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2006.09.30

偽装請負で業務停止

「日本経団連会長の発言は」「日本経団連会長の発言は・その2」で偽装請負はもちろん、そもそも請負とか派遣で人件費削減が出来ればよいと考えることが間違えであると指摘しました。
これには、トヨタ、松下、キヤノンといった大手メーカでの偽装請負が問題なったのが直接のきっかけでしたが、今度は請負会社が業務停止命令を受けました。

朝日新聞より「偽装請負で事業停止命令へ 大手コラボレートに厚労省
実態は労働者派遣なのに、請負契約を装う違法な「偽装請負」を繰り返していたなどとして、厚生労働省は来週中にも、製造請負大手の「コラボレート」(大阪市北区)に対し、労働者派遣法に基づき、事業停止命令を出す方針を固めた。
偽装請負に絡んで事業停止命令を出すのは初めて。

厚労省は、大手メーカーの国内工場で偽装請負が蔓延(まんえん)していることから、請負・派遣企業とメーカーへの指導を強めていた。

コラボレートの事業停止期間は2週間程度とみられる。
対象は、労働者派遣法に基づき届け出ている同社の全84事業所に及ぶ見通し。
停止期間中、同社はメーカーなどに新しく労働者を派遣できなくなる。
ただ、すでに派遣されている従業員は引き続き働くことができる。

コラボレートは多数の大手メーカーと取引があり、工場内での製造業務を請け負うほか、一部で労働者派遣事業を手がけている。
同社の会社案内のビデオによると、04年度の売上高は1560億円。
「アウトソーシングでは国内ナンバー1」と自社を紹介している。
同社の従業員は今年8月現在3万4290人。
グループ全体だと年商は国内だけで5000億円、従業員は11万人を超える。国外では、米国や英国で人材事業を展開している。
「日本経団連会長の発言は・その2」で書きましたが、ヘンリーフォードは自動車を量産したときに「誰が大量に出来る自動車を買うのだ?」と質問されて「従業員に高給を払って従業員が買う」と述べたと伝えられています。

企業の存在意義は社会の財を作ることです。
それは社会生活が豊かになることであり、生活する人々が豊かになることです。

派遣や請負では、自社で教育訓練をしないからトータルの人件費を低く抑えることが出来るのですが、これでは社会に従業員を訓練することで技能や技術を蓄積するのではなく、社会から技能や技術を取ってくることになります。



簡単に言えば、じり貧への途です。

どこまでも行っても、派遣や請負を人件費の削減のために長期的に使うべきではありません。
派遣・請負でもトータルの人件費は同じだ、とならないといけない。

もし、トータルの人件費を同じにすると、実際に派遣や請負では時間あたりのコストは自社社員よりも大幅に高くなります。教育訓練が出来ている人たちだからそのコストが直接の人件費として反映しなければならないからです。

ところが、今回業務停止になった会社の規模は5000億円という論外のもので、急速に社会を食いつぶしているとしか言いようがないでしょう。

確かに、人件費だけ見ると海外生産になってしまうから国内で工場を維持するためには人件費の直接的な低減をするしかない、といったように取れますが実態はキヤノンでは海外から工場を持って帰ってきているなど、別の要素で動いていることは明らかで、今必要なのは企業が社会に対してどういう哲学で臨むのかを明確にすることです。



じり貧を加速するようなことを
許してはいけない。

9月 30, 2006 at 09:56 午前 経済・経営 | | コメント (1) | トラックバック (2)

酒酔い運転事故判決その2

「酒酔い運転事故判決」で、町村先生の記事
酒気帯び運転で人をはねると、高額賠償が課されるという形で報道されるのは、あたかも懲罰的な賠償が認められたみたいに聞こえるので、ミスリードである。
を紹介したが、社説でこれに輪を掛けたようなミスリードが出てきた。

琉球新報社説 「3億円賠償命令・飲酒運転の抑止にしたい
交通事故をめぐる訴訟で、単独の被害者としては異例の高額賠償額という。
高額になったのは、家族の「将来の付き添い介護料」などが含まれているからだ。
全国的に大きな社会問題になっているにもかかわらず、飲酒運転は収まる気配がない。
今回、高額賠償命令の判決が出たことで、飲酒運転が皆無になる効果が生まれることを期待したい。
高額賠償が異例なのを認めるとしても、将来の介護料と飲酒運転事故とどういう関係があるのだ?
全く別問題をくっつけていることになってしまうだろう。

飲酒運転だから高額賠償になったわけではないことははっきりしているし、ましてや懲罰的な賠償でもない。
社説であれば、むしろの点を強調するべきだろう。反対方向にミスリードした社説といっても良いと思う。

9月 30, 2006 at 09:23 午前 事故と社会 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.09.29

酒酔い運転事故判決

毎日新聞より「飲酒運転:追突事故運転者2人に3億円賠償命令 福岡地裁

九州自動車道で01年に起きた酒気帯び運転絡みの多重衝突事故で、重傷を負った母子らが追突した2台の車の男女に損害賠償を求めた訴訟で、福岡地裁(本田能久裁判官)は28日、計3億4100万円の支払いを命じた。
被告となった女性は酒気帯びの車が母子の車に追突した後に母子をはね、刑事裁判では無罪が確定していた。
判決は、女性の過失を認定し、負担割合を「男が9割、女性が1割を負担するのが相当」とした。

判決によると、事故は福岡県若宮町(現宮若市)の九州自動車道で01年3月15日夜に発生した。
福岡市東区の男(58)が酒気帯びのまま時速140キロで走行し、前を走っていた母子の乗用車に追突して逃走。
停車した乗用車から母子が降りたところに山口県下関市の女性(37)の乗用車が突っ込んで2人をはね、母が植物状態になるなどした。
男は警察に出頭し、呼気1リットルあたり0.35ミリグラムのアルコールが検出された。

女性は業務上過失傷害罪で起訴されたが、1、2審とも「街灯のない高速道でライトの消えた事故車に気付くのは不可能だった」として過失を否定し、無罪が確定。
男は道交法違反(ひき逃げなど)と業務上過失傷害の罪に問われ、懲役2年4月の実刑判決が確定した。

事故後、母子と介護をしている夫が総額6億5600万円を求めて提訴。最大の争点となった女性の過失の有無について、本田裁判官は「暗い高速道路を走る際、制限速度を守って前照灯を上向きに走行していれば、事故を回避できた可能性がある」と指摘した。
そのうえで男女2人の不法行為と母子らの損害の因果関係を認め、将来の介護費用を含めて計3億4100万円を支払うよう命じた。
9月27日付の記事で「飲酒事故加害者に3億円賠償命令 家族が独自に証拠集め」が報道されて、賠償金の高額さで「懲罰的な賠償命令か」と一瞬思いましたが、Matimulogさんが「jugement:3億円賠償は酒気帯びに対する鉄槌か?」指摘されているとおり
慰謝料については、加害行為の悪性により上下することがありうるが、それ以外の介護費用、逸失利益は酒気帯びでも素面でも変わらない。
この判決で注目すべきは、介護費用や介護のための自宅や車の改造費用などがきちんと認められている点であって、そのことは酒気帯びとは関係ない。

酒気帯び運転で人をはねると、高額賠償が課されるという形で報道されるのは、あたかも懲罰的な賠償が認められたみたいに聞こえるので、ミスリードである。
むしろ、懲罰賠償がない日本では、酒気帯び運転で人をはねても単なる不注意で人をはねても同じ賠償しか命じられないということをこの機会に考えてはどうか?
なのであって、今回の毎日新聞の記事タイトルもミスリードと言えるのではないか?

この事件は最初に追突して逃走した車が引き起こした事故は物損です。
だからこそ、被害者は車の外に出ていた、そこに第二の事故車が突っ込んで被害者は重体になりました。

刑事裁判ではこの第二の加害車両は無罪になっている。程度問題ではあるのでしょうが、不可抗力とされました。

今回の民事訴訟では、第一の加害者に9割、第二の加害者に1割と分割することが総額3億円の賠償命令となりました。

つまり、
第一の加害者から見ると自らが引き起こした物損事故の後の人身事故について9割の賠償を課され、
第二の加害者から見ると、刑事事件では不可抗力とされた事件について民事では認められなかった、
となりそうです。

特に判決理由で「暗い高速道路を走る際、制限速度を守って前照灯を上向きに走行していれば、事故を回避できた可能性がある」というのは厳しすぎるのではないか?と思いますね。

このまま確定するのでしょうか?
議論になりそうな判決のように感じます。

9月 29, 2006 at 10:25 午前 事故と社会 | | コメント (0) | トラックバック (1)

新幹線新駅騒動その6

「新幹線新駅騒動その5」の続きです。

滋賀報知新聞より「新幹線新駅 弁護士ら独自で利用見込み調査
新幹線(仮称)南びわ湖駅の建設計画で県が平成十六年三月に公表した利用者見込みは「甘い予測である」として、弁護士の谷澤忠彦氏(大阪市)と京都精華大学助教授で建築家の葉山勉氏(大津市)はこのほど、新駅の利用客について電話による聞き取り調査を実施し、結果を嘉田由紀子知事に提出した。

回答者からは「湖東地区(湖北含む)の住民は新幹線米原駅を利用し南びわ湖駅は利用しない」「湖西地区(大津・湖北含む)の住民のほぼ全体が京都駅を利用し、わざわざ南びわ湖駅まで行くメリットはない」との意見が目立った。

この調査は、九月上旬、人口比率を配慮して無作為に選んだ県民三千人に対して電話がかけられ、このうち七百四十人から回答を得たもの。
県民全体(四百四十人)と、建設予定地の栗東市民(三百人)の二通りに分けて行った。

「県の予測、高めの疑い」

それによると、「新駅を要望するか否か」について「要望する」と答えた人は、
県民四百四十人のうち三十三人(七・五%)にすぎず、「要望しない」としたのは四百四人(九一・八%)にのぼった。
栗東市民でも、「必要でない」とする二百七人(六九%)が、「必要」と答えた八十三人(二七・六%)を大きく上回った。

さらに、新駅が建設された場合、「利用するかどうか」については、
県民全体四百四十人のうち「利用する」としたのは五十五人(一二・五%)で、「利用しない」は三百八十四人(八七・三%)だった。
予定地の栗東市では、「利用する」は百十三人(三七・六%)、一方、「利用しない」が百八十六人(六二%)だった。

結論では「県の調査で“利用する”が二九%と、今回の調査の一二・五%では差が甚だしく、県調査が明らかに高めの予測になっている疑いが濃厚であり、県のデータそのものが採用できない」としている。
わたしは新横浜をよく利用するのですが、今のようにひかりがドンドン止まるようになるまで、東京駅を利用した方が実際には時間短縮になりました。
さらに新横浜駅周辺での買い物の機会やオフィスが出来るといったことが新幹線のダイヤにも影響して、また利用客が増える、といった循環を見てきました。

だから新駅の利用予測が現時点でそれほど高くないというのは大いにあり得ることだと思いますが、それにしても新駅はかなり不便でしょう。

もし新駅を作るのが安くできるのであればあまり問題にはならないだろうと思います。つまりはお金のかけ過ぎという面が一つ、それとは別にあまり便利では無さそうだということでしょう。
それを何とかお金を注ぎ込めば将来の発展が出来る、ということでしょうが、そうなると「高すぎる」となってしまうわけで、適正規模という観点での見直しとなるのでしょう。

9月 29, 2006 at 09:43 午前 国内の政治・行政・司法 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.09.28

韓国初の金型展示会?

韓国聯合ニュースより「韓国初の金型関連の展示会、光州で30日まで開催
光州市の主力産業のひとつ金型産業をメーンにした国際機械・金型・自動化産業展「GIMMA2006」が27日に開幕した。市内の金大中コンベンションセンターで、30日まで開催される。

米国や日本など15カ国から130社余りが参加。工作機械や物流機器、金型加工・成型、金型材料、産業用ロボット、制御計測機器、工程制御システムなどが展示されている。また、輸出・購買相談会や金型フォーラム、新製品・新技術説明会なども開かれている。

市は、今回の展示会で国内や海外から3万人近くの観覧客が訪れ、2億ドル規模の輸出相談・契約のほか、宿泊や運送の需要などで300億ウォンの経済効果が期待できると予想している。
韓国初の金型関連の展示会とはどういう意味なのでしょうかね?
テーマにしたことがなかったということなのでしょうか?
ものすごく意外ですね。

9月 28, 2006 at 10:11 午前 もの作り | | コメント (2) | トラックバック (0)

新幹線新駅騒動その5

「新幹線新駅騒動その4」の続きです。

京都新聞より「JR東海、事実上の工事見合わせ 新幹線新駅問題で臨時総会
栗東市の新幹線新駅の問題で、滋賀県や周辺市などでつくる駅設置促進協議会の臨時総会が27日、草津市内であり、栗東市が工事の進ちょく状況について「詳細設計は進んでいるが、現場としては動いていない」と説明し、JR東海が事実上、工事を見合わせていることを明らかにした。

市などによると、JR東海は線路の仮線建設に必要な変電所の移設工事を7月5日ごろに始める予定だった。
8月21日に移設の許可を県に申請したが、県の許可が下りておらず、工事が進められない状況だ、という。
嘉田由紀子知事は総会後の記者会見で「工事は予定通りには進んでいないと思う。県が許可を出すべき期限はなく、(出すかどうかは)検討中」と話している。
一方、総会では、規約を改正し、正副会長会議を凍結を含めた幅広い協議をする場と位置づけた。
JR東海としては、地元が駅を建設することになっているのだから、地元の意志が混乱しては工事を見合わせるのが当然、ということでしょう。

10月15日に栗東市長の選挙公示があって、新駅反対の候補が出馬宣言をしたとのことで、この選挙結果は大きく影響するだろうと思います。

滋賀県が発表している「新幹線新駅(仮称)南びわ湖駅整備計画の概要」を見ても、大変な工事で「これでは経費が膨大になるが」と思ってしまいます。

その割に利便性となると、かなり厳しい。
新駅はJR琵琶湖線(京都・大阪方面行き)に直結せずJR草津線にさらに新駅を作ってそれでも新幹線新駅とは300メートルぐらい離れています。
そのJR草津線の現在のダイヤです
一駅先の草津駅でJR琵琶湖線に乗り替えるのですが、JR琵琶湖線のダイヤがこれですから、JR琵琶湖線と新幹線新駅の間の約1キロをバスでつなげばJR草津線に新駅を作ることもないでしょう。

要するに「お金のかけ過ぎではないのか?」と突っ込まれても仕方ない計画で、嘉田知事が「もったいない」をスローガンに当選して当然か?と思うところです。
もっと安くできる方策を探るべきでしょう。

9月 28, 2006 at 09:14 午前 国内の政治・行政・司法 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.09.27

北朝鮮に遠心分離器?

サンケイ新聞より「カーン博士、北に遠心分離機 パキスタン大統領が認める
パキスタンのムシャラフ大統領は25日に発売された新著「イン・ザ・ライン・オブ・ファイア(非難にさらされて)」のなかで、北朝鮮の核専門家がミサイル技術者を装って、パキスタンの核開発の父とされるカーン博士の研究所を訪れ、遠心分離機に関する「秘密の説明」を受けていたことを明らかにした。

さらに、同博士が北朝鮮にウラン濃縮のためのP2型と呼ばれるより性能の高い遠心分離機など約20基を提供していたことを認めた。
大統領が著書でこのような情報を公開するというのは驚きです。
パキスタンのカーン博士が核拡散に大きな役目を果たしたのは確かなようで、北朝鮮が接触していても不思議ではありません。
それが遠心分離器を提供しているとなると、これは別問題でしょうね。

朝鮮半島情勢がどうなるのかは個人的にはだいぶ以前から注目しています。

北朝鮮は、経済的にも政治的にも極めて困難な状況で、すでに崩壊過程に入ったと思います。
直接国境を接しているのは、中国・ロシア・韓国で特に中国と韓国が色々と対北朝鮮政策を具体化していますが、中国は昨日も北朝鮮国境の長白山(白頭山)付近で旅団規模の実弾演習をしたと発表しています。

2008年の北京オリンピックが終わるまでは中国政府としては国内外の争乱を抑える政策をとるでしょうが、オリンピック以後は政治課題として抜本的な解決策に出る可能性が高いと思います。

中国から見て北朝鮮の安定化のために、北朝鮮に武力進駐するのはアリではないか、と考えています。一方、アメリカも北朝鮮に直接侵攻する可能性が皆無では無いでしょう。

こんな本が出てくると、アメリカの強硬派が北朝鮮侵攻を主張するかもしれません。

9月 27, 2006 at 09:11 午前 海外の政治・軍事 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2006.09.26

裁判員裁判のテレビ画像そのものだった

今日は奈良地裁で女児誘拐殺害事件の死刑判決がありました。

これについては特にコメントしませんが、朝日新聞の記事「笑う被告、涙の両親 奈良女児殺害判決」によると
開廷直後の午前10時過ぎ、奈良地裁101号法廷に響く裁判長の言葉を、口ひげをはやした小林被告は立ったまま聴き入った。
この法廷をテレビのニュースで見ていると、裁判官席が裁判員制度の9名が着席できるものでした。

今回の裁判の対象になった事件は誘拐殺人ですから、裁判員裁判制度が適用になる事件(裁判)でした。

つまり、テレビニュースには出ないことになっていますが、裁判員裁判が始まればあの席には裁判員が並ぶことになります。

とても重い法廷風景であると感じました。

9月 26, 2006 at 06:41 午後 裁判員裁判 | | コメント (2) | トラックバック (1)

特許条約が出来る?

日経新聞より「特許、出願優先に統一へ・米が転換、主要41カ国大筋合意
日米欧など41カ国は特許を認める基準を統一する新条約を作ることで大筋合意した。

米国が自国の「先発明主義」を放棄し、早く出願した企業や個人に特許を与える日欧の「先願主義」に統一することで一致したのが最大の柱。
どんな発明が特許に値するかの判断基準も統一する。
新条約ができれば、日米欧の企業にとって審査時間の短縮や特許を巡る係争の減少につながる見通し。

11月に東京で開催する各国特許庁の長官級会合で条文の正式合意を目指す。
最短で来年にも開く会議で各国は条約を採択する見通しだ。
アメリカの先発明主義が国際間の特許問題をややこしくしていて、結果的に例外だろうといったものが多数あったので、先願主義に統一することで便利にはなりますが、そんなにうまく話がまとまるものなのか?と思ってしまいます。
先発明主義も公表が条件のようですから先願主義にしてもあまりかわりはない、ということなのでしょうか?
それにしても今後の展開は、常識的に条約の採択、各国での批准、各国の特許法の改正、という手続きになるのでしょうから今すぐに取りかかっても、何年がかりになるのでしょうか?

9月 26, 2006 at 09:16 午前 国際経済など | | コメント (0) | トラックバック (0)

新幹線新駅騒動その4

京都新聞より「新幹線新駅、起債差し止め 」大津地裁判決 住民側が勝訴

「新幹線新駅騒動その3」のより詳しい情報が出てきました。
判決で、稲葉裁判長は過去に建設された新幹線と交差する道路は、高架式や地下道での工法が大半で、仮線工法は一事例もない、と指摘した。
そのうえで「(道路建設と重複する仮線工事分の費用の)約87億円は、本来の目的である道路建設費(約6億円)と比べてあまりにも巨額で、他の工法より経済的な合理性を欠く」と判断した。

さらに、仮線と道路の工事の一体性を訴えた市側の主張を退け、「仮線の費用は(公共施設である)道路の建設費に含まれず、起債は違法」と結論付けた。

市が仮線以外の工法を検討しなかったことについても、

「新駅建設のために仮線工法が
決定していたため、
道路工事と一体と説明して起債を発行し、
財源を確保しようとした
と言わざるを得ない」

と指弾した。
つまり都市計画で道路を作るために新幹線を仮線路に移動するのではなく、新幹線の仮線路工事は新駅のためのもので、道路を作るのは新幹線を移動するために行われる。との判決だったわけです。
これは市側にとっては厳しい判決で、産経関西の記事「栗東市起債 違法 「新駅できない」勢いづく原告住民 市衝撃、頭抱える」には

栗東市はショックを隠せず、国松正一市長は
「起債は県の指導のもとでやってきた。(今後も)市の主張に変わりはない」
と述べるのが精いっぱい。
市幹部は「一般財源からの支出も考えていく」と話すが、
「今の財政状況はかなり苦しい。起債以外の方法は難しいだろう」
と本音をもらす市関係者もおり、市は “外堀”を埋められた格好だ。

差し止めを命じられた起債のうち今年度分の約6400万円の起債について、市から同意を求められている嘉田知事は、「違法という判断が出た以上、同意を留保する」と説明した。
元々新駅は地元負担で作る方式なので、資金を地元が負担すれば駅だけは出来ました。
当然ながら駅だけ出来てもダメだから周辺整備事業が付いてくるわけで、その総額で判断しなければならないが、そこで県の資金負担がありました。
県知事に当選した嘉田知事が「もったいない」と県の資金負担凍結を公約して当選したことで、県知事と地元各市が対立していました。
今回の判決で、現実問題として新駅建設の中止の方向に動いたように思います。

9月 26, 2006 at 08:59 午前 国内の政治・行政・司法 | | コメント (1) | トラックバック (0)

2006.09.25

新幹線新駅騒動その3

「新幹線新駅騒動その2」の続きです。

読売新聞より「初の起債差し止め命令、新幹線駅建設費訴訟…大津地裁
滋賀県栗東市の東海道新幹線新駅建設に伴う仮線路の設置費用43億4900万円に市債を充てるのは違法として、同市の市民グループ8人(玉田実代表)が国松正一市長を相手どり、起債差し止めを求めた訴訟の判決が25日、大津地裁であった。

稲葉重子裁判長は「栗東市が仮線路工事の費用を起債で負担することは地方財政法に違反する」と原告の主張を認め、今後の起債の差し止めを命じた。
地方自治体の起債差し止めを認める判決は全国初。

市は、新駅予定地近くの道路を拡幅する必要があり、新幹線の営業運転を続けながら工事を行うには、2本の仮線路(長さ1950メートル)を設置して、新幹線を迂回(うかい)させる必要があると判断。
県と市が設置費用を折半することで合意、市は昨年6月、市債で賄うことを決め、今年5月、初回分5260万円を農協から借り入れた。

原告側は今年1月、
新駅建設はJR東海の事業で、地方財政法が起債の要件とする「公共施設の建設事業費」にあたらない
仮線路は駅舎の建設に伴うもので道路の拡幅だけなら工事費は約6億円で済む――などとして提訴。
市は「道路整備は仮線路設置と一体の工事で、起債で仮線路の設置に充てるのは適法」
などと主張していた。
先日、テレビでも特集していましたがかなり無理をして計画を推し進めてきた、という感じですね。
JRは鉄道会社ですから、その工事のための費用を地方自治体が起債して負担するというのは法律的にはかなり無理があるでしょう。

大阪駅からでも決して遠いとは言えない距離で、まして京都駅があるわけですから。
京都駅と栗東で見ると、ほぼ東京駅と新横浜駅あるいは横浜駅ぐらいの距離です。
距離的にはとにかくとして、横浜や新横浜ほどの利用者が見込めるのか?というとこれは格段に厳しいでしょうし、第一在来線の駅とかなり離れていているんですよね。

そこに持ってきて、とりあえず工事が出来ないとなるとどうなってしまうのでしょうか?

9月 25, 2006 at 04:09 午後 国内の政治・行政・司法 | | コメント (5) | トラックバック (0)

ドイツ・リニア線で衝突死亡事故その3

テスラさんにコメントをいただいたのでこちらで説明します。

Google Earth で拾ってきた衛星写真です。

Up_9











この細く円を描いているのが軌道の南側の端で北側も同じような形になっています。
これで全長が30キロ以上なんですね。

場所はオランダ国境のすぐ東側です(けっこう探した)
早い話がシステムとしてはJRの実験線がすれ違い実験をしているのに比べると、遊園地の乗り物といった感じにはなります。
鉄道システムというよりも、浮上走行実験に近いですね。日本の宮崎の実験線のようなものでしょうか。

それだから、鉄道システムとしては不可欠な安全システムが不完全であったということだと、ビジネスとして世界の鉄道に売り込むのは難しくなるかもしれませんな。

9月 25, 2006 at 03:47 午後 海外の話題 | | コメント (5) | トラックバック (0)

裁判の予定

9月も終わりですが、年内の裁判の予定です。

今まで継続して傍聴してきた裁判の終結が近づいてきたので、興味のある法廷が幾つもあります。

10月16日、ホームオブハート
事件に「MASAYA裁判」と書きましたが、ホームオブハート事件の被告側はホームオブハート、トシオフィスという二つの会社になっていました。これに伴って、トシオフィスの代表である元X-JAPNAの Toshi こと出山利光らのも訴えていますが、ホームオブハートのリーダーである MASAYA こと倉渕透は今までの裁判の当事者ではありませんでした。
今回の裁判は新たに倉渕透を被告とする裁判を起こしたものです。

10月19日、聖神横浜教会事件
8月28日に証人調べが終わっていますので、結審となるでしょう。

10月23日、ホームオブハート
ホームオブハート裁判は現在は3つの裁判が平行して進行しています。
この裁判は、消費者被害の損害賠償事件で、この日は最終弁論です。
一番先に判決が出ることになりますから、今後の他の裁判に影響するでしょう。

10月27日と12月1日、環境ホルモン
原告、被告の証人調べがあります。
とは言っても、原告・被告の本人だけですから、基本的には口頭弁論で言いたいことは全部言っているはずで、被告の中西準子先生は「証人調べは不要」と意見書を出していました
どういう証言が出るのかに興味が集中します。

月日
事件
内容
法廷
9月27日平和神軍HP名誉毀損・刑事東京地裁426号法廷 13:15~
10月16日ホームオブハートMASAYA裁判東京地裁607号法廷 13:10~
10月19日聖神横浜教会事件小学生虐待横浜地裁609号法廷 16:30~
10月23日ホームオブハート損害賠償最終弁論東京地裁611号法廷 13:10~
10月27日環境ホルモン原告側証人調べ横浜地裁502号法廷 13:30~
11月14日ホームオブハート名誉毀損東京地裁611号法廷 13:10~
12月1日環境ホルモン被告側証人調べ横浜地裁502号法廷 14:00~
1月16日ホームオブハート名誉毀損東京地裁611号法廷 13:10~

9月 25, 2006 at 11:43 午前 裁判傍聴 | | コメント (0) | トラックバック (0)

ドイツ・リニア線で衝突死亡事故その2

毎日新聞より「リニア事故:指令センター指示ミスの疑いさらに強まる
リニアモーターカー「トランスラピッド」実験線でリニア車両が工事車両と衝突、23人が死亡した事故で、オスナブルック地検は24日、指令センターが、全地球測位システム(GPS)で工事車両の位置情報を得ていたにもかかわらず、リニア車両の発車を許可していたことを明らかにした。日報にも工事車両が出動していることが記されており、指令センターの指示ミスの疑いがさらに強まった。

地検によると、工事車両にはGPSの発信装置が取り付けられ、事故当時は、軌道の支柱のうち「120番」にいることがセンター内に表示されていた。通常はGPSデータに加え、日報で工事車両が出動しているかどうかを確認する手順になっている。当日は出動だけが記録され、引き込み線への帰還記録はなく、軌道上にいることが容易に確認できたはずだという。

事故当時は運転士3人が乗り込んで手動運転をしていた。地検は「この情報がリニア車両の運転士に伝わっていれば、発車することはなかった」としている。
これは人為的ミスと言うよりもシステムの問題だろう。
しかし、車輌に運転手が乗っているというのもちょっと意外であります。
時速400キロといった速度では運転手が出来ることはほとんど無いのではありませんかねぇ?

テレビによると、運転指令が許可しないと運転手は車輌を発進させることが出来ない、インターロックになっているのだそうですが、それならなんで整備車両が出ているのに発進指令が出せるシステムだったのか?となるでしょう。

新幹線では線路をブロックに区切って、一つのブロックには複数の車輌が入ることが出来ない仕組みにしていますが、これは鉄道の世界では世界標準でしょう。新幹線が始めた高速鉄道では世界中で安全が確保されていますから、今回のリニア事故は「鉄道のノウハウを使っていなかったのか?」という印象です。

9月 25, 2006 at 08:54 午前 海外の話題 | | コメント (1) | トラックバック (0)