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2007.04.10

エアバス社またも大問題(訂正記事)

この記事は大修正ですm(_ _)m
コメントで指摘していただいたとおり、A380ではなくてA340で問題が起きています。
エアバスA340

航続距離や経済性など多様な運航特質をバランスよく併せ持つ4発ジェット旅客機。
A340-600は機体の全長がA380を上回る380人乗りの大型機。
胴体を短くし、1万6000キロの長航続距離を誇るA340-500など複数の派生型がある。
いずれも床下に大きな貨物フロアを設けている。ボーイング707型機の対抗機として開発された。
上記の引用は FujiSankei Business i からですが、さすがに「ボーイング707型機の対抗機」ではなくて、777型機で長距離用機の競争ですね。
しかし、問題のA340-600は2001年4月初飛行なんですよね。
2007年2月末のデータで74機の納入実績があります。
それが今頃になって何をやっているのでしょうか?


以下オリジナル記事

FujiSankei Business i より「エアバス続く試練 今度は機体重量オーバー
欧州航空機最大手、エアバスの長距離大型旅客機、A340-600の機体重量が設計を大幅に上回っていることがわかり、航空会社から損害賠償を求められる可能性が出てきた。

報道によるとエアバスは、これらの航空会社に対し、同機のファースト、ビジネスクラスの客室が当初の設計に比べ過重となり、飛行中に機首が下がる危険性があると警告。
このうえで、搭載可能量の1割に当たる約5トン分の貨物を減らして飛行中のバランスを取るよう提案したという。

重量超過について、エアバス側は航空会社からの求めに応じ、ファーストクラスの客室などにゲームなどが楽しめるエンターテインメント機器やフルサイズベッドとしても使える大型の座席を装備したことが原因と指摘。
これに対し、航空会社側はエアバス側のミスと主張している。

1トンの重量超過によって、1日に乗客12人を減らさねばならず、5トンの重量超過による旅客輸送可能人数は年間で2万1900人減ると試算されている。
同機を導入している航空会社が損害賠償を請求した場合、請求額が数百万ドル規模に達する可能性があるという。
いやはや、これは驚きです。
イギリス紙タイムズの報道だそうですが、最大離陸重量が560トン365トンですから5トンであれば1%1.3%ですが、前方にあるファーストクラス・ビジネスクラスの重量オーバーによって重心位置が狂ったということのようです。これは重量超過よりも悪質と言えるのでは無いだろうか?
元々が胴体を延長した機体で75.3メートルもあります。その前方となれば重量の変化に敏感なのは誰でも分かることで、どうにもならないから「積荷の制限を」と言い出したのだろうけれど、エアラインとしては「そんなこと聞いてないよ」でもあるでしょうね。

飛行機では搭載物(人員から燃料まで)の変化は主翼付近つまり機体の中央部分で変化させるのは当たり前で、両端である機首付近や後部では重量の変化は大変に大きく影響します。
わたしが高校生の時に試乗したYS11の2号機では「コックピットを見学して良いよ」とのことで前方に歩いていったら機首が下がった。
当初から「(胴体が)長すぎる」という説通りだったな、と感じたものです。

YS11の時代には出来なかったこともジェット時代には当然やらなくてはいけないことになり、技術的に対応できたからA380の巨大な機体が実現したわけです。

そういう前提で「重心位置が適正にならない」というのはなんなんだろうと思うところです。色々な策はあるはずで、もちろんエアバス社も色々な検討をした結果として、エアーラインに「5トンのペイロード削減」提案となったのだろうけど、近年の設計技術をもってしてこんな事が起きるとはちょっと信じがたい。

A380の納期がほとんど一年遅れになった理由として「エアーライン別の仕様対応のために配線の作業が混乱した」とのことでしたが、今度はすでに納入実績もあるA340で「エアラインの要求する装置入れたから重心が許容範囲から外れた」というのでは航空機メーカとしてまともな提案力が無いということになりませんかねぇ?

確かにA380では最大800人乗りですから、箱船状態は勘弁して欲しいところで、それなりに今までにはない快適装備が欲しいのは一般旅客も同じだと思いますが、それはすべて飛行機として機能する上の話であって、装備を増やしたから飛行性能が悪くなりましたなんてのは今どき許せる話ではありません。
A380の行く手に暗雲が立ちこめている、と思ってしまいます。
A380が大幅納入遅れの上に、すでにかなり数を納入しているA340でもエアラインに使用条件の大幅変更を求めるとなっては、エアバス社のビジネスは極めて難しくなるのではないでしょうか?
マクロには、ボーイングだけというのは好ましくないし、実際にエンジンも2社半体制で作っています。
機体の方が一社だけになっては競争もないし、なんかあって飛行停止の機種が出たときなどの影響が大きすぎます。
そんな意味でもエアバス社には頑張って欲しいのだけど、何かヘンですね。

4月 10, 2007 at 07:58 午後 もの作り | | コメント (2) | トラックバック (0)

2007.04.08

模擬裁判員裁判・福岡

毎日新聞より「裁判員制度:「裁判員役」の市民、量刑判断に負担の声--死刑求刑の模擬裁判 /福岡
9年5月までに始まる裁判員制度の模擬裁判が5、6日、福岡地裁であった。
タクシー運転手1人が殺害された強盗殺人事件で死刑求刑された被告人に「更生可能性がある」と懲役30年を言い渡す結果となったが、裁判後の座談会では裁判員役の市民から「判決後も心理的負担が残りそう」など不安の声が上がった。

地裁によると、内閣府の世論調査で裁判員となった場合に量刑判断について不安を感じる人が多いという結果があるため、どのような工夫をすれば負担を軽減できるかを知るために死刑求刑事件を題材にしたという。

模擬裁判後の座談会では、裁判員役の市民から「同種事件の量刑をまとめた資料を早めに渡してほしい」「論告や弁論は本当に分かりやすさを意識しているのか疑問」との指摘が出た。
さらに「これが本当の裁判なら一生背負っていかないといけない。かなりきつい」との本音も漏れていた。【木下武】
これは新聞記事をそのまま受け取るとちょっとヘンですね。
裁判員役の市民から「判決後も心理的負担が残りそう」など不安の声が上がった。
心理的な負担が残らないような判決なんてあるはずがないでしょう。
例えば心理的負担が大きいから死刑判決を回避する、と言ったことが現れるかもしれないけどそれも裁判への市民参加の一つの形でありましょう。
「裁判員裁判だからこの判決になった」という意見がが当然出てくるでしょうが、それを言えば「○○裁判長だからこんな判決」という話は以前からあります。裁判は極力公平を目指してはいるでしょうが、結果が絶対に公平なものとは言えないし、同種の事件ついての評価も時代によって変わって行っています。
裁判制度が変わることによって、判決の傾向が変化することは大いにあることでしょう。

福岡地裁(高裁)が
どのような工夫をすれば負担を軽減できるかを知るために死刑求刑事件を題材にしたという。
というのは大変に意欲的な取り組みで高く評価するべきでしょう。
裁判員制度が明らかになってすぐ「2日間で判決出来る」という話になっていたから「無理だろう?」と思っていたのですが、公表されいる模擬裁判ビデオ(ドラマ)ですら、いつの間にか3日以上になっている。
例えば、昼間に裁判員が裁判所に「こういう判例を整理して持ってこい」などと資料請求をしたとすると、請求された相手である裁判所は夜の間に処理しないと連日開廷は出来なくなります。
もちろん、その間に裁判員が資料を読む時間もない。

早い話が素人の裁判員が連続開廷できるように資料を整理して提示できるとは思えない。
現実的に出来そうなのは、週一回ぐらいのペースになってしまうのではないだろうか?
それだと、仮に4回の公判があったとして丸々一月間は拘束されてしまうし、資料を読む時間をどうやって捻出するのか?
裁判員が裁判所の事務職員の交替を要求する、といったケースにも対処できないとことは進まないように思う。

4月 8, 2007 at 10:24 午前 裁判員裁判 | | コメント (0) | トラックバック (0)