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2007.08.08

事故調査委員会・拡大へ

朝日新聞より「事故調を拡大、海難審判庁統合し「運輸安全委」新設へ

国土交通省は来年度、航空・鉄道事故調査委員会を拡大し、鉄道、航空に加えて海難事故も事故調査の対象にするよう組織を拡大・強化する方針を固めた。
具体的には海難審判庁を事故調査委に統合して「運輸安全委員会」を新設する。

航空、鉄道、海運に加え、高速道路やパイプラインの事故まで調査対象としている米国の国家運輸安全委員会(NTSB)をモデルに、国交省も陸、海、空の原因究明機能を一元化。
事故の背後要因の踏み込んだ分析や、情報の共有化を進める。
法律上の位置づけを変えて、現在の調査委より組織の独立性も高める。

各組織の具体的な定員などを詰めており、8月下旬に決定する08年度の組織・定員要求に盛り込む方針だ。

事故調査委は航空、鉄道の委員で構成されているが、運輸安全委では海難の専門知識を持つ委員も設け、再発防止策の提言などを行う。

一方、海難審判庁は、原因を調べる審判理事所と、調査結果をもとに行政処分などを出す、裁判所に相当する審判庁があり、両方とも運輸安全委員会の傘下組織として存続させる。
また、船員の紛争処理などを担う船員労働委員会は廃止。紛争調整機能を厚生労働省に、一部の調査機能は国交省の審議会に移す。

まぁやらないよりもマシですが、事故調査に協力すると自白するから罪が重くなるでは協力しろという方が無理でしょう。
だからと言って「客観的に調べて事故原因が分かる」とはとうてい思えない。

事故調査は、責任追及とは別だと思うのです。
将来の同種の事故を防止するために、何をどうするべきかを研究するのが目的で、それには現状を変革することが前提になるでしょう。

事故の責任を現状とは違う別の状況下での責任追及をされたらたまったものではない。
その逆に、現状を肯定した範囲で事故防止策を打ち出すと最終的には「使わなければよい」にしかならない。

どうやっても、事故責任の追求と、防止策の検討は両立しがたい面は否定できないでしょう。
だから「将来のためには、刑事免責する」といった考え方が出てくるわけで、そこをどうするか?で拡大事故調の未来は決まるでしょう。

ところで、事故の被害者数として自動車交通事故はものすごい数なのですが、拡大事故調で扱わないんでしょうかね?

8月 8, 2007 at 10:20 午前 事故と社会 |

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コメント

海難審判庁は、組織的には審判庁と審判理事所に分かれているが、海難事故専門とは言え、警察・検察・裁判所が同居したような組織だから、事故調本来の目的である『事故等の原因を科学的に究明し、公正・中立の立場から事故の防止に寄与する』から見ると異質。http://www.mlit.go.jp/maia/index.htm

酔うぞさん「将来のためには、刑事免責する」、とするには、審判庁を組み込むことは不適。事故調の目的を拡大解釈することになりかねない。

現実問題として「事故は全て警察の捜査範囲」になってしまっている。そして、警察が事故調報告書の内容を証拠として取り入れることが当たり前で、それが元で事故原因究明の道が断たれた航空機事故も数多い。真っ先に事故現場に乗り込んで捜査を開始するのも警察だしー(陸の上に限れば)。

拡大事故調を作る前に、法律的に解決すべきことが多すぎる。

>自動車交通事故はものすごい数なのですが、拡大事故調で扱わないんでしょうかね?

まあ、無理でしょっ。件数が多すぎて、今の事故調の人員だけで対応するの不可能。事故数が多すぎるから、事故調で扱うべき案件とそうでない案件を分類する手法が確立できても、結局は、ほとんど全ての事故の調査をするハメになる。

警察捜査部門の一部を移籍するなら可能でしょうがね。今まで法令違反を見つけて罰することを目的に捜査してきた警察人に、原因究明だけの調査・捜査を真剣に行えるのかどうか。?(疑問符)が並びそう・・・。

投稿: 昭ちゃん | 2007/08/09 19:50:27

そうなんですよね。

結論を出すための機関で事故を調査するというのが無理なわけで「事故原因は分かりません」という結論でも良しとしないと仕組みとして成り立たないんですよね。

投稿: 酔うぞ | 2007/08/09 21:02:12

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