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2007.11.17

エアバス社で大型機暴走

昨日(2007/11/16)朝日新聞を初めとして速報でこんな写真が流れました。

Up

写真は夜でしかも小さいのですが、内容はビックリでした。
朝日新聞より「エアバス旅客機が仏空港で暴走、壁に激突 10人負傷

仏南西部トゥールーズの空港で15日、エアバスA340―600型旅客機が地上でのエンジンテスト中に突然走り出し、空港の防音壁に衝突した。乗っていたエアバス社員ら9人と地上1人の計10人が負傷した。一般の乗客はいなかった。

AFP通信によると同機はトゥールーズにあるエアバス社の工場で完成し、アラブ首長国連邦の航空会社に引き渡される直前だったという。A340―600機は旅客機では世界最長(約76メートル)の大型機。エアバス社は同通信に「今年だけで450回も実施しているテストだが、こんな事故は初めて」と話している。

この機体についているエンジンの推力が25トンぐらいのようで、合計100トンでワイヤー引きちぎったとかでしょうか?
そんな危険なことはやらないとすると、止めておく「足止め」が倒れたのでしょうか?

それにしても、飛行機は意外なほどの重大事故を起こしても修理をしてしまいますから「これも修理するのだろう」と考えました。
日本で、有名なのは日航123便墜落事故(御巣鷹山事故)で墜落した機体の「しりもち事故修理」があります。この修理作業は、実質的に尾部の再構築でした。

それにしても、写真では機体の破損状況が見えないから「どんなものだ?」と思っていたら、こんなサイトがありました。AIRLINENEWS.NETより http://www.airliners.net/open.file/1293784/M/ どう見ても機首がもげております。

エアバス社はA380がようやく商業飛行が始まってヤレヤレといったところなのでしょうが、そこでこんなことになっては、大変でありましょう。
それにしても、なんで走り出してしまったのだろう?

11月 17, 2007 at 06:04 午後 もの作り | | コメント (1) | トラックバック (0)

2007.11.16

国連で死刑制度廃止決議

朝日新聞より「死刑執行停止決議を採択日米などは反対国連総会委

欧州連合(EU)が主導し、87カ国が共同提案した死刑の執行停止を求める決議案が15日、人権問題を扱う国連総会第3委員会で賛成99、反対52、棄権33の賛成多数で採択された。死刑制度が存続している日本や米国、中国などは反対した。年内に総会本会議で正式に採択される見通し。決議に法的拘束力はないが、死刑廃止国の増加という世界的な潮流を改めて印象づけた形だ。

決議案は死刑制度の継続に「深刻な懸念」を示すとともに、制度が存続している各国に、(1)制度の廃止を視野にした執行の一時停止(モラトリアム)(2)死刑の適用の漸進的削減(3)死刑に直面する人の人権保護の尊重――などを要求。廃止国に対しても制度を再導入しないよう求めている。

同様の決議案はイタリアなどの主導で94年にも提出されたが、この時は小差で否決された。99年には、反対派の修正要求が通ったため、採決を断念した経緯がある。今回も、死刑制度の必要性を訴えるシンガポールやエジプトなどが段落ごとに修正案を出して抵抗したが、2日間の協議の末、原案通りで採択された。

日本の神余隆博次席大使は「日本では、国民の大半が最も悪質な犯罪には死刑を宣告すべきだと信じている。死刑制度の廃止に向かうことは難しい。死刑廃止に国際的な合意はない」と反対の理由を説明した。

この決議の元はこの記事です。
朝日新聞より「死刑執行停止求める決議案提出EUなど72カ国

イタリアなどが1日、死刑の執行停止を求める決議案を国連総会に提出した。人権問題を扱う第3委員会で月内にも採決される見通し。加盟192カ国のうち、提出時点で72カ国が共同提案国に名を連ねており、決議案作成を主導してきた欧州連合(EU)加盟27カ国は賛成多数での採択に自信を見せている。

決議案は死刑制度の継続に「深刻な懸念」を示すとともに、制度が存続している各国に、(1)制度の廃止を視野にした執行の一時停止(モラトリアム)(2)死刑の適用の漸進的削減(3)死刑に直面する人の人権保護の尊重――などを要求。廃止国に対しても制度を再導入しないよう求めている。

同委員会には94年、2000年までの死刑執行停止などを促す決議案が出されたが、小差で否決された。その後も死刑廃止国が増加しており、国際人権団体のアムネスティ・インターナショナルによると、死刑を10年以上執行しないなど事実上廃止している国を含めた死刑廃止国は133カ国。一方、死刑存続国は日米や中国など64カ国・地域だという。

要するに死刑制度を維持している国が少数派になっている、という事です。

アムネスティ・インターナショナルが死刑制度については以前から継続的に報告しています。
アムネスティ・インターナショナル日本・死刑廃止ネットワークセンターの記事「死刑に関する事実と数字」より

4. 死刑判決と執行

2006年中に、25カ国において少なくとも1,591人が処刑され、55カ国において少なくとも3,861人が死刑の判決を受けた。これらは最低限の数字というだけであり、実際の数字は確実にこれを上回る。

2006年においては、判明しているすべての執行の91パーセントが、中国、イラン、パキスタン、イラク、スーダン、米国で行なわれた。

入手した公の報告をもとに、アムネスティ・インターナショナルはこの年に中国で少なくとも1,010人が処刑されたと見積もったが、実際の数字はこれをはるかに上回ると考えられる。信頼できる筋は7,500~8,000人が2006年に処刑されたと示唆する。公式な統計は依然として国家機密であり、そのことが監視と分析を難しくしている。

イランは177人、パキスタンは82人、イラクとスーダンは少なくとも65人を処刑した。米国では12の州で53件の執行があった。

現在死刑を宣告され処刑を待つ人の世界的な数字を入手することは困難である。人権団体、メディアの報道、手に入る限られた公式な数字からの情報をもとに、2006年末時点で見積もられた数は19,185から24,646の間だった。

こんな事なので、死刑制度を維持することは国際的には非常に異端な感じになりつつあるようです。一方で死刑制度復活の意見が出ている国もあるようですが、けっこうデリケートな国際問題になりつつある、という証明でありましょう。

11月 16, 2007 at 09:49 午前 海外の政治・軍事 | | コメント (6) | トラックバック (0)

F2墜落事故の原因と問題

朝日新聞より「空自機墜落、原因は配線ミス防衛省が断定

愛知県豊山町の県営名古屋空港で10月31日に航空自衛隊の支援戦闘機F2Bが離陸に失敗し炎上した事故で、防衛省の事故調査委員会は15日、事故原因を、定期点検をしていた三菱重工業の配線ミスと断定した、と発表した。機体の姿勢を感知するセンサー(ジャイロ)と飛行制御コンピューターの間の配線を誤ったため、水平尾翼が異常な角度で動いて墜落した。今後、配線ミスが起きた原因を調べるとしている。

事故調によると、3種類あるジャイロのうち、機首の上下方向を感知するジャイロと、横回転方向を感知するジャイロの配線が逆になっていた。このため、コンピューターが機長の操縦による離陸時の機首上げを認識できず、さらに機首を上げようとした。機長が上がりすぎた機首を下げようと操作したが、コンピューターはこの機体の動きも認識できず、さらに機首を下げる方向に水平尾翼を動かしたため、機首が急激に下を向き、滑走路上に墜落したとしている。

事故調は、機体から回収したフライトレコーダー(飛行記録装置)の記録を解析。ジャイロのデータが入れ替わっていたことから、機体を調べて配線が逆に接続されていたのを確認した。二つのジャイロは数センチほどしか離れていないという。エンジンやコンピューターなどに異常はなかった。

事故機は三菱重工業名古屋航空宇宙システム製作所(名古屋市)の小牧南工場(豊山町)で定期点検を受け、地上での試験に合格した後の飛行試験で墜落した。事故調は今後、同社の整備担当者などから事情を聴く方針。

防衛省は事故後、各地の基地に配備しているF2の飛行を見合わせていたが、原因断定を受け、配線を確認するなどした後に飛行を再開する。

愛知県警は同社から押収した整備記録をもとに、ジャイロの整備士や整備後に点検をした社員らから事情聴取をする。

同社小牧南工場では02年4~8月、定期修理中の空自F4戦闘機など計9機で電気系統の配線が切られるなどした。県警は内部犯行の疑いもあるとみて、工場内に監視カメラを設置するなどして捜査したが、容疑者特定には至っていない。県警は今回の事故でも、故意に配線が変えられていなかったかについて、慎重に捜査する。

いくら何でもこんなのアリでしょうか?
確かに、3軸のジャイロを同じ物を搭載するのは分かりますが、その出力が入れ替わってしまったら致命傷なのだから、入れ替えようがない仕組みになっていて当然でしょう。

さらに、メーカに戻しての整備なのだから、外部テスト装置などでシステムが正常に作動するかを点検するものじゃないでしょうか?
飛行機の操縦系統が逆向きに接続されていて事故になったという例はかなり昔からあって、機械的な接続ですら間違っていたことがあります。
フライバイワイヤーの初期にもありました。そういう経験があるのだから、テストするものだと思っていたのですが・・・・・。
注目するのは、

フライトレコーダー(飛行記録装置)の記録を解析。ジャイロのデータが入れ替わっていた

この点ですよね。ジャイロのデータを取り出しているのだから、テスト信号を流せば、つじつまが合わないのはすぐに分かるはずで、それをやっていなかった。
飛ばす前に、信号を流してみるのは、いわば操縦桿の動きが舵面の動きと合致しているのかをチェックする程の意味でしょう。

なんか二重三重にやることが間違っているような気がします。

11月 16, 2007 at 12:29 午前 もの作り | | コメント (0) | トラックバック (1)

2007.11.15

取り調べDVDが証拠不採用

読売新聞より「録画から「任意性に疑い」と調書却下、大阪の殺人未遂公判

大阪地検が取り調べの様子をDVDに録画し、殺人未遂罪で起訴した大阪市西成区、無職蓮井一馬被告(88)の第4回公判が14日、大阪地裁であった。

蓮井被告は捜査段階で自白調書を作成されたが、公判では殺意を否認しており、西田真基裁判長は前回の法廷で上映されたDVDの録画内容から「取調官による誘導や誤導があった。任意性に疑いがある」として、検察側による自白調書の証拠請求を却下した。

裁判員制度を控え、検察当局は裁判員の負担を軽減し、自白の任意性を判断しやすいよう取り調べの録音・録画を試行。公判でのDVDの証拠採用は全国で4例あるが、調書の却下につながったのは初めて。

起訴状によると、蓮井被告は5月、自宅アパートで、共同トイレの修理を巡って住人男性とトラブルになり、果物ナイフで胸などを刺して約3週間のけがを負わせた。公判では、自白調書の任意性を判断するため、検察、弁護側双方がDVDを証拠請求した。

DVDには、自白調書の内容を確認する様子を約35分間にわたって録画した。検察官から「殺そうと思ったのは間違いないね」と聞かれ、蓮井被告が「間違いないです」と認める一方で、「殺そうとは思わんけど」と殺意を否認したり、調書の内容について「わかったようなわからんような……」と言葉を濁したりする場面も収められている。

西田裁判長は「殺意を否定しようとしたのを無視し、調書に沿う供述をするまで質問を続けた」と指摘。「高齢で聴力が著しく低下しているのに早口で次々に質問し、被告に不利な内容を押しつけていた疑いがある」などと批判した。

蓮井被告の弁護人で、「日本弁護士連合会取調べの可視化実現本部」副本部長の小坂井久弁護士は「裁判員制度で、録音・録画が任意性を判断する有力なツールになり得ることが証明された」としている。

どういう意図で検察がDVDを証拠申請したのか分からないというのは、モトケンさん(矢部弁護士)も述べています。
素人考えとして、検察が取り調べ状況の映像を証拠申請するのであれば「強要など問題のある取り調べはしていません」と証明すると思っていたので「全取り調べ状況を示すしかないだろう」と考えていました。
その場合「何時間にも及ぶ映像記録をどうするのか?」とも思っていて検察が抵抗するのも当然か?と思っていたら意外とあっさりと出てきたので「どういう意味なのだ?」とちょっと不思議に思っていました。
そうしたらちょっと前に落合洋司弁護士がこんな記事を紹介して解説しています。
中日新聞より「裁判員が自白調書の任意性を判断・最高裁研修所の研究結果判明

最高裁司法研修所(埼玉県和光市)による裁判員裁判の在り方に関する研究結果の骨子が10日判明し、自白調書の任意性が争われた場合、裁判員が認めない限り証拠採用しない方針が示されることが分かった。裁判官は検察側、弁護側双方の任意性立証を解説したり、自分の考えを説明したりしないことも盛り込まれている。

研究結果の骨子は「裁判員裁判のイメージを示したもの」(最高裁刑事局)とされ、実務上の指針となりそうだ。また骨子は、富山などの冤罪(えんざい)事件で注目されている取り調べの録画を「有効な手段」と評価し、本格導入を促す可能性もある。

司法研修所は本年度、東京地裁などの裁判官計5人に「裁判員制度の下における大型否認事件の審理の在り方」に関する研究を委嘱し、10月までに骨子がまとまった。

骨子によると、まず裁判員裁判の基本的な考え方として

  1. 法廷での供述・証言に基づき審理する「口頭主義」を徹底する
  2. 審理時間を大幅に削減し、公判に立ち会うだけで必要な判断資料が得られるよう工夫する
  3. 裁判官室で供述調書などを読み込む従来の方法は採らない
-などと指摘した。

続いて被告が捜査段階の自白を翻して起訴事実を否認し、捜査段階の自白調書は任意の供述か、取調官の強要によるものかが争われるケースに言及。これまでは取調官の尋問や被告人質問などが長く続き、裁判官が全供述調書を証拠採用した上で供述の変遷を検討して判断してきたが、裁判員裁判では「こうした手法は採り得ない」との見解を示した。

取調官の尋問について「供述経過を証言させ、任意性などの肯定判断を得ることは期待すべきでない。尋問も30分-1時間程度(主尋問)で終える場合に限る」とし、検察側に取り調べ時間、場所などのほか容疑者の体調も含めた経過一覧表の作成も求めている。

その上で自白調書の証拠採用に裁判員が同意する必要性を示し「捜査の実情に関する裁判官の理解を前提にすれば任意性を肯定してもよいケースでも、裁判員が確信する決め手がない場合(検察側は)任意性立証に失敗したと考えるべきだ」と付言した。

この最高裁研修所の発表に対して、落合洋司弁護士は

「供述経過を証言させ、任意性などの肯定判断を得ることは期待すべきでない」ということになると、常識的な意味での「任意」(刑事訴訟上の「任意」は常識的な意味では使われていないので)とは言えない取調べがあったと判断されれば、供述調書の取調べ請求が次々と却下されるということが起きる可能性が高いでしょう。正にその点を、上記の通り、「捜査の実情に関する裁判官の理解を前提にすれば任意性を肯定してもよいケースでも、裁判員が確信する決め手がない場合(検察側は)任意性立証に失敗したと考えるべきだ」と指摘しているものと思います。

この研究成果は、現行の捜査、特に被疑者取調べに対し、大きな変革を求めるものと言っても過言ではなく、その意味には極めて重いものがあります。

諸外国における取調べ改革(可視化など)を尻目に、改革を怠り従来の制度に安易に依存してきたツケが、ここに来て一気に噴出してきた、と言っても過言ではないと思います。

との見解を発表されています。
そこで、改めて最高裁研修所の発表を読んでみると

取調官の尋問について「供述経過を証言させ、任意性などの肯定判断を得ることは期待すべきでない。尋問も30分-1時間程度(主尋問)で終える場合に限る

これに注目が行くわけで、それを落合弁護士が

供述経過を証言させ、任意性などの肯定判断を得ることは期待すべきでない」ということになると、常識的な意味での「任意」
(刑事訴訟上の「任意」は常識的な意味では使われていないので)
とは言えない取調べがあったと判断されれば、供述調書の取調べ請求が次々と却下されるということが起きる可能性が高いでしょう。

と書かれていることから、結局のところ今までの自白の任意性の争いでは、取調官と被告のどちらが信用できるのか?という「雰囲気を争っていた」という意味じゃないのか?と思ったのです。

自白が客観的に見て証拠能力があるのか?という問題であれば、取り調べそのものに立ち会うわけにはいかないのだから、映像記録を残すぐらいしか手がないと思っていたのですが、実は自白の信用性について客観的な判断ではなくて、自白の真実性について争っている検察と被告とのどちらを信用するのか、という間接的な手法で判定していたということになるのでしょうか?

であるとすると、今回の裁判で検察が35分のDVDを出してきた意図も「取り調べは妥当な範囲です」という雰囲気の証拠だったのかもしれません。
いくら雰囲気が妥当でも被告の意志が定まっていないのでは、検察が有罪の証拠とすることは出来ないでしょう。
その点をモトケンさんは

検事の取り調べ技術が下手くそだったのではないか。
何のために録画するのか、という問題意識のピントがずれていたのではないか。
検察官は本件の立証の柱をどう考えていたのか。

などの疑問が頭に浮かびます。

とコメントされています。
刑事裁判だけではなく民事裁判においても一般社会の常識からはすぐに思いつかない(よく考えると妥当であっても)ヘンな「お約束」があります。
わたしは、この何年間か複数の裁判の応援をしてきたので段々と「お約束」の存在やその意味を理解できるようになってきましたが、刑事裁判においても裁判員制度がこれらを分かりやすくすることは全体にとっては良いことかもしれません。

11月 15, 2007 at 10:51 午前 裁判員裁判 | | コメント (1) | トラックバック (1)

2007.11.14

学校の事務処理軽減は書類の問題なのか?

毎日新聞より「文科省:学校現場の事務作業軽減を目指しPT設置へ

文部科学省は、学校現場の事務作業の軽減を目指したプロジェクトチーム(PT)を設置することを決めた。
教員に子供たちと向き合う時間を確保してもらうことが狙いで、文科省や教育委員会が行っている各種調査や照会事務の縮減・統合のほか、学校で作成する書類の簡素化・統一化を検討する。早ければ今月中にも取りまとめる方針。

PT委員は、校長会や教育長協議会など関連団体から選出する。

文科省は来年度予算の概算要求で、「子供と向き合う時間の拡充」として、来年度から3年間で小中学校教職員を約2万1000人増員する計画を計上。
しかし、財務相の諮問機関・財政制度等審議会などで批判的な意見が相次いでいる。
渡海紀三朗文科相は「定数増などを進めていく上の作業として、より確実に(事務負担の軽減策を)進めていく」と述べた。

学校現場の事務作業をめぐっては、年間で小学校に400本、中学校には200本の調査や通達が来るともいわれており、「文書量が増え、教頭らが『機能低下』を起こしている」と指摘する声もある。【高山純二】

社会人講師として学校に行くようになって色々な事情が分かってきましたが、今の先生は大変です。
高校では情報の授業が必修になったので、全校に情報担当の先生がいらっしゃいますが、多くの先生は「情報教育の資格を持っている」であって、情報やコンピュータの専門家が先生になっている例は少ないです。

理科や数学の先生が情報を資格も持っている形になります。
これは、情報の専門家が理科の資格を持っていて理科の先生をやっても問題ないわけですが、問題は学校内のコンピュータの管理についても情報担当の先生に依存しちゃう学校があることです。

現在では、教育委員会などとのやり取りもどんどんとネットワーク化が進んでいて、先生全員が教育委員会が渡すメールアドレスでメールを交換出来るようになっているようですが、メールアドレスだけではダメで、PCの接続から印刷の問題まで学校の現場でやるべき事が多々あるのは 容易に分かりますが、その手当てについて聞いたことが無い。

この問題の種明かしが「情報の先生がコンピュータ全般の管理者になっている」なのです。

だいたい、学校は地域内で見ると最大の事業所と見るべきなのです。
大ざっぱに言ってしまえば、学校は一キロ四方に一校はあると言えるでしょう。そこに1000人近くの人が集まっているわけです。
一般企業で1000人規模の事業所が一キロ四方に次々とある、なんてことはあり得ません。

にも関わらず、学校は地域とはお互いにちょっと無視しているようなところがあります。
子どもが通学している父兄以外になると、地域の人でも学校の中のことに詳しい人は極端に減るでしょう。

大規模な事業所を運営するの適切な人手が配置されているのか?となると、現実の先生の忙しさからから見ると、とても出来ているとは思えません。

こんな観点からは「事務作業の軽減」は大いに進めるべきだとは思いますが、先生の本来の仕事が教室を中心にして、子どもたちに授業を実践することだと考えると、授業の準備については助手が出来るのではないか?といったことありますし、まして全くの事務処理は教員ではない職員の仕事ではないでしょうか?

つまり、目的が「教員が子どもと向き合う」ことを求めて総合的に対策するのであれば「事務処理の軽減」がどれほどのウェイトを占める問題なのかを先に検討するべきでしょう。

11月 14, 2007 at 01:15 午後 教育問題各種 | | コメント (9) | トラックバック (0)

2007.11.13

紀元会・集団暴行殺人事件・その6

「紀元会・集団暴行殺人事件・その5」の続報です。

サンケイ新聞より「発端は「避妊具」だった-「紀元会」リンチ死事件

長野県小諸市の宗教法人「紀元会」会員のすし店経営、奥野元子さん=当時(63)=が死亡した集団暴行事件。加害者の大半が女性会員だったことや暴行が始まった経緯など犯行状況に謎が多かったが、県警小諸署捜査本部などの調べで「密室」の様子が明らかになってきた。陰湿で執拗(しつよう)なリンチは「避妊具」が発端になっていた。一般社会から乖離(かいり)した異常性ものぞいている。

ゴミ袋の服着させ、「男は下がっていろ!」

「大神様の孫に失礼だ」。9月24日午後8時、70数人の会員が、普段は講義や集会に使われる教団施設の大会議室に集められた。

怒りの矛先は奥野さんの二女(26)だった。

主犯格とみられる窪田康子被告(49)の娘で、教団創設者・松井健介氏(故人)の孫にあたる少女に、「財布に入れておくと、お金がたまるお守り」と避妊具を見せていたことを窪田被告によって暴露された。

避妊具を神聖なお守りに例えたことに会員が激怒したというのだ。二女を囲んで殴るけるの暴行が始まった。

窪田被告はごみ袋に30個ほどの避妊具を張りつけた特製のベストをほかの会員に事前に準備させ、二女に着させた。

会議室には男性も十数人いたが、女性が異性の目を気にしたためか、「男性は下がっていろ」と声を出し、結果的に女性ばかりが暴行の当事者になったとみられている。

会員らは二女の夫(30)、奥野さんの夫(35)、長女(37)にも暴行した。

さらに「娘が悪いのは母親のせいだ」と声が上がり、施設外にいた奥野さんが呼び出された。

逆十字固め、飛び蹴り…

午後11時半ごろ。

座布団に座った奥野さんが「(二女の言動の)どこがいけないのか」と開き直るような態度を見せたため、窪田被告が背中をけり、ほかの会員も次々に暴行。

「家族がやるべきだ」とリンチをうながす声が上がり、夫と長女も奥野さんの暴行に加わった。

窪田被告は会員に「痛いからここに乗って」と内ももを踏ませた。

暴行を渋る少女らには「神子(幹部の世話係)になれなかったらどうする」とあおり、少女らはひじ関節をきめる「腕ひしぎ逆十字固め」や、飛びげりをした。

暴行は断続的に約1時間続いた。

モデルガンの銃口を口に入れる、馬乗りで髪の毛をごっそり抜く-などの陰湿な行為もあったという。

奥野さんがぐったりすると、「万病に効く」として会員に分け与えられている「紀元水」が口に流し込まれたが、外傷性ショックで死亡した。

遺体は「全身打撲という状態で、首から下にまんべんなくあざがあった」(捜査本部関係者)。

避妊具付きベスト…計画的犯行か

避妊具の話が蒸し返されたことが集団暴行の発端になったが、窪田被告は紀元会関係者に「奥野さんの二女夫婦がけんかを始めたので、避妊具の話で二女をいさめようと思った。暴行するつもりはなかった」と説明している。

しかし、長野地検は「家族間のけんかがきっかけではない」とした上で、避妊具付きのベストを事前に準備していたことなどから、集団暴行には計画性があったとみている。

教団関係者の中には、奥野さん一家と窪田被告の確執が背景にあるという声もある。

奥野さんは紀元会の元京都支部長で、松井氏に気に入られて小諸に移り住んだ経緯があり、松井氏が平成14年に死亡するまで影響力を持っていたという。

ある関係者は「思ったことを遠慮なく口に出す奥野さんの気性もあり、一家は会内部で浮いていた」と指摘している。

ずいぶん複雑な事になっているようですね。

  1. 二女が教団創設者の孫で窪被告の娘にに、「財布に入れておくと、お金がたまるお守り」と避妊具を見せていた。(だいぶ前の話のようです)
  2. 窪田被告が(会員に)暴露した
  3. 怒った会員が、二女を暴行
  4. 窪田被告は避妊具を張りつけた特製のベストをほかの会員に事前に準備させ、二女に着させた
  5. 会員らは二女の夫、奥野さんの夫、長女(37)にも暴行した。(家族全員を攻撃した)
  6. 「娘が悪いのは母親のせいだ」と奥野さん呼び出した
  7. (奥野さんを)窪田被告が背中をけり、ほかの会員も次々に暴行
  8. 「家族がやるべきだ」とリンチをうながす声が上がり、夫と長女も奥野さんの暴行に加わった。

結果は奥野さんは全身打撲の外傷性ショックで死亡しました。

暴行されていた側が暴行する側に回るというのは、集団リンチ事件では良くあることで、その点からもこの事件は集団リンチ事件と断定して良いのでしょう。

集団リンチ事件が起きるのはほとんどの場合、抜け出すことが出来ない団体ですから、紀元会も相当危うい団体だったのではないか?と想像できます。

11月 13, 2007 at 10:38 午前 事件と裁判 | | コメント (0) | トラックバック (0)

カルト教団

ZAKZAK より「記者の前で“本番”実演…秋田SEX教団、衝撃ルポ

秋田県湯沢市に“教団”を名乗る奇妙な集団が出現した。「預言的使命」と称して、セックスをへんてこりんな教義に取り込み、インターネット上で“ほぼ本番”のわいせつ画像を流し続ける。平和な土地に突如出現した謎のセックス教団を夕刊フジ記者が直撃し、“性儀”の全貌を目撃した。

新たなカルトとして話題になっているのは、「リトル・ペブル同宿会」。教義を支える“性”なる儀式について、教団の創設者「ジャン・マリー神父」こと杉浦洋氏(47)は「アダムとエバの楽園が人類に還ってきたことを象徴する行為」と説明する。

同宿会は秋田県湯沢市の周囲を田畑が取り囲む集落の一角に本部を構える。本部といっても、すきま風が絶え間なく入る古ぼけた民家で、5人のメンバーが共同生活を送る。

いくつかの不可思議な思想の中で特に異様なのは、外出時に着用する「ナノテク繊維でできている」(男性信者)という白装束だ。

杉浦氏は「我々が信仰するリトル・ペブル氏への愛の証です」と説明する。リトル・ペブル氏とはオーストラリアに本拠を持つ聖シャーベル修道会の教祖だが、その評判はすこぶる悪い。カルト問題に詳しい紀藤正樹弁護士は「ペブル氏は幼女への暴行罪で服役するなど、キリスト教系では性的問題が多い団体として有名」と説明する。

大いなる疑念を抱きながら、問題の性儀について切り出した。すると杉浦氏は一瞬、苦悩の表情を浮かべ、「私は近い将来、婦女暴行罪で逮捕連行され、辱めを受けるでしょう」と預言。だが、次の瞬間、意を決したように「神が望むなら…やるんです」。力強くそう言うと、おもむろに服を脱ぎ始めた。

ロウソク替わりのLEDライトが数本立てられた祭壇の前に布団を敷き、台所から瓶とヨーグルトを持ってきた。

「挿入せずに性器に擦りつけて射精するのが、『正しいセックス』。ヨーグルトは滑りをよくするためで、瓶は精子の採取用です」

やり方はすべて「神様からのインスピレーションでわかった」という。相手をしたのは「クララ・ヨゼファ・メネンデス」と名乗る、きれいな女性信者(35)。だが、目の前で繰り広げられた光景は性交がないだけで、“本番”そのものだった。

あっけにとられていると、杉浦氏の口から驚くべき事実が飛び出した。「クララは妊娠しました。現在、7カ月目に入っています」。無受精での妊娠は間違いなく世界初だろう。

こうした行為は杉浦氏にのみ許される。同じ屋根の下で、“営み”を見せつけられる信者の気持ちはどうなのか。一緒に住む男性信者2人は「全然気になりません。ごく日常的な光景で行為の最中も普段と変わらず過ごしています」と答えた。

杉浦氏は「預言的使命」と目を輝かせるが、周辺はのどかな農村地帯。近くには小学校があり、教団の前の道路は通学路にもなっている。近所の主婦は「用務員の人も注意しているみたい。時々、女の人のうめくような声が聞こえてくるし…」と眉をひそめる。

6月には女性信者の両親が地元の警察に相談し、ちょっとした騒動にもなっている。「確かに相談はあった。付き添って行ったが、民事不介入ですから」(湯沢署幹部)。近所の主婦(80)は「普段は温厚そうな人たちだけど、すごい声で『帰れー!』と怒鳴っていた。あれにはふるった(ガタガタ震えた)ですよ」と振り返る。

不可解なのは、宗教行為であるはずの『正しいセックス』が同会のホームページで宣伝され、成人指定DVDとして500円で販売されていることだ。杉浦氏は「神様からのインスピレーションで『全世界に悪名をはせなさい』と言われた」と営利目的は否定する。

紀藤弁護士は「宗教行為との線引きが難しいが、特定商取引法を適用しているということは性行為であると認めているとも考えられる。販売自体は違法ではないが、ネット上で自由に閲覧できる状態にあるなら、風俗営業法に抵触する恐れもある」と指摘する。

さらに、カルトの危険性について「こういった性行為を伴う宗教団体は信者が辞めた時のトラウマが大きい。自分の意思というよりはマインドコントロールでやっている場合が多く、脱会後のケアが必要になる」と危惧(きぐ)している。

この教団については週刊ポスト11月2日号に記事が出ています。

ZAKZAK の記事では「ヘンテコな宗教団体」といった雰囲気にまとめられていますが、世界的に大問題になっている「リトル・ペブル」という教団です。

ウィキペディアのリトル・ペブルの記事

リトル・ペブル(The Little Pebble、1950年 - )は自らを、最後のローマ教皇ペトロ2世ロマヌスと称する、オーストラリア最大の終末カルトの指導者。
本名をウィリアム・カム(William Kamm)と言い、リトル・ペブル(リトルペブル)は自称・通称。

ドイツ出身。(本人の主張によると)18歳で神の啓示を受け、ニューヨークに赴いて暫く神秘主義的活動に従事した後、1985年頃に聖シャーベル修道会を結成。カトリックに基づいた終末論と聖母マリアの幻視の神秘体験を基にした布教活動を開始した。その後も様々な活動を展開し自らをヨハネ・パウロ2世に次ぐ次期教皇と僭称するも、ローマ・カトリック教会は一連の彼の運動を異端・カルトと認定し2002年に司教声明を通じて公に解散を要求した(この点の詳細は後述)。

私生活では最初の妻アンナを近い将来死ぬと予言、それが実現しないと見るやアンナやその子息と一方的に別離した。
1991年にベッティーナというドイツ人と再婚しこれを神の御旨であるとして正当化していたが、教会法上ではアンナとの婚姻関係が生きていたため重婚状態になってしまった。
1997年にはそのベッティーナとも離婚、
更に2002年8月には15歳の少女への性的暴行容疑で逮捕された。取調べに際してこの少女が自分の84人の神秘的な妻のうちの1人であると主張したが、
2005年7月に懲役5年の有罪判決が下された。現在、オーストラリアのニューサウスウェールズ州のシルバーウォーター刑務所に服役中。

こんな事が現代に起きるのかというだけでも驚きですが、それが日本で活動しているのにはもっと驚きです。

基本的に終末思想のようなので、かなり危険があるのではないかと思っています。

11月 13, 2007 at 09:55 午前 日記・コラム・つぶやき | | コメント (0) | トラックバック (0)

2007.11.12

ボンバルディア機の胴体着陸事故の原因

朝日新聞より「製造段階でボルト忘れ高知で胴体着陸のボンバル機

高知空港で3月、全日空機が前輪が出ずに胴体着陸した事故で、国土交通省航空・鉄道事故調査委員会は、機体を製造したカナダ・ボンバルディア社が製造段階で、前脚ドア部のボルトを入れ損ねた可能性が高いとの見方を固めた模様だ。
この結果、ドアが開かず、前脚が出なかった。事故による死傷者はなかったが、大惨事になりかねなかっただけに、調査委は、同社の製造管理について調査を進める。

事故が起きたのは3月13日。全日空のボンバルディアDHC8―400型機(乗客乗員60人)が、機首を滑走路にこすりながら胴体着陸した。

問題になったのは、前脚を格納する扉を開閉するアームの支点のボルト。調査委などによると、ボルトがなかったため、ボルトが通る筒状部品が固定されずに穴からせり出し、他の部品と接触。ドアが開かなかった。

ボルトがどの段階ではずれたかが、焦点だった。

関係者によると、筒状部品の奥の「ブッシング」と呼ばれる別の筒状部品に、ボルトが入っていれば残る痕跡が確認できず、全日空側は事故機をボ社から受け取った05年7月以降「(このボルトの)点検整備はしていない」としていることから、調査委は事故機がボ社側にあった製造の段階と見ている模様だ。

この事故は前脚の扉が開かなかったために、前脚が出ず胴体着陸になったというものでした。
旅客機(軍用機もだが)脚の出し入れ機構には非常用の脚下げ機構があって、多くは脚上げ状態で固定しておくロック機構を外すと自重で脚下げ状態になります。

問題の機体でも自重による脚下げを試みたのですが、前脚の扉が開かなかったために前脚が出ませんでした。
前脚扉が閉まった状態でロックしていたのですが、その原因は扉のリンク機構の回転部分にあるブッシュが飛び出して、他の部品と噛んでしまったので扉が動かなくなった、というものでした。

ブッシュですからボルトが貫通していて、ボルトが脱落していたからブッシュが軸方向に動いて飛び出した、というものでした。
問題は、いつボルトが脱落したのか?という調査の記事がこれです。

メーカー側に組み立ての記録がないから分からないということのようですが、メーカにも航空会社にも記録がないから、正常に組み立てられていたかどうか分からないというのは問題でしょう。
前脚扉の開閉機構ですから、写真を撮ることが出来るはずでそれも無いというのは「それってどうよ?」であります。

もちろん、メーカ側に記録がないというのは、考えられない。
少なくとも作業記録はあるでしょう。どうなっているのでしょうか?

11月 12, 2007 at 10:35 午前 もの作り | | コメント (1) | トラックバック (0)

情報ネットワーク法学会・新潟大会

情報ネットワーク法学会の第7回研究大会に出席してきました。
今回は新潟大学の手で実施され、場所がにいがた産業創造機構「NICOプラザ」なので、「ホテル日航新潟」の高い建物で非常に快適でした。
懇親会は、ホテル日航の30階で素晴らしい夜景が眼下に広がっておりました。

情報ネットワーク法学会では、ネットワークでは有名な人が幅広く参加していて、色々な話が聞けて大変に勉強になるし、第一面白いところです。

岡村久道氏、町村泰貴氏ら理事の方々は前日から新潟入りで大変な事です。
プログラムが9時30分開始なので、これに合わせて9時に新潟着とすると6時前の電車に乗らないと間に合わない。「それなら車で行ってしまえ」と5時発で予定通りに9時15分に会場に入りました。

プログラムの内

砂金 伸一(山本秀策特許事務所)
田中規久雄(大阪大学)
「匿名ファイル交換ソフトで違法複製物をダウンロードした者の法的責任」
奥村徹(大阪弁護士会) 「プロバイダの刑事責任~名古屋高裁平成19年7月6日と東京高裁平成16年6月23日」
石井夏生利(情報セキュリティ大学院大学) 「情報セキュリティと専門家の責任」
基調講演 山口厚
東京大学大学院法学政治学研究科教授
『情報ネットワーク社会と刑法』

を聞きました。

「匿名ファイル交換ソフトで違法複製物をダウンロードした者の法的責任」

は現在進行中の「ファイル交換ソフトを利用した音楽・映像ファイルをダウンロードを取り締まる、という案の進行状態についての説明でしたが、権利者団体の「取り締まる」という話が実際に検討してみると止まってしまっているといったようなお話しで「そう簡単に出来るモノか?」と思っていたことが、実際のようです。

「プロバイダの刑事責任~名古屋高裁平成19年7月6日と東京高裁平成16年6月23日」

児童ポルノ事件を多く手がけている奥村弁護士のお話しでしたが、これはもう無茶苦茶な話でかなり笑ってしまいました。
一言で言えば、東京高等裁判所と名古屋高等裁判所の判断がほとんど正反対で「これでは問題だろう」と内容です。

プロバイダ、つまり管理者の責任を争う裁判ですから、少なくとも管理者が児童ポルノ画像を自分でアップした、のではありません。
そこで、正犯か従犯かで東京と名古屋で分かれてしまった。というのです。その上というか当然というかなのですが、作為犯か不作為犯か、正犯か幇助犯かという4つの組合せのどこに判断を納めるか分からない、という報告でした。
名古屋高裁は
「同種亊案における判断が裁判ごとに異なる事態は望ましいことではないが、このような場合、上級審に夜見解の統一が図られ、また多数裁判例の集積により自ずから行っている結論に終息していくこととなる」
というなかなかファンキー判決を書きました。
裁判自体は児童ポルノ画像についてですが、本質はプロバイダ(管理人)が違法情報を削除しないことが、法律上どのような判断になるのか?ですから、名誉毀損や著作権侵害であっても適用される判断で、一言で言えばネット上で情報発信している人にとっては全く同じリスクがあるといえます。
そして実際に裁判になったときに、このようにバラバラでは「判決は独立です」にしてもひどすぎると言えます。

「情報セキュリティと専門家の責任」

これも、大変に興味深い研究報告でした。
情報セキュリティの専門家を制度的に定めたような場合、他の専門家の立場と比較してどのようなことになるのか?という内容です。
典型的な専門家して医師・弁護士といった職種と比較して・・・・という研究を始めたとのことですが、責任ということであれば情報セキュリティの責任範囲が、コンピュータ室の鍵の管理とかパスワードの管理といったことに限定するのか、流出した情報の価値についてまで及ぶのか?といった問題になるかと感じました。
このような研究が行われていないから、情報流出で一人あたり500円といった「相場」が勝手に出来ているとも言えるわけで、大いに期待したい分野です。

基調講演 「情報ネットワーク社会と刑法」

これもすごい内容で、情報をめぐる犯罪とその対処についての研究を時系列にまとめた報告でした。
法的な整備が本格化したのが世界的にも1987年頃からとのことで、パソコン通信が始まったときからですから、そのまっただ中で管理者をやっていたわけで、現在進行形でもある情報ネットワーク法学会の活動を面白く感じるのも当然だ、と改めて思ったところです。

すでに、町村先生落合弁護士小倉弁護士壇弁護士藤代裕之氏池田信夫氏といった有名どころが感想などをアップされています。

11月 12, 2007 at 02:42 午前 白浜シンポジウム | | コメント (5) | トラックバック (0)