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2007.02.19

ネットワーク指導員?

毎日新聞より「ネット教育:子供の安全利用で指導員育成 総務省計画
総務省はネットの安全で適切な利用の仕方を子どもや親に教えるボランティアの地域指導員を全国規模で育成する計画を決めた。
子どもの携帯やパソコンで1割にも満たないフィルタリングの普及率アップも目指す。

同省とネット業界団体は昨春以降、全国の小中学校からの要望を受け、業界関係者らを1日講師として派遣する「e-ネットキャラバン」(e-ネット安心講座)を展開。
ネットの有害情報への対処方法や、有害サイトへのアクセスを制限するフィルタリングソフトの使い方を指導している。

これまで都市部を中心に約500回の講座を開いたが、地方からの応募が少ないことや、地方では講師の引き受け手がいないことから、目標にしていた年間1000回の開催には届かない見通しだ。

このため、子どもや親、教師がネット利用の問題を気軽に相談でき、正しい利用法のアドバイスも受けられる指導員の育成が必要と判断した。具体的には、地域のNPO(非営利組織)のメンバーや教育大学などの大学院生、電器店の店主らパソコンやネットの知識が豊富で地域の実情にも詳しい人から指導員を募集。
「e-ネットキャラバン」の講師役を務めてもらうことから始める。
昨日、10年来の知人である矢延洋泰先生とお話しする機会があったのだが先生は現在の教育批判について「現場の先生は教育問題を考えない日は一日もない」とおっしゃって「誰でも教育評論家状態で現場を見たこともない教育再生会議のメンバーは・・・」という展開になりました。

わたしも実際に何十校かで授業をやって生徒達と話してみると軽々しく「最近の若い者は」とは言えない、と感じるようになっています。

ネットワーク利用の指導というのは、ネットワークを使用してそれなりにひどい目に遭ったり、ひどい目に遭った人の相談に乗ったりという経験がないと無理だと思うのです。

その上に「子どもたちに教える」だから教室に入ったことがない人には無理だよ。


つまりネットを指導できるほどの経験者で、かつ子供を教育したことがある人、なんて居るわけ無いだろ。
そもそも、学校この先生がなぜネットに疎いのか?という根本問題をどうにかしないとダメでしょう。
高校で情報の授業が始まって3年経ったことなるのかな?つまり4年前にコンピュータ犯罪に関する白浜シンポジウムでも「情報の授業はこれで良いのか?」といった議論をしています。

なんで、こうも取って付けたような話ばかりが出てくるのだろう?
ここらは社会教育そのものであって、指導者の育成すら簡単ではないよ、ということを明確にしないと無理だよ。

2月 19, 2007 at 10:04 午前 ネットワーク一般論, 教育問題各種 |

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コメント

>そもそも、学校この先生が

学校の先生が

>指導医者の育成すら

指導者の育成

でしょうか?

投稿: まじっく | 2007/02/19 13:56:43

まじっくさん

>>指導医者の育成すら
>
>指導者の育成
>
>でしょうか?

ご指摘ありがとうございます。

さっそく訂正しました。m(_ _)m

酔うぞ拝

投稿: 酔うぞ | 2007/02/19 14:24:31

・ネットワークに関する知識
・子供の教育に関する知識
 この二点から、インストラクタの養成が必要という考え方が、ようようにしてでてきたというところでしょうかね。
 私自身は、ネットワークという限定事項ではなく、コミュニケーションインストラクタという形で子供達に教えてくれる人が必要と感じます。メールや掲示板のやりとりといった、コミュニケーションは、今後はボイスコミュニケーションやテレビ電話に繋がっていきます。
 こういう時代に必要なのは、倫理観や道徳を含めて、子供達にコミュニケーションを教える人なのではないかと思います。

投稿: nari | 2007/02/20 16:33:18

>ネットワーク利用の指導というのは、ネットワークを使用してそれなりにひどい目に遭ったり、ひどい目に遭った人の相談に乗ったりという経験がないと無理だと思うのです。

 これなんですが、今の小中高の先生には難しいかと。まず、実名でネットに登場しトラブルに巻き込まれたら、校長に呼び出されるとか教育委員会で問題にされるというコースが待っていますので、失敗の経験をする機会すら事実上奪われています。ってかこの萎縮効果は相当なものです。保護者→教育委員会のルートをまずつぶさないといけません。
 「発言の内容に関しては個人で直接責任を負い、校長や教育委員会は一切干渉しないし査定にも入れない」位のことをまず明文で 決めないと無理でしょう。
 かといって、匿名では酷い目にあいようがないですし。

投稿: apj | 2007/02/22 12:06:00

高校でキャリアー教育ということで「職業とは」とか「人生とは」なんて話をするのですが、NPOのメンバーがというか社会人なら誰でもでしょうが「学校は人生の一部分だから」と言うことになるわけです。

ところが学校が生徒に例えば興味のある職業は?と質問したりすると「消防士」とか職業と言うよりも職種が出てきてしまいます。

現実に一番多い職業は「サラリーマン」であり「サラリーマンは会社の中の色々な仕事をする」ということが学校のイメージする職業からすっぽりと抜けてしまいます。

これは「学校教育のイメージできる職業に限定したから」と理解する判るでしょう。

同じ事が「学校のイメージするネットワーク」というのがあるのだろうな、と思うようになってきました。

職業観が現実離れするのは「学校の中に職業を取り込んで考える」であるからですが、先に述べたように現実は「職業の中に学校(学歴)がある」わけで、関係性がひっくり返っています。

これをネットワークに当てはめると、ネットワーク(社会)の中に学校がある、という現実を吹っ飛ばして「学校にふさわしいネットワーク」というあり得ないことを無理矢理やろうとしているわけですね。

これがフィルタリングかなんかで完璧になんとかできればよいわけですが、現実に問題を起こすのは「学校の管理の外」であることは確実で、それなら「現実を教えるしかないだろう」という当たり前の話を避けるためにどうするのか?と一生懸命なのだろうと思いますね。

投稿: 酔うぞ | 2007/02/22 21:33:22

>同じ事が「学校のイメージするネットワーク」というのがあるのだろうな、と思うようになってきました。

 酔うぞさんのコメントから察するに、学校側が欲しているネットワークとは、学校側が管理できる範囲内でのネットワークのようですね。
 とすれば、学外と学内を切り分けて、学内用にある程度の掲示板や個人のウェブページ等を設置する。学外に対しては、接続可能なページを登録するというフィルタリングを考える。
(登録されたページ以外にアクセスできないようにする)

投稿: nari | 2007/02/23 11:00:20

>学校側が欲しているネットワークとは、学校側が管理できる範囲内でのネットワークのようですね。

nariさん

そういう意味じゃなくて、学校外の世界を無いことにしている。
という意味です。

現実は、学校は社会の一部であって仕事もネットワークも学校の中では基礎というか一部分を教えるのが限界なのは明らかなのですが、これを「教育する」とやった途端に「学校で扱える範囲」を決めてしまうから、「仕事」から「(学校が扱う)仕事」「(学校が扱う)ネットワーク」と括弧付きになってしまって、現実とずれてしまうと言いたいのです。

以前訪問した学校では「アルバイトに言及することを禁止」と指示されてかなりとまどいました。
そういう「学校ルール」でしか考えないのは、問題がない場面に誘導するのには良いかもしれないが、現実の問題に直面したときには無力なわけです。

ネットワーク問題については、問題が起きたときに解決できる人が日本中に何人いるのか?という問題でしょうから、平均邸的な学校この先生には対処不可能なのは分かりますが、じゃあ養成できるのか?と言っても無理でしょう。

知識を詰め込んだって実際の判断は出来ないですよ。
そういう誤った判断が出てくる背景として「学校」という形(?)を世間は知らないのではないかな?
と思うところです。

投稿: 酔うぞ | 2007/02/23 12:12:32

学校が扱う、ネットワークということでの制限と現実とのギャップということですね。


 ネットワークで発生する問題の中で、子供に教える範囲を、カリキュラムとしてどう定めていくかが課題になるのでしょうね。
 カリキュラムとして教える問題範囲が、子供に接続可能なネットワークの範囲となり、そのためのフィルタリングの設定となるのだと思います。
 ネットワークの問題については、学校で、すべてに対応することはできません。ですが、学校で教えなければいけない範囲については、きちんと定めて、教える必要はあると思います。
 学校で可能なことは、解決すべき問題範囲を定め、定められた問題範囲に従って、カリキュラムを編成し、教えることです。それ以上のことは、学校ではできないと考えています。

投稿: nari | 2007/02/26 10:53:09

nari さん

>ネットワークで発生する問題の中で、子供に教える範囲を、カリキュラムとしてどう定めていくかが課題になるのでしょうね。

そうですね。

基本的には「教える人(指導員)」が居るのかよ?なのです。

学校の中の事情、つまりはカリキュラムなどに通じている人は先生であってネットワーク上で生じる問題に詳しい人(先生)は極めて限られています。
だから、総務省も「指導員が必要」と言い出したのですね。

学校の外部の人でネットワーク上の問題について指導できる人は、学校の事情を知らない。

学校の事情、ネットワークの事情の双方を知っている人が指導員になるべきですが、そういう人はムチャクチャに少ない。
それでどうやって指導員を確保するのか?

じゃあ、ネットワーク上の問題については詳しい人に学校の上をすぐに教えることが出来るのか?となると、コレも簡単だとは思えないんですよね。

コレが一番の問題ですね。

投稿: 酔うぞ | 2007/02/26 20:55:00

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