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2006.02.17

個人情報漏洩罪の問題

「個人情報・漏示罪を付け加える改正案」に対してはまるちゃんの情報セキュリティ気まぐれ日記の「自民党 個人情報漏えい罪」にトラックバックをいただいたのですが、こちらにあるキチンとした説明を転載させてもらいます。
(1) 5000件以上の個人情報を保有する個人情報取扱事業者
(2) 個人情報取扱事業者から個人データの取り扱いを受託した業者

<1> 従業員
<2> 元従業員
が、 ●業務上知り得た個人情報を「自己または第三者の不正な利益を図る目的」で漏えいした場合
に適用されるようです。
これで罰則が 1年以下の懲役または50万円以下の罰金 ですからかなり厳しいです。
問題はいったいこれは何を罰するのかはっきりしないですね。
個人情報漏洩事件の75.7%が不注意で起きた、というデータがあります。
個人情報保護の現状と施策について

平成17 年11 月30 日
内閣府国民生活局

(3) 漏えい元と漏えいした者
① 漏えい元については、「事業者」から直接漏えいした事案が全体の77.9%、「委託先」から漏えいした事案が全体の21.4%となっている。

② 「事業者」及び「委託先」の中で、実際に漏えいに関わった者(以下「漏えいした者」という。)についてみると、「従業者」が全体の78.4%である。

③ 漏えいした原因をみると、「従業者」については「意図的」が6件、「不注意」が677 件であり、ほとんどが「不注意」である。
「第三者」については、159 件全てが「意図的」である。
このデータを読んでみると

総数894件中に、従業者が関わった亊案が701件(78.4%)
残り193件は第三者・その他・不明が関わって個人情報漏洩になりました(21.6%)
従業者が関わった漏洩が不注意によるものが677件、不明が18件、意図的が6件です。

この結果からは、個人情報漏洩罪が対象とする「従業員による意図的な個人情報漏洩」は894件中の6件(0.67%)しかありません。
そもそも894件中で意図的に情報漏洩したのは165件(18.4%)でそのほとんどが第三者の持ち出しです。

わたしは個人情報を持ち出したことによってなんらかの被害が生じるから処罰する、というのであれば漏洩そのものでは被害がまだ生じていないし、情報によっては処罰が必要なほどの被害を生じない可能性も大きいだろう。
一方、保護するべき情報であるから漏洩したことが、故意・過失を問わずに処罰するということにすれば「だれも個人情報なんて扱わない。すべての取引は現金引き換え。当然アフターサービスなど無い」という社会にするしかない。

こういう両極端の間をこの法律(改正案)は想定しているのだろうけど、処罰の対象となる故意に従業者が漏洩したが、0.67%ではほとんどの漏洩事件にこの罰則は適用されず抑止力が無い法律です。
いったいこの法律は何をしようとしているのでしょうか?


わたし自身は「個人情報であるから、すべて保護するべき」という考え方は全くのナンセンスであると断定します。

「山本さんですね?」
「あなたはわたしの名前を合法的に入手したことを先に証明する義務があります」

なんてことをやるのでしょうか?個人情報には「保護するべき情報と保護する必要がない情報がある」という考え方を入れない限り、全体として個人情報保護法は実用できないと考えています。

2月 17, 2006 at 08:49 午後 個人情報保護法 | | コメント (1) | トラックバック (0)

「帰還事業」で渡った人が帰国する

font color="blue">朝日新聞より「「帰還事業」で北朝鮮へ 女性の一時帰国、可能性高まる
北京で8日まで開かれた日本と北朝鮮両政府間の包括並行協議で、在日朝鮮人らの「帰還事業」により60年に北朝鮮へ渡った女性(69)の一時帰国を日本側が求めたことに対し、北朝鮮側が「早期に出国手続きを取りたい」と表明していたことが分かった。愛知県に住む妹の要請を受けていた日本政府は03年、北朝鮮の出国許可がない女性に「渡航証明書」を発行する異例の決定をしており、一時帰国が実現する可能性が高まった。
う~む・・・・・・。
わたしが「帰還事業」という言葉を知ったのは「凍土の共和国」 金 元祚著 亜紀書房を読んだときですから、1984年ごろでしょう。

1960年代に帰還事業とは北朝鮮を理想の地として日本から北朝鮮に渡る(帰還する)ことを指して、日本でも大いに「帰還するべきだ」と煽ったと言えます。
有名なのが「38度線の北」寺尾吾郎著 新日本出版社刊です。
この本は1959年刊ですから、60年代の帰還事業に影響がありました。そして出版社は日本共産党系列の新日本出版であって、1980年代になって北朝鮮批判本が出てくるのも国際政治情勢の変化があったとしか言いようがありません。

そして、一時帰国となるわけですがこれもまた国際政治情勢というか日本と北朝鮮の関係で実現したというべきでしょう。
手段を尽くしても個人の国を超えての行き来が政治的に抑えつけられるというのはひどい話だし、こと帰還事業については三十数年の時間が掛かっていて、全面的に往来の自由に至るのは見通しが付かないことにも注目するべきです。

2月 17, 2006 at 09:06 午前 海外の政治・軍事 | | コメント (0) | トラックバック (0)

兵器製造に繋がる輸出と言われても

読売新聞社説より[測定機不正輸出]「『核の闇市場』との関連はないか」
結果的に、大量破壊兵器の拡散に加担したと批判されても仕方がないのではないか。

高性能の測定機など、軍事転用も可能な高度技術製品は、輸出貿易管理令でリストに掲載され、不正輸出が厳しく規制されている。日米欧など主要国の、国際的な枠組みに基づく制度である。

無人ヘリコプターを無許可で中国に輸出したとして、ヤマハ発動機も警察の捜索を受けたばかりだ。リスト規制品と承知した上での確信的な犯行だったのかどうかは、今後の捜査にまつしかない。しかし、安全保障に対する、日本企業の認識の甘さが問われる事態である。
結果としてはその通りであるが、結果に至るまでの経過がどういうものだったかによって評価がかなり変わることで「結果的に荷担した」という言い方はちょっとひどすぎると思う。

貿易管理令に違反したというのを、結果(出口)の側から見ると「こんな国に渡っているではないか」となるが、手続き(入口)の側からみると「書類上はOK」ということだったのだろう。

手続きが「見かけ上OK」だったのか「真実を知っていて見かけ上の書類を作ったのか?」といったところが、犯罪性の判断になるのだろうけど、これは個々の事情によってまるで違うだろう。

日本からみて「輸出を制限をしている国」というのは以前はCOCOMで共産国への輸出制限として明確であったが、今ではCOCOMが無くなってしまったから個別の事情を判断することになって難しくなっている。ミスやダマされるということもあるだろう。
「国に輸出した」というのこそ結果であって「結果的に」として責任がある、とまとめられるのはあまりに厳しいと思う。

しかし企業に要求されるのは「それでも考えろよ」であるから、問題になることは仕方が無いがちょっと何とかならないモノか?
自由経済とは相反する問題でもあるし、今後もこの手の「○○に使える」は幾らでも出てくるだろう。
以前は「トラックのシャーシーがミサイル発射基に使える」というのすらあった。ここまで来ると「屁理屈だろう」としか思えないが、どうするんだ?

2月 17, 2006 at 08:38 午前 もの作り, 国内の政治・行政・司法 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.02.16

個人情報・漏示罪を付け加える改正案

NIKKEI NET BIZ+PLUS より「個人情報漏えい、1年以下の懲役・自民が保護法改正案
民党の情報漏えい罪検討プロジェクトチーム(谷本龍哉座長)は15日、業務上知り得た個人情報を漏らした民間企業の従業員に、新たに1年以下の懲役または 50万円以下の罰金を科す個人情報保護法改正案の概要をまとめた。公明党と協議し、3月中に議員立法で今国会に提出、早期成立を目指す。
わたしは個人情報保護法に漏示罪を付け加えるのは無理であるから反対、という立場です。

個人情報漏示罪が個人情報そのものでなくて個人情報取扱事業者つまり5000人以上の個人データを持っているところ(一般企業の場合)だけを対象にしてどうするのか?と思うわけです。
さらに、刑事罰を科すというからには何らかの刑罰に相当する損害があったということが前提になると思いますが、個人情報漏示による損害とは一般的に理解できるものなのだろうか?
一方、個人情報には他人に漏らされることに誰でも反対するだろうものに病歴とか遺伝子情報とかがあるだろうが、氏名なんてのは他人に伝えないと意味がない。この保護するべき情報・保護する必要がない情報といった個人情報の質についての評価が全く無いのが現行の個人情報保護法の問題だとわたしは繰り返して主張しているのだが、漏示罪についてもこの個人情報の質は問われないから、量の問題か?とも思うが会社の職員名簿1万人分を漏示した場合と、医院からカルテを1人分持ち出した場合とどちらが罪になるか?と考えた場合に、社員名簿は1万人だから罪が重い、なんて判断は社会常識に反するというべきではないだろうか?
いやそもそも、1万人は罪だが10人なら罪は問わない、なんて言えるのか?

個人情報の漏示が罪になるというのは、個人情報とは何なのか?という話に戻ってしまう。
個人情報が秘密にするべき情報に限定されるとは到底言えない、氏名なんてのは他人に知られないのでは不要だ。
では個人情報は個人情報の本人の持ち物か=財物か?そんなことはあり得ない。
財物であれば、価格がついて取引できるはずだ、世界中で個人情報が公然と売り買いされているということは無いのだから財物ではない。
いったいこんな「個人情報」というものを漏示することの何が問題なのか?

管理してることに対するルール違反ということなら分からないではない、がそれは個人情報に限定することではあるまい。
企業であれば財務情報なんてのは秘密にしていて当然だから、財務情報を持ち出されて取引がご破算になって損害が発生したから賠償しろ、という論理で社会的に抑制している。
個人情報もこれと同じであろう。ずいぶんとひどい法案だと思う。

2月 16, 2006 at 08:42 午前 個人情報保護法 | | コメント (2) | トラックバック (2)

2006.02.15

トリックで良く当たる占いから被害者に

毎日新聞より「一夫多妻男:占い前に隣室で盗み聴き 「的中」の手口に
女性11人と「一夫多妻生活」をしていた東京都東大和市の自称元占師、渋谷博仁容疑者(57)=脅迫容疑で逮捕=が、新たに女性を同居に誘う際、勧誘役の同居女性との会話を隣室で盗み聞きし、女性の身の上などの情報を得たうえで占いに臨んでいたことが分かった。警視庁捜査1課は、占いを「的中」させる手口とみている。
またですか。

占いが的中してというのはカルト宗教の事件でよく見られるきっかけで、種明かしもこの事件と同じに引っ張り込んだ人が聞いた内容を「先生が次々に的中させる」という、マジックとか奇術といった世界では良く知られた手法です。
まあ当事者になるとそこまでは気が回らないというのは分かりますが、「じゃあなんでそこそこ知られているトリックに引っかかるのか?」という疑問については、これが回答のようです。
マジックショーとか奇術ということであれば見る人(ダマされる人)は「どこかでトリックがあるに違いない」と見ているからトリックに引っかかる(ダマされる)結果になっても「いや~上手なトリックだな」で終わるのです。
要するに心の準備が出来ているのです。

ところがこの「一夫多妻男」は「占いの助手募集」とかやっているわけで「マジックショーをやります」とは言っていないのです。 この「言わないでマジックショーを見せる」というのがカルト宗教系の勧誘に広く使われている手法だとなります。
手法としては単なるマジックショーの技術なのだが、マジックショーでの「いよいよ魔術師・・・」といった準備をさせることなく、全く突然にマジックショーを実演するから本当にダマされてしまう、ということですね。

殺せないけど殺されるのではないか?と感じれば人は何でもするでしょう。
こんなことも考えると、手法がマジックだからというのは、むしろ悪質で一夫多妻男も脅迫しているようですし、カルト宗教系や自己啓発セミナー系では、この手法で会員を集めその先には経済被害になるというのは、各種の事件が示しているところです。
かなり根本的なところで問題があると思います。結果を導くために手段を使うというのは、偽札を創るためにカラープリンターを買うといったような意味合いがあるように感じます。

2月 15, 2006 at 07:02 午後 事件と裁判 | | コメント (0) | トラックバック (0)

サレジオ生徒死傷事故・事実関係を争う

神奈川新聞より「被告が起訴事実を否認/サレジオ死傷事故初公判
私立サレジオ学院前で同校生徒九人が死傷した事故で、危険運転致死傷の罪に問われた被告(24)の初公判が十四日、横浜地裁であった。 被告は「百キロ以上出したという記憶はない。危険運転した事実もありません」と起訴事実を否認。
現場はほとんど地元で良く知っている場所です。
事故車の進行した時計回り方向は下の街道からはかなりの上り坂で、速度を出しがちになる道で坂を登るにつれて視界が開けることも速度をだすことに安心感がありますね。
その外側に校門ですからかなり危ないところに校門があるとは言えるところで、安全上からはこの門からの出入りしないという方向にするべきかと思います。

事故車はGT-Rなのですが、本人のモノではなくて従兄弟の車を借りてきて事故になったとのことで、ここらも問題にするべきでしょうね。
100キロを超える速度かどうかを問題にする様子ですが、現実にこの道を走ると100キロを超えると普通のドライバーは誰も安全に走れないのは確実、といった感じですから「100キロを超えていた」としているのではないか?と思います。
しかし借りた車だとおそらくは70キロぐらいで進入してもコントロールをミスする可能性は極めて高い道だろう、と感じます。理由は進入時から直線に近づくカーブの後半では視界が開けて安心感が増すから、ミスした場合の対応が遅れる可能性が大きいです。
かなり慣れているドライバーが事前に準備しないと対応できない道だろう、という感じですがこの事故では借りてきた車ですからかなりに危険度は高かったと思います。

報道だけでは細かいところは分かりませんが、誰でも事故になるとか本人が不注意だから、といった単一の原因で事故が起きたとするのは現実や問題点を外して論じることになりますね。

2月 15, 2006 at 07:58 午前 事件と裁判 | | コメント (2) | トラックバック (1)

タイマーですた

東京新聞より「ソニーのテレビに不具合
ソニーは14日、昨年秋に発売した薄型テレビ「ブラビア」のうち、リアプロジェクション(背面投射型)テレビにソフトウエアの不具合があったことを明らかにした。

 視聴時間が約1200時間に達すると電源が切れなかったり、電源スタンバイ状態からテレビをつけることができなくなったりする。
う~む(^_^;)

2月 15, 2006 at 07:37 午前 もの作り | | コメント (1) | トラックバック (1)

2006.02.14

東横インのビジネス(?)モデル

gendai.net より「東横イン 「不正改造」が収益の柱だった
東横インは自社でホテルを建設しているわけではない。ホテル所有者はその土地のオーナーで、ホテル運営を委託されているのが東横インなのだ。

東横インは毎月、家賃を払い、オーナーはその中から借入金を返済する。ホテルのメンテナンスやリニューアルの費用は、東横インが負担するため、オーナーは一銭も払う必要がない。ホテルさえ建てれば30年間、コンスタントに家賃が入り、安定的な収入が保証されているわけだ。これが、東横インが短期間に全国展開できた本当の理由なのだ。

「オーナーに払う家賃は役所に提出した客室数に基づいて計算される。だから、検査完了後に客室を増築すれば、支払うべき家賃の対象外となり、まるまる東横インの収益になる。ビジネスモデルの中核は不正改造による隠れ収益だった」(コンサルタント=前出)との証言もある。
なるほど、だからあっちこっちのホテルが片端から違法増築をしていたわけか。
ビジネスの根幹が法律違反というのはものすごい。

しかし、なんか「法律を守る、守らない」ということだけに価値観があるようなことではダメだろう。
法律的には違法ではないが怪しげな商売、といったものは昔からあって「近づくものではない」などと良く言われている。
そういう事がどうも抜けてしまって、最近では悪徳商法?マニアックスの相談でも「MLMは違法ではないでのすか?」といった質問が増えています。

MLMなんてのは「近寄らない方が良い物」の代表だと思っていますが、違法じゃありません。わたしの判断基準には商品先物取引も同じく「近寄らない方がよい」になっています。
こういうアナログというかグレーなものをシロかクロかに分けて考えるだけというのはかなりまずいと思います。

2月 14, 2006 at 05:07 午後 事件と裁判 | | コメント (0) | トラックバック (0)

国語教育に重点だけではダメだ

社会人講師として昨年から主に高校の教室に行くようになって、今の高校生のどこに問題があるのかが分かってきたように感じています。

会話の出来ない高校生が最大の問題でしょう。

こういう風に書くと「キチンとした会話が出来ない」と思われるでしょうが、もっとずっと深刻です。

電車の中で数人で騒いでいる高校生をよく観察してみると分かりますが、しゃべっている生徒が居ても相手が携帯を触っていたりします。これを聖徳太子のように「ながらコミュニケーションが出来ている」と思ったら大違い。聞いていません。
しゃべっている方も聞いてもらう・聞かせる努力をしていない。
普通は会話とはあるテーマが二人以上の間で行ったり来たりするキャッチボールのようなものでしょう。
そこが成立していない、結局は一人でマンガやテレビ・ゲームを見ながら「そこだ!やっちまえ!!」というかけ声と変わらないことを相手の目の前にして電車の中でやっている。
こんな調子だから、説明するどころか、聞き取ることが出来ません。これは明らかに「国語力の低下」ではありますが、それが産経新聞社説より「ゆとり教育是正 評価したい国語力の重視」というまとめになるのか?
違うと思う。
現行学習指導要領は、「生きる力」をはぐくむことを目指して、ゆとり教育を導入したが、かえって学力の低下が憂慮される結果を招いた。OECD(経済協力開発機構)学習到達度調査では、読解力や数学的応用力などで著しく劣ることが分かった。

小学校段階において、読む力を身につけるために、音読や朗読・暗唱が指導上有効であるとして、古典や名作に触れ、わが国の言語文化に親しむ機会の重要性を打ち出したことは、適切な認識であり、これを歓迎したい。

常用漢字は千九百四十五字である。アルファベットを用いている国々の小学生が二千語のつづりを覚える苦労を考えれば、文字自体に意味を有し、有意味的な構造を持つ漢字の二千字程度は言語習得能力の大きい小学校低学年のうちに簡単に覚えられるはずだ。習得漢字の拡大が望まれる。

これは学校教育に要求するだけではうまくいかない。家庭や社会にも国語が人間力を養う基盤という認識を強く浸透させ、子供に読書に親しませる環境を不断につくっていくことが重要なのは言をまたない。
まずは子供が居る家庭で大人もテレビを見ないで会話するとか、ゲーム機で遊ぶ時間を制限する、といった学校教育以外のところを何とかする方が先決だろう。
会話力の教育で学校が出来る部分はほんの少しだ、ゲーム機を使わせないとか携帯電話を使わせないぐらいしか無いように思う。それでやることがないとなっては学校が成立しないだろうから、なんか会話を楽しむといったことを学校内で積極的にやるしか無いだろう。
大筋で産経新聞の社説を否定するものではないが、現実はもっと厳しい。高校生だと優秀な進学校とされる高校と進学が少ないとされる高校では、学校内での態度がチャンとしていても電車の中などではまるで違うという現象が現実に起きています。
これはもう完全に学校も含む社会の問題で学校や学校の教育内容を触れば何とかなるという問題ではないと思う。

2月 14, 2006 at 10:30 午前 教育問題各種 | | コメント (10) | トラックバック (1)

軍事技術輸出というが

日経新聞社説より「不正輸出、認識が甘くないか(2/14)
ミツトヨが輸出規制の対象となっている高性能3次元測定機を経済産業省に無許可で中国とタイに輸出した疑いで捜索を受けた。先月にはヤマハ発動機が無人ヘリを中国に不正輸出しようとした疑いで捜索されたばかりであり、輸出規制品をめぐる企業の対応、姿勢が改めて問われている。

不正輸出が後を絶たないのは、規制に対する企業の認識に緩みが生じているからではないか。

軍事転用できる技術、製品は格段に増えた。もちろん許可なしに輸出されても実際に軍事転用されるとは限らない。だが、核開発などに利用されるリスクが少しでもあれば、厳格な対応が必要だ。だからこそ、政府の規制は一段と難しくなっている。

企業側では、輸出規制に対する認識を全社に徹底する努力が欠かせない。ヤマハ発の無人ヘリ不正輸出では、担当部門が売り上げ拡大のため独走したとの指摘もある。不正輸出は単なる法令違反ではなく、核兵器の拡散や兵器輸出にもなる重大な犯罪であることを認識すべきだ。
ベトナム戦争たけなわの1960年代のことだったと思うのだが、アメリカが開発したミサイルの弾頭にソニーの小型テレビカメラが使われたという報道で「武器輸出だ」と大騒ぎになったことがあった。
この時代の社会党の姿勢は「アメリカと断交」といったものだからそれはそれでつじつまは合っていたわけだが、多くの一般市民の判断は多分「武器と武器でないものが区別できない」を実感したのではないだろうか?

有名な話で、ドイツが染色技術を高めたことの背景には火薬を作る技術基盤を広めるためだった、という説がある。
事実関係として間違ってはいないのだろうけど、それが政策的な決定で国家を挙げて火薬作りをした、というのはさすがに無理があると思う。

太平洋戦争の初期にアメリカで「日本必敗」という研究報告があって、それが「歯車加工機が僅かしかない」というのが根拠になっていた、という説もある。こういう「説」はある意味では都市伝説と同等だと思うし、風が吹けば桶屋が儲かるという理屈ならちょっと勉強すれば誰でも書ける。
現実社会で企業や個人が行動するたびに、そんなことを一々考えていたら何も出来なくなってしまう。

ミツトヨにしてもヤマハにしても、軍事技術に直接影響するから開発しない、という選択は出来たはずであるが「そんなことを言えば何も開発できない」として排除されるべき判断だ。
日本が航空機エンジンの開発が出来ないのもこのような国際環境があって、ハイテク化・電子技術の開発で日本が世界をリードする立場になったのは、第二次大戦当時の軍事技術以外のところを発達させたから、というのが一番だろう。

そういう視点からミツトヨとヤマハの事件を見てみると、判断基準が「敗戦国向けのペナルティ」の域での判断と言える。
分かりやすいのはヤマハの無人ヘリコプターで、どう考えても自立航法ミサイルの運搬部分がヘリコプターの格好しているだけだ。
大型のラジコン機のようなものであるが、ラジコン機を訓練用標的にするのは自衛隊もやっていることで、これがラジコンではなくて、自律航法できるのであればミサイルにするのは弾頭を積むだけになってしまう。
つまりは誘導兵器を規制した第二次大戦後の処理そのものと同じことだと感じます。

ミツトヨについても、結局は「高精度の機械」であることが問題になったと考えます。
第二次大戦の前後で機械工業は精密に出来るから精密で量産が出来る、に変わっています。
特にアメリカでデグリーブという工作機械が量産されて、これが航空機エンジンの量産などに影響し戦後のマシニングセンターの先祖となりました。
工作機械は立派な戦略物資であり、日本の工作機械業界も各国のメーカとライセンス契約をして国産化していた時代もありました。
ここらの力関係がチェックされるところであって、常に問題になる可能性はあるのです。

ミツトヨとヤマハについて言えば、ここらの背景を忘れてしまっていたのかな?と強く思います。
先のソニーのテレビカメラのように「第二次大戦当時に問題になっていない」技術はチェックされないと言っても間違えでは無いでしょう。
この10年で言えば、カーナビに全面採用されている「半導体ジャイロ(加速度センサー)」は実にミサイル向きなのですが、民需の方が商売になったので民間に大量に出回っています。カーナビを分解してミサイルに積むのはどこかでやっていると思います。

こうして考えてみると、企業が社会や世界にとってどの位置にあるのかを忘れると事件になる、と言うことなのでしょう。
社説のように「何が武器輸出に当たるのか」をチェックすれば何とかなる、といった対症療法的な方法論では根本的には対策にならない、と強く思います。

2月 14, 2006 at 10:26 午前 もの作り | | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.02.13

UFJ部門売却契約解除裁判・良く分からない

日経新聞より「住信・UFJ統合訴訟、住友信託の請求棄却・東京地裁
山崎裁判長は「UFJは基本合意に基づく独占交渉義務や誠実協議義務に違反した限度で債務不履行責任を負う」と認定した。
しかし「住友信託は統合が実現した場合に得られた利益のみを損害として主張し、債務不履行責任の損害を求めていない」として請求を退けた。
朝日新聞より「旧UFJの部門売却めぐる訴訟、住信の賠償請求を棄却
判決理由で山崎裁判長は「白紙撤回を通告した当時、旧UFJ側は基本合意に基づいて、協働事業化に関する最終契約を結ぶ義務を負っていたとはいえない」と述べた。
一方、「白紙撤回当時も、旧UFJ側の独占交渉義務は消滅しておらず、この義務に違反した責任はある」としたが、「独占交渉義務違反と、住信側が主張している『統合が実現されていれば得られた利益』とは相当な因果関係がない。
独占交渉義務違反と相当な因果関係が認められる損害については住信側は何ら主張、立証していない」として、住信側の請求を棄却した。
報道だけでは今ひとつ分からないのですが、契約によって交渉に応じる義務はあるが、統合が実現していれば得られた利益と契約を一方的に解除したことの関係を証明していないから、請求を棄却した。ということなのでしょうか?
なんか契約が成立したら利益がこれだけあったはずだ、という主張は契約を解除したことの責任を含むのじゃないでしょうか?
別だというのに無理があるように感じますね。詳しい方の意見を伺いたいです。

【追記】
これは、交渉する契約だから、交渉の結果が必ず事業統合が出来て、利益があったはずだ。
という論理は「契約できるという証明の後だろう」という指摘ですね。
つまり契約交渉のどの段階で一方的解除になったのだから、という実際の契約に対する比率の主張を求めたということですかね?
確かに「だれが見ても100%契約できるはずだ」という話を白紙撤回したのと、「どう考えてもこの契約はうまくいかないだろう」というのを白紙撤回した時の賠償額が同じじゃヘンですもんね。

2月 13, 2006 at 12:01 午後 事件と裁判 | | コメント (0) | トラックバック (0)

テレビCMが揺らいでいるのだそうだ

nikkebp.jp ビジネススタイル2006年1月13日の記事より「テレビは今何をすべきか

坂本衛氏がテレビCMについて論じています。タイトルが「民放の根幹を揺るがす、ある"深刻な"事態」でそれぞれの記事のサブタイトルは
一回目 1月13日 (テレビCMの限界が見え始めた)
二回目 1月20日 (ネットに軸足を移し始めた巨大広告主たち)
三回目 1月27日 (テレビCMの辿る道)
と3回に渡って連載されました。

一回目
坂本家では最近はテレビCMに影響を受けて買い物をしていない。
北米トヨタがテレビCMをしなかった車種が一番売れたとのうわさ話がある。
これではテレビCMは減って、民放の収入減になるだろう。
事実、東京キー局5社の中間決算は、営業収入でテレビ朝日とフジテレビ以外の3社が前年度比マイナス
二回目
トヨタにウワサについて確認したが、特定車種だし因果関係は不明
しかしトヨタもインターネットでの情報発信を拡充しているのだから、テレビCMの土台は揺るぎだしている
松下電器はファンヒーター事故ですべてのCMを「お詫び告知」に切り替えた
ところが松下電器のプラズマテレビは「異常なほどの売れ行き」だった
テレビCMを10日間止めたが影響が無かった
3回目
トヨタ・松下に代表されるメーカが、テレビ・新聞・雑誌などに代わる「ダイレクトな情報発信メディアとしてのインターネット」を新たに手に入れた
ネットではサイト制作業者は深く関与するが、企業が出す広告をメディアに仲介するいわゆる「広告代理店」の存在意義はない。「枠を押さえている」というテレビにおける電通のような存在は、ネットでは「中抜き」される
ビジネスモデルを変えざる得ない
といった論になっています。
ようやくこういう話が公然と出てくる時代になったのか、と思ってしまいました。
週末に「面粗さ標準片」という工場用の測定器(見本か?)を買いましたが、これもネット上の商社に登録して、代引きで購入です。「街の工具屋さん」が成り立たなくなるわけですね。
インターネットの普及は代理店をどんどん中抜きしていきますが、CMの世界でも代理店機能は消滅するということです。

2月 13, 2006 at 10:24 午前 経済・経営 | | コメント (3) | トラックバック (0)

事前情報で入国時に逮捕

NHKニュースより「事前旅客情報で17人逮捕
テロリストや事件の容疑者が日本に入るのを防ぐため、海外から旅客機で到着する乗客の名前や生年月日、それに国籍などの情報を、航空会社が警察などに事前に伝えるもので、去年1月から運用が始まりました。

成田空港から入国しようとした韓国人の武装スリ団のメンバーが逮捕されたほか、去年10月には覚せい剤取締法違反の疑いで指名手配されていた日本人の男が韓国から帰国したところを逮捕されています。

このシステムには、およそ60の航空会社のうちまだ20社余りしか参加していませんが、すべての航空会社に情報提供を義務づける出入国管理法などの改正案が今の通常国会に提出されることになっています。
まだあまり知られていないから、結構な高率で逮捕できたのでしょう。
航空機事故では乗客の氏名などを記録しているから、行方不明は本当に行方不明ですが、福知山線脱線事故などでは、補償詐欺犯まで現れて鉄道では乗客の記録が無いことが事故が起きたときに問題になります。

この点、飛行機は乗客情報の扱いレベルが違うということでもありますね。
もっとも、乗客情報を犯罪予防に使うため集めたわけでないし、入出国時のチェックですから航空会社の情報を警察などに伝えることでチェックの精度を上げただけですが、こういうことが出来るようになったことがちょっとすごいと思います。

2月 13, 2006 at 09:32 午前 国内の政治・行政・司法 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2006.02.12

社民党・非武装中立論に逆戻り

読売新聞社説より[社民党宣言]「時代錯誤の『非武装中立』回帰」
今さら、歴史の歯車を逆に戻せるわけでもない。何とも時代錯誤としか言いようがない。
実際に政権を担当して、非現実的な安全保障政策を転換せざるをえなかったのは、当たり前だ。
社民党の主張通りにしたら、国民の生命、財産を守ることはできないし、日本は国際社会の孤児になってしまう。
時代の大きな流れを変えることなど、出来るはずもない。
他の新聞社の社説は出ていないようですが、まぁ社民党の非現実路線は政治とは言い難いでしょう。
戦争をしたくないという事と非武装中立は繋がらないですね。

しかし今頃になって社民党はなんでこんなことを言い出すのでしょうか?ただでさえ労組が社民党から離れているのに、これでは個人の支持者も「ちょっと勘弁してくれ」となっていくでしょう。
なんかプロダクトアウトというか、政治的な供給者の論理を感じます。
思想や提言といったことを個人的に発表するのであれば何でもアリだと思いますが、政治において「現実的ではない」は最大級の反対であって、最近の例としては鳥取県の人権擁護条例なども「理念はとにかく現実的でない」で止まってしまったわけです。
社民党が止まってしまうかもしれませんね。

2月 12, 2006 at 10:50 午前 国内の政治・行政・司法 | | コメント (2) | トラックバック (0)

僞ブランド品の取締強化

日経新聞より「偽ブランド品や海賊版、全面輸入禁止へ新法
偽ブランド品や海賊版の国内流入を防ぐため、販売目的に限っていた処罰対象を所有目的にも拡大。インターネットの普及で増加する「個人輸入の代行」を悪用した業者による模倣品の輸入に網をかける。
所有目的も処罰対象となると、かなり範囲が広がりますね。
しかしな~、何がニセモノかということが確実に押さえられるものなのでしょうか?
どこかでアイマイになってしまうのは明らかで、明白なフェイクはニセ商品なのか、オリジナル商品なのか?なんて問題になりそうですね。
客観的・事前に判断基準を決めておくことが出来るのかなぁ?
なんか難しそうなことですね。

2月 12, 2006 at 10:34 午前 国内の政治・行政・司法 | | コメント (0) | トラックバック (0)

ミツトヨに捜索が入るとの報道

朝日新聞より「核開発転用可能な測定機、無許可輸出か メーカー捜索へ
産経新聞より「川崎の精密大手 核関連機器を不正輸出 警視庁、あすにも強制捜査 北に流出か
毎日新聞より「「核の闇市場」:川崎の会社捜索へ 測定器不正輸出の疑い
読売新聞より「核関連測定機を不正輸出、リビア転売も?警視庁捜索へ

えらい派手な報道ですが「三次元測定器の世界的メーカ」とはここしかないでしょう。
読売新聞
川崎市に本社がある大手精密測定機器メーカーが、核兵器製造に必要な機器としても転用できる「三次元測定機」を中国国内などに不正に輸出していた疑いが強まり、警視庁公安部は週明けにも、外為法違反(無許可輸出)の疑いで、このメーカーの本社などの関係先を捜索する方針を固めた。

同社製の三次元測定機を巡っては、核開発の疑惑があるとして国際原子力機関(IAEA)の査察を受けたリビアでも2004年に見つかっており、公安部では、同社による不正輸出の全容解明を目指す。

調べによると、同社は01年、経済産業相の許可を得ないで、中国とタイにある別の日本企業の現地法人に、軍事転用が可能な三次元測定機を、それぞれ1台ずつ輸出した疑い。

公安部によると、中国やタイの納品先からは軍事関係企業などに転売されておらず、軍事転用された形跡はないという。

一方、IAEAが03年12月~04年1月にリビアを核査察した際、核開発関連施設から、このメーカーの「三次元測定機」や、円形のゆがみを測定する「真円度測定機」、球形部品の表面の凹凸などを計測する「形状計測器」が見つかっている。
ということは、中国企業への輸出分は転売されていないが、日本の現地企業からリビアなどに転売されたらしい、ということのようですね。
う~ん意外と海外事情は厳しいものですね。
「単に測定器だから、どこでも手にはいるだろう」と思っていたのですが、どうも違うようですね。

2月 12, 2006 at 10:19 午前 事件と裁判 | | コメント (3) | トラックバック (1)