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2008.01.13

台湾の総選挙・与党惨敗

昨日(2008/01/12)の台湾の総選挙は、定数113議席に対して

与党民進党27議席24%
野党国民党81議席72%

と野党国民党の圧勝となりました。

台湾の政治体制は大統領制と言って良く総統選挙が3月22日にあります。
陳水扁総統は民進党の主席(党首)ですが、選挙の惨敗で党主席を辞任する異なりました。

陳水扁総統は台湾の独立を目指していて、総統選挙では台湾独立について国民投票を実施するとしていました、これに対して国際世論はアメリカも日本も現時点の対話独立に反対を表明していました。

日本の新聞は、朝日新聞が中国よりの観点から大きな記事を作り、サンケイ新聞が反中国よりの観点から複数の記事を出しています。

朝日新聞より「台湾立法院選、野党国民党が圧勝 与党、総統選に打撃

台湾の国会にあたる立法院の選挙(一院制、定数113)が12日、投開票され、中央選挙委員会の発表によると、野党国民党が3分の2を超える81議席を獲得した。国民党にとって歴史的な大勝で単独過半数は98年選挙以来。与党民進党は27議席にとどまり、諸派・無所属が5議席だった。民進党には3月22日の総統選に向けて深刻な打撃となり、米中との対立も辞さない陳水扁(チェン・ショイピエン)総統の独立路線の転換を含め、態勢立て直しが急務になる。陳総統は12日夜会見し、「支持者に申し訳ない。私に全責任がある」と述べ、兼務する党主席の辞任を表明した。

国民党は今回から導入された小選挙区制で持ち前の組織力を動員した。民進党政権の腐敗や経済失政をテレビ広告で繰り返し攻撃し、陳総統への有権者の反発を利用して「陳政権への信任投票」を印象づけた。野党連合を組む親民党との候補者調整にも成功。やはり直接選挙で行われる総統選に向け、これ以上ない勢いを得た形だ。

陳総統は台湾人意識や台湾の独自性を強調し、今回の選挙が「中国か台湾かの選択だ」と主張。中国との融和姿勢をとる国民党との違いを有権者に訴えたが空振りした。

05年の選挙制度改革で今回から定数が半減、小選挙区73議席と政党比例区34議席、先住民区6議席の計113議席を争った。陳総統は04年総統選の公約だった小選挙区制導入で一気に勢力拡大を狙ったが、支持率下落で自ら墓穴を掘った形になった。

今回は、小選挙区で国民党が民進党の固い地盤だった高雄市・県など南部でも議席を伸ばすなど73議席中57議席を占めて圧倒したほか、比例区でも国民党票は全体の51%に及び、民進党票の37%を大きく引き離した。李登輝前総統が指導者である台湾団結連盟(台連)は比例区での得票率が3.5%にとどまり、議席なしに終わった。

国民党の総統候補、馬英九(マー・インチウ)氏は12日夜に会見し、「皆さんが我々にチャンスをくれた。今回の成果を総統選への加勢と変えたい」と話した。

今回は民進党が求めた「国民党の不当資産返還要求」と国民党が求めた「政権腐敗追及・国家財産返還」の二つの住民投票も同時に実施されたが、棄権が多く投票者不足で成立しなかった。

投票率は小選挙区で前回選挙の約59%をやや下回る58.5%、比例区で58.3%だった。

■議席3分の2、議会支配

国民党の議席数は3分の2にあたる76議席を超える81議席となった。台湾の立法院では3分の2の賛成があれば、総統の罷免案を提案して住民投票で賛否を問うことができ、たとえ次の総統選で民進党の謝長廷(シエ・チャンティン)氏が当選しても不安定な政権運営を強いられる。

国民党と協力関係にある諸派・無所属の当選議員5人も加えると、合計で4分の3を超える。4分の3の賛成を得れば憲法改正などの提案が可能で、国民党が議会運営で圧倒的な支配力を行使できることになる。

90年代の民主化以来、基本的に右肩上がりで勢力を伸ばしてきた民進党は「党創設以来の歴史的敗北」(陳総統)という惨敗だ。今回の議席割合は約24%にとどまり、初めて完全直接選挙となった92年の選挙で161議席のうち50議席(約31%)を得たときをさらに下回った。

陳総統は、台湾名義での国連加盟の住民投票を総統選と同じ3月22日に実施することを決めるなど選挙運動を主導してきたが、総統選に際し、主役を総統候補の謝氏に明け渡すよう求める声が党内から上がりそうだ。

ただ、このままでは00年と04年の総統選で勝ち取った政権の維持が難しいと判断した場合、陳総統がより台湾独立に傾くなど過激な方法で情勢を緊張させたり、「混乱」を理由に総統選延期などの手段を講じたりするのではと危ぶむ声が国民党側からは出ている。

サンケイ新聞より「台湾人意識より経済 立法院選 陳政権に厳しい審判

【台北=長谷川周人】
12日の台湾立法院選で、与党・民主進歩党が歴史的惨敗を喫したことは、初の台湾人政権を誕生させながら成果に乏しい陳水扁政権の執政8年に対し、有権者が抱く複雑な思いを代弁している。対中融和による経済振興策を掲げる最大野党・中国国民党は、次の照準を3月の総統選に合わせ、議会での大躍進をバネに8年ぶりの政権奪還に動き出す。民進党が巻き返しを図れるか、「台湾人意識」を根付かせた真価が問われる。

陳総統は選挙戦で、「台湾」名義による国連加盟の問題や「脱蒋介石化」政策を矢継ぎ早に打ち出し、国民党独裁による民衆弾圧をやり玉に挙げて、「台湾人意識」の高揚による民意の一体化を引きだそうとした。12日は台北市内の投票所で呉淑珍夫人とともに投票を済ませ、「台湾、民主、正義のために投票しよう」と支持を訴えた。

しかし、独立志向を強めながら中台関係は前進せず、頼みの経済も深刻化する貧富格差に住民は不満を募らせるばかり。腐敗を招いた政権の責任も先送りしたままで、陣営幹部は「理念だけでは有権者には問題のすり替えと映る。対立をあおれば政局混乱を招き、政治への嫌気を誘うだけだ」とため息をつく。

これに対し、経済重視という現実路線で選挙戦を優位に進めた国民党は、総統候補の馬英九前主席が高い支持率を武器に党の広告塔となり、全土で応援遊説を展開。党内調整や統一派政党との協力関係の構築を図る呉伯雄主席とは役割を分担し、組織力を背景に圧勝し、悲願の政権復帰を目指して総統選に駒を進める形となった。

今回は、立法院選と総統選が接近しており、有権者の揺り戻しが起こる可能性は低いとみられ、総統選でも勢いに乗る国民党が有利とみられる。

民進党は選挙結果を踏まえた体制の立て直しが急務だが、党主席を兼任する陳総統は13日から南米への外遊を決めた。総統は先週、選挙責任についても「総統選後」との考えを示したが、総統候補の謝長廷元行政院長(首相)は「今後の『主役』は私。立法院選の政治責任を党主席がとるのは世界の常識だ」と認識の開きはなお大きく、今後の調整の行方が注目される。

現在の台湾は、第二次大戦後の中国での共産革命で大陸を追われた蒋介石政権が台湾にいわば亡命政権を作ったという考え方があって、中国大陸の正統政府は台湾にあるとして「大陸反攻」で長年、台湾と大陸が戦ってきた関係にあります。

一方で、台湾では大陸からの亡命者が元からの住民の財産などを奪ったという事で、大陸から来た人たちを外省人と呼び、元々の台湾の住民を本省人と呼び、少数派の外省人が本省人を支配しているということで、対立がありました。

陳水扁総統の「台湾独立」論はこの争いを明確にしたものですが、国民党政権下では、台湾は中国の一部であるという事については大陸も台湾も共通認識であったのですから、台湾独立は極論と受け取られたのかもしれません。

実際問題として、現在の台湾は経済で大陸と深い関係にあり大陸と経済断交になった場合は台湾の先端産業は生産能力を事実上失うでしょうから、経済が不安な現時点で陳水扁総統は経済界からの支持を得られなかったのでしょう。

台湾ほどの巨大な国力の地域が、国際的に中途半端な状態のままであるの決して良いとは思いませんが、隣国である日本はそこそこうまくやっていると言えるでしょう。
なんらかの形で国連での発言力を台湾が持てることぐらいが、望ましいのでしょうか?

1月 13, 2008 at 11:26 午前 海外の政治・軍事 |

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