ホームオブハート裁判が二つ
「もう一つのホームオブハート裁判」に書いたとおり、ホームオブハートが日テレを訴えた裁判の2回目がありました。
この裁判は午後からだったのですが、同じ法廷で午前中に被害者がホーオブハートを訴えている裁判もあって、傍聴している身としては午前と午後のダブルヘッダーでした。
全く別の裁判を同じ日に傍聴したことはありますが、同じ関係者の裁判を一日に二件見るのはさすがに初めてです。
時系列の関係で、午前中の裁判の様子から説明します。
この裁判はまだ始まったばかりの裁判で、原告(被害者)が2名になっています。
前回(11月12日)に裁判長が「証拠の整理を、原告2名について甲号証Aの1・・・・乙号証B・・・・・といったように原告Aさんの分と原告Bさんの分と分けて下さい」と指示しました。
今日は、その話になって被告(ホームオブハート側)代理人が「ABで作り直すのですか?」と裁判長に質問しました。
素人のわたしにとっては、二人の原告ごとに証拠を分けるというのは非常に理解しやすい事だったので「何で分け方といった初歩的とも思えることを質問するのかな?」と不思議に感じました。
民事裁判では、原告側証拠を甲○○号証、被告側証拠を乙○○号証として連番を振ります。
甲号証か乙号証かで原告側が出したものか被告側が出したものかが分かる仕組みになっています。
実際には裁判の進行に伴って「甲10号証の3」といった具合に枝番が付くこともあります。
それにしても、どういう風に証拠を整理するのか裁判所が要求した場合、証拠は裁判所の判断(判決)を求めるための説明書なのですから、いわばクライアントに「説明書はこういう風に書いてね」と言われたようなものでしょう。それをクライアントに「どう作れば分かってくれますか?」と聞くのはちょっと以上に格好悪いと思いますね。
午後からの、ホームオブハート側が日テレを訴えた裁判では、前回の様子で書いたとおり
被告の日本テレビが訴状に対して、放送した内容が問題ですから放送内容を文字に起こした「反訳が間違っている」とか、「他の放送局の内容も混じっている」と主張している
なのですが、一番の問題「他局の放送も混じっているぞ」だと思うのですが、どうも話は簡単ではないようです。
普通に考えると、放送局(新聞・雑誌)でも同じですが、報道の記事を元に放送局などを訴えるのであれば
- どの放送局の
- 何月何日何時のニュースで放送された内容で
- このビデオに撮った発言が
といった論理で「証拠のビデオ」と出てくるのだと思います。
丁寧にやるのであれば、上記の証拠の説明のように甲5号証が何日のニュース、甲6号証が翌日のワイドショー、といった具合に番組毎にビデオを分けて証拠とする事になるのだと思います。
ところが、今回はどうも一つのDVDに色々な画面が入っているらしい。
裁判長は「どうします?」とホームオブハート側に質問したのですが、ホームオブハート側は「こうします」という明確な返事が無く、どうもどの場面がどの放送局の画像なのかもビデオに撮った人の記憶しかないらしい。
実際に画面がどのようなものか分かりませんが、テレビに大々的に流れたのは2004年の春のはずなので、今頃になって録画したときにどこの局の番組なのかは覚えていないでしょう。
民事裁判ですから「証拠を総合的に判断して判決する」なので、不確かな証拠でも構わないとは言えますが、それでも肝心な「この番組が」というのが分かるものを明確に示すのは、証拠を出す側が自分が有利になるためにやることで、それもアイマイだとなると「どういう意味の裁判なのだ?」となってきます。
当初は、あまり関心が無い裁判でしたが俄然どういう展開になるのだろう?と強く野次馬精神を刺激する今日の法廷でした。
ところで、午前の法廷・午後の法廷だったので日比谷公園の松本楼で食事をするために東京地裁の裏口から裁判所に出入りしたのですが、裏口に取材陣が山になっていてみんなで「何があったのかな?」と思っていたら、どうもコレのようでした。
1月 28, 2008 at 04:44 午後 裁判傍聴 | Permalink
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コメント
被告が3人(社)で乙丙丁の裁判は経験がありますが、原告が甲乙となると被告は丙?。被告が一つずれるだだけですが、呼び間違えないのかなー。「被告側書面乙・・・。失礼しました、丙?号証には・・・」なーんて。
薬害訴訟などは原告多数ですが、どのように振っているのでしょうかねー。十貫だけじゃ絶対に足りないでしょうから。
投稿 昭ちゃん | 2008/01/28 17:58:52
多くの場合は、別々の裁判になりますよね。
被告代理人の言い分としては「そんなやり方は聞いたことがありません、裁判長」と言ったところなのでしょうね。
それでも、素人のわたしが見ていると「こっちの方が合理的だろう」と思われてしまうわけだから、裁判の作法というか慣習も進化しているということなのでしょう。
実際に揉めている事件を傍聴していると、法曹界の人も随分と世情にくわしいことが要求されているのだな、と感じます。
どうも、裁判所の人事も過渡期のようで、今後10年もすると、話の分かるというか書類だけ重視でない裁判官が増えるよう気がしています。
投稿 酔うぞ | 2008/01/28 18:55:56