« 2007年6月24日 - 2007年6月30日 | トップページ | 2007年7月8日 - 2007年7月14日 »

2007.07.07

事故なのか、いたずらなのか

毎日新聞より「車スライドドア:開く時に頭挟まれ男児けが 東京・江戸川

東京都江戸川区で先月下旬、ワゴンタイプの車の電動スライドドアが開いた際、ドアの内側と車体のすき間に男児(1)が頭を挟まれて軽傷を負っていたことが東京消防庁の調べで分かった。

日本自動車工業会(自工会)は「電動スライドドアが開く際の挟まれ事故は聞いたことがない。同様の事例があるかの調査も含め、対応を検討したい」という。
東京消防庁は「子供がいる時は細心の注意を」と呼びかけている。

同庁によると、事故が起きたのは共同住宅の屋外駐車場。
母親の知人が車の外から後部左側のドアの操作をしてドアが開いた際、後部座席にいた男児の頭が、開いたドアの内壁と車体の間に出来た約15センチのすき間に引き込まれる形で挟まった。

119番通報で駆けつけた消防隊が救助用の器具を使ってすき間を広げ、男児を救助した。
後部座席には子供ばかり3人が乗っていたが車内に大人はいなかったという。

自工会によると、電動スライドドアの安全対策に統一基準はない。自動車各社はドアが閉まる際に何かが当たるとドアが停止したり開く仕組みを取り入れているが、ドアが開く際にすき間に引き込まれる事故は想定されていないという。

タイトルを読んだときには「大けがしたのかな?」と思ったが、軽傷とのことなので今度は「この記事は何なのか?」と考えてしまった。

東京消防庁が発表し、自工会がコメントした。ということなのでしょうか?
確かにドアに注意というのはあるけど、半年ぐらい前だったかセルシオなどのドアを最終的に占める段階で動力によって閉まるタイプで、指を挟んで骨折事故があるといった内容の報道があったから、その続編といった感じですね。

しかし、今回の事故は「普通の使い方」ではなかったのではないか?と強く想像します。
一言で言えば、大人が自動車のリモコン・スライドドアで遊んでいて事故になった。
と考えています。

報道されている状況は

  1. 車内に一歳児を含む3人の幼児だけ乗っていた
  2. 社宅の共同駐車場で起こった事故
  3. 怪我した子供の母親の知人がリモコン・ドアを操作していた。

車内に幼児が3人乗っていて、大人が車内にいない。という状況は普通の降車の状況とは思えません。
また、怪我をした一歳児の母親とリモコンを操作した知人ですから、大人が二人以上居て、要するに二家族以上がその場には居たわけです。
その段階で、大人は全員車外に降りていて、リモコンでパワードアを開く必要があるシーンが想像しがたいです。

さらに、パワードアは人力でドアを開く場合よりも動作が遅いわけで、CMの通り荷物を持っているから指先しか使えない、といった条件の時に使うのが普通でしょう。
リモコンでロックを解除するのとは違う。

だから中に子どもだけが居る状態の時にパワードアを操作する必然性は無いですね。
一言で言えば「扉で遊ぶな」でこれは小学生を叱るのと同レベルなのではないだろうか?
ニュース怪説でありますね。

7月 7, 2007 at 10:28 午前 事故と社会 | | コメント (1) | トラックバック (1)

2007.07.06

白河高校PTAが労働争議で解散・その6

「白河高校PTAが労働争議で解散・その5」で紹介した「白河高校PTA解散問題を考えるシンポジウム」で配付された時系列の経過報告資料を可能な限り、html に再現してみました。


柏木成美さんの不当解雇撤回・職場復帰闘争

資料2 提訴(4/17)以降の経過と資料


4/17柏木さんが労働契約上の権利を有する地位にある確認を求め提訴 (資料1)
4/21白河高校PTA総会開催。柏木さんの問題で事実に基づかない攻撃を行うとともに、対応については「執行部一任」を決める。(資料2)
予算について収入前年比12万円の減に対し、人件費100万円減の一方で新聞購読費やモップリース料新設などで、「教育振興費」「施設設備費」を大幅に増額する。(資料3)
5/15対策会議-5/26にPTA臨時総会を開くこと、そこで解散提案がされる可能性が大きいことなどが情報として入り、対応を協議。
5/18労働組合から、PTA会長、校長あてに「団体交渉もしくは労働委員会の『あっせん』の場で速やかな解決を求める要求書」を送付。(資料4)
→その後、受取拒否で返送される
斎藤弁護士からPTA会長あてに、解散しても、被告の立場から逃れることはできない旨の「ご連絡』を送付。 (資料5)
→その後、受取拒否で返送される。
5/22県教育委員会に対して、白河高校で起こっているPTA雇用職員の解雇問題で、校長に対して憲法と法にもとづいて速やかに解決する指導を求める要請(資料6)
5/26白河高校PTA臨時総会で、解散を決議。PTA役員はただちに記者会見を行い、翌日にかけて、テレビ、新聞で大きく報じられる。(資料7)(資料8)
PTAは裁判所(「上申書」)にPTAを解散した旨を文書で送付(到着は28日)。(資料9)
5/28労働組合が「PTA解散」をうけて記者会見。(資料10)
5/29①白河市内の労働組合、団体に要請行動。
②県労働委員会より「あっせん打ち切り」の通知。
理由は「被申請者(使用者)側があっせんに応じないため。(資料11)
6/ 1「柏木成美さんの不当解雇を撤回し、職場にもどす会」結成総会(参加者45人)不当解雇撤回`職場復帰実現のために、2つの大きな運動にとりくむ-
①問題の真実を知ってもらい、PTAを再建し、柏木さんを雇用することを白河高校内外で議論していく、
②県の教育予算増、PTA負担減、PTA雇用職員の身分安定と柏木さんの職場復帰を県教育委員会の責任で行うことを求める。
6/5第1回口頭弁論。裁判長は「法人格なき社団で解散したとしても、精算が終了するまでは社団として存続するので、当事者適格は失わない」として、出廷を要請したがPTA側は出廷せず。
柏木さんの「意見陳述」(資料12)の後、次回どうするかを問われ、話し合いをめざしたいので、もう1度期日 (6/19)を入れてもらうことにした。
6/6裁判所書記官から渡辺弁護士に電話あり。
PTAに対し(対応は大岡教頭)、次回期日への呼び出しをかけたところ、「すでに解散している以上、呼び出し状を受け取る者がいない」との理由で、受取を拒否された。
PTA代表者に呼び出しをかけるので、斯日を変更するということ。これは裁判所の勧告をも無視したことになる。
→その後の連絡で留置送達の手続きに入っているので「期日は予定通りとなる」との連絡あり。
6/13遠藤校長の名前でPTA会費を全額返済する手続きをとっていること判明
6/19第2回口頭弁論。裁判長が
「被告に出頭を求めたが解散を理由に出てこないため、書面を留置送達した。弁論を終結し、言い渡しを7月10日午後1時10分より行う」

その他の関連資料

柏木さん問題の疑問に答えて (資料13)
柏木さん問題の疑問に答えて② (資料14)
柏木さん産休の時の休暇願い控え(資料15)
産休・育休の取り扱いにっいて (資料16)
産休の給与100%支給決定事項(資料17)
「教育長」によるPTA会費値上げ実質自由化通達文書 (資料18)

7月 6, 2007 at 10:18 午後 教育問題各種 | | コメント (0) | トラックバック (0)

殺人事件で自白と間接証拠で高裁が逆転有罪

中日新聞より「愛知・豊川の男児殺害に逆転有罪 一審無罪を破棄、懲役17年

愛知県豊川市の会社員の長男=当時1歳10カ月=を駐車場の車から連れ去り殺害したとして、殺人と未成年者略取の罪で懲役18年を求刑され、一審で無罪判決を受けた元運転手の控訴審判決で、名古屋高裁の前原捷一郎裁判長は6日、一審判決を破棄、懲役17年を言い渡した。

一審に続き控訴審でも、捜査段階の自白の信用性が最大の争点。
前原裁判長は判決理由で「虚偽の自白を強いられるほど圧迫性のある捜査だったとはいえない」とし、任意性と信用性をともに認めた。自白内容と遺体の損傷の状態にも矛盾はないとした。

連れ去り現場で被告の車を見たとする目撃証言は「自発的なもので信用性が高い」と述べた。

被告は捜査段階で犯行を自白したが、公判では否認。事件では物証や犯行自体の目撃証言がなかった。

検察側は控訴審で、連れ去り直前に現場で被告の車を見たという目撃者を証人尋問し「駐車位置などが自白と一致する」と主張。犯人の可能性が高いとするポリグラフ(うそ発見器)検査の結果を新たに証拠提出していた。

弁護側は「海に突き落とした」との自白が「抱えて投げた」と変遷したのは、岸壁の真下に岩がある現場と、外傷のない遺体の状況が符合せず、捜査官が訂正させたためと指摘。 「自白は信用できず被告は無実」と反論していた。

判決によると、被告は2002年7月28日午前1時10分ごろ、豊川市のゲームセンター駐車場で、ワゴン車に1人でいた翔ちゃんを窓から連れ出して車に乗せ、同40分ごろ、約4キロ離れた同県御津町の岸壁から海に落とし、水死させた。

名古屋地裁は昨年1月、自白の信用性に疑念があるなどとして無罪を言い渡した。

この事件は、たしかかなり遠くに投げないと岩に当たって傷が残る場所で水死、ということだったと記憶しています。
つまり、犯罪の証明が不十分で地裁では無罪判決になったわけで、控訴審では検察が

連れ去り直前に現場で被告の車を見たという目撃者を証人尋問し「駐車位置などが自白と一致する」と主張。犯人の可能性が高いとするポリグラフ(うそ発見器)検査の結果を新たに証拠提出していた。
を新証拠として提出したのでしょう。

自白と間接証拠で有罪となり、遺体の傷という物証については「矛盾がない」となっていますが、詳細を読みたいですね。

7月 6, 2007 at 12:15 午後 事件と裁判 | | コメント (0) | トラックバック (0)

白河高校PTAが労働争議で解散・その5

「白河高校PTAが労働争議で解散・その4」に紹介したシンポジウムに参加してきました。

タイトルが「白河高校PTA解散問題を考えるシンポジウム」で福島県立高等学校教職員組合の呼びかけで開かれました。

18時半から20時半過ぎまで白河地域職業訓練センターの会議室に40人強が集まる集会で、訴状のコピーやご本人の柏木さんにもお会いすることが出来ました。
ただ、わたし自身は15時過ぎまで平塚の高校に行っていたので、ほぼ1時間遅れの19時半近くの到着となり、プログラム後半を聞くことが出来ました。

プログラム

  1. 開会
    18:30~
  2. 呼びかけ団体あいさつ
    18:40~  県南支部長
  3. 意見発表(1人15分程度)
    ~18:55  柏木さん(原告)
    ~19:10  Aさん(書類には実名記載・以下同様) 白河高校PTA
    ~19:25  Bさん 県立高校教員
  4. 質疑応答
    ~19:35
  5. フロアからの発言・交流
    19:45~
  6. 全体のまとめ(5分間)
  7. 諸連絡
  8. 閉会(5分間)

わたしはプログラムの質疑応答の始まる直前から参加しました。
すぐに「PTAを解散することで議論を逃げるという例は他に無いのではないか?」との趣旨を含むご質問があり、この部分についてだけ「佃島小学校事件」があって、運営としてムチャクチャという例はある、と発言し同時に「酔うぞの遠めがねの酔うぞです」と自己紹介したところ「お~」との声が上がって、わたしも驚きました。

ゆっくりお話しする時間も無かったのですが、何人かの方とお話ししたのは

  • 雇用問題(労働問題)の側面
  • PTA組織を含む学校運営や教育行政の問題
  • PTA会長や校長が裁判に応じない。法治の無視の問題
があるとしたのですが、当然のように皆さんも同じようなことをお考えであり、また同時にそれぞれのお立場での問題意識からの発言がありました。

訴状のポイント

訴状のコピーが配付資料に含まれています。
なお、この文章を書いている7月6日は「白河高校PTAが労働争議で解散・その3」に apj さんのレポートを転載したとおりの経過をたどって「結審、次回7/10、2号法廷にて13:10より判決を言い渡すということになった」わけで会合での説明も「7月10日の判決で原告勝訴になるのだが」という前提の質疑になりました。

  1. 雇用契約確認等請求事件
  2. 原告  柏木さん
  3. 被告  福島県立白河高等学校父母と教師の会
          代表  PTA会長C
  4. 請求の趣旨
        労働契約上の地位確認
        賃金の支払い

です。他に柏木さんの陳述書に労働実態の説明や交渉経過があり、資料として「平成19年度PTA会費決算書」があります。
説明の中でも「注目するべき資料」とされたのものが
「平成19年1月12日づけ、教育長が学校長に出した、団体会計の会費についての取扱通知」
で、これはPTA会費などの会費の改訂について、これまで教育長に事前に協議の必要があったが、今後は各学校の責任で行い、教育長都の協議を必要としない」というものがあります。

会合の席で出た情報では、生徒一人あたりの年会費が3~4万円に達するのだそうで、合計すると3000万円程度の資金があり、その利用について「いきなりPTA解散が出来るようで良いのか?」という不信感が根底にあるのでしょう。

白河高校PTAは解散したわけですが、コメントにもあったように後継の組織が必要とのことで、各学年別に組織を作っているとのことでその会費を引落にしたために「なんでPTAが解散したのに、また引落なのか?」と反発する意見もあるそうです。

なかなか良い雰囲気の会合であり、行政・学校・PTA側からの出席も意見も無かったのではありますが、労働組合、父兄、PTAなど多方面の方が意見を述べたのはとても有用であったと思います。

わたしが注目するのは、労働問題を「回避する」ためにPTAを解散し、PTAの必要性のために新たな組織を作り、予算不足のために学校の事務費をPTA会費から出し・・といった「必要のためにタテマエは無視しても良い」という姿勢の行きすぎではないのか?と思うところです。

確かに本音とタテマエは日本を形作る文化の骨格のようなところがありますが、それもバランスが取れていてこそ社会が安定するわけで、本音だけで突っ走ると後からタテマエの反撃を激しく食らうことになります。

判決がどうなるのか?非常に興味深いものになりますが、事件として労働争議であり被告敗訴ですから、全面的に認められてしまうかもしれません。
そうなると、雇用が継続していることになり、給与を支払を将来も続ける事になります。
こんな結果にしてしまったのは「裁判なんか無視」と判断したことのツケと言うべきで、一体どうなるのでしょうか?

7月 6, 2007 at 10:38 午前 教育問題各種 | | コメント (13) | トラックバック (0)

2007.07.05

個人情報保護法の改正論議

読売新聞社説より「個人情報保護 「過剰反応」の解決に必要な法改正

こうした個人情報保護法の「過剰反応」問題を解決できるのか、疑問が残る結論である。

国民生活審議会の個人情報保護部会が過剰反応対策として、法の運用の改善などで対処するとの意見書を内閣府に提出した。焦点の法改正は見送られた。

過剰反応の多くは、現行法に対する誤解が原因だ。
法の周知徹底を図れば、必要な情報は提供される。そもそも過剰反応は一時より落ち着いてきた。

そうした判断が、現状維持色の濃い意見書につながったのだろう。

しかし、現実には、過剰反応は各方面に広がり、深刻な影響が生じている。

高齢者や交通遺児の支援団体は、行政機関などから情報が入手しにくくなり、活動に支障が出ている。学校などの名簿がなくなったため、交流が減り、人間関係が疎遠になった、との指摘も多い。

部会は、こうした「匿名社会」の実態と問題を軽視しているのではないか。

5000人以下の情報を扱う団体などは法の対象外のため、通常の規模の自主防災組織や自治会は、名簿を作成する際に規制を受けない。

人の生命や身体の保護に必要な場合などは、本人の同意なしで情報提供できるとの例外規定もある。例えば、家電製品の欠陥が発覚した場合、修理や回収を行うメーカーに販売店が顧客情報を提供することなどを認めるものだ。

部会の論議では、公益性が認められる場合なども、この例外規定の対象とするよう法改正すべきだとする意見が出た。
だが、意見書は、「法改正の必要性も含め、更なる措置を検討していく」とし、法改正については、今後の課題とするにとどまった。

個人情報保護法の主たる目的は本来、電話やダイレクトメールによる執拗(しつよう)なセールス活動などに、本人には無断で、情報が悪用されるのを防ぐことだった。

学校内などでの情報共有や、公益的な活動を行う非営利団体への情報提供までが制限されるのは、本末転倒だ。

無論、法に対する誤解は解く必要がある。意見書の提言通り、政府は、法の内容に関する広報啓発活動に「最大限の努力」を傾けるべきだ。金融、医療など22分野で35のガイドライン(運用指針)を総点検し、必要な情報が円滑に提供されるよう見直さねばならない。

だが、それで過剰反応問題が解決されるだろうか。やはり、法改正に踏み込むしかないのではないか。

個人情報保護法に問題があるのは多くの人の指摘しているところであるが、何が問題か?となると意見は集約していないだろうと思う。

読売新聞社説は読み直しても良く分からない意見である。

  1. 過剰反応を解決するべきだ
  2. 過剰反応の多くは誤解が原因
  3. 個人情報保護法の主たる目的は、本人には無断で、情報が悪用されるのを防ぐことだった。
  4. 法に対する誤解は解く必要がある。
  5. ガイドラインを見直さねばならない。
  6. 過剰反応問題を解決するためには、法改正に踏み込むしかない。
と読める。

そもそも法律が運用時点で混乱するのは、法律そのものがおかしいからだろう。過剰適用が問題じゃなくて、適正な適用が過剰適用になってしまう、つまり個人情報保護法の中に矛盾するような条項があるからであって、過剰適用なのか適正な適用なのかが混乱しているのだ。過剰適用が独立して存在しているわけではない。

さらに読売新聞社説が「本人に無断で情報が悪用されること」と気楽に書いているのが混乱の元だと思う。
個人情報保護法は「無断で私用することを禁じる」などとは規定していないし、第一個人情報法の利用を一々確認許可を取ることなどは社会的に考えられない(あり得ない)事である。
であるとすると「悪用」が問題になるが、DMの宛名に使うことは「悪用」なのか?
この社説が「個人情報保護法の主たる目的は、本人には無断で、情報が悪用されるのを防ぐこと」と書いているところにこそ、混乱がありつまり過剰適用になっているのだ。

まして社説のタイトルである「過剰反応の解決に必要な法改正」の「改正」とは何を改正しろというのだ?
どう改正すればよいのか議論がまとまらなかったから「法の運用で対応」という話なったのであって、社説として「運用の問題ではない、法律改正をするべきだ」と主張するのであれば、当然「法律のこの部分が問題だ」など指摘するべきではないのか?
問題を明らかに指摘できないのであれば、部会と同じではないか。
だから、この社説全体を読んでもタイトルの「法改正が必要」という話が出てこない。

「じゃあ酔うぞはどう考えるのか?」と言われそうだが、わたしは保護するべき情報と保護する必要がない情報を分けるべきだと思う。

もちろん、全面的に切り分けるのは不可能だから原則とか通常といったまくら言葉付きになるだろうが、例えば「氏名」は保護するべき個人情報とは思わない。

氏名は社会における、個人を識別する基準の情報であって、個人を識別しないのであれば個人情報そのものが無いと言っても良いくらいだ。
個人情報があることは社会の基本であって、個人の識別が氏名で行われているのだから、氏名は社会が共有するべきものであると思う。

現行の個人情報保護法が氏名と遺伝情報を同次元で扱っている、つまり保護するべき情報のレベルに差がないところこそが問題の中核でありましょう。

7月 5, 2007 at 08:52 午前 個人情報保護法 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2007.07.04

電話の終わりが近づいた?

日経新聞より「NTTの固定電話、20年ぶりに5000万回線割る

NTT東西地域会社の固定電話契約数が6月末で20年ぶりに5000万回線を割り込んだ。
ピークの1997年度から10年で約2割減少した。
全国どこでも同じサービスが受けられる通信のユニバーサル(全国一律維持)サービス制度は固定電話だけが対象だが、都市部を中心とする契約数の減少で制度維持が難しくなっている。
総務省が3日開いた研究会はNTT以外の通信事業者にも維持義務を課すなどの制度見直しを2010年をメドに検討することを確認した。
固定電話の減少ペースが加速すれば見直し議論が一段と高まりそうだ。

固定電話は「加入電話」と「ISDN(総合デジタル通信網)」契約者の合計。
長い間通信の主役だったが、携帯電話の普及で若者を中心に自宅に電話を設置しない層が増加。
電話交換機を使わないIP電話の台頭にも押され、00年以降は毎年契約数が減り続けている。

なんかデータとして良く分からない記事ですが・・・・

  • ピークの1997年度から10年で約2割減少
  • 00年以降は毎年契約数が減り続けている
両方が同時に成立するとは思えないのですが、それはそれとしてIP電話と固定電話の比率の問題でしょう。
固定電話が4000万でIP電話が2000万といった数字になった場合に固定回線をIP電話に比べて優先的に維持する理由を探すのは難しくなるでしょう。

7月 4, 2007 at 09:57 午前 日記・コラム・つぶやき | | コメント (2) | トラックバック (0)

2007.07.03

白河高校PTAが労働争議で解散・その4

「白河高校PTAが労働争議で解散」にコメントでご紹介いただいています。

元PTA会長さんのコメント

7月5日午後6時30分から白河地域職業訓練センターで「白河高校PTA問題を考えるシンポジュウム」が開かれます。
私も参加しますので、白河高校PTA・保護者の方や一般市民の方などご都合がつく方、是非参加してみませんか?
当日お会いできれば嬉しいです。私のことはすぐに分かると思いますよ。

一保護者さんのコメント

5日の白河高校PTA問題を考えるシンポジュウム」は誰が発起人で、どんな内容になるのか詳しく教えていただけないでしょうか。

元PTA会長さんのコメント

5日のシンポジュウムは、県立高教組のよびかけで行われ、呼びかけ文によると
『白河高校のPTAが「解散」して、一ヶ月がたちました。」今改めてPTAの役割は何かが、問い直されています。
「問題はどこにあるのか」「なぜ裁判になったのか」「PTA解散をどう考えるか」など、事実を明らかにしながら、ご一緒に考えたいと思います。』
とのことです。
内容は意見発表、質疑応答などが予定されてます。
白河高校PTAの方々にも参加と発言を要請している、とのことです。どなたでも参加自由、もちろん無料です。

FJNさんのコメント

5日のシンポ、東京から近いので心誘われるのですが残念、所用のため参上できません。
もし話題になるなら、白河高校のPTAなるものが(これまで福島県高等学校PTA連合会のメンバーであったことを前提としてですが)、福島県高等学校 PTA連合会への今年度の“上納金”を払ったのか、払うのか、払わずに払わない理由を通知したのか、その他――という事実を知りたいところです。
領収書/通知書等実務系書類の存在を確認できるとよいのですが。実態によっては「解散」など言葉のアヤかもしれない、と私は考えております。

情報を寄せていただいた元PTA会長さんに感謝します。
わたしもFJNさんと同様で、是非とも見たいとは思うのですがちょっと参加は難しいだろう、という感じです。

参加された方はご報告をお願いいたします。

酔うぞ拝

7月 3, 2007 at 10:44 午前 教育問題各種 | | コメント (0) | トラックバック (0)

食品偽装その4

「食品偽装その3」の続きです。

朝日新聞より「保健所、ミートホープへ検査を事前通知 偽装食材を撤去

食品加工卸会社ミートホープ(北海道苫小牧市)による偽装牛ミンチ問題で、北海道庁の苫小牧保健所が問題発覚前に同社に立ち入り検査をした際、事前に日程を通知していたため、同社が工場内を片づけ、保健所の検査をかいくぐっていたことがわかった。
同社はミンチに豚の肉や心臓、家畜の血、パン、化学調味料などを混入していたが、通告を受けて撤去していたという。

同社元幹部は「事前通告は『うまくやれ』と言われているようなものだ。検査はザルだった」と証言する。

苫小牧保健所によると、「ミンチに変なものが混ぜられている」などの内部告発が何度かあり、06年は2月、11月、12月(2回)に立ち入り検査した。
このうち抜き打ちは1回だけで、残りの3回は事前に日程を知らせていたことを道は認めている。

ミートホープの元幹部によると、少なくとも約7年前からは、大半の日程が通知されていたという。

ミートホープの工場内は、日常的に牛肉以外の様々な混入物が積まれ、「間違っても外の人には見せられない」(元幹部)状態だったが、通告のたびに片づけ、ミンチ製造機も清掃していた。「検査前日は、いつも大忙しだった」という。

元幹部によると、検査官を迎えた時には「先ほどミンチの製造が終わり、機械を清掃したところだ。原料も残っていない」などと説明。
同社には工場が二つあるが、一方が終了すると、電話で「今終わったから、今度はそっちだ」などと連絡を入れていたという。

昨年の立ち入り検査では、検査官が偶然、豚の心臓を混入しているのを発見したことがあったが、従業員が「客に依頼された」とうその説明をすると、それ以上は質問しなかったという。
道保健福祉部は「食品の原料にするのなら法令上問題ないと判断してしまった」と釈明している。

検査では、食品添加物が基準値を超えていることや、工場増築の届けが出ていなかったことなどが確認されたが、食肉偽装はばれなかった。

道は「検査は抜き打ちが原則と考えている。しかし、責任者の面談が必要な場合もあり、実際には事前に通告することはある」としている。

ミートホープの田中稔社長は「検査が来ることは前もってはわからない」とし、道が認めている事前通告の事実自体を否定している。

苫小牧保健所は内部告発によって2006年に2月、11月、12月に2回の10ヶ月間に合計4回も立ち入り検査したのに、毎回事前通知をしていたとなります。

必ずしも取り調べのために立ち入るばかりではないし、一般的には行政が来たとなれば「しばらくは慎重にやろう」となるのが普通でしょうが、10ヶ月間に4回も立入検査するというところで少々ヘンではないか?

そもそも、ヘンなものが混ぜられているという情報を立入り検査をしたときに「ちょうど作業終わりで清掃完了」という情報では立入検査のきっかけである「混ぜものはどうか?」の検査は終了しないではないか。

おそらくは、告発情報を受け取る部署と実際に立入検査をする部署の連携が取れていないのだろう。
つまりは「縦割り行政」「情報の縦割り」なのだろう。
ミートホープ社の社長はそういう情報ギャップを利用して立ち回ってきた、ということでしょう。

なんでもかんでも法的規制をするべきだというのは無理で、アメリカでのSOX法の失敗なんて記事も出てくる位です。
実際問題として法律や規制は「(業界)常識としてこんな事はやらないだろう、これをやった取り締まるべきだ」という感じでモノサシが出来ているのだと思います。
だから、モノサシや仕組みを承知した上で破ってくる者には極めて弱い。

何が起きたのかを明らかにすることが大事だと思います。

7月 3, 2007 at 08:22 午前 | | コメント (1) | トラックバック (1)

2007.07.01

高校の個人情報流出事件

読売新聞より「愛知で県立高生徒情報流出、教諭PCから…空自基地資料も

愛知県教委は30日、同県立高校の男性教諭のパソコンから、県立高校2校の個人情報がインターネット上に流出したと発表した。

教諭の自宅パソコンに入っていたファイル交換ソフト「シェア」のウイルスを介して流出したとみられ、情報が流出した生徒数は延べ1万4598人に上るという。

航空自衛隊岐阜基地の個人情報なども、この教諭のパソコンから流出していた。

県教委によると、流出したのは教諭が勤務する一宮工業高と前任校での1994年度以降の内部資料。
生徒の氏名、進路希望、成績表や大学、専門学校などの受験の合否結果、指導要録を作成するための性格検査の結果などが流出した。

教諭は、進路指導資料作成のため、無断で持ち帰り、自宅のパソコンで作業をしていた。

空自岐阜基地の情報は、教諭の親族が同基地に以前勤めていた関係で、同じパソコンに資料を保存していた。
流出したのは退職者名簿や行事内容などで、機密資料などはないという。

教諭は県教委の調査に対し「ファイル交換ソフトが入っているパソコンでデータを扱ってはいけないと知っていたが、毎日ウイルスチェックをしており、大丈夫だと過信していた。個人的な目的には使用していない」と話している。

同県教委高等学校教育課の高須勝行課長は、「仕事熱心な教諭で、極めて残念。教員一人ひとりに徹底されるよう、指導のあり方を考えたい」と話した。

結構詳細な情報なので色々と検討することができます。

  • 一万5千人以上のデータ
  • 現在と前任地、家族の勤務先のデータ
  • 進路指導資料の作成
  • シェアをインストールしていたが、ウィルスチェックで大丈夫と判断
  • 教育委員会は「教員一人ひとりに徹底」とコメント

業務用のPCでシェアーを使う神経が分かりませんが、それ以上に分からないのが「1万5千人以上の個人情報」そんなものを個人で抱えてどうするつもりだったのでしょうか?
ましてや、前任地の学校のデータは何に使うつもりだったのか?

要するに「情報を捨てられない人」なのだろうと思いますし、言い分としては「進路指導の基礎データを集めていた」というのはあるでしょう。
しかし、なんで個人のPCでやるのか?となります。

最悪なのが、教育委員会のコメント

ですね。
今回の事件は早い話がアクシデントの一種で、防止策は何重にも掛けなければならない。
個人の責任に負わしてもまた同じような事件が出てくるだろう。

個人のPCで仕事をするな、と教育委員会は主張できる程のものではあるまい。
わたしが見ている範囲でも、教員のITスキルが十分に世間に通用する人はかなり少ない。
もちろん「これはやってはいけない」と言われたことを忠実に守ればアクシデントにはならないが、そういうレベルでは個人PCを使ってまで仕事をする必要もないIT利用が現実だ。

ウイルス感染、ハードウェアの破損、データの流出、不正アクセスなどは誰にでも起きる可能性があるのであって「こうすれば絶対」なんてあり得ない。
一番確実な安全策はコンピュータを利用しないことだ。

わたしが見るところ、教員のPC利用スキルを大幅に引き上げることが必須で、その結果として「個人PCの使用禁止・教育委員会がPCをすべて供給する」というのようなことになるだろう。

だいたい、学校には1000人以上もの人がいるわけで、扱っている個人情報の数は莫大だ。
それらを安全に運用するために、それなりの体制や設備が不可欠だが、現実にはネットワーク・プリンターもまともに運用出来ない。メールは個人に届かない。情報管理者が居ないという仕事場がかけ声を掛ければなんとかなるものなのか?

「個人の責任」で全部まとめてしまうようでは、対策にはならない。

7月 1, 2007 at 11:57 午前 セキュリティと法学, 個人情報保護法, 教育問題各種 | | コメント (8) | トラックバック (0)