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2007.11.24

参議院神奈川選挙区小林議員の選挙違反裁判・結審

「参議院神奈川選挙区小林議員の選挙違反」の続報です。
東京新聞神奈川版より「違反実態“認識”が焦点 小林温陣営の参院選挙違反事件

出納責任者は、報酬を払ってビラ配りをさせた選挙運動の実態を知っていたのか-。

7月の参院神奈川選挙区で当選した自民党の小林温・元議員(43)陣営の選挙違反事件で、横浜地裁で続いている裁判は、公選法違反(買収)の罪に問われた出納責任者で元公設秘書の違反事実の“認識”が、大きな争点となっている。15日の被告人質問まで計17人の証人が出廷し、検察側と弁護側が激しいやりとりをみせた。(中沢穣)

「一緒に逮捕され、起訴猶予処分になった自民党横浜市連職員から、街頭演説の準備やビラ配りなどをする『設営隊』の仕事内容を説明された。被告も一緒に長机に座って聞いていた」。十月二十六日の公判で、設営隊に加わっていた男性はこう証言した。

これに対し、被告は十五日の被告人質問で「(この男性を)市連職員の机の前で、立ったまま紹介した。仕事内容の説明は聞いていない」と述べ、男性の証言に“反論”した。

検察側は、否認する被告が「活動の実態を知っていた」ことを立証するため、間接的な事実を積み重ねようと事務所関係者らを次々と証人に呼び、「被告の近くでビラ配りについて会話した」などの証言を引き出してきた。

一連の証人の中でも、この男性の証言は起訴事実を裏付ける有力なものとみられたが、弁護側に証言の細かい矛盾点を突かれると、言葉に窮する場面もあった。

被告は設営隊の活動内容を「知らなかった」「聞いたことはない」と一貫して主張。さらに候補者が設営隊や支援者とともに商店街などをビラ配りしながら歩く「桃太郎行進」についても、「徒歩での移動手段だと思っていた」と供述するなど、選挙運動の実態についての“無知”ぶりを強調した。

一方、被告とともに起訴された党県連職員の被告は、十三日の被告人質問で「設営隊の仕事は、街頭演説の場所取りや設営など単純労務が主で、ビラ配りは付随的だった。違法とは思ってなかった」と主張したものの、学生らにビラ配りをさせたり、報酬を支払ったりした事実はおおむね認めた。

こうした証言などから、報酬を払ってビラ配りなどをさせる公選法違反に当たる選挙運動に対し、金の支払いに直接関与した出納責任者である被告が、違反行為を認識していたのかが、最大の争点となっている。

弁護側は「検察側の証拠はいずれも『知っていたはず』とか『認識していたと思う』というだけで、決定的な証拠はない」と話す。

一方、横浜地検幹部は「無罪は想定していない」といい、県警捜査幹部も「無理な捜査は一つもしていない。これが無罪なら日当買収の検挙は不可能に近い」と自信を見せる。

二十七日に検察側の論告求刑と弁護側の最終弁論が行われ、
十二月四日に判決
が言い渡される。

12月4日に判決ですか、さすがに速い。
この種の裁判では、こんなに揉めることはほとんど無いのですが、なんかすごいですね。
実際に「桃太郎は徒歩の移動手段だと認識していた」と証言したのだとすると、「桃太郎という言葉を知っているじゃないか」と突っ込まれるでしょう。
わたしも最初に「桃太郎」と聞いたときには全くイメージが浮かばなかった。行列した歩くことを知っていれば、それが選挙運動だと思わないのは無理がありすぎます。

公選法の運用は、解釈論を全く許さないで来ていますから、弁護側の主張の根幹である「決定的証拠が必要」というのは、公選法の常識の範囲では無理があります。

検察が「これがダメなら」というのも、こういう「常識」から来ていて、それも元を質せば選挙での公平の維持を目的としているので、違反の処罰以前に「これでやらなくてはならない」という「指導的な側面」が極めて強い法律である必要があるからでしょう。

早い話が「指導に反した」だけで公選法違反とされるのは仕方なく、警察からの警告が選挙たびに多数出ることになります。

それに対して、弁護側が「確固たる証拠が必要」というのは、公選法の趣旨というか選挙そのものの趣旨に反するとも言えるわけで、なんでこんな主張をするのか、本当にこんな事を考えている、選挙素人なのか?
いずれにしろ、被告はそこそこ長く選挙に関わっていた「経験者」には間違いなく、こういう展開になるところに陣営として非常識ぶりが極めて強かったのだろう、と感じてします。

11月 24, 2007 at 11:15 午前 選挙 |

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