が有害か」「何を規制対象にするか」の根本部分がはっきりしなければ、コストがかかってくるし仕組みにも工夫をこらすがあまり成果があがらない、ってことになりそうですが。

投稿: 北風 | 2008/03/14 8:17:07

北風 さん

わたしはパソコン通信時代のNIFTY-Serveの管理者でしたので、人の手で掲示をチェックするのが当たり前の世界にいました。

それと同じことが今は出来るわけもないです。

そうなると、機械的に使われている言葉でチェックするぐらいしかないわけですが、チェックされそうな情報を流す側が意図的に隠語にしていくといった変化をするに決まっています。

程度問題ではありますが、機械がチェックしても意図的に情報を流すことに対抗するのはほぼ無理でしょう。

そうなると、機械的なチェックの精度を上げるために年中検査する必要が出てくるでしょうから、当然コスト高になる。

そういういわば無限の鬼ごっこをする意味があるのか?ということでしょうね。

投稿: 酔うぞ | 2008/03/14 20:23:41

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