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2007.06.18

ネットやPCの特別扱いは終わるべきだ

サンケイ新聞社説より「警察官不祥事 モラルの欠如が甚だしい

警視庁北沢署地域課の巡査長の私物のパソコンから、約1万件の捜査資料が流出した事案は、警察からの流出件数としては過去最大規模だ。

なぜ、このような内部資料が流出したのか。巡査長の私物のパソコンが、ファイル交換ソフト「ウィニー」のウイルスに感染していたことで、膨大なデータがインターネットを通じ外部に流れたようだ。

ウィニーをめぐっては、昨年、全国の警察で同じような流出が続出し、警察庁はウィニー使用を禁止する緊急通達を出した。

にもかかわらず、この巡査長は通達を無視し、私物のパソコンにウィニーを使用していたわけで、情報管理のずさんさ、危機管理意識のなさが、一線警察官の現場でまかり通っていたことになる。事態は深刻である。

ウィニー問題だけではない。愛知県警では、事件捜査にあたる巡査長が捜査情報を事件関係者に漏らし、捜査自体が失敗するという不祥事が明るみに出た。

大阪府警の捜査2課に勤務するベテランの警部補は、大阪府枚方市の清掃工場をめぐる談合事件で、大阪地検に逮捕されるという前代未聞の事件を引き起こした。捜査2課といえば、汚職や談合事件を摘発する部署だが、自らが談合の中心的役割を担っていたというのだから、話にならない。

住民の警察への信頼はまだまだ厚いが、このような不祥事の続発は、警察への信頼を根底から崩していくことになる。警察の全組織を挙げてモラル低下を防ぎ、職業倫理を高めていかないと、住民の信頼をつなぎ留めることはできない。

この社説にはなんか違和感を感じます。

  1. winny 問題
  2. 捜査情報を当事者に漏らした
  3. 談合事件に関わった

コレでは全く別の性質の事件だろう。
確かに「警察官がモラルとして守るべき事を怠った」とは言えるだろうが、対策が「モラルを守れ」にはならないと思う。

そもそも、この3つの事件の内で winny 問題がなかった場合に、この社説は「モラル」を全面的に出してきただろうか?
捜査情報を当事者に漏らした、談合に関わったでは古典的な悪徳警官像にしかなるまい。
モラルに言及するとしても「悪徳警官撲滅」のような記事になるだろうし、第一行為そのものが法律違反だ。結果ではなく、行うこと自体が犯罪と言える。

これに対して、winny 使用は行為としては現在のところ法律違反ではない。
では、winny を使っていない私物PCに捜査情報をコピーして、そのコンピュータを他人が見るとか、盗まれたとかといった場合には法律違反にならないのか?
ごく普通に考えて、捜査情報を自宅に保管するようなことが許されて良いわけがないだろう。

つまり、winny の使用は現在のところ法律違反でないにしても、私物のPCに捜査情報をコピーすることは、紙の資料を持ち出すことと何が違うのか?ということになる。

にもかかわらず、社説は「モラルの問題」としているのはなぜか?と考えるのですが、結局はPCの情報は紙とは別のものだ、という前提で書いているのでしょう。
ちょっと前には裁判でも掲示板のログを印刷したのもの証拠能力を問題にする、といった特別視がありましたが、今ではそんなことはない。
時代はドンドン変化して、すでにPCや通信は特別のものでは無くなりつつあるのだから、winny だからといった理解ではダメでしょう。この社説は時代の変化を表すものとして記憶して良いかもしれません。

6月 18, 2007 at 08:28 午前 ネットワーク一般論, 事件と裁判, 国内の政治・行政・司法 |

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