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2008.01.12

F15の大量廃棄か?

AFP BB より「米空軍のF15戦闘機初期型の40%に欠陥が見つかる

【1月12日 AFP】

米空軍が保有する主力戦闘機F15の初期型にあたるA型からD型の40%前後が構造的欠陥を抱えていることが明らかになった。米空軍が10日、調査結果を明らかにした。長期的に米軍の戦略に支障をきたすと懸念が持ち上がってきた。

前年の11月2日、米国ミズーリ州での空中戦訓練中のF15戦闘機1機が空中分解により墜落したことを受け米空軍は前年11月、保有する665機全ての同戦闘機の飛行を停止させ、2か月にわたり検査を行ってきた。

10日の発表によると、A型からD型の合計295機が飛行を許可された一方、9機の縦通材(ロンジロン)と呼ばれる胴体の骨に当たる部分にクラックが見つかった。さらに調査した機体のおよそ40%で、少なくとも1つのロンジロンが設計の仕様に合致しなかったという。11月の空中分解はロンジロンの破損が原因と見られている

現在までF15戦闘機の約90%の検査が終了しているが、空軍は構造的欠陥を抱える100機以上について、欠陥を修正するか退役させるかの決断を迫られている。

バージニア州のラングレー空軍基地航空戦闘軍のThomas Crosson少佐によると、F15戦闘機は2009年から退役が始まる予定だが、ロンジロン1つの交換にはおよそ20万ドル(約220万円)の費用がかかるという。

長らく主力戦闘機の座にあったF15戦闘機は、製造から平均25年を経ている。F15戦闘機のなかでは最新のF15E型はイラクやアフガニスタンにも投入されているが、旧型のF15AからF15Dは現在、主に米本土防衛に当たっている。

F15戦闘機は現在、徐々に最新戦闘機F22へ置き換えられている。高速でステルス性を持つF22はF15より高額。空軍はこれまで調達が承認された183機では兵力の不足を補えないとし、政府に対しF22戦闘機381機の調達を強く求めている。(c)AFP

ロンジロンは飛行機の骨の一種類で縦に長く通っているものです。

今回F15戦闘機が飛行中にロンジロンの破壊で分解したのは、操縦席直後だそうで操縦席が分離して落下、パイロットはその後に脱出して生還したそうです。

飛行機の断面は場所によって変化しますが、断面の形状を形作る枠をフレームと呼び、フレームを繋ぐのがロンジロンです。

現代の飛行機はモノコック構造ですから、強度も骨に貼り付けた表面材料と共に強度を維持しています。

このため、ロンジロンそのものは恐ろしく貧弱な部材であることが多いです。

検査してみたら設計仕様に合っていなかったというのは本当か?と感じますが、無いとは言えないでしょう。

同じような形でありながら爆撃機になったF15Eでは、機体構造を大幅に変更して積載能力を高めましたが、同時に自重も重くなっています。

ロンジロンの交換自体は珍しい事ではなく、大分解整備といった位置づけですが、交換ではなくて改造となるとちょっと大変でしょう。

例えば、問題のロンジロンの強度を高めるために、形状を変更すれば内部の搭載機器との干渉の問題がありますし、単に一部の部材だけを強度を高くするとその他の部分に応力が集中する可能性もあるでしょう。

このような、手間暇の掛かる作業をして改修するのか、廃棄するのかというのは次期戦闘機であるFA22とF35の配備数にも影響が出るでしょうから、政治的な駆け引きの要素は大きいでしょう。

1月 12, 2008 at 06:27 午後 海外の政治・軍事 |

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コメント

元記事が間違えていますが、

>ロンジロン1つの交換にはおよそ20万ドル(約220万円)の費用がかかるという。

2200万円ですね。220万円なら交換するでしょうね。

投稿: エディ | 2008/01/13 1:11:58

この件に関する軍事評論家の解説があります

構造上欠陥、胴体部分にヒビ 米F-15戦闘機 最大180機退役へ(産経 1月12日 朝刊)
http://www.kamiura.com/new.html

同じ対象でも専門が異なると見方が違う事が分かりました

投稿: 田吾作 | 2008/01/13 13:38:18

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