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2006.02.25

メールの証拠能力の扱いは?

今回の民主党・永田議員の「メールを印刷したモノのコピーを証拠として告発」したというのが「証拠になるかよ?」となっているわけです。
「証拠はあるのか?」とは誰もが問題にするところですが、実はちゃんとした手法は研究されていて、日本でも提案されています。まだ一般的に通用しているとは言い難いのですが「デジタルフォレンジック」と言います。

証拠とは刑事・民事で評価が違うのですが法律の世界では「絶対的証拠」というのはありません。その意味では「これは怪しい」というのは十分にそれだけで証拠であります。
よって「証拠Aというが、事実Bと反するのだが?」ということになると「証拠Aは確かなのか?」になってその事件は「怪しいとは言えない」=「怪しくない」となります。

特にデジタル技術ではコピーによる劣化がありませんから「証拠Aは後から書き加えたから、インクの色が違う」なんてことがありません。「後から」かどうかは「時間の記録」を見るしかないです。

この話の怖いのは「このメールには3年前の・・・」なんてことを主張しても、実は昨日作ったものかもしれない。
ということです。ただ、絶対的証拠や証拠能力よりも特に民事では「総合して判断する」ですから、裁判の実務や社会常識の範囲では使い物になるのです。

ちょっと挙げた「メールを作った時刻を証明する」という話になると、メールの内容などを印刷物で判定するなんてのはまるで無理で別の技術が必要なってきます。そうしないと「証拠を示す」ことすら出来ません。それを「デジタルフォレンジック」と呼びます。

「特定非営利活動法人デジタル・フォレンジック研究会」役員構成を見ると、22人中の5人が顔なじみというのはわたし個人としては問題があるような気がします(^^ゞ(世間がドンドン狭くなる)
デジタル・フォレンジックとは?
インジデント・レスポンス(コンピューターやネットワーク等の資源及び環境の不正使用、サービス妨害行為、データの破壊、意図しない情報の開示等、並びにそれらへ至るための行為(事象)等への対応等を言う。)や法的紛争・訴訟に対し、電磁的記録の証拠保全及び調査・分析を行うとともに、電磁的記録の改ざん・毀損等についての分析・情報収集等を行う一連の科学的調査手法・技術を言います。

デジタル証拠の確保が図られることによって、コンピュータセキュリティを積極的に維持することができます。具体的には、以下のような分野に展開されます。
1.ハイテク犯罪や情報漏えい事件などの不正行為発生後にデジタル機器等を調査し、
いつどこで誰が何をなぜ行ったか等の情報を適切に取得し、
問題を解決するインシデント・レスポンスとして。


2.定期的にフォレンジックを用いた監査を行う事により、
不正行為の発生を抑止するとともに発生後の対応を迅速に行えるようにする、
広義の意味でのインシデント・レスポンスとして。


3.デジタル・データの保全、解析、保管等の取り扱い手法に関して適切に行われているかを議論する事により、
相互の法的権利を正しく守る活動として。
大変にややこしい説明で、白浜シンポジウム・湯沢シンポジウムなどでも繰り返して説明されている内容です。
しかしこのややこしい問題が本質的には「証拠という万人が了解できる情報を確定する」ことなのですが、この種の配慮や措置をしないで出てきた「永田(紙)コピー」のようなものは信用しろという方が無理、というべきです。

こんなことを総合して考えると、永田議員のやったことは「自動車を運転しているから、自動車メーカの技術に通じている誤解した」といったレベルの話ですが、インターネットやメールというものについてあまり詳しく知らずに使っている・使えるといったことを忘れていたのか知らなかったのでしょうね。

PS 前原代表は、メールは証拠にならないが真相追求をする、記者会見しましたがその根拠は示してないですね。なんなんだ?

2月 25, 2006 at 11:58 午前 セキュリティと法学 | | コメント (2) | トラックバック (1)

個人情報保護法・扱いの見直し

読売新聞より「個人情報の過剰保護、省庁や自治体で見直す動き
中央省庁や自治体など行政側が、個人情報の保護と利用の調和を図ろうとする新たな動きを見せ始めた。

経済産業省が「過剰反応の抑制措置」として、事業者向けの質疑集に、不良品回収のためメーカーに顧客情報を提供することなどは個人情報保護法上、問題がないと盛り込んだことを報告。

文部科学省が解説書を改訂

神奈川県も手引を作成する

文科省は私立学校向け解説で、連絡名簿、卒業者名簿・アルバムは「本人や保護者の同意を得れば従来通り提供できる」と明記。
子どもたちが写った学校行事の写真も、展示や家庭への配布に同意は不要とした。
一見「方針転換」のような記事ですが、これだけの内容であっても「過剰な抑制」への対応(正常化)であって法律を改正するとかではないところが関わってきた人間としては「イタイ」といったところです。

もともと「人命財産の危機を侵しても法律を守れ」というのはあり得ないわけで、温風器が故障すると中毒死することがある、という時に「購入者の名簿を出してよいのか?」と判断に迷うような印象を与える法律というのがいかにも地に足が着いていない法律の証拠と言うべきでしょう。

全体として無理をしている法律だと思うし、その中でも「保護するべき個人情報」という考え方が無いところは非現実的だと思っています。
果たして法律で定義できることなのでしょうかねぇ?

2月 25, 2006 at 07:51 午前 個人情報保護法 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.02.24

すごい自転車??

Engadget Japanese より「クアッドエンジン搭載の「ヒューマン・カー」

いつも楽しい「技術ネタ」を提供してくれるEngadget Japaneseですが、
とりあえずは何もおっしゃらずにReadリンク先のGoogle Video動画をどうぞ(1分50秒)。
と書かれては見ないわけにはいかない。

大爆笑! お勧めです。
どこが大爆笑なのかは多少、機械設計の知識が必要かもしれないが、直感的にも相当おかしい。
こういうことをやっちゃうヤツが居るというのが良いですなぁ。

2月 24, 2006 at 11:22 午前 もの作り | | コメント (3) | トラックバック (0)

永田議員・入院で逃げる!

日経新聞より「民主、永田議員の辞職問題先送り・本人は入院
永田氏は鳩山氏に「自分の思いこみで行動したことをおわびしたい」と陳謝。
産経新聞より「永田氏は「憔悴した状態」 進退結論は回復後に
≪民主党鳩山由紀夫幹事長談話≫
「永田氏はほとんど睡眠を取ることができておらず、肉体的・精神的に憔悴(しょうすい)した状態にある。永田氏に休養を取らせ、本人の去就は回復を待ってから結論を出すのが適切であると判断した」
また「永田氏は自らの質問以降、昨日(22日)の党首討論に向けて、不眠不休で情報収集に当たってきたが、現時点でメールの信ぴょう性を100パーセント証明するに至ってないことは、本人も認めている」
自分の思い込みというかね?世間の声は「知らないのはアンタだけ」だろう。思い込み以前のタダの無知だ。

「不眠不休で情報収集」って検察庁よりも強力な情報収集能力があるんですか?検察は早々に「(捜査した資料を見ても、問題のようなことは)把握していない(つまりあり得ません!!)」と異例の談話を出している」

根本的に情報(インテリジェンス)の世界を知らないね。
何が「メールだ!!」だ、タダの馬鹿者であることを露呈したし、それを民主党執行部は見抜けない、自民党も自信を持って反論あるいはバレるわけがない、と判断する知識がない。

真剣に「ネット党」を作りませんか?

海上自衛隊の Winny での機密文章類漏洩事件を評して「電網怪々疎にしてダダ漏れ」という傑作を教えてもらった。「眼光メールを見抜く」でしょうか(^^ゞ

2月 24, 2006 at 02:34 午前 国内の政治・行政・司法 | | コメント (3) | トラックバック (1)

2006.02.23

堀江メール・民主党野田辞任の方向

東京新聞より「野田国対委員長が辞意
民主党の野田佳彦国対委員長が、ライブドア前社長の堀江貴文容疑者が武部勤自民党幹事長の二男への送金を指示していたとするメール問題をめぐり、周囲に辞意を漏らしていることが23日分かった。複数の党幹部が明らかにした。
熊本日日新聞より「永田氏が議員辞職の意向漏らす 送金指示メール問題
民主党の永田寿康衆院議員が、ライブドアの送金指示メール問題で、信ぴょう性の立証が難しくなったことから、議員辞職もやむを得ないとの意向を周囲に伝えていることが23日、分かった。
まぁそりゃそうでしょう。
小泉首相の言うところの「ガセネタ」をなぜ信用したのかについては、大誤解があったような気がします。

誤解とは情報の信頼度とかではなく、ましてヘッダーを読めないヤツが・・・でも無い。
若手の(例えば、前原代表)議員などはインターネットに詳しいはずだから判断も正しいという誤解です。

パソコン通信時代からやっていた人間としては「ニセ情報はヤマほどある」であってしかも「日々本物まがいになってきている」でもあります。
「そんなことがなぜ分かる?」とか言われそうですが、エロ SPAM の巧妙さを見ていれば分かるだろう!と指摘しましょう。

民主党にしても「ダンナ、これは極秘情報ですがね、堀江が・・・・」と内緒話を持ちかけられたら「そのまま国会に持ち込む」なんてバカなことを組織として認めることは無かったでしょう。
それが「インターネット」「メール」と付け加えただけで「これは信用できる方向だ」と思い込んでしまった。

一番の問題は「思い込んだ」です。


日本の将来は簡単なものではなく、決めて進むだけではダメで慎重にチェックし、過去の決定についても後から判定しみる、といったことを求められている時代だと思っています。
そうしないと政策ですら行き当たりばったりになってしまう。
それを民主党はやってしまった。その原因は民主党執行部の中で「インターネットのことは良く分からないが、アイツが言うのなら」的な「思考放棄」の習慣があったからでしょう。

この10年はインターネットの実用化で社会は大きく変わりましたが、マスコミ・司法・行政・立法といったところは「旧体制にどうやってインターネットを組み込むか」という方向でしか考えていない。
このようなことが「良く分からないけど」で放置しているのでしょう。実はこの問題は非常に根深いところでダメだしをされたと考えています。

2月 23, 2006 at 08:32 午前 国内の政治・行政・司法 | | コメント (9) | トラックバック (1)

Winny・海上自衛隊の機密情報が漏洩

毎日新聞より「海自機密データ:「極秘」暗号書類などネット上に流出
海上自衛隊の「極秘」と書かれた暗号関係の書類や、戦闘訓練の計画表とその評価書など、多数の機密データがネット上に流出していることが、22日分かった。流出した海自情報はフロッピーディスク約290枚分に相当する膨大なもの。約130の自衛艦船舶電話番号や顔写真付きの隊員名簿、非常時連絡網なども含まれており、防衛庁は事実関係について調査を始めた。

情報は、ファイル交換ソフト「Winny(ウィニー)」のネットワークに今月中旬に流出した。ファイルの内容などから、護衛艦「あさゆき」の関係者のパソコンが「暴露ウイルス」に感染したことが原因とみられる。
また、Winny ですか!ですな。
どうも Winny による情報流出について、報道は基本的に分かってないのではないか?と強く思います。

情報漏洩の危険を防ぐために何が必要か?という問題と、情報を扱いやすくするにはどうするか?というのは、基本的にほぼ相反する命題です。
情報で一番扱いやすいのは「誰でもアクセスできるもの」で例えばNTTの電話帳なんてのは扱いやすい方の代表格でしょう。「電話帳を見ると住所が出てるよ」と電話で言うだけで情報の共有が出来ます。

情報を段々と秘密にしていくと、基本的には「アクセスしにくくする」になっていきます。
パスワードを付ける、暗号化する、なんてのはすべてアクセスしにくくするから情報が漏洩しない、という原理で簡単に言えば「情報を金庫に閉まって、カギを掛ける」といったイメージです。

Winny はP2Pソフトの代表格で、ネットワーク上のPCがお互いの情報を直接通信するもので、特別な設備投資などをせずにインターネットを利用できる、と考えると非常に有望な技術です。
しかし、これは上記の「情報を金庫にしまって、カギを掛ける」というのとは正反対に近いことです。

P2Pは自分のPCが情報を外部から取り出せるようにする、つまりサーバー機能を持たせることと同義語です。それだけでかなり高度な注意が必要だと言えます。サーバーを設置して安全に運用することは誰もが簡単にできる、と言ってはまだダメでしょう。

しかし、もっと重要だとわたしが思うのは「基本的にセキュリティをどう考える?」が整理されていないのではないか?と強く思うのです。
このところ行政(自衛隊も含む)からの情報流出に「Winny で」というのが連続しています。その多くが、個人用所有のPCを自宅で使っていた。という例ばかりです。
ごく普通に考えても「個人の用のPCに行政の情報を入れさせるものか?」ですし、まして「自宅でネットを接続して作業する」とはどういうことだ?となります。

言うまでも無く、お役所を初め企業などはネットワークにファイヤーウォールを入れるなどで、ネットワーク全体を管理しているのですから「自宅で同じPCを使う」では何のための設備投資か?となってしまって「意味無いだろう!!」なのです。

問題は
職場外に情報を持ち出すことの問題
個人PCで仕事をすることの問題
情報の機密度に応じて、PCなどを使い分ける必要性
があると考えていますが、これをすべて無視した上に「情報流出の可能性が極めて高い Winny を使った」なのです。
何段階もあるフィルターをすり抜けて最後が Winny だとするのなら、行政などが「なんで情報を持ち出させたのか」や「個人PCで仕事をすること是認して良いのか」という組織の情報セキュリティ・レベルの甘さの問題、だと言えます。

セキュリティの問題はハードウェア・ソフトウェアにお金を掛ければどうにかなる、という問題ではなくて教育・訓練などにこそお金を掛けるべきです。結局は最初に書いた現場が「利便性」=「コストダウン」の追求に傾き過ぎている、ということでしょう。

2月 23, 2006 at 08:10 午前 セキュリティと法学 | | コメント (1) | トラックバック (2)

2006.02.22

次期南極観測艦・建造

京都新聞より「次期南極観測船建造へ
老朽化で2007年度で退役予定の「しらせ」にかわる次期南極観測船(約12500トン)が、ユニバーサル造船舞鶴事業所(舞鶴市余部下)で建造されることが、このほど決まった。
09年5月完成予定。
新砕氷艦と現行のしらせを比較すると

しらせ
次期艦
全長
134m
138m
全幅
28m
28m
基準排水量
11,600t
12,500t
積載貨物
1,000t
1,100


ちょっとだけ大きくなるのですね。
日本の南極観測拠点はオングル島というくらいで海に面しています。
このためか、最近は「しらせが島に接岸した」と表現されています。
あまり船を大きくしてしまうと「接岸出来ない」という問題もあって、ほぼ同じサイズの船にした、ということでしょう。
だいぶ前から「新南極観測艦を作る」とやっていたので、基本設計などは出来ているのでしょうから直ちに詳細設計に取りかかるのでしょう。
「しらせ」が昭和56年(1981年)から25年使用されたのですから、次期南極観測船も同様に25年使用するのであれば、問題になるのは輸送用のヘリコプターが変更になる事でしょう。
自衛隊が唯一運用しているのが「しらせ」に搭載しているS-61(HSS2)の2機だけでそうで、SH-60に変えることになるでしょう。

2月 22, 2006 at 10:50 午後 もの作り | | コメント (0) | トラックバック (1)

CD再販制維持するぞ! at 公取事務総長

読売新聞より「音楽CDの再販制度除外、公取委総長が否定的な見方
公正取引委員会の上杉秋則事務総長は22日、政府の知的財産戦略本部が、音楽用CDを再販売価格維持(再販)制度の対象から除外することを求める提言をまとめたことについて「国民的な合意を形成するのは難しい」と述べ、除外に否定的な見方を示した。
その「国民」って誰のことですか?

CD店が最近はDVD店になりつつあることにお気づきでしょうか?
そしてDVDでは「期間限定安売り」のようなことをやっています。つまり店が価格を決定しています。
同じ店で音楽CDは再販制度のために販売価格が固定しているわけですが、その結果がDVDに押されて売れてないのが現実です。

消費者の視点から見ると「DVDとCDで何が違うのだ?」でありさらにはなんでDVDは価格が変わるのにCDは固定なんだ?と思うのが普通でしょう。
かくしてCDは販売不振になっているわけですが、それでも再販制を維持するべきだと政府の知財戦略本部の提言に公正取引委員会の事務総長が反対するというのは何なんだ?
なんか下手な将棋ですかねぇ?

「へぼ将棋王より飛車をかわいがり」(曲亭馬琴)

2月 22, 2006 at 08:57 午後 国内の政治・行政・司法 | | コメント (0) | トラックバック (1)

ホームオブハート裁判・訂正

「ホームオブハート裁判」では複雑な裁判の内で特に興味を持った「自己破産が数名」ということを検証してみたのですが、どうも大間違いをしたようです。
そこで例えば年間に何回ぐらい問題の「セミナー」が開催されて参加者は何人だったのだろうか?といった方向で考えてみます。
事実としては数人の自己破産者が3年間ぐらい期間で発生しています。
要するに「一人の被害者は3年ぐらいセミナーに参加すると、自己破産に居たる被害を受けるだろう」という想定で計算したのです。
しかし、裁判所での証言の記録を綿密に調べてみると、証人はどうもセミナーに関わって1年そこそこ自己破産レベルの経済被害に達したようです。

一人は一年以内で自己破産している被害者が居るので、平均的には1年程度で自己破産級の経済被害を出したとなります。
そこで「ホームオブハート裁判」で行った試算は、このように変わります。
年間50回(毎週)セミナーがあった。
この間に毎回違う人がセミナーに参加したとは思われないから(その根拠は被害者は何年も関わっていた)何人が新たにセミナーに参加したのかを仮定します。
毎回2名の新参加者が居たとすると1年間では100人。3倍しても300人。
その中から数人の自己破産者とは世間の10倍から30倍ぐらいという異常な高率です。
この数字は紀藤弁護士に届け出た被害者の数であって、届け出ない人はもちろん居るでしょうし、届け出る人がホームオブハートを脱退した人に限られることを考えれば、ホームオブハートの現役セミナー生の中にも経済的な破綻をしていることは容易に推測できます。

この種の「合宿生活型の団体」では脱退させないために経済的な苦境に追い込むのが常套手段で有名なのは「ヤマギシ会」があります。
これらの情報を総合して考えると、現実に被害を訴える被害者が居てかつ出山香氏が「自己破産者は居るが数は少ない」と肯定していることは、その不明な経済的な被害者(自己破産した人、自己破産に近い被害の人)の割合は恐ろしい程の高率になるでしょう。

ホームオブハートは現在、児童虐待の有無や、経済被害の有無を裁判で争っているのですが、いったいにどういう事業をする団体なのか?となるとこれは「お金を目的にした団体」ではないのか?という思いが強くなります。
規模はまるで違いますが「法の華」がやったことと同列なんですね。

2月 22, 2006 at 07:18 午後 裁判傍聴 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.02.21

民主党・メールの真偽は争わない

産経新聞より「「堀江メール」存在立証は困難と民主 調査権発動は強く要望
民主党は21日、ライブドア前社長の堀江貴文被告が自民党の武部勤幹事長の二男への送金を指示したとして提示した電子メールについて「現状では信ぴょう性の立証は難しい」との判断を固めた。

送受信者のアドレスやメールソフトのバージョン情報の一部が不明で「現段階では疑念を抱かれても仕方ない。メールの真偽の議論はやめる必要がある」(党幹部)と判断。

別の幹部は「今、メールを本物と信じているのは永田議員だけだ」とも述べた。

野田佳彦国対委員長もこの後の記者会見で「一番探らなければならないのは金のやりとりで、その議論に持っていきたい。
前半と後半が食い違っているというべきでしょう。
調査をしたいというまでもなく「振込などありませんでした」と言われているわけですよ。
それ以上調べようというのなら「根拠を示せ」にしかならないでしょう。
何をやりたいんだ?民主党

2月 21, 2006 at 01:51 午後 国内の政治・行政・司法 | | コメント (0) | トラックバック (1)

懲役20年・聖神中央教会事件

産経新聞より「元主管牧師に懲役20年 信者少女暴行で京都地裁
京都府八幡市の宗教法人「聖神中央教会」で信者の少女に繰り返し乱暴したとして、女性暴行と準女性暴行などの罪に問われた元主管牧師、金保(きん・たもつ)被告(62)に対し、京都地裁は21日、求刑通り、犯行当時の有期刑の上限だった懲役20年の判決を言い渡した。
「牧師の暴行で11歳の少年が告訴」で言及している聖神中央教会での事件ですが、聖神横浜教会事件については時系列の表を作ったので参照してください。

懲役20年という上限の刑を判決しました。その理由を判決で
判決理由で「少女らは、神に最も近い存在だった被告に逆らえば地獄に落ちると信じており、従順に行動せざるを得なかった」と指摘。

宗教的な抑圧による準女性暴行罪の成立が認定されるのは極めて異例。

検察側は「教会内の絶対的地位を利用し、『逆らうと地獄に落ちる』と説教するなどして抵抗できない状態にし、犯行を繰り返した。人倫にもとり許し難い」と批判。
と指摘しているところは重要で、聖神横浜教会事件でも脱出するまでに関西から関東への引っ越しを強制される非常に無理な生活をしていて、児童をデッキブラシで殴るという極端な事件になって初めて脱出するのです。

このような精神的に支配することで強要するという事件は、主に金銭被害の形でホームオブハート事件など数多く起きていることに注意する必要があります。

2月 21, 2006 at 12:11 午後 事件と裁判 | | コメント (2) | トラックバック (0)

ホームオブハート裁判

昨日(2月20日)は東京地裁に「ホームオブハート裁判」の傍聴に行ってきました。

この事件はとても複雑で2年も付き合っているわたしも正しく理解しているのか自信がありません。
2004年の春に「元X-JAPANの Toshi が、自己啓発セミナーで・・・・」とワイドショーが連日取り上げていた事件ですが、被告側が Toshi オフィスとホームオブハートの二つに分かれ、それぞれの代理人が付いているといういつもの風景でした。

今日は最初の証人調べで次回3月13日も証人調べです。

わたし自身は長い間、直接話しを聞いているのですが、それでも直感的に納得できる事件とは言えずこの文章を書いている今も「えーと・・・・」といった感じです。

今になって「どうやらこれで正しいのだろう」と理解したのは、自己啓発セミナーを主催する株式会社ホームオブハートのオーナー(社長ではないらしい)のMASAYAこと倉渕透氏が集金手段の一つとして Toshi が社長をつとめる株式会社トシオフィスを通じて営業活動としてコンサートの観客などもセミナー会員として一本釣りしている。
ということのようでした。株式会社トシオフィスの仕事をしている人をセミナーに参加させているのですから、この二つの会社が全く別のものだという言い分にはかなり問題があるでしょう。

裁判の中核は金銭被害だとされますが、被害を紀藤弁護士に申し出て集計した数人だけで数千万円に近いようで、これ程の多額では自己破産者が出るのも当然でしょう(全員が女性です)。しかも、恐ろしいことにはいずれもかなりの短期間で被害が発生しているようで、中には関わってから一年以内に自己破産に至ったという例もあるようです。

証言によれば、証人は株式会社トシオフィスの仕事の仕事をするうちに、ホームオブハートのセミナーに誘われ、様々なヘンテコなことを経験したり、詐欺的に金銭被害に遭うのですがこのようなすごい事がわずか3年間ぐらいの間に証人に起きたことなのです。
事件の色々な経緯は直接聞いていましたが、わずか3年間の出来事だったということを、わたしは理解していませんでした。


今日は被告側弁護人席に出山香氏(Toshi=出山利三の妻)が居て証人に質問として
自己破産したのは、多くのセミナー受講生の内の数人でしかない
という趣旨の「質問」をしました。もちろん証人にそれが比較的少数と言えるのかは、元になるセミナー受講生の数が確定いていないのだから答えられる内容ではなく、裁判長の「禁止する」という一言で終わりましたが、わたしは「自己破産者の人数が(相対的に)少ない」という表現をする神経には驚きました。
普通は自己破産なんて事はそうそう起きるものではありません。自分の関わっている事業によって複数の自己破産者が出るというのは貸金業ですら問題にされています。
そこで、自己破産者とはどのくらいの数なのかを検索してみました。事件と時期的に近いものがありました。
第153回国会 本会議 第12号 平成十三年十一月二日(金曜日)
小泉内閣になりまして半年たちますが、完全失業率は史上最高の五・三%、三百五十七万人にもなりました。
倒産も、毎月千五百件を超え、小泉内閣発足以来の半年だけでも一万社弱の会社が倒産をしています。
自己破産の数も、約十四万人とここ五年間で三倍にもふえ、ことしはこれを上回る勢いであります。
大人で経済活動をしているから自己破産する可能性のある人は少なめに見ても数千万人です。自己破産者が十数万人であればその比率は、大目に見て1000人に二人程度となります。
それが一つの事業で数人もの自己破産者が出るというのはどういうことだ?

証言によれば、かなりの精神的な重圧を加えられることによって結果的に返済不可能な借金などをして自己破産に至るわけで、セミナーも決して大規模では無かった。
例えば高価な壺とか絵を売りつけるだけなら、いわば大量生産で被害者を増やしますから、有名な法の華(福永法源)は巨大な寺を作り、訴訟原告(被害者)が1000名にもなります。これに比べるとホームオブハートは規模が小さいわけですが、その理由がセミナーという手間暇が掛かる行為(強制)を一人の被害者にするからだったのでしょう。
証言によれば証人が関わっていた時期の後期になると「絵画販売など物品の販売を始める」ということでした。

そこで例えば年間に何回ぐらい問題の「セミナー」が開催されて参加者は何人だったのだろうか?といった方向で考えてみます。
事実としては数人の自己破産者が3年間ぐらい期間で発生しています。

年間50回(毎週)セミナーがあったとして3年間で150回。
この間に毎回違う人がセミナーに参加したとは思われないから(その根拠は被害者は何年も関わっていた)何人が新たにセミナーに参加したのかを仮定します。
毎回2名の新参加者が居たとすると3年間で300人。3倍しても1000人。
その中から数人の自己破産者とは異常な高率です。

しかも恐ろしいことにはこれは紀藤弁護士が弁護士業務として集計した数字だけであって、例えば黙っている人や脱会していない人が居るのだから数字はもっと増えます。
こんな数字が出てくるとは、いったい何が起きていたのだろう?

理解は進みましたが、それでも全貌を把握できないというか、普通じゃ考えられないことが起きていたのだ、ということなのでしょう。
キーワードとしては「かなり短時間で自己破産するほどの被害が出る」「その解決には大型の民事訴訟になってしまい、恐ろしいと手間と時間が掛かる」です。

2月 21, 2006 at 11:31 午前 裁判傍聴 | | コメント (7) | トラックバック (0)

名誉毀損裁判で判決 at 韓国

韓国朝鮮日報より「最高裁判所、悪質インターネット掲示文の流布に歯止め
インターネット掲示板に掲載されている書き込みを、真偽を確認せずに転載したり、これに基づいて新しい書き込みを行い、他人の名誉をき損すれば損害賠償の責任があるという最高裁判所の確定判決が出された。
正直な話がタイトルを見ても、記事の最初を読んでも「新たな判例になるとはどういうことだ?」でした。
そもそも「他人の名誉を毀損すれば名誉毀損になる」とのが最初にあって、諸般の事情で名誉毀損には当たらないというのが、名誉毀損裁判の実際です。それが「真偽を確認せずに転載したり・・・」とは何のことだ?と記事の続きを読んでみました。
チョンさんは2000年1月、ナムさんの偽りの公示を信じて株式を買って損害を被ると、
「ナムさんらが、インターネットの株式公募で金銭をだまし取った」というインターネットの書き込みに
「ナムさんらは、背後の勢力を持つ専門的詐欺組織で、会社を利用した詐欺を働いており、また新しい会社を設立し、他の詐欺行為を画策している」
という内容を付け加え、株式関連サイトに掲載して起訴された。
要するに「記事に付け加えをして、名誉をさらに毀損した」ということでしょう。
わたしの感想は「名誉を毀損したのが事実であるなら、どこを争ったのだ?」です。

どうも被告の主張は「インターネット上に流れている情報だから、わたしだけに責任があるのではない」が基本にあるのかと思います。
それに対して最高裁は「出所が不明な情報を確認せずに真実と信じて表現しても名誉毀損を逃れない」という判決を下したようです。
これから推測すると被告側の言い分は「自分はインターネット上の情報を真実だと信じた。しかも真実を調べることはインターネットの情報では無理だから・・・・・」という主張のようです。
なかなか難しい問題ですね。

2月 21, 2006 at 08:39 午前 海外の話題 | | コメント (0) | トラックバック (0)

民主党・堀江メールはニセと認める

北海道新聞より「「堀江メール」は偽物 民主幹部が認める きょうにも新証拠
二十日夜、自民党の平沢勝栄衆院議員は民放番組で、民主党が公表したメールと同一のものを入手したとして、メールが堀江氏自身が出したものではないと指摘した。
これについて、民主党幹部は「平沢氏はうちと同じメールを持っている可能性が高く、信ぴょう性について疑われても仕方がない。メールでは追及できない。銀行口座で追及したい」と述べ、事実上偽物であることを認めた。
これは怪文書というヤツですね。

元検弁護士のつぶやきさんが「悪魔の証明(メール疑惑について)」をエントリーされていますが、これは2月19日のエントリー「引き延ばしですか?」
検討する段階ではすでにないと思うんですけどね。
新たな証拠があるんだったら早よ出さんかい。
というところです(関西生まれの地がでてしまいました^^;)

しかし、「国政調査権の発動が前提」というのはどういう意味なんでしょう。
ともかく、民主党のほうから具体的な根拠を示すことが先決でしょう。
それなくして前提もへったくれもないと思います。
と書いたところ「堀江メール疑惑について、武部幹事長のほうから送金を受けていないことを証明したらいいのではないかというご意見がありました。」ということで「悪魔の証明」について改めてエントリーされたのです。

こんな話を前提として民主党の動きを考えてみると、もともと正体不明の「メール」で送金があったと騒いだ。
その「メール」は怪文書であり信憑性がないと民主党が認めた。
ということであると「銀行口座を追求したい」ってどういうこと

誰の銀行口座をなにを根拠に調べるんですか?
いくら何でももひどすぎるというべきでしょう。

平沢議員も持っていることなら、民主党に持ち込んだ「誰か」が居ることは確実でしょう。ニュースソースですね。コイツの思惑に疑問符が付いたわけで、コイツが何者か?を民主党は早急に明らかにするべきです。そうしないと「政治とはうまくテコを使えば自分に有利に転がすことが出来るモノ」ということになってしまう。

2月 21, 2006 at 07:53 午前 国内の政治・行政・司法 | | コメント (1) | トラックバック (0)

裁判員制度と取調の可視化

弁護士 落合洋司 (東京弁護士会) の 「日々是好日」さん経由、日経新聞より「裁判員制に備え「要領」作成・検事総長が訓示
松尾邦弘検事総長は2009年5月までに導入される裁判員制度に対する取り組みについて「今年は裁判員対象事件の捜査・公判の実施を想定し実施要領を練り上げる年」と来春までに最高検が実施要領を作成すると説明、「全庁で取り組み、失敗は許されない」と訓示した。

また同制度に対応した捜査の在り方として、取り調べの録音・録画(可視化)を求める声があることにも触れ、「立証の時間の制約や裁判員の理解を得ることの困難性を踏まえ、自白調書の任意性・信用性の確保やその立証に具体的方策を講じる必要がある」と検討を進めていることを明らかにした。
この点について落合弁護士は
取調状況の録画・録音を断固拒否しつつ、裁判員の理解が得られるような「具体的方策」を講じるということが、果たして可能なのか?という、非常に素朴な疑問を感じます。

録画・録音ができないこと自体が、任意性・信用性がない証拠だ、という裁判員の判断が続出する可能性も考慮されたほうがよいのではないでしょうか?>松尾検事総長
わたしは先日「自分が裁判員になったら」と考えていて、取調調書が現場の通りの作文の型式である限り、被疑者の主張そのものであるという証拠には当たらないとして、調書自体を採用しないだろう。と考えました。

裁判員による裁判の迅速化は、事件の明瞭化が大きな部分を占めているのですから、裁判の整理をして検察・弁護の争点を整理しておくということまでやっています。
しかし裁判員は後から参加するワケですから「検察・弁護側が話をつけたのなら信用しない」という判断もあるわけです。
裁判員の側から見ると「直感的に確実に理解できるようにしてくれ」が一番の要求になるでしょう。
例えば検察、弁護、裁判所のいずれでも良いですが「裁判員は素人だから、お分かりにならないでしょうが」と発言した瞬間に、裁判の不成立を宣言するようなことになるでしょう。(実際に効果があるかは不明)
その場合、裁判員裁判から非裁判員裁判に移行になりますね。

こういったプロの法曹が大きなリスクを抱えるということを考えた上での「裁判員裁判」の議論をしているのだろうか?
例えば裁判員が「裁判長の訴訟指揮に問題あり」とする場合にはどうするのか?同様に検察官・弁護士についてはどうするのか?証人についてはどうなのか?(例えば出廷出来ない場合など)
そろそろこういった実務的な細かい点についても検討しないといけない時期でしょう。その中で大きなものは、取調の録画の必要性でしょうね。裁判員側から見ると「整理した情報」ということ自体が「情報としてリスクがある」です。なんでそれが現在の裁判制度で問題にならないのか?はひとえに「業界内の常識」の話であるわけです。
裁判員制度が「業界外の人間の参入」であることを考えると「それは慣例です」とかやったら「だったらダメ」という判断が出てしまうんですがね。
その逆に例えば裁判所が弱い分野についてたまたま非常に詳しい裁判員が居るという可能性もあるわけです。どっちにしても「業界の・・・」を排除しないと裁判が中断になってしまう可能性が大きいでしょう。

2月 21, 2006 at 07:22 午前 事件と裁判 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.02.20

城山町長のリコール成立

「城山町長リコール投票の後に信任投票か?」で書いた城山町長のリコール投票が昨日(2月19日)に行われました。

神奈川新聞より「小林正明町長のリコールが成立/城山町
林正明城山町長の解職請求(リコール)の是非を問う住民投票が十九日行われ、リコール賛成票が反対票を上回った。
相模原市との合併に慎重な小林町長の政治姿勢に住民は「ノー」の審判を下した。投票率は62・81%だった。

合併を求める住民グループが有権者の約47%に当たる九千八十人分の署名を添えて請求。
「町長交代で合併の推進」を訴え支持を広げた。
一方、小林町長は「合併はじっくりと議論し、住民投票を行って決めるという公約に従ってきた」と主張した。
有権者は一万八千七百九。
事実上合併の方向に進んだと評価していますが、そもそもなんでこんなにバラバラになるのか?ということが直感的には理解しにくいところです。

相模原市から相模湖の方向に向かった地域は相模原・津久井地域合併協議会ホームページに示されている地図の通りで「一地域だけが合併に賛成・反対」になること自体が考えがたいところです。

結局は政治家個人の思惑が大きいと言わざるを得ません。
この手の問題は、決して町長や町議会議員だけで進めているわけではなくて、考えると当然のことですが県会議員や国会議員も地元の問題であって、自らの票田であったりするわけです。

相模原市に合併すると、町長職と町議会は無くなります。これはハッキリしている。もし、町長や町議会議員が「自分のクビのことだけを心配する」のであれば「合併問題なんて絶対に取り上げない」わけで、賛否を問わずに取り上げているのですから「自分のクビを直接心配している人はあまり居ない」ということでしょう。

しかし、町長・町議会という公の政治組織があることは、県議会議員・国会議員にとっては「味方の団体・敵の団体」と同義語なのですね。そこで「現状が味方の団体であって。合併する敵の勢力が強くなる」と見る県会議員・国会議員にとっては「合併をなるべく後送りにする。だから合併反対」になるしその逆に「町長・町議会が無くなると我が勢力が伸びると考える県会議員・国会議員は合併賛成」とやるわけです。

今回の町長リコールは「後送りもいい加減にしろ」と言うことでしょう。なにしろ町長の主張は「合併はじっくりと議論し」なのですから、これでは合併賛成派の主張とは争い難く、リコールを起こされた時点で結果は見えていたというべきです。

2月 20, 2006 at 08:57 午前 国内の政治・行政・司法 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.02.19

CATV会社・ハイビジョン体制で連携

日経新聞より「主要CATV70社、ハイビジョン番組の配信・制作で連携
全国の主要CATV(ケーブルテレビ)約70社がハイビジョン番組の配信や制作で提携する。光ファイバー回線網を共同利用して配信コストを低減。共同出資で独自番組も制作し、プログラムの魅力を高める。CATV各社が地域を越えて連携し、NTTや関西電力グループが光回線による放送で攻勢をかけているのに対抗する。
数日前に「2011年7月24日までにアナログ停波することに法律で決まっている」のだが延期したら・・・・という話が出てきた。

なにしろ、今でもアナログテレビをジャンジャン作っているし、アナログ停波の認知度も低い、さらには「デジタルテレビに取り替えるか?」という質問に「まだ決めていない」という答えも多数で、総務省・放送業界といった供給側の思惑と消費者動向がいまだにかみ合っていない。

この現象は以前から同じで「時間が経つと消費者は一斉にデジタルテレビ化するから大丈夫」という意見が主に推進派から楽天的な予想として出されていた。
これに対して、デジタルテレビの生産量から考えてすでに絶対に転換できる時間がない、という説を唱える人もいて、わたしもこの説を強く支持します。

こういう背景では「アナログ停波を延期したら」という話も出てくるのは当然だが、延期は出来ても取り止めが出来ないのがアナログ停波というかテレビ放送周波数の変換で、どんなことをしても現行のテレビが見えなくなるのは時間の問題なのです。
その意味ではテレビメーカが「アナログ停波ですよ」とシールを貼るというのは正しいことであるが、それでも「まだ決めていない」という人が多いのは「テレビが気になる存在では無くなった」と解釈するべきだろう。

注目するべきは、供給側と消費者側の対立の図式になっていることで、消費者側から見ると「勝手に放送方式を変えるのなら、安くしろ」とか「消費者負担無しでやれ」といったところが本音でしょう。
それを主に放送局側が「ハイビジョン・双方向放送など高度化するから消費者はもっと金を出して当然」といったことで進んできたのだと思う。
論点がかみ合っていない。

番組制作側は商売は別にして、ハイビジョンが原則になっていくだろうから、CATV会社も自主番組も含めてハイビジョンで揃えよう、ということになるのは当然で「今さら発表するほどのことか?」としか思えませんが、このニュースを「おーすごい」とか思う消費者は居ないでしょう。

なんと言っても「今までテレビはタダで見ることが出来て、匿名で見ることが出来た」というのがわたし自身には一番需要なところで「テレビを見るのに登録する」なんてのは受け入れがたいです。
さらには、ネットと放送の関係を考えると「テレビをどこで捨てるか」ということも考えるところがあって「今さらテレビには投資する気にならない」のが本音ですから、地上デジタル化は私からみると「現行よりも安くする」手段でしか推進は出来ないと思います。

2月 19, 2006 at 09:20 午前 経済 | | コメント (2) | トラックバック (0)

日本航空・社長の退陣を求めているのは

読売新聞より「日航グループ取締役10人、社長に経営刷新求め署名
今回、明らかになった署名簿には、国際線子会社(取締役数15人)の深田常務ら4人と、それ以外の取締役2人と、国内線子会社(同12人)の取締役4人の名前が記されている。

ただ、両子会社を傘下に収める持ち株会社の日本航空の取締役(10人)は1人も署名していない。子会社2社も、署名した取締役は取締役会の過半数には達しておらず、3社の社長を兼務する新町社長が、ただちに解任されることはない。

しかし、持ち株会社と両子会社の取締役計19人(重任を除く)のうち10人が経営刷新に賛同し、部長級の署名も、今月10日時点の約50人分から200人強まで拡大したことは、今後の動向に影響を及ぼす可能性がある。
この記事では日本航空という会社の構造が分からないのでHPを調べてみました。
株式会社 日本航空
航空輸送事業およびこれに関連する事業等を営む会社の持ち株会社

株式会社 日本航空インターナショナル
定期航空運送事業および不定期航空運送事業、航空機整備事業

株式会社 日本航空ジャパン
航空運送事業、不定期航空運送事業
ということですから、旧日本航空と旧日本エアシステムと持ち株会社で3社ということですね。読売新聞の記事では
国際線子会社(取締役数15人)から6人、国内線子会社(同12人)から4人の合計10人が退陣要求の署名をしたが、持ち株会社の日本航空の取締役(10人)は1人も署名していない。
となっていて、3社の取締役の総数が37名居ることになりますが、実際には多くの取締役が複数の会社の取締役を兼務しているので、総数25名で、25名中の10名が退陣要求に署名した、というのが正しいでしょう。

さらに持ち株会社の取締役が一人も署名していない、ということで二つの子会社から持ち株会社の取締役を除いてみると
日本航空インターナショナル 15名→10名 中の6名が退陣要求に署名
日本航空ジャパン 12名→7名 中の4名が退陣要求に署名
ということで、二つの子会社の中だけで見ると取締役の過半数が退陣要求に署名した、とも言える状態です。
旧日本航空と旧日本エアシステムの派閥争いといった解説が多くありましたが、これで見る限り今回は「現場が退陣要求を出している」ということですね。

2月 19, 2006 at 08:37 午前 経済・経営 | | コメント (0) | トラックバック (1)