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2007.08.14

小林温議員・選挙違反で当選無効の可能性その4

「小林温議員・選挙違反で当選無効の可能性その3」にサイバード創業者の真田哲弥氏からトラックバックをいただきました。

「小林温議員よ頑張れ!(公職選挙法の運動員とは?)」
本来はコメントするべきなのかもしれませんが、ちょっと重要な事もあるのでトラックバックにします。

記事の全文は、「小林温議員よ頑張れ!(公職選挙法の運動員とは?)」を読んでいただくとして、私が注目するのは、この点です。

小林温陣営は何にどう違反したのか? 公職選挙法をよく知らなかったので、調べてみた。

なんと、選挙運動は、みなボランティアでバイト代を支払ってはいけない。バイト代を支払うと、買収と見なされる。

私は、てっきりみなバイトだと思ってました。

(中略)

なんとも不思議で難しい法律だ。

小林陣営は、学生を報酬有りの事務員バイトとして雇用し、報酬を支払ってはいけない選挙運動に従事させた。ということらしい。不思議な法律だが、法律は法律、選挙事務所幹部は細心の注意を払い、適法に選挙運動を行わなければならない。それを、しなかった小林陣営の幹部が腹立たしくてしょうがない。

真田氏は小林議員について

これだけは言っておきたい。小林温氏は、金で票を買うような政治家ではない。

私が、初めて小林温に会ったのは、今からちょうど20年前、東京円卓倶楽部という社会人交流会だった。当時、東京円卓倶楽部には政治家を志す若者が集まっており、その後10人を超す国会議員を輩出した。政治家ではないが、ドコモの夏野氏や松永真理さんともこの会で出会った。

小林氏と二人で事業をしたこともあった。小林氏がワシントンのジョンズ・ホプキンス大学国際関係大学院に留学していた頃のことだ。小林氏と私は、全米各地の新聞から日本と日本企業について書いてる記事をピックアップして和訳して配信するというサービスだった。しかし、大企業向け営業の壁は高く、1年経たずして事業は頓挫した。

その後も小林は家業の文具屋を手伝いながら再び起業する。

そして、6年前、ついに得た立候補のチャンス。小林は自ら起業した会社を売却し、その資金で選挙戦を戦い、見事トップ当選を果たした。

二世議員が幅を効かす国会の中で、小林温は唯一、裸一貫からベンチャー起業を経験した国会議員だ。どうすれば日本経済が活性化するのか、身をもって知っている。そんな議員は他にいない。

連座制で当選無効などに成らないことを願っている。

との観点で応援しています。

ここから、真田さんへのコメントという面も含めてわたしの意見を述べます。

公選法が不思議で難しい法律であるのは真田さんのご指摘の通りで、選挙実務に10年以上も係わってしまったわたしも毎回「なんだ?これは」と考え考えやっている程です。
おそらくは「わたしは完璧に大丈夫」という人は日本中に一人も居ないと言っても良いのではないだろうか?

法律は一般に「禁止と書いていること以外は許される」と理解していますが、公選法の運用では「書いていていないことは全部ダメ」が原則だとされています。
そのために統一地方選挙では宣車の看板問題で右往左往しました。
最近ではHPに当選報告を出したら、違反だと指摘されて削除したというのがありますが、これは「当選報告は事務所に貼り出す紙一枚」となっているからです。 インターネット利用については「インターネットという言葉が公選法にないから使ったら違反」です。
解釈の余地がないというルール自体が社会常識とずれてます。

真田さんも「てっきりみなバイトだと思ってました」とお書きになっているのは世間の常識だと思うし、実際にちょっと前までは運動員に日当を出していました。
少なくとも6年前の参議院選挙の時には問題にならなかった。では公選法が改正になったのか?というとそうではなくて、適用が厳密になったのです。

選挙運動が出来るのは運動員の腕章を付けているときだけ、なんてのは多くの方はご存じないでしょう。大勢の人が駅頭で制服を着て立ったりしますが、あの中に運動員と応援団の区別があるのです。

話を戻して、公選法の適用がうるさくなったのは2006年ぐらいからで2007年4月の統一地方選挙では「宣車の看板問題」「運動員のボランティア化」「公示前の運動の制限」など大変な苦労をさせられました。

今回の小林議員派の公選法違反容疑は統一地本選挙後だから目立ってしまった、という面があると思います。

真田さんは「二世議員が・・・」と政治に素人が参加するべきだとおっしゃっていて、わたしも賛成ですが、選挙実務には実にプロフェッショナルなところがあります。
そして選挙の段階で「素人ですから間違えました、勘弁してください」では法律の世界は通用しませんし、当選無効にでもなれば投票してくれた人も裏切ることになります。

では、小林議員の事務所にベテランの選挙実務者がいなかった(不足していた)のはどこに問題があるか?となりますが。言うまでもなく、これは候補者が集めるべき事なのです。
有能な人が自然に寄ってくる事はない。それが、日常活動であり、地元対策であるわけです。

選挙は結果であり、それも一回の試験ではありません。その一方で「選挙に落ちればただの人」でもあるわけです。つまりは選挙の当落といったデジタル的な結果だけで全てが決まることは事実ですが、そこまでのプロセスが評価された結果であって、例えば何度も当選する首長や議員の得票数がどう変化するのかも重要な指標です。
そういったプロセスという観点で見ると、運動員に日当を払ったというところが「選挙の周囲の情報を見ていなかった」という「プロセスのミス」をしているわけで、それが重大なことになる可能性があるプロセスの見逃しだから、ことは重大だと言えます。

結論は、立候補者に「選挙の素人」は許されないというべきです。
なお、ベテラン議員の多くが選挙素人であることもまた事実です。

8月 14, 2007 at 12:04 午後 選挙 |

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