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2007.09.17

コースター暴走ではなくて、運転ミスだろう

「ジェットコースター脱線死亡事故その8」などでさんざん問題にした、エキスポランドでまたもコースター暴走のニュースがありましたが、どうも詳細がはっきりしないので、複数の記事を集めてみました。

現象について細かく説明しているのは朝日新聞です。
朝日新聞より「エキスポランドでコースター暴走 停止せず連続2周

コースターは通常、乗降位置の手前約20メートルでいったん自動停止するよう設定されており、その後、係員が手動で前進させ、ホームの停止位置までくるとセンサーが作動して再度、自動停止するようになっている。

今回もホーム手前で停止後、係員が手動で進めたが、その後、自動停止しなかったという。2周後、ホームへ戻ってきたところで、係員が自動停止の機能を使わず、前進ボタンから手をはなす手動操作で停止させた。

記事には説明図があるですが、作動のシーケンスとしては

  1. 降車位置の20メートル手前で停止
  2. 係員が降車位置まで前進を指令
  3. 降車位置で自動停止
  4. 降車

となっていたのに止まらずに前進してしまった。
ということですが、ここで複数の疑問が出てきます。

  1. 自動停止しないと次の周に入るとはどういうことか?
  2. 手動停止するべきではないのか?

この疑問について多少は説明になっているのが、読売新聞関西版の記事です。
読売新聞・関西発より「エキスポランド、コースターまた暴走 停止せず1周

2周目の滑走を始める前の「上り」の段階で緊急停止させることもできたが、係員が、もう1周させてホームで乗客を降ろしたほうが安全だと判断したという。

これで2周した理由そのものは分かりますが、20メートル手前で止まったのにゆっくりと前進しながら、停止位置を通過したとはどういうことだ?という疑問については、朝日新聞の記事が説明になっています。
朝日新聞より「今度はコースター停車せず、余分に1周 エキスポランド

コースターは通常、乗降位置の手前約20メートルでいったん自動停止するよう設定されており、その後、係員が手動で前進させ、ホームの停止位置までくるとセンサーが作動して再度、自動停止するようになっている。

今回もホーム手前で停止後、係員が手動で進めたが、その後、自動停止しなかったという。
2周後、ホームへ戻ってきたところで、係員が自動停止の機能を使わず、前進ボタンから手をはなす手動操作で停止させた。

この記事から読み取れるのは、

  1. 20メートル手前で、停止する
  2. 停止位置までは手動ボタンを押して前進させる
  3. 手動ボタンを放すと、その場で停止する
  4. 手動ボタンを押し続けていても、停止位置では自動停止で割り込みが掛かる
  5. 停止位置を過ぎると次の周回のために出発シーケンスに入っていく

これは、機械の設計としては「自動停止を運転の標準とはしない」のではないか?
鉄道におけるATSのような考え方で、オペレータが停止位置をミスしたときに自動的に止めるというものだと思う。
コースター全体の運行シーケンスで考えると、

  1. 停止している
  2. 客が乗り込む
  3. 出発準備を完了
  4. 停止位置から前進
  5. 動力による運転開始
  6. 重力によると自動運転
  7. 20メートル手前で自動運転の終了
  8. オペレータによる運転に切り替え
  9. 停止位置に止める
  10. 客の降車

なのだから

「結局は前進ボタンは停止位置で放す」
のが当然で、なんでそれを漫然と押したままで
自動停止に頼る事にしていたのか?

しかもエキスポランドが取った「点検」が恐ろしい。
中日新聞より「エキスポランドでコースター「もう1周」 センサー誤作動か

同社は運行を休止し、十六日午後からはメンテナンス会社とともに緊急点検して原因を調査。
電気系統を確認したり、試運転を繰り返したが、原因は分からず、十七日以降も調査を続ける。

要するに、オペレーションは問題なしでセンサーなどの機械的故障に原因を求めているのだが、それでは緊急停止以外では無限に周回することが可能なコースターだということになってしまう。
毎回停止して客が乗降しなくてはコースターではないのだから、オペレーションは最重要問題だろう。間違っても「無限に周回する」なんて可能性があってはいけないわけで、その観点からみると

次の周回に入る位置まで
行きすぎるまで気づかなかったのか?

方がよほど問題だろう。

この間、オペレータはボタンを押し続けていた

簡単に考えて「見ないでボタンを押し続けていた」であろう。なんらかの過失罪になっても不思議はないと思う。

9月 17, 2007 at 11:41 午前 事故と社会 |

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コメント

盲目の障害者をオペレータとして雇っていたとか?

投稿: とおりすが | 2007/09/17 12:33:09

>もう1周させてホームで乗客を降ろしたほうが安全だと判断したという。


走行中ならまだしも、
上に登るときは、速度も遅いはず
異常であるという判断はすぐできたはずですし
異常のまま、走行させたほうが、緊急停止より安全という
判断をすることが理解できない

緊急停止など知らなかった
知ってても、そのあとの操作が分からない
というのではないかなあと
勘ぐってしまいました

投稿: 乱造 | 2007/09/17 12:54:39

乱造さん

お久しぶりです(^_^)

一つ一つの新聞にはバラバラに書いてあるのですが、全てが正しいとして、並べてみるとこんな事になるんですよね。

さらに、コースターは乗降場での移動は別物だというのは、乗った人なら誰でも知っていることだし、機械屋さんとして設計の立場からは「乗降部分は手動だろう」なのは当たり前で、それを「機械のせいにする」のは明らかに優先度を間違えていると思うのです。

投稿: 酔うぞ | 2007/09/17 13:02:09

ホームで停止していないのに、シートベルトを外すアナウンスが流れたところにも問題があります。
それがなければ、2回目の周回も、安全が確保できていたことになるでしょう。
あるいは、2回目を上りはじめた時点で再度シートベルトを着用するうに促せば、時間的には間に合ったと思います。

投稿: mimon | 2007/09/17 15:26:49

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