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2008.02.03

司法試験は右往左往か?その4

東京新聞より「弁護士希望の修習生 3人に1人が就職難 日弁連調査

司法試験に合格し、二〇〇八年中に弁護士登録を希望する司法修習生約二千二百人のうち、八百人ほどが弁護士事務所など就職先をみつけられない恐れがあることが、日本弁護士連合会(日弁連)の調査で分かった。
司法制度改革による合格者急増が理由だが、三人に一人の就職難という数字は関係者に衝撃を与えそうだ。

日弁連は昨年八月から九月にかけ、全国の法律事務所を対象に来年度の求人計画についてアンケートをした。

司法試験に昨年合格し、その後の司法修習を今年中に終了する予定者は二千四百余人。その九割の約二千二百人が弁護士登録をすると予測されている。

ところが、アンケートに基づく推計では来年度の弁護士の求人需要は千四百人。その差、八百人ほどが就職難に直面する懸念が強まった。

同様の求人調査は一昨年も実施され、やはり数百人の求人不足が指摘されたが、その前年は逆に求人数が求職者数を上回っていたため、大半が吸収された。だが、来年度はそうした「持ち越し」もない。

裁判官や検察官も含む法曹人口約二万九千人のうち、弁護士の数は約二万五千人。司法試験の合格者数は九九年には年千人ほどだったが、政府は〇二年三月、司法制度改革審議会の報告を基に司法試験合格者を一〇年までに三千人に増やす計画を閣議決定した。

だが、合格者の質の低下や年収が極めて低い「ワーキングプア・ローヤーズ(法律家)」の存在が注目され、鳩山邦夫法相は先月下旬、一〇年以降の合格者数削減も視野に入れた見直しの検討を明らかにしていた。

  1. 「司法試験は右往左往か?」
  2. 「司法試験は右往左往か?その2」
  3. 「司法試験は右往左往か?その3」

と司法試験合格者の適正数を考えてないのではないか?とする方向で記事を作りましたが、あまり前提が明確ではないとはいうものの継続的に年間3000人の法曹人を養成する理由はないでは?というが結論になっています。

実際の就職見込についてのリポートが出てきたわけですが、需要が1400人というのは、法曹人口が静止状態であると仮定すると2万9千人から1400人が減るからその穴埋めに必要な人数となります。4.8%に相当します。

データの検討以前に、調査自体が全国の法律事務所を対象に来年度の求人計画についてアンケートなのですから、基本的には法曹人口の増加をどう見るか?と考えた場合の、少ない方の数値であろうと思います。

一方で、法律事務所にとっては工場のように初心者でも出来る仕事は少ないでしょうから(誰でも出来るのなら弁護士資格は不要だから)おそらくは法律事務所自体の継続という観点での新人採用は、学校に似ているのではないか?と想像します。
卒業生と同数が入学することで学校は同じ規模で継続します。

そうなると、元々の法曹人口を増やそうという計画に対して既存の法律事務所の意向を調査しても、元々増えない数字じゃないのか?と思うわけです。
単純にいえば、法律事務所が増えて新人放送かが働く場が増えること、が前提で法曹人口全体の増加になっていくわけです。

もちろん、既存の法律事務所の大型化ということでは弁護士法人制度が出来ましたが、今の段階では意外と少ない。
どうも法律事務所の大型化ということも現時点では活発化しているとも言えないようです。

こんな判断で、1400人の求人があるから2万9千人中の4.8%の人が引退するのであれば、年齢層の片寄り具体的には団塊世代の弁護士が意外と多いのかな?とも思えます。

一方では法曹人口も高齢化問題があり、片方では将来の法曹人口の適正数とそれをまかなうための養成計画がはっきりしないというのは、どうしたものでしょうか?

とりあえず無理と思われるのは、年間3000人養成計画でこれは長期間続くとは思えません。
早急にしっかりした法曹人養成計画を作るべきでしょうし、それも「今年は」といった事ではなく、将来の法曹人口の変化に対応するためにそれなりの計画をしっかり作ることが必要だろと思います。

今回の、日弁連の調査はそういう観点では乱暴すぎます。

2月 3, 2008 at 03:52 午後 国内の政治・行政・司法 |

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コメント

>>今回の、日弁連の調査はそういう観点では乱暴すぎます。

仰るとおりだと思います。諸悪の根源は司法制度改革審議会で、根拠なく年3000人を打ち出してしまい、しかも日弁連が積極的に反対しなかったことにあるわけで・・・その時の態度に今の日弁連執行部も縛られてしまっているのかな、という気もします。

投稿 みのりん | 2008/02/03 19:41:08

>日弁連が積極的に反対しなかった

もとの3000人というのもどうもドンブリ勘定としか思えないのですが、じゃあ精密に需要予測するのにはどうすれば良いかの?というところで止まってしまったのではないでしょうか?

実は今では技術的にはそう難しいことでないですが、シミュレーションソフトをパソコンで動かせば、仮定の範囲でありますが大体は判るものです。
ただ、いかにも大げさという感じで嫌われのかもしれませんが・・・・・・・。

その程度の手間も掛けないで情報を出すというのは綿密ではないし、わざと粗いデータを示すことに意味があっただろうと邪推しております。(^_^;)

投稿 酔うぞ | 2008/02/04 0:53:17

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