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2007.12.06

CXエンジンと防衛次官

ZAKZAK より「ケチついた英知の結晶…次期輸送機「CX」とは?

収賄容疑で防衛省前事務次官の守屋武昌容疑者(63)が逮捕された防衛省汚職事件で、クローズアップされているのが航空自衛隊の次期輸送機「CX」。
米GE社製のエンジンを積み、この先はエンジンや部品など受注総額が1000億円に達するともいわれる。CXは日本が持つ航空技術の総力を結集した国産輸送機なのだが、思わぬ形でケチがついてしまった。

「今、使われているC-1輸送機が古い2トントラックだとすれば、CXは最新の10トントラック。その導入で航空自衛隊の輸送能力や展開力は飛躍的にアップします」と語るのは、軍事評論家の神浦元彰氏。

現在の主力輸送機「C-1」は初飛行が1970年の国産機で、後に米国製のC-130と並行して使われてきたが、その耐用年数などから、2000年に次期輸送機を国産で開発することが決まった。

その結果、防衛省と主契約を結んだ川崎重工の傘下に、三菱重工や富士重工など日本の航空機関連企業が結集し、早ければ12月中にも試験機の初飛行を行い、来春には防衛省への初導入が予定される段階となっていた。

総開発費は約3500億円で、その設計には国内の航空技術者の3分の1にあたる約1300人が参加したといわれ、文字通り日本の英知の結晶なのだ。

CXの最大積載量はC-1の4倍以上の37.6トンで、航続距離は12トン積載時で8900キロメートル、37トン積載時でも5600キロメートル。約8トンの最大積載時に1300キロメートルしか飛べないC-1を大きく上回り、その導入で、航空自衛隊の機動力や展開力は飛躍的に向上する。

川崎重工などはCXと同時にエンジンまで開発した次期対潜哨戒機「PX」の両機を民間の輸送機や旅客機に転用する意向を持っており、欧米勢と比べて立ち遅れていた日本の航空産業の復権にも繋がる大プロジェクトとして期待されていた。

そんな経緯にケチをつけてしまった守屋容疑者は今年6月14日、航空機課の職員に、米GE製CXエンジンの販売代理店の権利が山田洋行からミライズに事実上移ったことを踏まえ、エンジン調達が「(ミライズと)随意契約にならないのはおかしいのではないか」と詰め寄ったとされる。

当時、ミライズは防衛省との契約実績がなく、入札への参加資格さえなかったのだが、守屋容疑者は防衛省が随意契約の原則廃止を打ち出していたことも知ったうえで、ミライズに有利な発言をしていた疑いが持たれている。

記事に紹介している通り、CXとPXは同時に開発されました。 輸送機のCXは高翼で双発エンジン、対戦哨戒機のPXは低翼で4発エンジンです。
ここまで違う機体に共通部があるのか?とは、最初は不思議でしたが、モックアップの写真を見ると「なかなかよく考えている」と思えるものでした。

さらに、日本は第二次大戦での潜水艦による輸送船撃沈によって海外からの物資輸送が出来無くなくなったことを反省したのか、アメリカに次いで二番目の対潜水艦作戦能力を持つ国になっています。
ところが、そのアメリカも次期対潜水艦哨戒機の開発は大きく遅れていて日本としては独自開発しやすかった。
同時に記事にも紹介があるように、輸送機もC1がいかにもヘンな仕様の輸送機であり改変の必要性はあり、これまたアメリカには適当な機種がないこともあって自主開発の対象に出来ました。

つまり、記事の紹介の通り日本の航空機製造業界としては「ビジネスと成立する企画」でありました。
それに目を付けたのが今回の商社の活動でありましょう。

商社無しで防衛装備品の調達をするというのはコスト高になるかと思いますが、その一方で商権という名の利権であることも確かで、適切な評価が出来ないとダメな仕組みでしょう。
そこに、新会社を作っ参入できるというのがすごい。こんな事が出来ること自体が、癒着がなくては考えつかないことですね。問題の新商社ミライズはこうなりました。

読売新聞より「日本ミライズは業務停止状態…社員大半、先月解雇

「山田洋行」元専務・宮崎元伸被告(69)が同社から独立後に設立した「日本ミライズ」が、11月末までに社員の大半を解雇し、事実上、業務停止していたことが分かった。

同社は10月末、守屋容疑者への過剰接待問題から、ゼネラル・エレクトリックに代理店契約を停止され、社員に給与を払えなくなった。
その後辞任した宮崎被告に代わり、取引先のプラント会社の役員(54)が社長に就任。先月30日には約20人に減っていた社員の3分の2を解雇した。近く東京・赤坂の本社を引き払い、社員2、3人で事業整理に当たるという。

後任の社長は、「唯一の株主である宮崎氏が戻ってこないと、今後のことは分からない」と話している。

なんと言いますか「一発屋」とでも言うのでしょうか?
こんなことに振り回されては、せっかくの企画もメチャメチャになってしまいます。
きちんとした社会的なチェックが必要だという証明でしょう。

12月 6, 2007 at 11:40 午前 もの作り, 事件と裁判 |

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