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2007.05.30

ホーオブハート控訴審始まる

5月29日(火曜日)に傍聴してきた「ホームオブハート事件裁判」についてです。

「ホームオブハート裁判勝訴」の敗訴した被告側(株式会社ホームオブハート他)が東京高裁に控訴して、その第一回目の裁判でした。

ほとんどの方は裁判傍聴することがないのですから、相対的には非常に多くの裁判を傍聴していると言えるわたしですが、ちゃんとした(?)控訴審を傍聴するのは初めてです。

控訴審は、原審(地裁判決)に納得しない側が高等裁判所の判断を求める、ということですから原理的には「原審の判断が間違っている」という主張が控訴審の主張の根本になるのだと思います。
早い話が「地裁の裁判では判断しなかった全く別の話がある」などとやっていた日には裁判が終わらなくなってしまいます。
証拠によっては新たに出てきたりすることはあるにしても、原審の判断に反する証拠であれば全く新しいとは言え無関係ではないですからOKなのでしょう。

今回の控訴審で控訴被告となったCさんが地裁で勝った裁判は「金銭被害」でした。
従って、控訴審では控訴原告(原審の被告=ホームオブハート他)が争うところは「金銭被害は無かった(あるいはそれほどの被害は無かった)」となるはずだと考えます。

民事裁判は、口頭弁論で原告・被告双方が主張を書類として提出することで進行していきます。
なんでこんな面倒なことをするのか?と直感的には思いますが、原告が主張することを被告が聞かないと反論が出来ません。
裁判の仕組みについてあまり考えていないと、原告・被告を裁判所が見て正しい方の勝利とする、いった風に考えがちですが、裁判は基本的に争いであり争いの勝ち負けを裁判所が決めるものです。

このために、原告が主張しその主張を被告が反論する、という形を繰り返します。
被告側が積極的に原告をやっつけるような主張をするのは戦術的には大失敗になる恐れがあるから避ける方が良いのでしょう。言わなくて良いことは言わなければ存在しません。

こんな事情があるので、裁判では各種手続きの期日は非常に重要な意味があって、一番重大な場合には期日に間に合わないから裁判が終わってしまう、こともあり得ます。
ただし、現実には弁護士が関わっているから裁判所も裁判を進行させるのではありますが・・・。

今回の控訴審が始まるまでの経過を山口弁護士がブログに公開しています。

  1. トシオフィス、出山香は2007年3月7日に控訴
  2. それ以外の被告は、2007年2月27日に控訴
    控訴をした者は、控訴した日の翌日から50日以内に控訴の理由を具体的に主張しなくてはなりません。
  3. 5月18日にホームオブハートらからは控訴理由書が提出されました
  4. 5月20日現在、トシオフィス、出山香からはまだ提出されていません。
  5. 5月27日トシオフィス、出山香からは、控訴理由書提出
  6. 5月28日トシオフィス、出山香からは、午後0時過ぎになって、控訴理由書(2)が提出

注目していただきたいのは、東京高裁の控訴審第一回は5月29日午後3時に始まっています。
そのための控訴原告の主張が5月28日に来た、というのでは控訴被告側が対応する時間は半日も無いわけで、法廷の場で「読んでいません」としか言えなくなる危機があることです。
3月7日を起点とすると4月27日で50日になります。4月27日を起点として約一月間の時間を控訴被告が反論を作る時間に当てはめて、第一回の控訴審を開廷するという予定だったのでしょう。

それが「当日に書類が出てくる」となりました。

実のことを言えば、わたしが傍聴していた地裁の法廷で何度も繰り返された光景で、ホームオブハート側は何度も書類の提出が遅れたり、当日になったりしています。
しかし、地裁では原告と被告の立場が逆でホームオブハート側は被害者である原告のCさんの主張に反論する立場でしたから、書類が遅れるとは反論が遅れたとか反論しなかったことになります。
しかし、控訴審では控訴原告つまり訴えた側ですからそれが主張が遅れるのでは、控訴被告側に化なりの破綻を強いるわけで、裁判長が冒頭に「書類が遅れた」と注意していたのはこの点を問題にしたのでしょう。

控訴審もこんなスタートなので荒れ模様かもしれません。
しかし、冒頭に書いたように「原審に問題がある」と主張するのが控訴審なので、裁判所の判断をひっくり返すのはなかなか難しいことらしく、弁護団の説明によると控訴審では一回目で結審つまり実質的な判断をしない場合が過半数なのだそうです。

今回の裁判は、書類の提出遅れとは別に、書類そのものがかなり膨大なので一部保留になった、つまり形式的には第一回の法廷は完了していない、ということのようで書類の整備にさらに時間が必要ということになったため、次回は8月になります。
あからさまに言えば裁判の引き延ばしになったわけで、Cさんの負担が増えたことになります。
8月の法廷は注目するべきだと思います。

5月 30, 2007 at 01:45 午前 事件と裁判 |

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