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2007.12.15

リンクの開き方を変えました

ひょいと思いついて、リンクの開き方をいわゆる「別窓式」に変更しました。

12月の記事は遡って全部のリンクを変更しました(コメントのリンクを除く)。
IE6 だと次々と窓が開くことになってしまうかもしれませんが、わたしが常用している firefox や IE7 では「別タブ」が開くはずです。

酔うぞ拝

12月 15, 2007 at 03:18 午後 ウェブログ・ココログ関連 | | コメント (1) | トラックバック (0)

2007.12.14

三菱ふそうトラック前輪脱落死亡事故の判決その3

昨日(2007/12/13)の三菱自動車トラックハブ破断・死亡事故の刑事裁判判決についての記事を集めました。

東京新聞の本紙と神奈川版、読売新聞の神奈川版です。

東京新聞本紙は、被害者家族、事故を起こした運転手、販売店といった関わった人々についての記事を中心に構成しています。後半で、新聞社としての意見を述べています。

読売新聞神奈川版は、三菱ふそうトラック・バス会社のコメントを載せています。

東京新聞神奈川版は、直ちに控訴した弁護側の激しい判決批判を載せています。

弁護側の意見に

ハブの強度不足が推認できる、とした点にも「今もハブのリコールが繰り返され、原因が解明されていないのに予見ができるわけがない」とし、控訴審で争う姿勢を見せた。
というのがあるようですが、だとすると結果責任を全社に求めるぐらいしかないわけで、ものを作り社会に供給することをビジネスとしている限り、原因が究明されない欠陥品を出していること自体に責任があるとされて当然でしょう。
一体、何を争うというのか?良く分からない論理です。

東京新聞より「三菱自元部長ら判決   遺影抱き『刑軽すぎる』 娘失った母涙と怒り

「三菱自は絶対に許せない」。判決の瞬間、最愛の娘を失った母親はうつむいたまま遺影を握りしめた。十三日に横浜地裁で開かれた三菱自動車(三菱ふそうトラック・バスに分社)の欠陥車による横浜母子三人死傷事故の判決公判。木口信之裁判長は「欠陥車を社会に放置したため悲惨な事故が起きた」として被告らを指弾した。

「結果はこうだよ。悔しい」。事故で娘の岡本紫穂さん=当時(29)=を亡くした増田陽子さん(58)は判決の主文を聞き、腕の中の遺影につぶやいた。

約三時間に及んだ判決文の朗読。「被告の姿を見たくなかった」という増田さんは、ずっとうつむいたまま聞き入り、涙を何度もぬぐった。何の落ち度もなく突然、命を奪われた紫穂さんの無念さを思い、感情がこみ上げた。

ちょうど一年前、同社の虚偽報告事件で無罪判決が出された法廷を傍聴し、「怒り心頭で言葉が出ません」と語った増田さん。閉廷後、「無罪でなくてよかった」と話したが、「(刑が)軽すぎる。会社が何も問われないのは納得できない。紫穂はもっと納得していないはず」と怒りを見せた。

今も仕事帰りは横浜市瀬谷区の事故現場を通り、心の中で手を合わせる。閉廷後、紫穂さんの墓前に報告した。「少し甘い判決だったけど、一つ終わったよ」

■少しは妻の供養に

事故で亡くなった岡本紫穂さんの夫の明雄さん(41)の話五年余の歳月が流れましたが、事件のことは片時も忘れたことはありません。妻が戻ってくるわけではないが、供養には少しでもなったのではないかと思います。私も亡き妻も願いはただ一つです。もう二度と悲惨な事故を起こさないでください。悲しみ、悔しさ、無念さを味わうのは私たちだけでたくさんです。

■事故車の運転手ら苦難続きの人生

「生きている限り、事故を忘れることはできない」。横浜の母子三人死傷事故を引き起こした三菱自動車製トレーラーのハンドルを握っていた男性(61)の妻は、神奈川県綾瀬市の自宅の庭先で、言葉を選びながら、事故とその後に夫が見舞われた苦難を振り返った。

「人殺し」。事故直後は、ひどい中傷を記したビラが家の壁に張られたこともあった。無言電話もあり、家族をおびえさせた。ほそぼそと営んでいた運送業は廃業に追い込まれた。さらに不運は重なった。男性は転職先の溶接会社で左足を低温やけどし、指三本を切断するけがを負ってしまった。

三菱自が車のハブの欠陥を認めたことで汚名はそそがれたが、その後も男性は、法廷で証言台に立った以外は、事故について沈黙を貫いている。そんな男性の気持ちを妻が代弁する。「理由はどうあれ、事故を起こした責任を感じているのだと思う」

男性は最近、配送の仕事を始めた。家ではあの事故の話はしないが、裁判のニュースがテレビから流れると、じっと画面を見つめているという。

「なんで三菱の車なんか買うのよ」。新車購入を決めた顧客の妻が、翻意を迫った。関東地方で三十年以上も三菱車専門の販売会社を営んだ元経営者の男性は、店頭でのそんな屈辱的なやりとりによく出くわした。

「“天下”の三菱の名前をもらって会社を始めて、お客さんにも応援してもらってきた。でも一連の事件でお客さんを失望させた」

男性は三菱自の度重なるリコール(無料の回収・修理)を振り返り、歯ぎしりした。「修理工場は自分たちが一度売った車でいっぱいになった。この悔しさが分かりますか」

怒りの矛先は三菱自に向けられる。「私たちがユーザーに頭を下げている間に、これでもかと不祥事が出てきた。メーカーがお客さんを裏切り続けるようでは、販売はもたない」

一度離れた顧客が戻ることはなく、男性の会社はこの夏、倒産した。

三菱自の欠陥車をめぐる一連の事件の陰で人生を狂わされた人たちも、複雑な思いでこの日の判決を迎えた。

■安全への意識欠如

製品の安全問題に詳しい明治大理工学部長の向殿政男教授の話三菱自動車にはハブの欠陥を疑わせる事故のデータが多く集まっていたのだから人命を預かる自動車メーカーとして設計の問題を疑わなければいけなかった。だがデータを隠しユーザーの責任にするなど、組織として危険を管理する安全への意識が欠けていたと言わざるを得ない。ユーザーからの事故情報を軽視していた会社全体の問題が、あらためて浮き彫りになった。

■トップ責任も問え

製造物責任(PL)法に詳しい中村雅人弁護士の話三菱自動車がうそをついていくプロセスを詳細に認定した判決。被告らは隠ぺいにかかわった張本人で、有罪は当然だ。トップの責任も問われなければならない。今回の件に限らず、製品事故はたくさんあるのに、これまでは「消費者の使い方が悪かった」と企業側に言われると、消費者は反論できなかった。その意味で、捜査が入り、有罪が認定されたことは大きい。

<解説>ものづくり現場に警鐘

三菱自動車の欠陥車をめぐる横浜地裁の判決は、名門企業のずさんな安全管理態勢を厳しく指弾した。機械製品の欠陥をめぐり、メーカー側の刑事責任が認定されるのは異例で、ものづくりの現場全体に警鐘を鳴らしたと言える。

判決を受けたのは品質保証担当者だったが、裁かれたのは同社の根深い「隠ぺい体質」だ。判決は、同社を「リコールなどの改善措置を回避しようとする姿勢が顕著だった」と批判。事故について「同社の業務態勢の中から発生した面がある」と指摘した。何ら落ち度のない歩行者が突然命を奪われた無念を、関係者はかみしめなければならない。

同社の体質が事故を招いたとはいえ、同社だけの問題とは言えない。自動車に限らず、近年、あらゆる製品で事故や不具合が見つかっている。背景には、開発期間の短縮や製品の高度化など、複雑な問題が絡んでいる。

まずはメーカーが、欠陥製品を世に出さない態勢を早急に整える必要があるし、不幸にも欠陥製品が市場に出回ってしまった場合、事故情報を適正に扱い、再発防止に全力を尽くさなければならない。ものづくり企業は、安全な製品を提供するという原点にいま一度、立ち返るべきだ。(横浜支局・佐藤大)(東京新聞)

読売新聞神奈川版より「予見可能性明確に認定 三菱自タイヤ脱落有罪判決

目閉じうつむく被告

リコールなどの改善措置を一切とらずに放置した――。三菱自動車製の大型車のハブ欠陥隠しによる母子3人死傷事故から約6年。横浜地裁は13日、業務上過失致死傷罪に問われた元品質保証責任者2人に執行猶予付きの有罪判決を言い渡した。「ハブが破断してタイヤが脱落すれば、人に危害が生じることは当然、予測できた」と予見可能性を明確に認定。リコールを避けようとし続けた企業姿勢にも言及した。だが、遺影を手にした遺族は「納得できない」と涙を浮かべた。

「被告人両名を禁固1年6月に処する」

午後1時半過ぎ、木口信之裁判長が主文を読み上げると、三菱自動車元市場品質部長(61)は厳しい表情に変わり、同部元グループ長(59)はぼう然とうつむいた。

3時間に及ぶ判決理由の朗読の間、元部長は神経質な面持ちで裁判官席を見つめ、元グループ長は終始、目を閉じ、うつむいたまま。被害者の岡本紫穂さん(当時29歳)にタイヤが直撃した場面の朗読で、元部長は一度、裁判長に目を向け、まばたきを繰り返した。

被告側の弁護人は判決後に県庁内で記者会見。金森仁弁護士が「不当な判決。到底承服できない」と控訴したことを発表した。さらに、「無罪判決が出ることを信じていただけに、大きな衝撃を受けた。真実が明らかになるまで闘う」とする元部長と、「到底納得できない。目の前が真っ暗です」とする元グループ長のコメントを読み上げた。

法廷の最前列の右側には、紫穂さんの遺影を手にした母親、増田陽子さん(58)の姿があった。

増田さんが裁判の傍聴を始めたのは、第4回公判から。最愛の娘を奪われたショックから、「当初は全く傍聴する気になれなかった」と明かす。だが、「しいちゃん(紫穂さん)のためにも見届けてあげて」という友人の言葉に背中を押され、地裁へと足を運ぶようになった。今年3月には証人として出廷。被告2人に対し、「事故を防ぐために出来たことがあったはず。もっと後悔してほしい」と直接、怒りをぶつけた。

執行猶予の付いたこの日の判決に「自分も納得できないが、娘はもっと納得しない」「企業のトップの責任はどうなるのか」と悔しい気持ちを吐露した。

一方、夫の明雄さん(41)は、報道各社にコメントを寄せた。

「事件のことは片時も忘れたことはありません。妻が戻ってくるわけではありませんが、供養には少しでもなったのではないか。私も亡き妻も願いは一つ。もう二度とこのような悲惨な事故を起こさないで下さい。悲しみ悔しさ無念さを味わうのは私たちだけでたくさんです」

三菱自動車と、バス・トラック部門を分社化した三菱ふそうトラック・バスは、「判決内容に対するコメントは差し控える」とするコメントをそれぞれ発表。その上で、三菱自は「お亡くなりになられた方のご冥福をお祈りするとともに、ご遺族の方々に心よりおわびします」と謝罪、三菱ふそうは「『品質』を最優先事項に、順法精神にのっとり、社会的責任を果たしてまいります」とした。

東京新聞神奈川版より『責任認めてくれた』三菱自元部長ら有罪判決 『謝罪し信頼取り戻して』

横浜地裁で十三日に開かれた横浜母子三人死傷事故の判決公判。木口信之裁判長は検察側の主張をほぼ全面的に受け入れ、業務上過失致死傷罪に問われた三菱自動車元市場品質部長(61)と元同部グループ長(59)の両被告に有罪判決を言い渡した。弁護側は「不当判決」として即日控訴したが、遺族は「娘は何も分からないまま亡くなった。悔しい」と、あらためてその無念さを口にした。(三菱自裁判取材班)

「被告両名をそれぞれ禁固一年六月に処する」-。午後一時半、横浜地裁で最も大きい一〇一号法廷。主文の朗読が始まっても、元部長と元グループ長の両被告は表情一つ変えなかった。主文言い渡し後、二人は裁判長に一礼したが、事故で亡くなった岡本紫穂さん=当時(29)=の遺族らのいる傍聴席には目もくれず被告人席に座った。

二被告はいずれも白いシャツにスーツ姿。判決理由の朗読に入ると、裁判長をじっと見つめる元部長に対し、元グループ長は目を閉じてうつむきながら耳を傾けた。無罪を主張してきた弁護団は終始、釈然としない表情を浮かべた。

閉廷後、大きくため息をついた元部長被告と元グループ長被告はその場で、弁護団に控訴の意思を伝え、手続きを行った。

傍聴席には、紫穂さんの夫明雄さん(41)と、母親の増田陽子さん(58)、友人の秋山由美さん(33)の姿があった。明雄さんは、こみ上げる感情をこらえるように口をぐっと閉じ、二被告を断罪する裁判長の朗読に聞き入っていた。

明雄さんは「命を大切にするという人として最低限の気持ちがあったなら、あの事件は起きなかった」とコメント。紫穂さんと家族ぐるみで付き合っていた秋山さんは「(刑は)軽いと思うが、裁判長がはっきり二人の責任を話してくれて良かった」と話した。

『なぜ予見可能なのか』会見で弁護士、争う姿勢

「有罪ありきの判決。これが通るなら、日本の刑事裁判はやっても意味がない」。判決後に即刻控訴した元市場品質部長(61)と元同部グループ長(59)両被告の弁護団は横浜市中区で記者会見し、怒りをあらわにした。

弁護団の金森仁弁護士は「不当な判決で到底承服できない。科学的裏付けを放棄し、蓄積された過失の理論構成を無視して、単に結果責任を押しつけただけだ」とするコメントを読み上げた。

判決で、事故の予見可能性と結果回避可能性を認めた点について、同弁護士は「二人がなぜ予見可能だったのか具体的な事実を何一つ指摘できていない」と批判。

ハブの強度不足が推認できる、とした点にも「今もハブのリコールが繰り返され、原因が解明されていないのに予見ができるわけがない」とし、控訴審で争う姿勢を見せた。

12月 14, 2007 at 10:47 午前 もの作り, 事件と裁判 | | コメント (3) | トラックバック (0)

三菱ふそうトラック前輪脱落死亡事故の判決その2

「三菱ふそうトラック前輪脱落死亡事故の判決」の詳細です。
朝日新聞より「三菱自元部長ら有罪 母子死傷事故で横浜地裁判決

横浜市で02年、走行中の三菱自動車製大型車の左前輪が外れて歩道の母子を直撃し、3人が死傷した事故を巡り、業務上過失致死傷罪に問われた同社の品質管理部門の元部長ら2人に対し、横浜地裁は13日、禁固1年6カ月執行猶予3年の判決を言い渡した。木口信之裁判長は検察側の主張にほぼ沿って事実認定したうえで、「2人の任務違背は重大で誠に悪質だが、リコールを回避しようとする会社の姿勢の中から発生した犯行」と指摘した。無罪を主張した両被告は同日、控訴した。

欠陥製品による人身事故が相次ぐなか、メーカーの担当幹部の怠慢に対する刑事責任が明確に認定されたことで、メーカー側には、これまで以上にトラブル発生時の誠実で迅速な対応が求められることになりそうだ。

起訴されていたのは、市場品質部の元部長(61)=求刑禁固2年=と、部下だった元グループ長(59)=同1年6カ月。

判決はまず、今回の死傷事故で破断していた車輪と車軸をつなぐ金属部品「ハブ」に欠陥があったかどうかを検討した。

三菱自動車では死傷事故までに39件の破損事故があったことなどから、「強度不足の欠陥があったと十分認定することができる」とし、欠陥が事故につながったと指摘。運転手側の整備不良や過酷な使用が原因だとする弁護側の主張は「運転手の使用状況が異常で悪質だったとまでは言えない」として退けた。

そのうえで、2人が今回の事故を予測できたかどうかについて検討。まず、元グループ長が、同社製のトラックのハブ破損事故が続出していた事実を、広島県で同社製バスのハブ破損事故が起きた99年には知っていたと認定。遅くともこの時点で「ハブの強度不足を疑えた」とした。2人がバス事故の報告を受けていたことと合わせて、いずれも「(ハブ破損で)人身事故が起きることを予測できた」と指摘した。

さらに、2人が今回の事故を回避する措置をとれたかについては、それぞれの職務を分析。旧運輸省からバス事故についての報告を求められた際、元部長については「部下に適切な報告を求め、徹底した原因調査を行わせ、リコールなどの措置に向けた手続きを進めるべきだった」、部下の元グループ長については「上司に措置をとるよう進言すべきだった」と指摘。2人の怠慢が母子死傷事故に結びついたと認定した。

弁護側は「ハブ破損はユーザーの整備不良が原因とする考えが当時の社内では確立していた」として2人の責任を否定していたが、地裁はこの主張を退けたうえで「リコールなどの改善措置を回避しようとする姿勢が顕著だった。このような業務態勢は、2人が始めたものではない」と述べた。

  1. 死傷事故までに39件の破損事故があった
  2. 強度不足の欠陥があったと十分認定
  3. 運転手の使用状況が異常で悪質だったとまでは言えない
  4. 2人がバス事故の報告を受けていた
  5. 同社製のトラックのハブ破損事故が続出していた事実を、99年には知っていた
  6. 人身事故が起きることを予測できた
  7. 運輸省からバス事故についての報告を求められた際、徹底した原因調査を行わせ、リコールなどの措置に向けた手続きを進めるべきだった
  8. 怠慢が母子死傷事故に結びついた
  9. 業務態勢は、リコールなどの改善措置を回避しようとする姿勢が顕著だった

というのが裁判所の認定ですね。

特に「ハブは強度不足であった」という認定がありますから、ユーザの使用が原因という弁護側の主張の根本が否定されています。

それにしても、三菱自動車はなぜ今になっても「強度不足」=「設計ミス」という事実を裁判で争うのでしょうか?

問題のハブはたびたび変更されているのですが、材質変更がなどが主になっています。
いわば材質変更すること自体が形状が強度不足であることの証明であって、少なくとも適切とはいいがたいわけです。
これを認めるのであれば、大々的な形状変更によるハブと周辺部品の交換になる「大リコール」が発生するはずで、それをいまだにやっていないのは「いずれは市場からトラックが無くなるのを待つ」というパロマのガス湯沸かし器と同じことだと考えます。

12月 14, 2007 at 12:15 午前 もの作り, 事件と裁判 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2007.12.13

三菱ふそうトラック前輪脱落死亡事故の判決

サンケイ新聞より「三菱自元部長らに有罪判決脱落タイヤ母子死傷事故

横浜市で平成14年、三菱自動車製大型トレーラーのタイヤが脱落、母子3人が死傷した事故で、業務上過失致死傷罪に問われた同社元部長(61)と、元グループ長、元グループ長(59)の判決公判が13日、横浜地裁で開かれ、木口信之裁判長は元部長に禁固1年6月、執行猶予3年(求刑禁固2年)、元グループ長に禁固1年6月、執行猶予3年(求刑禁固1年6月)を言い渡した。

三菱自の欠陥隠し問題をめぐって争われた3つの刑事裁判で、初の有罪判決。

起訴状などによると、同社は平成4年から約7年間でハブ破損による前輪脱落などの不具合が十数件あり事故を予見できたのに、旧運輸省の報告要求に「多発性はなく、処置は不要」と虚偽の報告。リコールなどの改善措置を行わなかったことで、母子3人死傷事故を招いた。

検察側は「欠落車を市場に拡散させており、未必の故意による殺人に比肩する」と指摘。一方弁護側は、ハブの破損・脱落について「ユーザー側の整備不良や過積載によるもので、ハブが強度不足だとの認識はなかった」と無罪を主張し、事故の予見可能性の有無が最大の争点になっていた。

事故は14年1月10日、横浜市瀬谷区の県道で発生。走行中のトレーラーから重さ約140キロのタイヤが外れ、歩道でベビーカーを押して歩いていた大和市の主婦、岡本紫穂さん=当時(29)=らを直撃。岡本さんは死亡し、子供2人が軽傷を負った。

三菱自の欠陥隠し問題をめぐって争われた3つの刑事裁判。

母子死傷事故後に国土交通相にうその報告をしたとして、同社元幹部ら3人が道路運送車両法違反(虚偽報告)の罪に問われた裁判では、
横浜簡裁が昨年12月、「正式な報告要求がなかった」として無罪判決を言い渡し、東京高裁で控訴審中。

もう一つはクラッチ系統の欠陥で14年10月に山口県でトラック運転手が死亡した事件。
業務上過失致死罪に問われた元社長ら4人は「クラッチ系統の不具合は認識していなかった」と無罪主張で結審しており、来年1月の判決が注目される。

現時点での報道ではどのような判断で有罪となったの分からないのですが、欠陥を知りつつ適切な対策を取らなかったから業務上過失致死罪で有罪、ということなのでしょうね。

2004年5月29日にわたしの意見を書いています。「三菱ふそうハブ破損の詳細」

日経ものづくり(ただし無料会員登録が必要)に「三菱ふそうのハブ,摩耗は「つじつま合わせ」---同社の内部技術資料より」という説明図付きの記事が出た。
記事の内容は、予想通りではあるが設計上の犯罪的な怠慢と言えるものだ

問題のB型ハブの破損つまり亀裂の入った内角は2R(半径2ミリの円弧)で加工されていた。つまり機械屋の常識としては「ほとんど角である」だから亀裂(ヒビ)が入って最終的には割れてしまったわけだ。

当然、対策部品であるD型では「Rを大きくする」はずであろう。
ところが、日経ものづくりの説明によると。

付け根の隅Rを大きくするには,付け根と接触するブレーキドラムの金型も新たに設計しなければならない

技術的にはこれでは犯罪である。
どこか一部だけを直すと別のところに負荷がかえって集中するの常識だ。
それをブレーキドラムを既存部品を使うために、というの何だ!
その時点で、止めるべきだったのだ。
予想の範囲ではあるが、ひど過ぎる、当時の設計を承認した設計部長の責任を追求するべきだろ。

実際問題として、問題の車輪の構造は、ホイール→ブレードラム→ハブと繋がっていて、ハブはキノコのような形になっています。

脱落事故は、キノコの傘のが軸から取れてしまった。このために、ブレーキドララムとホイールと、タイヤが一体になったものが車から外れてしまった。

だから問題は「なぜ、ハブの傘の部分が取れたか?」になります。

ところで、タイヤは規格品であって三菱トラック専用タイヤなんてものはあり得ません。
同じくタイヤが取り付くホイールも規格品で互換できる部品です。
当然、ホイルが付くブレーキドラムも・・・・、となっていて機構がほとんど同じなのだから原理的には世界中の他社のトラックでもホイール脱落事故は起こりえます。

ホイル脱落事故について、三菱は一貫して「ユーザの責任」としているわけですが、そうであるのなら他社のトラックでも同様の事故が起きているはずですが、実際にはほとんど無いようです。

つまり、三菱のオリジナル設計の部分に問題があったわけで、それは実際に破断したハブの設計に原因があるとしか考えようがないでしょう。

そしてその理由は、上記にわたしが書いた「設計ミスによる応力集中」ぐらいしか考えられないわけで、基本的には「コンパクトすぎる余裕のない設計」に原因があったのだと思います。

しかし、もっと根本的な問題として「一部の部品の手直しで対策しよう」という姿勢であって、本当の理由が「コンパクト過ぎる設計」であるのなら、他の部品も含めて相当広範囲に部品を変更しなければならないから、材質の強化で何とかなるだろう、といった対策を繰り返しています。

この「手直しでなんとかしよう」という姿勢が対策を遅らせたと考えます。

12月 13, 2007 at 02:57 午後 もの作り, 事件と裁判 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2007.12.12

議員が2ちゃんねるで相手陣営を誹謗中傷

東京新聞神奈川版より「ネット掲示板で名誉棄損 山北町議 町民の中傷書き込み 容疑で書類送検

インターネットの掲示板に町民二人の名誉を傷つける記載をしたとして松田署が名誉棄損の疑いで、茂木猛・山北町議(49)=民主公認、四期目=を書類送検していたことが十一日、分かった。

調べでは、町議は昨年七月の町長選で、当選した現町長を支持しており、相手方の前町長の陣営だった七十代男性と六十代女性について中傷する書き込みを昨年秋、インターネットの掲示板「2ちゃんねる」に行った疑い。

被害者の二人が今年三月に告訴し、同署は書き込みをしたのが茂木町議であることを突き止め、十一月二十日に書類送検していた。

茂木町議によると、掲示板への書き込みについて「ばかばかしいことや度が過ぎた品のない書き込みがあった。軽率で反省している」と話しており二人にも今月初めに謝罪したという。

同町には、大規模ごみ施設(エコループ)を誘致する計画があり、推進する前町長派と反対する現町長派が町を二分して対立。茂木町議は現職を支持していた。

町議会は十日、調査特別委員会設置を決めた。 (長崎磐雄)

ずいぶんと情けない話ですが「軽率であったのか」となると、神奈川新聞より「山北町議を書類送検

インターネットの掲示板に町民二人の名誉を傷つける記載をしたとして、松田署が山北町の茂木猛・民主党町議(49)を名誉棄損の疑いで書類送検していたことが、十日分かった。同日の山北町議会本会議でこの問題が取り上げられ、調査特別委員会が設置された。

同町在住の七十代の男性と六十代の女性が三月下旬に出した告訴状などによると、同議員は昨年秋ごろ、掲示板に二人の名誉を傷つける記事を投稿したという。

茂木町議は容疑を認めており、「度を過ぎた悪ふざけだった。反省している。非常に軽率だった」と話している。

茂木町議によると、同年春から今年一月まで五十~六十件の書き込みをしていた。このうち同署は男性、女性にかかわる各一件が名誉棄損容疑に当たるとして、十一月二十日に書類送検した。同町議は今月一日に二人に謝罪したという。

同町には、昨年七月の町長選をめぐるしこりが残っており、複数の関係者の話では、前町長派のチラシに現町長を批判する内容があり、現町長派の同町議は面白くないので投稿したという。

この日の町議会本会議で、議員の一人が出した名誉棄損事件に関する調査を求める動議を、賛成多数で可決。これを受けた議会運営委員会で調査特別委の設置を提案、賛成多数で可決された。

50~60回投稿した、のが軽はずみと言えるのか?というのは内容次第ではありますが、毎日新聞神奈川版より「名誉棄損:山北・茂木町議、容疑で書類送検 ネットに個人の中傷を書き込む /神奈川

◇ネットに個人の中傷を書き込む「悪ふざけが過ぎた」

インターネットの電子掲示板に匿名で個人を中傷する書き込みをしたとして、松田署が山北町の茂木猛町議(49)=4期=を名誉棄損容疑で横浜地検小田原支部に書類送検していたことが分かった。町議会は10日、「名誉棄損被疑事件に係る調査特別委員会」を設置した。茂木町議は取材に「悪ふざけが過ぎた。反省している」と容疑事実を認めている。

書き込みをされた同町内の女性(65)ら関係者によると、掲示板「2ちゃんねる」に昨夏以降、個人を特定できる当て字で、女性が「主婦売春をしている」などひわいな言葉が書き込まれた。また同町内の男性(74)も「児童買春で逮捕」などと虚偽の事実を書かれた。

中傷された2人は今年3月、被疑者不詳のまま名誉棄損容疑で県警本部に告訴した。プロバイダーなどを調べた結果、茂木町議ら2人の書き込みが分かったという。2人は容疑を認め、先月20日に書類送検された。

被害者2人は昨年7月に投開票された同町長選で、落選した前町長派の後援会幹部だった。女性は「町議が匿名で町民を中傷していたと知って、びっくりした。精神的ショックも大きく、絶対許せない」。男性も「我慢していたが、あまりにもひどすぎるので告訴した」と言う。

一方、茂木町議は取材に「非常に軽率な行為で反省している。関係者に迷惑をかけたことについて謝罪した」と話す一方、「目的がどうこうということはなかった」と、はっきりとした動機を答えなかった。【澤晴夫】

かなりひどいことを、長期間に渡って、繰り返し書き込んだ。
としか考えられないわけで、これが「軽率」とは思えないわけです。
「匿名だからバレ無いだろう」と考えて、書き込んだとと見るべきでしょう。

茂木猛議員は4期目ですから、すでに12年半の議員経験があるわけで間違えなく中核的な議員であり、実質的には幹部でしょう。
それがこのありさまです。

思想信条の自由といったものを最大限に重要視しても、匿名掲示板で追跡不可能と思うから誹謗中傷に当たる投稿を繰り返した、ではまったく擁護することもできないでしょう。
擁護する範囲に入らないような行為について「軽率だから・・・・」は言い訳というよりも「あんたバカだろ」としか評価できません。

政治的な争いもあるわけだから、刑事事件に相応しいのか?とは思いますが、議員として責任から大きく逸脱しているのは間違えなく、社会的な制裁措置としては議員あるいは政治活動に相応しくない人物として議員辞職を求める、といったあたりは必要でしょう。

12月 12, 2007 at 10:12 午前 事件と裁判 | | コメント (3) | トラックバック (0)

2007.12.11

実用的SSD?

Engadget Japanese より「東芝から128GB SSD、MLC-NANDフラッシュ採用

東芝から、業界最大容量となる128GBを含むSSDラインナップが発表されました。

フォームファクタは3mm厚のモジュール品および1.8インチ ・ 2.5インチケース入り完成品。
容量はそれぞれ32GB, 64GB, 128GB、インターフェースはSATA2 (3Gbps)。

従来のSSDでは高速なSLC(シングルレベルセル、2値) NANDフラッシュメモリが使用されてきましたが、今回発表されたラインナップではチップあたりの容量が大きいMLC(マルチレベルセル、多値)フラッシュメモリを採用しています(1月あたりに発表されていた56nm プロセス品)。並列書き込み・ウェアレベリング(まんべんなく使って全体の寿命を伸ばす)などMLC-NANDフラッシュに対応した独自開発のコントローラにより、転送速度は読み込み最大 100MB/s 、書き込み40MB/s(シーケンシャル)と「従来のSSDと同等」を実現。MTBFは100万時間。

登場スケジュールはモジュールが来年2月にサンプル出荷開始、3月から量産。

1.8インチおよび2.5インチ版が4月サンプル・5月から量産。現物は来年1月のCESに出展予定。

遂に待望の製品が・・・と言っても良いのでしょうか?(^_^;)
(値段がどうなるのかね?)

しかし、64G、128Gならばモバイル環境に現実的な対応が出来ますよね。
ハードディスクよりも物理的に衝撃などには丈夫だろうし(期待は大きい)必要電力がどうなるのか心配ではありますが、やはり方向性としては正しいのでしょう。

組込機器に使った場合、寿命はどうなるのかな?
本当に100万時間なら非常に有望かとも思いますが・・・・。

12月 11, 2007 at 12:37 午後 もの作り | | コメント (1) | トラックバック (0)

鳥インフルエンザ・人同士の感染?

朝日新聞より「鳥インフルエンザ、人同士で感染か 中国・江蘇省

厚生労働省は10日、鳥インフルエンザウイルス(H5N1型)に感染して死亡した中国江蘇省の男性(24)から、父親(52)に感染した疑いがあると発表した。

世界保健機関(WHO)によると、男性は11月24日に発症し、今月2日に死亡。その後、父親もH5N1に感染したことが確認され、治療を受けている。ほかの感染拡大は確認されていない。

鳥インフルエンザは、人から人に感染する「新型」に変異し、大流行する懸念がある。
厚労省は、父親の感染が発表された9日以降、父親の住む江蘇省南京市を経て10日以内に日本に入国、発熱症状のある人らを対象に、検査を強化している。

11月24日に発病して12月22日に死亡ですから、10日以内に亡くなってしまった事になります。

父親は感染は確認されたが発病していない、ということなのでしょうか?

心配ですね。

12月 11, 2007 at 10:40 午前 医療・生命・衛生 | | コメント (1) | トラックバック (0)

2007.12.09

ロケット打ち上げ失敗?

朝日新聞より「小型ロケット、テントに落下 打ち上げ実験失敗 北海道

8日午前7時ごろ、北海道大樹町美成の牧草地で、特定非営利活動法人(NPO法人)北海道宇宙科学技術創成センター(HASTIC)が実施した小型ロケットの打ち上げ実験が失敗、ロケットは約1000メートルの高さから落下し、発射台から約20メートル離れた場所に設置された実験関係者のテントを突き破った。

当時、テント内には打ち上げスタッフ8人がいたが、全員無事だった。

HASTICによると、ロケットは「CAMUI-90P」(長さ2.9メートル、重さ21キロ)

上空1000メートルまで上昇後、電子タイマー式の分離装置で模擬衛星を切り離し、パラシュートを開いて落下する予定だった。しかし、模擬衛星は分離せず、パラシュートも開かないまま落下。地面に30センチ程度めり込み大破した。

CAMUIの打ち上げ実験は8回目だが、失敗は初めて。(時事)

この記事の通りだとすると発射台から20メートルのところに8人が居るテントがあったことになりますが、いくら何でもあり得ないのでは?と思って、)北海道宇宙科学技術創成センターのサイトを見たらこんな記事がありました。

プレスリリース

「公立はこだて大学 2 年連続CAMUI 型ハイブリッドロケットで模擬衛星打ち上げ」(PDF)

4. 日程
12 月8 日(土)。試験実施スケジュール(表1)参照願います。
5. 実施場所
十勝管内大樹町の実験領域(添付地図)参照願います。
6. 機体回収の方法
1および2機目:タイマーにより最高高度でCanSat を放出し、同時にパラシュートを放出する。
3 機目: 無線コマンドによりパラシュートを放出する。
パラシュート放出後は、3 機共に無誘導で地上で回収する。打上げ実施の風速制限により、機体回収位置はパラシュート開傘の成否に関わらず射点から半径1 km の範囲内に充分に納まる。
7. 安全対策
  1. 打ち上げ準備所 壁面に鉄板を配置した指令小屋を準備し、指令小屋内部から操作を行う。
  2. 保安距離 1000 m
  3. 風速制限 7 m/s 未満
  4. 仰角 80 度~89 度(風向と風速に応じて,事前の飛行予測計算を参考に決定)
  5. 立入制限(打上げ時) 作業者50 m もしくは作業小屋内,見学者200 m
  6. 事前説明 帯広空港,航空大学校,広尾警察,大樹消防,大樹町役場に,実験内容および安全対策について説明.釧路空港事務所に打上げ実験許可申請書を提出.
  7. 前日・当日の連絡 帯広空港,航空大学校(休日は連絡不要),広尾警察に,打上げの前日,30 分前,および打上げ完了後に電話連絡

まるで話が合わないですね。
「立入制限(打上げ時) 作業者50 m もしくは作業小屋内,見学者200 m」とあるのだから、20メートルのところにテントがあって、人が居たというのは報道の間違えではないかと思います。

逆に報道が正しいのだとすると、プレスリリースと実際にやっていることが違うことが問題になりますが、ではこのニュースは何を伝えたかったのだろうか?

テント破ったということが事件なのか、打ち上げに失敗したことが事件なのか?

ロケットの打ち上げに失敗するのはテストなのだから大いにあり得ることで、事件ではないでしょう。
そうなると「人の居たテントにロケットが落ちた」ことが問題なりますが、これがシェルターに落ちたのなら、これも問題にはならない。

だから必要なのは、正確な位置関係の説明こそが記事の中心になるはずで、それが全く無いのだからこの報道はやはりヘンですよ。

と思っていたら、サンケイ新聞に出ていました。「ロケットがテント直撃 北海道で発射失敗 中の8人無事

北海道大樹町の牧草地で8日朝、特定非営利活動法人(NPO法人)北海道宇宙科学技術創成センター(札幌市)の小型ロケット「カムイ」(全長約2・9メートル、重量約21キロ)の発射実験が失敗して機体が落下、近くのテントを突き破り、地中にめり込んだ。当時テント内にはスタッフら8人がいたが、けが人はなかった。

センターによると、学生が作った缶詰型の「模擬衛星」を上空1000メートル付近で放出した後、機体をパラシュートで落下させる計画だった。予定通り上昇したものの切り離し装置が作動せず、衛星の分離に失敗。パラシュートも開かず、発射台から約25メートル離れたテントを直撃し機体はばらばらになった。

同センターの伊藤献一副理事長は「電気回路などに問題があった可能性がある。原因の特定を急ぐとともに、今後はテントの設置場所を遠くにするなど安全対策の強化を進める」と話している。

ロケットは火薬を使わず、ポリエチレンと液体酸素のハイブリッド(混合)燃料を使用。従来の火薬式と比べ、打ち上げにかかる費用が10分の1程度で済む。火薬式より有毒ガスが少ないのも特徴。

民間の力で宇宙開発の市場を切り開こうと、道内の大学教授や学生、会社経営者らが協力し、大気の採取などを目指して実験していた。

こちらの記事では25メートルですね。
なんか、プレスリリースでの50メートルというのとは話が合いません。

12月 9, 2007 at 11:23 午前 日記・コラム・つぶやき | | コメント (0) | トラックバック (0)

戦闘機・心神なのかね?

読売新聞より「国産ステルス実証機「心神」、2011年に初飛行

ステルス性能など最先端の戦闘機技術の検証を目的とした、防衛省の「先進技術実証機」の開発計画が8日、明らかになった。

来年度から計画に着手し、早ければ2011年度中に実証機の初飛行を行う。計画が順調に進めば、国産戦闘機開発につなげたい考えだ。

実証機は全長14メートル、全幅9メートル。「心神(しんしん)」と名付けられ、敵のレーダーに映りにくいステルス性とともに、高運動性を備え、国産エンジンを使用する。機体の形状に沿って配置するレーダー「スマート・スキン」など先進技術も取り入れる。実証機であるため武器は搭載しない。

心神の開発は来年度から6年間で行う計画だ。来年度予算では157億円を要求、総額466億円を見込んでいる。
エンジンや電子機器などの試作は09年度までにほぼ終えて、10年度から実証機製造に着手。早ければ11年度中に初飛行を行う。
機体やエンジンは既に個別開発を進めており、ステルス性に関しては、05年のフランスでの模型実験で「高い性能を確認済み」(防衛省幹部)という。

実証機開発には、日米で共同開発したF2支援戦闘機の生産があと数年で終了することから、国内技術維持の意味合いがある。また、航空自衛隊が次期主力戦闘機(FX)の有力候補としながら、米国が輸出に応じようとしていない「F22ラプター」をめぐる交渉を有利に運べるとの期待感もある。

米国が輸出に慎重なのは、「機密保全だけでなく、日本がステルス技術を独自開発できないとの前提で、将来、高く売ろうという思惑があるため」(政府筋)との見方からだ。

防衛省内には「17、18年ごろには国産戦闘機が実用化できる」(幹部)との見通しもあり、F15戦闘機の後継機となる可能性もある。ただ、日本の国産戦闘機開発には、有力な輸出先を失うことになる米国内で懸念が出ている。

「戦闘機?」で紹介した機体を実際に作ることになった、というニュースです。

Up

全幅9メートル、全長14メートルとのことなので、F35(JSF)よりも、全幅・全長とも1メートル強小さい機体です。
F35のエンジンは18トン級ですから、心神が5トン級のエンジン双発であってもかなり非力であると言えます。

F35は、最大離陸重量が22トンぐらいですから、心神は最大で16トンぐらいになりうるでしょう。空虚重量が10トン弱といったところかな?

ドンガラを作ること自体は今ではさほど難しい事でないので、10年度に製造に着手して11年度には飛行するのは可能かもしれません。

しかし、その後に戦闘機を開発するとなると、システムとしては極めて難しいのではないか?結局は不可能なのではないか?と思うところです。
少なくても「17、18年ごろには国産戦闘機が実用化できる」なんて可能性は皆無でしょう。

アメリカがF22ラブターの輸出についていまだにOKしていないことに対しては、強い牽制にはなりますが、そうなると「巨大なアドバルーン」で終わる事になるでしょう。
まぁ、もの作りという観点からは製造経験は何事にも代え難いから大いに「試作」するべきだとは思いますが、現実に「戦闘機を作る」というとはかなり距離があるのではないかな?

12月 9, 2007 at 10:20 午前 もの作り | | コメント (7) | トラックバック (1)