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2007.10.06

びっくり・中華航空機

「737-800胴体の亀裂」で修理中だった中華航空のボーイング 737-800 型機が台湾にフェリーするために佐賀空港を離陸する際に極めて危険な状況を引き起こしました。

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上の写真は毎日新聞の記事「中華航空機:設備壊しオーバーラン離陸 亀裂修理後 佐賀」に掲載されていた写真で、左の車輪が何かを踏みつけて壊しているのが分かります。

胴体底部に亀裂が見つかり、修理のため先月20日から佐賀空港(佐賀市)に駐機していた中華航空機(乗客なし、乗員2人、ボーイング737-800型)の修理が終わり、5日午後2時半ごろに台湾に向け離陸しようとしたところ、滑走路上の「過走帯灯」1基を壊したうえ、滑走路を約60メートルオーバーランして離陸した。
さらに同機は離陸直後に計器トラブルが発生し、26分後に佐賀空港に引き返した。

「過走帯灯」は、アスファルト舗装された滑走路の終点を示す保安装置。過走帯灯の手前で離陸を完了させるのが通常の離陸となる。

佐賀空港の滑走路は2000メートル。しかし、同機は滑走路先端に進むまで機首を上げず、滑走路を越えた直後にやっと離陸した。過走帯灯は、離陸の際に同機の主脚がぶつかり、壊された。同機が離陸しないまま、さらに数十メートル進んでいれば、隣接する田地に乗り上げていた状態だった。

機首を上げるタイミングは、燃料の量や旅客人数などで変わるが、同機には機長と副操縦士しか乗っていなかった。佐賀空港事務所などによると、滑走路をいっぱいに使って離陸するような状態ではなかったという。

中華航空東京支店は、同機が佐賀空港に引き返した理由について「機長と副操縦士の速度計に差が生じたため」とした。しかし、オーバーラン、過走帯灯破損については「報告が来ていないので分からない」と話した。

胴体後部に亀裂というのがビックリだったのですが、詳細が西日本新聞の記事「佐賀空港 中華機オーバーラン 亀裂は内部腐食原因」にありました。

佐賀空港で機体に亀裂が見つかった中華航空ボーイング737‐800型が5日午後、同空港から台北に向けて離陸した際、滑走路をオーバーランし、走行できる限界地点に設置された航空灯1基を車輪で破損させた。
同機はそのまま飛び立ったが、速度計の不具合が見つかり、間もなく佐賀空港に引き返した。
国土交通省は、重大事故につながりかねなかったとして調査を開始。
一方、亀裂の原因が、内部の腐食だったことも判明した。

国交省によると、同機は離陸の際、滑走路(2000メートル)を過ぎても、後輪が浮かず、オーバーランに備えた過走帯(60メートル)の終点まで走行。国交省佐賀空港出張所の現場確認で、過走帯の終点を知らせる航空灯5基のうち、1基が壊れているのが見つかった。

同機は同日午後2時半すぎに離陸したが、機長と副操縦士の速度計で数値が一致しないトラブルが発生し、同3時すぎに空港に引き返した。

中華航空は、同省に対し「(機長らは)速度計の異常は駐機場を離れた後に気付いたが、滑走前に直ったので出発した」と報告したという。同省は速度計の表示が何らかの原因で離陸速度まで上がらなかったため、機長が操縦かんを引くのが遅れたとみている。

同機は9月20日、後部の胴体底に長さ約77センチの亀裂が見つかり、同空港で修理を行っていた。同出張所の担当者は「過走帯の先は草地で(あと少し離陸が遅ければ)大惨事になったかもしれない」と話している。

また、5日までの国土交通省などの調べで尾部に見つかった大きな亀裂周辺のアルミ合金製の外板が、内部から腐食していたことが分かった。腐食のため強度が低下、飛行を繰り返した結果、亀裂ができたとみられる。

国交省と中華航空によると、外板は亀裂の周辺で長さ2メートル前後にわたって腐食。トイレの配管から漏れた液体などで腐食し、飛行を繰り返す間に金属疲労を起こし、最終的に佐賀空港で亀裂ができたとみられる。中華航空は、アルミ合金製の板で亀裂を覆うように補強して修理。ほかに腐食は見つからなかった。

飛行機の胴体はモノコック構造だから、外板にもストレスは掛かっていて、一部が腐食するとか傷が付くと、亀裂などに発展するものです。
だからこそ年中点検している必要があるわけで、水漏れがあっても腐食が進行してはいけないし、部材の劣化として捉えれば指定された整備の時期までコントロールしながら劣化させなくてはいけない。

それにしても、空荷の機体で2000メートルを走りきってしまったというのはどういうことなのだ?
いくら速度計が壊れていてもそれは走りすぎではないのか?
確かに、速度計が正常でないから滑走路一杯に使って離陸を試みたというのは分かるが、それでも過走帯まで使うというのは無いだろう。

本当に速度計だけの問題だったのか、エンジン出力不足だったのか?
いずれにしても、定期航空運行という総合的なマネージメントが重要な業務がうまく回らないのが中華航空ではないだろうか?

10月 6, 2007 at 10:39 午前 事故と社会 |

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