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2007.10.19

行政が削除請求

東京新聞より「ブログに『公園で犬放し飼い禁止、違法』都など『削除を』接続業者側は拒否

東京都内在住とみられる愛犬家が、インターネットのブログ(日記)に「公園での犬の放し飼いの禁止は違法」との主張を書き込み、東京都と西東京市が「違法行為をあおり、公園でのマナー低下を招く」として「プロバイダ責任制限法」に基づき、サイトを提供するプロバイダー(接続業者)に削除を求めていたことが分かった。
接続業者側は「内容の正否を判断できない」として請求を拒否している。(中沢誠)

ブログの掲示板には三年前の開設当初から「しつけのいい犬は放し飼いでもいい」「リードは動物虐待」「狂犬病予防法は時代遅れの悪法」などの主張が展開され、都や市には「放置していいのか」との苦情が寄せられていた。
公園で放し飼いを注意した市職員が、飼い主から「ブログには問題ないと書いてある」と反論されたケースもあるという。

プロバイダ責任制限法は、ネット上で中傷されたり、プライバシーを侵害されたりした場合については被害者が接続業者に書き込みの削除を求めることができると規定。
都福祉保健局と同市みどり公園課は、同法に基づき二月、違法行為を招くとしてサイト提供者の「楽天」と「ヤフー」に書き込みの削除を求めた。

しかし、両社とも自治体の請求を拒否。同市があらためて六月、楽天に発信者の身元情報の開示を求めたが、楽天はやはり拒否した。

接続業者らの「テレコムサービス協会」(本部・東京)の桑子博行サービス倫理委員長は「自治体からの削除請求は聞いたことがない」とした上で、「安易に削除に応じれば、表現の自由を定めた憲法二一条や、電気通信事業法に抵触する恐れがある」としている。

これに対し都環境衛生課は、公園での動物の放し飼いを禁じている都条例や予防注射を義務づけている狂犬病予防法を挙げ「ブログは明らかに法律を否定する内容。誤った考えを先導するブログを放置するのは好ましくない」と反論する。

公園での犬の放し飼いをめぐっては、トラブルが後を絶たない。環境省によると、二〇〇五年度に犬にかみつかれた被害は約五千三百件。愛知県では大型犬が主婦を襲い、七月に飼い主が逮捕された。東京都檜原村では先月、四十四匹の犬を放し飼いにしていた飼い主が狂犬病予防法違反容疑で摘発された。

「ブログは明らかに法律を否定する内容。誤った考えを先導するブログを放置するのは好ましくない」

法律に反論する権利は当然あるわけで「法律を否定する考えだから削除するべき」というのではちょっと無理だろう。

このような場合は「対抗言論するべし」との判決が出ているくらいで、行政が堂々と反論するべきだと思う。

仮にここで削除できても、次々と同じようなサイトが出てくることも十分に予想できる。
どのような考え方で削除請求する事にしたのか?検証するべきだと思う。
削除すればOKという事ではない。

10月 19, 2007 at 09:22 午前 セキュリティと法学 |

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 参考記事(中日新聞・落合先生ブログ・酔うぞ氏ブログ) 中日新聞記事ですが、ブログに違法行為をあおる書き込みをしたとして、東京都がプロバイダ責任制限法に基づいて書き込みの削除をサイトを提供するプロバ...... 続きを読む

受信: 2007/10/19 19:08:59

コメント

>このような場合は「対抗言論するべし」との判決が出ているくらいで、
 東京都が「動物の正しい飼い方」のブログを立ち上げて、トラックバック飛ばせばいいんです。

投稿: Inoue | 2007/10/19 10:41:18

 ちょっと、それらしいブログを見つけたので読んでみました。読んでみて考えたことは Inoue さんと同じです。もしここが該当のブログであればという仮定でものを言えば(基本的に犬が好きな私ですが)筆者の意見に決して賛同できません。しかし、こういう意見を封殺するより、信ずるところをきちんと述べるのが行政のあるべき姿だと感じました。このページで「蒙を啓かれた」と感想を漏らしている人が多いのをみるにつけ、さらにその思いは強まりました。
 ところで、ここで述べることではありませんが、ブログを読んだ率直な感想は、犬が大嫌いで見ただけで腹が立つ(あるいは不安になる)という人の存在を、本当の意味で想起出来てないのだろうなあ、です。

投稿: miya.h | 2007/10/19 16:12:32

社会は多様で犬好きも居れば、犬が大嫌いも居て当然です。

有名なネコ裁判で知ったのですが、犬と猫では大違いで、「犬は人を殺す可能性がある猛獣」扱いだから放し飼いが禁止なんだそうです。

これに対して、猫は(猛獣ではないから)放し飼いで当然なんですって。

だから、行政が「法律では」と言いその根拠もあるワケで、犬を放すことの一般論というは法的には議論のあるところでしょう。
(ドックランはどう考えるかなどに展開しそう)

で、行政がプログの削除を要請するのが異様と感じるのはネットワーカとしては自然だと思いますが、法律的にはこんな意見があります。

http://d.hatena.ne.jp/yjochi/20071019
http://matimura.cocolog-nifty.com/matimulog/2007/10/news_b38b.html

落合弁護士の「権利侵害があったのか?」という指摘は、プロバイダ責任制限法にとっては重要な点で、この点については行政はきちんと申し開きが出来ないのであれば、手続きが不適切であることになりますね。

投稿: 酔うぞ | 2007/10/19 16:26:40

この件は、ちゃんとプロバイダ責任制限法の趣旨を理解して対応したプロバイダ側がグッジョブという事だと思います。
プロバイダ責任制限法は、表現の自由なり通信の秘密に抵触しないように相当気を使って作った法律ですから、それを間違った形で乱用しようとした東京都はだいぶ痛い・・・
真面目に放し飼いの問題に取り組んでいた(であろう)担当者があの種のサイトを苦々しく思うのはよくわかるのですが。

投稿: ppg | 2007/10/28 0:48:18

皆さん、こんばんは。酔うぞ さん、お久しぶりです。かなり遅いレスになりますけど。

今回の件は、プロバイダ側のグッドジョブというより、行政側のバッドジョブという気がします。

記事を読む限り、行政側は、プロバイダ側が拒否するのは当然であろう程度の主張しかしていないように見えますので。

#記者というある意味素人のフィルターを通して読んでますので
#本当にそうであるのか気になりますが。


当該ブログと思われるものは、私も以前偶然見つけて以来気になっていました。というのも、「フィラリア 治療薬」で検索すると、トップにあり、かつ、内容を信じた人は愛犬を悲惨な目に遭わせるであろう内容でしたので。

その内容を信じる人を見かけてゾッとしました。

#今検索すると、gooでは2番目に見つかりました。
#Yahoo!ではトップですね。

件のブログは、都合の悪いコメントは削除、コメントの投稿拒否(私のコメントも拒否)を行っていますので、相当詳しい人でなければ、件のブログを読んだだけで内容を判断するのはお勧めできません。

#トラックバックも当然都合の悪いものは削除でしょう。

2chを読むほうがまだましです。

【愛犬】愛犬と登山☆5【問題】
http://hobby10.2ch.net/test/read.cgi/dog/1189731709/l50


言論には言論で対抗というのは当然ですが、当のブログを見ただけでは反対意見の存在がわからない、という状況というのは一つの課題でしょうね。


余談

様々な人が言及するので当該ブログのページランクがあがっていたりして....

投稿: 多分役立たず(HNです) | 2007/11/02 1:56:10

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