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2007.01.17

不二家は悪しき実例か?

毎日新聞の不二家関係の記事をまとめています。
16日がココログのメンテナンスだったので、半日遅れになりました。

最新更新日時
     
記事のタイトルおよび概要

1月16日 朝刊     不二家:期限切れ原料使用 社長辞任表明(その1) ずさん、苦い代償
                                    1月15日午後3時、東京・銀座の不二家本社で藤井社長らが会見に臨んだ。
100人以上の記者が詰めかけた。会見は2時間40分の異例の長さに及んだ。

埼玉工場(埼玉県新座市)で新たな消費期限切れの牛乳使用が分かったことや、札幌工場でも基準を上回る細菌を検出していたことを明かす。
続けて「私は責任を取り、辞任したい」と、幹部社員と一緒に頭を下げた。

ところが、消費期限切れの材料を使った経緯や関与した社員の人数など、事実関係を確認する質問には「調査中なのであいまいなことは言えない」「従業員からのヒアリングの内容が手元にない」と繰り返した。
記者からは「そんなあいまいな情報で発表しているのか」と厳しい声も。

会見開始から1時間以上が経過したころ、札幌工場で洋生菓子から基準以上の細菌が検出されていたことに関して質問されると「回収や出荷停止にしなかったのは問題だった」と初めて深刻な事態だったことを明かした。
「モラルの低下で出来なかった」と謝罪するものの、会見は「重要事実」が小出しになるためズルズルと長引くだけで、実態解明とはほど遠い内容となった。

工場従業員に本社かん口令

15日夕、埼玉工場では、従業員の多くが固く口を閉ざしたままゲートを出入りした。
帰宅途中という男性従業員は「ご迷惑をお掛けしてすみません」と頭を下げたが、質問には一切答えなかった。
従業員の一人によると、本社がかん口令を敷いており、工場の電話に出た従業員も「本社総務部に聞いてほしい」と繰り返した。
10日の問題発覚後、工場は操業を停止し、食品衛生法の順守などの教育を従業員に行っているという。

洋生菓子の中から国の基準を超える細菌が見つかった札幌工場は、11日に在庫をすべて処分して操業を停止しており、15日は社員や一部のパート従業員が出勤し、工場内の清掃などを行った。
男性職員は「休日だったがニュースを見て、慌てて出勤した。詳しいことはわからない」と戸惑った様子だった。

1月16日 東京朝刊     不二家:期限切れ原料使用 社長辞任表明、「同族」弊害指摘も
                                    藤井社長も会見で「同族会社ということが法令順守の欠如につながるとは考えていない」と説明。
後任社長の人選についても「同族であるかどうかは、現時点ではお答えできない」と述べ、取締役の2人に名を連ねる従兄弟(いとこ)を起用する可能性に含みを持たせた。

同社は12日、社内のチェック体制を強化するため、各工場の衛生状態を徹底的に調査する対策委員会を設置。マニュアルを点検するチームと消費・賞味期限の適正表示を点検するチームも置き、食の安全・安心に万全の対策を取るとしている。

しかし、その対策委員会のトップは藤井社長。
市場からは「社内の隠ぺい体質を醸成し、3カ月後をめどに引責辞任する人間に徹底的な見直しができるのか」と疑問の声が上がる。
事実を公表せず法令順守をおろそかにした背景に同族企業の弊害があったのか。不二家の再出発には、その検証も必要だ。

1月16日 東京朝刊     クローズアップ2007:不二家社長辞任表明 不正、工場ぐるみ
                                    不二家の調査で新たに分かった問題

不二家が消費期限切れの牛乳などを使って洋菓子を製造していた問題は、藤井林太郎社長が引責辞任を表明する事態に発展した。
埼玉工場では過去7年間にわたって不正使用され、工場長が容認していたことも判明し、「組織ぐるみ」ともいえる不正体質が露呈した。
これを受け、大手スーパーなどで不二家製品を撤去する動きが広がり、同社経営への打撃は深刻さを増す一方。
構造的な市場縮小に悩む菓子業界再編につながる可能性も否定できなくなってきた。

製造作業を担当する現場の従業員にとって重要なはずの「食品衛生マニュアル」が「運用の段階できちんと生かされていなかった」(同社幹部)こと。
多量の細菌検出など大きな問題が生じても、現場の判断で処理され本社の経営陣の耳には届いていなかったようだ。

商品撤去の動き波及 経営苦境、資産売却も

イオンなど大手小売業が一斉に同社商品の撤去に踏み切り、不二家の経営が大きな打撃を受けることに関し、藤井社長は同日の会見で、資産売却や同業他社などとの提携の可能性も示唆。
不二家の経営の行方は不透明感を増してきた。

「大手スーパーが商品を撤収するとなれば、我々が被る影響は大きい」。藤井社長は、渋い表情でこう説明した。

その会見の直後、イオンやセブン&アイ・ホールディングスは、自社の各店舗に対し、チョコレートやキャンデーなど不二家製品の撤去を指示した。
イオンの担当者は、

「一度で終わるかと思ったら、
追加で問題が出てくるとは。
小売業としては慎重に対応せざるを得ない」

と説明。
この日の会見でも、不正問題収束のメドを示せなかったことが、大手小売りの製品撤収を招いた格好だ。

不二家の06年3月期の連結売上高は848億円。
うちスーパーやコンビニエンスストアなどで販売している一般菓子の売り上げは約5割の419億円に上る。
バレンタインシーズンを控え、チョコなどの売り上げ増が見込まれる時期だけに、不二家の痛手は計り知れない。

一方、不二家は、洋菓子販売の全面休止に伴って営業を休止している全国707のフランチャイズ店に対し、毎週、休業補償をすると明らかにした。
補償額は1週間で1億円を超える。1日6000万~1億円を売り上げる洋菓子販売の再開時期について、藤井社長は「何とか(11日の休止から)20日間をめどにしたい」と述べたが、全国の工場の調査は継続中。さらに問題が浮上する可能性もあり、先行きは見通せない。

藤井社長は、こうした事態が資金繰りの悪化につながる可能性について、「当面は大丈夫だが、資産売却を考えたい」とし、厳しい現状を明らかにした。
経営の立て直しについては「自力でやっていきたい」と強調したものの、同業他社などとの提携について問われると、「これから検討していきたい」とも述べ、業界再編につながる可能性も否定しなかった。

1月16日 東京夕刊     不二家:期限切れ原料使用 農水省、JAS法違反の有無調査
                                    農林水産省は16日、食品の表示について定めたJAS法に違反する点がないか、調査を始めた。

JAS法上の問題になる可能性があるのは、プリンとシュークリームについて、消費期限を社内基準より1日長く表示していた点。

食品は消費期限か賞味期限の表示を義務づけられているが、期限の設定は事業者の合理的判断で行うことになっている。
このため、社内基準を超えたことが直ちに違法とはいえないが、社内基準の設定の仕方などによっては問題になりうるという。

1月16日 東京夕刊     不二家:札幌工場・細菌検出 国のマニュアル無視、生イチゴ除かず検査
                                    不二家札幌工場が昨年夏に製造した洋生菓子の中から、国の基準(1グラム当たり10万個以下)を超える細菌が見つかった問題で、同工場は国の検査マニュアルに従わず、生のイチゴを除去しないまま細菌検査をしていたことが分かった。
生のイチゴを除去しないで検査した場合、細菌数が多く出やすく、札幌市保健所は「この方法では多い数値が出て当然で、検査の意味がない」と指摘。
15日、浅野敏工場長らを呼んで、国の基準に沿って検査するマニュアルを整備するよう指導した。

1月17日 3時00分     不二家:工場に担当者派遣し安全確認 ファミリーマート
                                    ファミリーマートは16日、不二家の工場に担当者を派遣し、自ら衛生や品質管理体制を確認する方向で検討に入った。

不二家製の飲料を委託されて販売しているサッポロ飲料も製造工場を独自調査しており、不二家に対する不信感が食品・小売り各社に広がりつつある。

ファミリーマートは同日から不二家製品の販売を見合わせているが、消費者の不安が高まっていることを重視し独自調査を決めた。
具体的な手法は今後検討する。流通業界で調査に追随する動きはいまのところないが、「品質管理の徹底は時代の流れなのに、ここまで遅れている会社があるとは」(小売り企業)と怒りの声も上がっている。

サッポロ飲料は今回の問題発覚後に不二家から飲料の安全性を証明する文書の提出を受けているが、「対外的な説明などその後の対応が悪い」と批判の声も漏れる。
飲料業界では「不二家製品を同じ自動販売機で扱うサッポロ飲料のイメージダウンも避けられない」との見方も出ている。

1月17日 13時11分     不二家:埼玉工場、県が2度目の立ち入り検査
                                    埼玉県は17日、食品衛生法に基づき同社埼玉工場を立ち入り検査した。
県の検査は発覚直後の11日に次いで2度目。

県は16日に同工場から報告書の提出を受けたが、15日に本社が発表した消費・賞味期限切れなどに触れておらず、こうした点を詳しく聞く。

県は、報告書の内容を検討した結果、前回検査で確認できなかった品質管理に関する記録が工場内にまだ多数あるとみている。

モトケンさんが「●ずさん以前(不二家の品質管理)」をアップされていて、そのコメントで消費者の食品衛生について過度な潔癖性を問題にするべきかという議論になりましたが、わたしも含めて多数意見は「不二家の問題は衛生問題と言うよりも不二家の経営や商売の問題」と捉えるべきだとなりました。

紹介した、毎日新聞の記事にファミリマートが工場を確認に人を派遣するといった記事が出ていますが、こんな事はあり得ない事態です。

わたしは、不二家が社長も工場長もよくもまあここまで社会(記者)に呆れられような発言できるモノだと驚きますが、よく考えてみると戦前からの洋菓子メーカとしてまた戦後に大飛躍した成功した会社として自負を抜きには不二家を語ることは出来ないと思います。

そもそも、今回の事件は雪印の事件のように現実に大食中毒事件になって大騒ぎというのとは違います。
雪印の時には、1万4千名以上の中毒症状の届け出があり、1,272名が受診し、79名が入院と大騒ぎになりました。
それで、工場を止めて調べてみたら管理がなってないと分かりました。

今回の不二家の事件は、まず管理に問題があることが内部告発なのでしょうかマスコミに流れました、この問題による直接の食中毒事件は報告されていません。

雪印はモロに食中毒事件であり、その意味では不二家は事件になっていません。
それがなぜここまで大騒ぎになるのか?
簡単に言えば「不二家が信用できない会社」と知れ渡ってしまったことでしょう。

ところで、会社の不祥事には色々なものがあって、ひどいのがエンロンでした。
これで、SOX法が出来てしまって、日本版SOX法も成立して2008年3月期決算(2007年の事業決算)から適用になります。
広くは「内部統制」にISOの認証が守られているのかといったことも問題になるわけで、これについてはまるちゃんの情報セキュリティ気まぐれ日記に「経済産業省 不二家に対するISOの臨時審査を要請?
 ISOの認証は形骸ですから経営者の倫理観や意識が重要なんですよね。。。統制環境。
だから、財務報告に係る内部統制の評価と監査の制度では、これも評価の対象となります。
とさらっと書かれていますが、丸山さんから10月に越後湯沢でセミナーを聞いたときには現実がこんな形で出来ることが想像できませんでした。
逆に言えば、内部統制がちゃんと機能しているのかを担保するためにはSOX法も仕方ないのかね、というのが今回の不二家事件の一番の印象です。

1月 17, 2007 at 06:07 午後 医療・生命・衛生 |

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コメント

なぜか、もう驚かなくなった「企業トップのお詫び会見」。
でも、お菓子を食べている子供達や、車に乗っている人たちを向いてお詫びしているではなく、目の前の記者とカメラに対して頭を下げているとしか思えません。ナゼ?。

投稿: 昭ちゃん | 2007/01/23 18:18:02

今朝、テレビ朝日でバラしていましたが、関西テレビの対応はひどいものだったようです。

朝日新聞 vs サンケイ新聞だと考えると笑えるモノがありますが・・・・・・・。

http://takagi-hiromitsu.jp/diary/20070123.html

ここで、高木さんが上手に解説しています。

投稿: 酔うぞ | 2007/01/24 8:26:28

 問題を起こした会社を世間がよってたかってつぶさんばかりに叩くのも如何なものかと思いますが、それだけ叩かれる原因をほったらかしにしてたことに大いに問題があるのですから何とも言い訳できません。明治以来の老舗なんですから一日も早く立ち直って良いものを出して欲しい。そうした再チャレンジの姿勢は応援したい。しかし、企業は崩れるときは内部からおかしくなるって昔言われたことがありますが、正に・・・・

投稿: テスラ | 2007/01/25 6:29:02

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