サイバー VS 文科省
読売新聞より「サイバー大学、本人確認せず単位…文科省が改善指導へ」
すべての講義をインターネット上で実施している「サイバー大学」(昨年4月開校、吉村作治学長)が、在校生620人のうち約200人の本人確認をしていなかったとして、文部科学省は近く、改善指導に乗り出すことを決めた。
この中には、大卒資格の取得に必要になる単位を得ていた学生も多く、同省は、講義を履修した学生だけに単位を付与するよう定めた「大学設置基準」に違反する疑いが強いと判断した。4月までに学生全員の本人確認を完了しなければ、学校教育法に基づく改善勧告も検討する。
福岡市に本部を持つサイバー大は、パソコンを使えば、どこでもネット上の講義を受講できることや、一般の通信制大学のような「スクーリング(面接授業)」を一切しないことが特徴で、「一度も通学せずに大卒資格が取得できる」とPRしている。
文科相の諮問機関「大学設置・学校法人審議会」では一昨年秋、大学の設置を認可するにあたって、「学生本人が、ネット上の講義を受講していることをどう把握するのか」などという問題点を指摘。〈1〉入学時や受講時、単位の認定や卒業判定の際には、何らかの方法で学生が本人かどうか確認する〈2〉少なくとも入学時は学生本人と対面する――など11項目の「留意事項」を伝え、大学側は、学生に与えたICカードがなければ、ネット上で講義を閲覧できないシステムを取るなどと回答していた。
しかし、こうしたICカードのシステムはまだ実施されておらず、昨年4月から始まったネット上の講義は、学生に与えたIDとパスワードをパソコンの画面に打ち込めば閲覧可能で、大学側は2007年度前期の単位を、この閲覧履歴と、ネット上で実施する試験をもとに認定していた。
文科省は、受講者が学生本人かどうかを、パソコンに取り付けるカメラで確認する方式の対面も認めていたが、大学側は、在校生のうち約200人は1回も対面やカメラで本人確認をしていなかった。現状では、他人に講義や試験を受けさせて、大卒資格を得ることも可能なため、文科省は「大学設置基準を満たしていない疑いがある」として指導に乗り出すことを決めた。
サイバー大の渡辺開也・事務局長は「文科省の指摘があれば、真摯(しんし)に受け止める。本人確認については今年4月までに完了させたい」としている。
タイトルを読んだときに「どういうことだ?」と思ったのだが、なんでこんなことを開校後の今頃になって文科省は問題にしたのだろう?
「学生本人が、ネット上の講義を受講していることをどう把握するのか」などという問題点を指摘。など11項目の「留意事項」を伝え、大学側は、学生に与えたICカードがなければ、ネット上で講義を閲覧できないシステムを取るなどと回答していた。
- 入学時や受講時、単位の認定や卒業判定の際には、何らかの方法で学生が本人かどうか確認する
- 少なくとも入学時は学生本人と対面する
しかし、こうしたICカードのシステムはまだ実施されておらず、昨年4月から始まったネット上の講義は、学生に与えたIDとパスワードをパソコンの画面に打ち込めば閲覧可能で、大学側は2007年度前期の単位を、この閲覧履歴と、ネット上で実施する試験をもとに認定していた。
ICカードの有無が問題になるのか?
それなら、インターネットバッキングなど全滅ではないか?
もちろん、クレジットカードの番号を携帯電話で送信するといったこともダメだ。
確かに、サイバー大学がうまく行くものかは疑問無しとはしないが、それがICカードの有無でないことは明らかだろう。
「大学設置・学校法人審議会」が仕組みを理解していなかったのではないか?
わたしもどういう仕組みで大学の授業を成り立たせるのか、詳しいことを知らないこともあって、今ひとつ理解できていない。
インターネットは「通信」であり、通信制の大学は沢山あるのであって、その点からも何が問題なのか理解できない。
以前から批判している、携帯電話の学校への持ち込みについて学校現場に丸投げで仕方ないから総務省がキャリアーと交渉するようなことになっても、いまだに何もしない文科省のネットワークに対する極度の無責任ぶりがここでも表れたと言うべきだろう。
今になって、双方向メディアであり大学・研究機関が引っ張ってきたインターネットについて「知らぬ存ぜぬ」で押し通そうとする文科省などいらない。
1月 21, 2008 at 09:52 午前 教育問題各種 | Permalink
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読売online:サイバー大学、本人確認せず単位…文科省が改善指導へ 酔うぞさん 続きを読む
受信: 2008/01/21 14:19:23
コメント
こんにちは。
日本もソーシャル・セキュリティ・ナンバー(「国民総背番号制」でもいい)を導入すればいいんですよ。
愛煙家なのでtaspo(タスポ)カードの申請書をもらってきたのですが、本人確認が運転免許証等の「コピー」でいいというのがとても気になりました。
住基ネットがもっと成功していれば、それで済んでいた話かとも思うのですが。
投稿: いかちょー | 2008/01/21 17:10:10
じゃなくて、誰が何をどう守りたいかが根本的に違う。
住基ネット
本人は、他人に使われまいとする。
他人になりすまされて証明書をとられて面倒なコトになったら困るから。
悪用されまくりでは信用を落とすから、行政側はまじめにセキュリティの維持につとめる。
ネットバンク
本人が他人に使わせることはない。
暗証番号とかを知られてお金を盗まれるかもしれないから。
お金取り放題だと銀行の信用にも関わるから、銀行側もまじめにセキュリティを高める。
サイバー大学
他人にIDを使わせたがるのはこの場合本人である。
代返されるとシステムが成り立たないから、大学側はセキュリティを高めて本人以外使えないようにしたい。
サイバー大学では、セキュリティ上の最大の穴を積極的に作るのが利用者本人であるという点が、他のシステムと違うのでは。
投稿: apj | 2008/01/21 20:55:36
根本的に、従前の大学と同レベルに置くことが出来るサイバー大学は出来ないのじゃないのか?
と思うのでありますよ。
代返だって昔からあるし、他人のレポートの丸写しもある。
だから、大学側は「顔を突きあわせての授業」や「実験・実習」などで本人じゃないと出来ない仕組みをどこかに入れていた。
それが「学校に顔を出さないでもOK」とすると、そりゃ同じには出来ません。
出来ないことは誰でも分かると思うんですよねぇ。
だから認可した時点でそれは織り込み済みだろうと。
そうなると、apj さんの指摘する「本人以外に使えないようにしたい」は「当然何とかしているのだろう」と思うわけですよ。
そりゃ「出来るわけ無いだろう」という面はありますが、それだと「代返し放題の大学」になるからそもそも大学として成立しない。
大学として成立しない仕組みを文科省は認可するわけがない。
あるいは、成立しなくなることを文科省は理解していなかった。
わたしは、こっちの説を採るわけであります。
投稿: 酔うぞ | 2008/01/21 21:13:34