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2007.10.06

びっくり・中華航空機

「737-800胴体の亀裂」で修理中だった中華航空のボーイング 737-800 型機が台湾にフェリーするために佐賀空港を離陸する際に極めて危険な状況を引き起こしました。

Up

上の写真は毎日新聞の記事「中華航空機:設備壊しオーバーラン離陸 亀裂修理後 佐賀」に掲載されていた写真で、左の車輪が何かを踏みつけて壊しているのが分かります。

胴体底部に亀裂が見つかり、修理のため先月20日から佐賀空港(佐賀市)に駐機していた中華航空機(乗客なし、乗員2人、ボーイング737-800型)の修理が終わり、5日午後2時半ごろに台湾に向け離陸しようとしたところ、滑走路上の「過走帯灯」1基を壊したうえ、滑走路を約60メートルオーバーランして離陸した。
さらに同機は離陸直後に計器トラブルが発生し、26分後に佐賀空港に引き返した。

「過走帯灯」は、アスファルト舗装された滑走路の終点を示す保安装置。過走帯灯の手前で離陸を完了させるのが通常の離陸となる。

佐賀空港の滑走路は2000メートル。しかし、同機は滑走路先端に進むまで機首を上げず、滑走路を越えた直後にやっと離陸した。過走帯灯は、離陸の際に同機の主脚がぶつかり、壊された。同機が離陸しないまま、さらに数十メートル進んでいれば、隣接する田地に乗り上げていた状態だった。

機首を上げるタイミングは、燃料の量や旅客人数などで変わるが、同機には機長と副操縦士しか乗っていなかった。佐賀空港事務所などによると、滑走路をいっぱいに使って離陸するような状態ではなかったという。

中華航空東京支店は、同機が佐賀空港に引き返した理由について「機長と副操縦士の速度計に差が生じたため」とした。しかし、オーバーラン、過走帯灯破損については「報告が来ていないので分からない」と話した。

胴体後部に亀裂というのがビックリだったのですが、詳細が西日本新聞の記事「佐賀空港 中華機オーバーラン 亀裂は内部腐食原因」にありました。

佐賀空港で機体に亀裂が見つかった中華航空ボーイング737‐800型が5日午後、同空港から台北に向けて離陸した際、滑走路をオーバーランし、走行できる限界地点に設置された航空灯1基を車輪で破損させた。
同機はそのまま飛び立ったが、速度計の不具合が見つかり、間もなく佐賀空港に引き返した。
国土交通省は、重大事故につながりかねなかったとして調査を開始。
一方、亀裂の原因が、内部の腐食だったことも判明した。

国交省によると、同機は離陸の際、滑走路(2000メートル)を過ぎても、後輪が浮かず、オーバーランに備えた過走帯(60メートル)の終点まで走行。国交省佐賀空港出張所の現場確認で、過走帯の終点を知らせる航空灯5基のうち、1基が壊れているのが見つかった。

同機は同日午後2時半すぎに離陸したが、機長と副操縦士の速度計で数値が一致しないトラブルが発生し、同3時すぎに空港に引き返した。

中華航空は、同省に対し「(機長らは)速度計の異常は駐機場を離れた後に気付いたが、滑走前に直ったので出発した」と報告したという。同省は速度計の表示が何らかの原因で離陸速度まで上がらなかったため、機長が操縦かんを引くのが遅れたとみている。

同機は9月20日、後部の胴体底に長さ約77センチの亀裂が見つかり、同空港で修理を行っていた。同出張所の担当者は「過走帯の先は草地で(あと少し離陸が遅ければ)大惨事になったかもしれない」と話している。

また、5日までの国土交通省などの調べで尾部に見つかった大きな亀裂周辺のアルミ合金製の外板が、内部から腐食していたことが分かった。腐食のため強度が低下、飛行を繰り返した結果、亀裂ができたとみられる。

国交省と中華航空によると、外板は亀裂の周辺で長さ2メートル前後にわたって腐食。トイレの配管から漏れた液体などで腐食し、飛行を繰り返す間に金属疲労を起こし、最終的に佐賀空港で亀裂ができたとみられる。中華航空は、アルミ合金製の板で亀裂を覆うように補強して修理。ほかに腐食は見つからなかった。

飛行機の胴体はモノコック構造だから、外板にもストレスは掛かっていて、一部が腐食するとか傷が付くと、亀裂などに発展するものです。
だからこそ年中点検している必要があるわけで、水漏れがあっても腐食が進行してはいけないし、部材の劣化として捉えれば指定された整備の時期までコントロールしながら劣化させなくてはいけない。

それにしても、空荷の機体で2000メートルを走りきってしまったというのはどういうことなのだ?
いくら速度計が壊れていてもそれは走りすぎではないのか?
確かに、速度計が正常でないから滑走路一杯に使って離陸を試みたというのは分かるが、それでも過走帯まで使うというのは無いだろう。

本当に速度計だけの問題だったのか、エンジン出力不足だったのか?
いずれにしても、定期航空運行という総合的なマネージメントが重要な業務がうまく回らないのが中華航空ではないだろうか?

10月 6, 2007 at 10:39 午前 事故と社会 | | コメント (0) | トラックバック (1)

2007.10.05

円天事件についての社説から

円天事件についての社説を集めてみました。

読売新聞円天」商法 甘言で「利殖願望」につけ込んだ
朝日新聞円天事件―うまい話に踊らされるな
毎日新聞社説:「円天」に強制捜査 投資をあおった責任も重い
中日新聞L&G強制捜査 「円天」は目くらまし

まぁ社説のタイトルだけ読んでも「典型的な記事(社説)だな」という印象ですが、もうちょっと細かく見てみると、読売新聞より

高級ホテルでの説明会では、芸能人のショーに豪華料理もついた。被害者は高齢者と主婦が多いというが、こんな舞台装置にも幻惑されてしまったのか。

古手の会員が報酬目当てで親類や知人など身近な人を誘い込み、被害が広がった。典型的なマルチ商法だ。積極的に勧誘した会員の責任も重い。

誘いの文句は違っても、だましの基本的な手口はほとんど変わらない。「うますぎる話には乗るな」と、警察や各地の消費者センターでは、繰り返し注意を喚起してきた。

それでもこうした事件が絶えない。背景には、超低金利時代での人々の利殖願望もあるのだろう。

これでは、会社名だけ入れ替えれば社説が出来ると言うべきだろう。別に読売新聞だけのことではなくて、朝日新聞

今回も、老後のたくわえや、なけなしの金をつぎ込んだ人たちがいる。「円天」という疑似通貨の目新しさに加え、有名歌手のコンサートに招待されるなどで、まどわされた面があるだろう。

だが、背景にあるのは、ついつい欲を出しがちな人間の脇の甘さではないか。そのうえ、いまは低金利の時代だ。「銀行へ預けておくよりも得」と飛びつく人が出てしまうのだ。

団塊の世代の人たちが定年を迎え始めた。まとまった退職金を手にする人が大量に生まれている。そこにつけ込む業者が、これからさらに出てくるだろう。

だからこそ、一人ひとりが気をつける必要がある。うまい話を信用せず、一歩引いて考える。だれかに相談する。そんな冷静さを忘れないようにしたい。

まるで、人口無能が書いた社説かと思うくらいだ。
毎日新聞はいささか視点が違うのだが、それでもこんなもの

広告塔役を担うことが多い著名人や芸能人らは、結果として詐欺行為を応援したり、あおったりすることがないように、名義貸しなどの際には重々留意しなければならない。
L&Gにも有名タレントや元警察官僚らがかかわっていたとされるが、被害が広がったことへの責任を痛感すべきだ。
報酬目当てに加担していたとすれば、なおさらである。

消費生活センターなど行政による相談窓口の業務や広報活動も、より充実させてほしい。都道府県によっては経費削減のため相談窓口を縮小する動きもみられるが、果たすべき役割は大きく、市民の負託に応えねばならない。
悪質商法については警察とも連携し、危険性を幅広く市民に周知徹底させることが肝要だ。

確かに広告塔になった芸能人には結果責任が少々はあるだろうが「報酬目当てで・・・」とはどういう意味だ?市場経済そのものを否定する気なのか?
では中日新聞は?

本物の電子マネーは発行する企業が現実の通貨と同価値での買い物や支払いに使用できることを保証しているが、「円天」の場合、保証があやふやで“通貨”としての価値には疑問点も多かった。

手口は目新しくても常識破りの高金利や配当は、必ず危険性が潜んでいる。もうけ話は常に、まゆにつばをつけて聞く冷静さが必要だ。

いや、電子マネーの代表のSuicaやpasmoも現金とは違う管理が必要で、落とした場合などに保証されないことなどが理解されていないなど、ユーザにとって「安心」とはほど遠いのではないか?
むしろ「えせ電子マネー」と言うべきだし、そもそも買い物が出来たのは現金を預託していたから、電子マネの問題じゃなくて、預託金詐欺事件の変形と解釈するべきだろう。

というわけで社説にも書いてないのが不思議なのだが

どういう人が被害者になるのか?

最近だけでも、

といった大事件がありました。

いったいどういう人たちが「出資するのか?」は大きな問題でしょう。
新聞社説も「注意しよう」だけですが、じゃあ全く注意していなかったのか?と言えば、テレビのインタビューなどでは「これは大丈夫だと思った」のような声が多いです。
つまり「全くの無警戒ではなかった」それでも「出資してしまった」

これだけ、この手の巨額預託金詐欺事件が連発すると「同じ人が複数の事件で被害者になっているのではないか?」という疑念が出てきますが、わたしが見た被害者集会でそのような「他の事件でも被害を受けている人」が居ました。

わたしは2~3回ですが、この種の詐欺商法被害者集会を見たことがありますが、被害者の皆さんはかなりオシャレです。
没個性である言われる日本の一般人のファッションとは一段違った人が何人も集まります。
ひょっとすると、ここらに問題の鍵があるのかもしれません。

いずれにしろ、同じような商法が次々と被害者を出している、複数の同種の商法の被害に遭う人が居る、といった面からは具体的に「被害に遭いやすい人」といったものを示す方が予防効果は大きいのではないでしょうか?
その点、上に取り上げた社説では意味がないでしょう。

10月 5, 2007 at 02:52 午後 事件と裁判 | | コメント (3) | トラックバック (0)

求刑の8倍の判決

毎日新聞より「道交法違反:「身勝手」被告に求刑の8倍判決 鹿児島地裁

鹿児島地裁は、鹿児島市で一方通行をバイクで逆走するなどし、道交法違反の罪に問われた熊本市の職業不詳、外山恒一(とやまこういち)被告(37)に対し「検察官の求刑(罰金1万5000円)は著しく軽きに失する」として、このほど求刑を大きく上回る罰金12万円の判決を言い渡した。
外山被告は今年4月の東京都知事選に立候補し、「こんな国はもう滅ぼせ」など過激な政見放送で注目を集めた。

判決では、外山被告は昨年1月、鹿児島市内の一方通行の市道を逆走。同年7月には同市の国道で、法定速度を20キロ超える時速50キロで運転した。
渡部市郎裁判官は「悪法には従わなくてもよい、などと身勝手な言い分を述べ、反省の情はみじんも見られない」と断じた。

外山被告は県警の出頭命令に従わず、今年6月に逮捕され、逮捕後も黙秘を続けたため裁判になった。
担当弁護士は「本人は控訴すると言っていた」と話している。
鹿児島地検の小原浩司次席検事は「判決は一つの考え方として受け止める」と話した。【川島紘一】

外山恒一は「職業は革命家」と述べているくらいでそれだけだとトンデモという感じですから、道交法とは言え「求刑の8倍」というのは目立ちますが、実際にムチャクチャであり、都知事選でも意外と票を集めたことから推定できるようにある程度の支持者がいるようです。

実は、@nifty で掲示板を運用していたときに外山恒一と名乗る人物が書き込んできたコメントを削除するのかどうかを調べていて、被害者の弁護士と接触してどんな事件を起こしたのかを知りました。

確か現時点で前科2犯ではないかと思います。
記事タイトルの「身勝手」とは良くも名付けたと感心するものですが、「職業は革命家」とか「悪法には従わなくてもよい」という言葉だけを聞くと、誰でも良く言うことじゃないかと思いますが、外山恒一は文字通り実行しています。

言ったり、考えたりするだけなら他人に被害が及ぶことはほとんどありませんが、どんなに小さい犯罪行為でも、それが道交法違反であっても「意図して実行する」のでは「被害が出ることを知って行った」のであって、これはかなり恐ろしいことです。

こういうのには、社会が常にチェックを入れるしかないでしょう。

10月 5, 2007 at 10:07 午前 事件と裁判 | | コメント (3) | トラックバック (0)

2007.10.04

フリースタイルスキー猪苗代大会の大混乱・その4

福島民報より「組織委として開催確認世界スキー問題当初金額軸に

国際スキー連盟(FIS)フリースタイルスキー世界選手権猪苗代大会の組織委員会長を務める福島県知事と副会長の猪苗代町長は2日、事業費問題が発覚後、初めて県庁で会談した。
大会の開催を前提に、組織委として事業費は当初に計画した5億7900万円を原則とすることで合意した。
ただ、県教委の検証委員会には事業費が21億円余に上る試算が示されており、FISなど関係機関との経費圧縮の交渉や質素な大会運営などの対応を図る。
5日に組織委を開き、正副会長の合意内容を報告して理解を求める。

非公開で約1時間にわたり行われた会談後、佐藤知事は「(当初の財務計画の)5億7900万円を原則に、削減と収入増にみんなで知恵を出し合い組織委員会を進めていくことを確認した」と述べ、組織委員会長として開催を前提に問題の打開を図る考えを示した。
組織委員会内部で当初の金額に沿った新たな財務計画を作り、会長として対応することも明らかにした。

猪苗代町長は「大会運営費がかなりの額になると伝わっているが、そんなにかけてはならない。当初の財務計画を基本に(積算を)見直すことで会長の指示をいただいた」と語った。
その上で、「質素を旨として、選手が公式記録を競うことができる整備をすればそんなに経費はかからない」と説明。
FISや全日本スキー連盟(SAJ)と協議し、国際映像制作費を大幅に削減するなどして、当初計画の事業費でも開催は可能であるとの見方を示した。ただ、事業費が数億円増えた場合でも、SAJと協議しながら開催していく考えを示した。

佐藤知事と津金町長は、当初今月中旬に予定していた組織委員会を5日に開き、委員に当初の事業費で開催に向けて努力することに理解を求めることにした。

両者は5億7900万円を原則とすることで合意したが、新たな大会開催の経費の補助金を支出するかどうかについては明確にしなかった。

なんかメチャクチャだという印象ですが・・・・・。
そもそも「予算が足りない」という話になったきっかけは、FISとの契約書通りの予算取り をしていなかったと発覚したからで、検証委員会は契約書通りの予算を再計算して「5倍になる」という結論を出したのでしょう。

それを「調整して、1/5に出来る」というのはいくら何でも信じがたい。
結局は、事務上のミスについて、FIS向けと県議会向けに別々の話にして時間稼ぎをしているとしか受け取れないのだが・・・・。

誰がなんと言おうと「お金の問題」に過ぎないのであって「結果がどうなるか分からないが努力する」といった話では無いだろう。

ましてや「そんなにかけてはならない」なんてアイマイな話では収拾できる話でもないだろう。
5倍ではダメで4.5倍に収まったから良しとする、なんてことで済む話なのか?
こんな話をそのまま進めるのは、法治国家のやることではないだろう。

10月 4, 2007 at 09:37 午前 国内の政治・行政・司法 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2007.10.03

中学生・砲丸投げの授業で頭蓋陥没骨折

産経関西より「砲丸直撃、中3重傷授業中、通報せず大阪・守口

2日午前11時半ごろ、大阪府守口市佐太中町の市立庭窪中学校の運動場で、砲丸投げの授業中、3年生(14)に、別の生徒が投げた砲丸が頭に当たり、左後頭部陥没の重傷を負った。
病院に搬送されたが、命に別条はないという。学校側は救急車を呼び、市教育委員会には連絡したが、警察には通報していなかった。
守口署は業務上過失傷害の疑いも視野に、学校関係者らから事情を聴く。

市教委や学校によると、事故当時は3限目の体育の授業中で、3年生2クラスの男子生徒36人が、3~4人のグループごとに約15メートル離れて投げ手と拾い手に分かれて練習。
事故当時、岳本君は拾い手で、隣のグループが投げ損じた砲丸を拾おうと身をかがめた際、自分のグループの男子生徒が投げた砲丸が左後頭部に直撃したという。

砲丸は直径約12センチ、重さ約2・7キロ。通常は女子中学生が使用するやや小さめのものだった。3年生で砲丸投げの授業はこの日が初めてだったという。

担当していた体育科の男性教諭(54)は約10年間、同校で砲丸投げの授業を行っており、授業前に安全確認をするよう生徒らに説明したが、投げ方やタイミングなどについて具体的な取り決めはしていなかったという。

同校では事故後、警察に通報しておらず、約5時間半後の午後5時ごろ、報道関係者からの問い合わせで警察が知り、警察側から同校に電話を入れたという。

庭窪中の校長は「安全であるべき学校で事故が起きたことにおわび申し上げる。安全の配慮が足りなかったことは認めざるをえない」。
市教委の指導部長は「校内で起きたことなので通報する必要はないと思った」と釈明した。
今後は砲丸投げの授業は取りやめる方針という。

全体としてずいぶんひどい話だと思う。

投げ手と拾い手に別れてについては、他の報道では「並んでキャッチボールの要領で」との説明があった。
また、実際の事件(ここでは事故とは呼ばない)でも、拾いに行った生徒に他の生徒が投げた砲丸が当たっているのだから、同時に複数の砲丸を投げ合っていたのは明らかだ。

危険なものを取り扱うときの大原則に、同時に複数を動かしてはいけない、というのがあってこれはごく普通の身を守るための常識だろう。
こんなところに反しているのが、学校側の常識=社会では非常識、と言えるのが教育委員会の発言だ。

教育委員会の指導部長にとっては生徒が頭蓋骨陥没に至るようなことは事件どころか事故ですらなく、日常的に起きる「事」なんですね。
随分とひどい発言だと思う。

砲丸の授業が云々ではなくて、根本的に安全管理の意識が無いのではないか?
人間が大勢集まっているときに一番注意するべきは安全管理で、しかも失敗したときにも安全に、というのが安全管理の常識だ。
「失敗したから怪我をした」という認識であれば、それ自体が間違っている。

10月 3, 2007 at 09:40 午前 事故と社会, 教育問題各種 | | コメント (13) | トラックバック (0)

フリースタイルスキー猪苗代大会の大混乱・その3

福島民報より「事業費圧縮し「開催」世界スキーで猪苗代町長

国際スキー連盟(FIS)フリースタイルスキー世界選手権猪苗代大会の事業費不足問題で、大会組織委員会副会長の津金要雄福島県猪苗代町長は1日県庁を訪れ、県教委の野地陽一教育長に事業費を圧縮して大会を開催する方針を示し、正式に協力を要請した。
事業費圧縮や新たな民間企業の協賛金などで収入増を図る基本的な方向では一致したが、野地教育長は、県の対応は検証委員会の最終報告を受けて判断する意向を伝えた

会談は非公開で約1時間にわたって行われた。県教委のプロジェクトチームは現段階の費用の総額を21億円余としているが、県、町の負担金をどれだけ削減できるかが開催の是非に直結する課題となっている。
このため、会談ではFISや全日本スキー連盟との協議による事業費の圧縮、地元の民間企業などの協力による収入増を図る方向性で共通認識を持ったとみられる。

会談後、津金町長は「開催に向けて積極的に取り組んでいる姿勢を伝えに来た。
誘致した一員として、お互いに成功させるため努力したい」と語った。
検証委員会のプロジェクトチームが積算した事業費21億2200万円については「住民の理解は得にくく開催は難しい。FISと協議しながら事業費の圧縮を図り、支出可能な予算にしていきたい」と語った。

野地教育長は「県教委も大会開催に向け努力すべき立場にあり、事業費圧縮は必要。検証委員会の最終報告を受け最終的に判断していきたい」とコメントした。

大会のホストシティーとなる猪苗代町は大会開催の契約をFIS、全日本スキー連盟と結んでいる。

津金要雄猪苗代町長は1日、福島民報社のインタビューに応じた。津金町長は財源不足による新たな町財政からの負担金の支出について「住民と議会の理解が必要だが、国や全日本スキー連盟、民間などに協力を求めながら町としても財政力に応じた負担を検討する余地はある」と、開催のためにはある程度の町負担の増加に対応する考えがあることを明らかにした。

「フリースタイルスキー猪苗代大会の大混乱・その2」の続報で、猪苗代町や県教育委員会など実行側の協議が始まったようですが、なんか弥縫策の印象がありますね。

元々の予算設定が図が入った契約書(?)の内容を無視して設定したというものですから、基本的には事業費圧縮と言っても、FISとの契約内容の変更はかなり面倒でしょう。
つまりそんな交渉をした後でないと最終的には変更になった事業費が決まらないのでは、市民の理解が云々という以前に時間切れになってしまうのではないだろうか?

これが民間企業であれば、経営者の決断で決まることですから、いわば時間が掛かるのは税金を使う事業であるから慎重にという当然の責務によるものでしょう。
ということは、慎重にであっても「動かせるところと動かし難いところの区別」が必要になるんじゃないでしょうか?

事業費削減の協議対象にFISを含めることが本当に出来るのか?と思うところですが、同列に民家企業の協賛金などで収入増加と言いますが、これだって放映権のスポンサー指定があるのが国際的なイベントでは常識であって、お金を出した企業にとって「金は出したが宣伝は出来ない」では寄附になってしまう。それでは受け入れられないでしょう。

最初から現在に至るまで、総合的なプロデュースの下手さ加減の問題なんじゃないでしょうか?
立て直しをするにしても、お金の問題ですから、国に出させるぐらいしか手がないように思いますけどね。

10月 3, 2007 at 09:19 午前 国内の政治・行政・司法 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2007.09.30

フリースタイルスキー猪苗代大会の大混乱・その2

「フリースタイルスキー猪苗代大会の大混乱」の続きです。

福島民報より「本大会費、当初の5倍世界スキー

国際スキー連盟(FIS)フリースタイルスキー世界選手権猪苗代大会の事業費不足問題で、平成21年の本大会の事業費は当初見込みの約5倍に当たる13億300万円となることが28日の検証委員会で示された。
来年のプレ大会などを含む全体事業費は21億2200万円に上り、詳細な内訳も説明された。
検証委は10月5日の次回に最終報告案を協議し、開催の是非につながる福島県のかかわり方に言及する方針。
開会中の9月定例県議会でも開催の是非が議論される可能性も出てきた。

最も経費がかかるのはFIS規則に基づき参加国などに競技映像をライブで配信する国際映像制作経費の4億1600万円。
内訳は国際映像制作費1億1900万円、映像配信のための衛星回線の使用料2億9700万円となっている。
競技実施経費は2億2500万円で、スキークロス、ハーフパイプ、エアリアル、モーグル・デュアルモーグルのコース設営費のほか、競技ごとの大型ディスプレー設置費がそれぞれ約630万円含まれる。ジャッジハウス設置費も計上された。
大会組織委が策定した財務計画は大会運営経費や輸送交通経費、選手や役員の宿泊・飲食経費などを加えた「大会運営費」の項目に2億5300万円を計上した。
しかし、今回の詳細な積算では約5倍の11億7600万円に上り、大会運営費の見込みの甘さが経費の膨張につながった。
すでに大会組織委の決算が終わっている17、18年度を含めた全体の事業費は大会組織委の財務計画の5億7900万円の約4倍となった。

委員会では事務局が今大会を開催しなかった場合の損失について、FISや全日本スキー連盟などの行事登録料となる「カレンダーフィー」など数千万円になる可能性を明らかにした。
カナダのモントリオールで過去に世界選手権を返上した際の状況などを参考に、損失を提示した。
委員からは「歳出は示されたが歳入がないと判断できない」「FISとの協議を進めさらに削減すべき」などの意見が出た。
さらにこれ以上の財政負担は難しいとする猪苗代町の姿勢については批判の声も出た。

検証委員会は10月5日に開く第7回委員会で、「大会への県のかかわりのあり方」を中心に協議する。開催の是非についての方向性を確認し、第8回委員会で最終報告書をまとめる。
当初、最終報告書は10月中旬を目標にしていた。開催の是非については言及しない方向だったが、県議会からの批判などを踏まえて、県議会の定例会中にある程度の最終的な姿を示すことになったとみられる。
相良勝利委員長は委員会終了後に「県民の理解を得られるのか得られないのかを判断基準に(開催の是非について)一定の方向性を示す」との考えを示した。

会津地方の経済団体でつくる会津方部商工観光団体協議会は1日、県に対して行う要望活動の中で、多額の事業費が問題となっている国際スキー連盟(FIS)フリースタイルスキー世界選手権大会について、予定通り開催するよう要望する。

検証委員会が、費用の積算をしたということなのでしょうが、本来であればこれほどずれた責任はどこにあるのかまで踏み込まないと検証にならないと思うのですが、そこは県議会に丸投げするのでしょうか?

はっきりしたのが「予算が足りない」では、政治的決断がない限り中止になってしまいそうですが、それはそれで後々まで批判されることになるでしょう。中止か予算措置をして実施とするのか、どららを選択するにしても経緯と責任を明らかにしない限り問題は残ると思いますね。

9月 30, 2007 at 11:26 午前 国内の政治・行政・司法 | | コメント (0) | トラックバック (0)