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2007.05.21

富士山頂気象観測装置が停止

東京新聞より「無人化強行 2年半 富士山測候所 データ途絶

気象庁が無人化した富士山頂の富士山測候所で、四月中旬から湿度が観測不能になっていることが分かった。
落雷や着雪による観測装置の障害が原因とみられる。
気温と気圧は辛うじて観測を続けている。三年前の無人化後、装置の故障やデータの異常で“綱渡り”の観測を繰り返してきたが、気温、湿度、気圧のいずれかのデータが完全に途絶えたのは初めて。

同庁は「自動観測技術の進歩で職員常駐は不要になった。無人化しても観測に支障はない」として、二〇〇四年十月、庁内外の異論を振り切って職員を下山させた。
観測装置は三系統あり、それぞれ気温と湿度、気圧を自動観測して同庁に衛星回線で送信していた。

同庁によると、このうち二系統の観測データが四月十四日未明に突然、一斉に途絶えた。
上空を強い雨雲が通過中だったため、落雷による障害の可能性が高いという。

残る一系統は、湿度が90%台を示したまま全く下がらなくなり「自然現象を観測しているとは言えない」として欠測扱いせざるを得なくなった。
「無人なので正確な状況は分からないが、観測装置に雪が大量に付くなど、水分の供給源が近い所にあるためではないか」(同庁)という。

このため、湿度データは四月十四日以降、一カ月以上も欠測が続いている。
残った一系統の気温と気圧については日々変動を繰り返しており、現時点では異常なデータとは判断していない。

残雪の少なくなる六月には職員を現地に派遣して、原因調査と復旧をさせる予定。
同庁観測部計画課では「山頂の湿度データを最も利用するのは、霧の有無などを判断する登山者。
今はまだ山開きしておらず、予報や防災情報にも直接の影響はない」としている。

富士山測候所は無人化後、トラブルが相次いだ。〇四年十一月、メーン観測装置二系統のうち一系統が故障。
昨年五月にはメーン二系統が壊れ、予備の一系統でしのいだ。
また、一昨年、昨年とも冬季に極端に高い湿度が続き、観測データが疑問視されていた。

<メモ>富士山測候所 1932年開設。65年、富士山レーダーも完成し、台風監視に活躍。99年のレーダー廃止後も職員4人が3週間交代で常駐、気象観測を続けた。
2004年の無人化後は気温、湿度、気圧と夏季の日照時間だけ機械で自動観測。
施設の劣化が懸念される中、大気化学の研究者らが極地高所観測の拠点としての再生を目指している。

無人化(2004年)の時にあっちこっちから懸念が出されたのですが、無人化を押し切ったという感じでした。
機器のメンテナンスに問題があるかな?と思っていたのですが、意外と早かったなという感じですね。

それにしても、気象観測機器が落雷や雪の付着といった気象現象で機能停止しては自動化できないということですね。
「利用するのが登山者だから」というのは基本的に言い訳にもなっていないと思う。

雪が付くといった現象については常駐者がいれば手作業で対応することだろうけど、落雷で壊れたなどというのは人が居ても修理以外の方法は無いのではないか?だとすると無人であるからすぐには修理できないというのでは、無人化のための策が確立していなかったというしかないと思うところです。

観測が止まった。観測が止まっても緊急に差しつかえない。というのは了解しても、この程度の対策しかないという状況でも無人化しなくてはならないのだとすると、そうなる背景の方がよほど問題だと思うところです。

5月 21, 2007 at 09:19 午前 事故と社会 |

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コメント

ついにですね。
コスト削減を理由にして無人化したら修理・交換で技術者が登山するまで欠測がおきて遭難・事故に繋がりかねないことは、全国の測候所無人化計画が発表されたとき、気象学者・研究者達から猛烈な非難の声が上がっていました。

「どこでもアメダス」のつもりなのでしょうが、即座に修理・交換ができない地点は、無人化すべきではありません。でも、まだまだ測候所無人化計画場はあります。同じ事は火山観測施設でも起きており、気象観測と火山(浅間山)観測の軽井沢測候所(信濃追分)も無人化計画に含まれています。

話が逸れますが、三宅島噴火の時、複数の現地住民から「噴火が始まり低温火砕流に巻き込まれた」と火山関係者ならだれでも知っている有名なネット掲示板に書き込まれているのに、気象庁本庁は「住民にとって危険な噴火災害はいまだ起きていない」と否定し、現地測候所さえも否定しつづけました。

目で見えていないことだから「知らなくても良い。責任は無い」と思っていたとしたら、とんでもないことです。気象観測の重要性の再認識を気象庁に求めたいですね。

投稿: 昭ちゃん | 2007/05/21 18:26:04

二つの側面があると思うのです。
一つは、メンテナンスまでリモートで出来る、あるいうは差し支えがない機器ではないものに任せて良いものか?

もう一つは、富士山は独立峰で気象データの価値は高い、平地に並んでいるアメダスとは別扱いで当然だろう。

この両方にほとんど回答していないんですよね。

どっかで、でかいツケが回ってくるのではないか?と心配です。

投稿: 酔うぞ | 2007/05/21 23:22:56

>二つの側面

どちらも、日本の気象予報にはとても重要です。特にリアルタイム高層気象観測ができる富士山山頂は!。

>どっかで、でかいツケが回ってくるのではないか?と心配です。

富士山レーダー撤去後、国産気象衛星がダウンして米国の中古衛星を借りていた半年~数年の間、出す天気予報(特に、週間・長期)が外れること外れること。農家・観光業者・仕出し弁当屋・運動会の予定を起てた学校等から、非難囂々でした。1度有ることは・・・、にならないのを祈ってますがねー。
今度の故障中も、霧(と言うが実態は雲の中)が原因とは断定できませんが滑落死亡事故数件。富士山は、山開きしていなくても、冬山訓練で登っている人いますから。

まあ、残念ですが、今後十分な対策が取られるとは思っていません。公務員は十把一絡げで削減する国家方針です。

投稿: 昭ちゃん | 2007/05/22 1:16:55

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