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2006.07.04

エレベータ死亡事故・その15

読売新聞より「シンドラー社製「閉じ込め事故」、1年間で320件
業界団体「日本エレベータ協会」が公表した大手5社のエレベーターの閉じこめ発生率は平均で1月当たり0・15%だが、シンドラー社製は0・4%台で約3倍の高い発生率となった。

シンドラー社は「エレベーターは数多くの安全装置を備えており、乗客の安全が脅かされる状態から守るために閉じこめが起きる」と説明している。
エレベータはカゴの中で飛び跳ねたりすると、安全装置で緊急停止して閉じ込められることがあります。
そこでシンドラー社のエレベータが大手5社に比べて3倍の閉じ込め報告があったことの意味を考えてみると、機械であって各種センサーの働きで緊急停止・閉じ込めと至るわけですから、原因・感度といったもので閉じ込めの件数も変わる可能性があります。 しかし、人が飛び跳ねるといった原因がシンドラー社のエレベータでは多いというのあり得ないでしょう。
一方、ゴミが挟まったとか光学センサを使っているのだとするとレンズが汚れていたといった機械的な感度が他のメーカーと違うことはあり得ますが、それだと例えば年中止まってしまうといった実用上の問題になりそうです。

人の使い方や機械がシンドラーエレベータの製品と他社製品があまり変わりがないだのだとすると、閉じ込め報告数の他社よりも多い部分は他社にはない原因で閉じ込め事故を起こした。となりますね。

具体的には乗っている人も平均、機械の仕組みも平均、メンテナンスの状況も平均だとすると閉じ込め事故を引き起こした原因が、通常の機械の状況や使う人の使い方など以外の主に設計上に問題がある、としかなら無いでしょう。

7月 4, 2006 at 02:30 午後 もの作り, 事故と社会 | | コメント (2) | トラックバック (1)

滋賀県知事選

自民、民主、公明3党相乗りの現職の国松知事を京都精華大学・環境社会学科教授の嘉田 由紀子氏が破った滋賀県知事選挙についての記事を集めました。

日経新聞社説  「大型事業の再考求めた知事選
  • 自民、民主、公明が推薦した現職候補に3万票以上の差をつけた選挙結果は、公共事業の再考を促すものだ。
  • 嘉田氏は3人の候補者のなかで出馬表明が最も遅かったが、「もったいない」をキャッチフレーズに選挙運動を展開して注目を集め、無党派層を中心に支持を広げた。
  • 都市型選挙による勝利である。
  • 5月下旬に着工した同駅は地元の要望でつくる「請願駅」であるため約250億円の建設費の大半を県と地元市が負担する。
  • 駅前の区画整理事業なども含めると総事業費は650億円である。県の負担額は新駅分だけで約120億円に上る。
朝日新聞社説  「滋賀知事選 「もったいない」が勝った
  • 新しく知事に選ばれた嘉田(かだ)由紀子氏(56)は「もったいない」を合言葉に大型公共事業の中止を訴え、自民、民主、公明が推薦した現職の3選を阻んだ。全国で5人目の女性知事の誕生でもある。
  • 主な争点は、滋賀県栗東市に計画された新幹線の新駅と、琵琶湖周辺に予定されたダム建設事業だった。
  • 駅の予定地は、京都から新幹線でわずか10分足らずの所にある。
  • 「のぞみ」が止まる京都へ出た方が便利という声を押し切って5月に着工された。
  • 250億円の建設費のほとんどは県と地元7市で負担する。
  • こうした事業を推進する現職に対し、環境社会学を専門とする大学教授の嘉田氏は中止を求めた。
  • 滋賀県は一般会計の1・7倍の借金をかかえる。
  • 教育や福祉、防災など県民に広くかかわる事業に予算を充てるべきだ、という主張で支持層を広げていった。
  • それにしても不可解なのは民主党だ。「脱ダム」の方針など、嘉田氏の主張は民主党の政策と通じる部分が少なくない。
  • だが、「経験に疑問符がつく」などの理由から推薦を見送った。
  • 党は相乗り禁止の原則を掲げているのに例外扱いにした。
  • 来年の統一地方選や参院選にも影響しかねない痛い「1敗」だ。
  • 知事の座を射止めた嘉田氏だが、その行く手には難題が待ち構える。
  • すでに着工した新駅の建設中止を周辺の自治体に納得してもらわなくてはならないし、JR東海との契約問題もある。
  • 国土交通省が計画する丹生(にう)ダムなど、県営を含む六つのダムの凍結も打ち出したが、丹生ダム計画では水没予定地の住民が移転をすませている。
毎日新聞社説  「滋賀県知事選 利益誘導型より「もったいない」
  • 「もったいない」を旗印に嘉田氏は、同県栗東市で今年5月に起工した新幹線新駅「南びわ湖駅」(仮称)の建設凍結を主張。
  • 淀川水系のダム建設にも反対してきた。巨額の公費負担が伴うだけに、国松陣営の公約に県民は「ノー」を突きつけた。
  • 争点の新幹線新駅は、人口急増地帯への企業誘致の切り札と、国松県政では重視されていた。
  • その一方で、建設費約240億円のうち、半分近くを県が、残りを関係自治体が分担することとなっている。
  • だが、「のぞみ」は停車せず、経済効果も疑問視されていた。
  • 嘉田氏の要請に応じ、支持に回ったのは社民党だけ。
  • 国政レベルでは圧倒的な勢力を誇る自民、民主、公明3党は国松氏を推した。
  • 政党枠だけの選挙では、無党派層を十分に吸収できないことが、今回も明らかになった。
産経新聞社説  「滋賀県知事選 風読めなかった現職候補
  • 現職で自民、民主、公明3党の推薦を受け、盤石の態勢で3選を目指した国松善次氏は、2期8年の実績を県民に訴えたが実らなかった。
  • 敗れた国松氏はこれまでの実績や知名度、県政与党3党の組織力があっただけに、選挙戦に油断や隙(すき)が生じたとも指摘できる。
  • 新駅は地元の強い要望に基づく「請願駅」で、県や地元自治体が約240億円の建設費を負担する。
  • 県は県債残高が約9000億円に達するなど厳しい財政状況に陥っているため、与党内からも建設反対の声が上がっていたほどだ。
  • また、3党相乗りはいかにも県民に安易と受け止められた。
  • 民主党は、小沢一郎代表が5月下旬に知事選などでの「相乗り禁止」の方針を打ち出していたが、滋賀県知事選は最終的に「例外」として、告示直前に推薦を決めたことなども県民には分かりにくかったといえる。
東京新聞社説  「続く地方選へ警告だ 『相乗り』敗退」 滋賀県知事選で自公民相乗りの現職候補が、政党の推薦を受けない新人候補に敗れた。
  • 「民意」を甘くみた政党への厳しい審判だ。
  • これから続く地方選挙への警告として受け止めるべきだ。
  • 新駅は「請願駅」だ。
  • 滋賀県の一般会計の借金が八千八百億円に上る中、在来線との接続なし、一時間に一往復程度の「ひかり」「こだま」の停車に対し、県と周辺七市は駅舎建設費だけで約二百四十億円の負担を強いられる。
  • 政党側の衝撃は大きい。これまでの知事選の常識が覆ったからだ。
  • 新駅を除けば、現職の二期八年に特に問題があったわけでもないし、多選とも言いがたい。
  • 自民、公明両党は民主党と相乗りさえしておけば、新駅問題をめぐる県民世論の“逆風”もはねのけられるという驕(おご)りがあった。
現職の国松知事は3選に挑戦して敗北しました。日経新聞社説が「都市型選挙」としていますが、神奈川県の知事選挙を調べてみると2選では現職絶対有利が3選では現職不利になっています。
こういう点からも正に「都市型選挙」であったのでしょう。しかし、交通の便についていえば高速道路や在来線も並行しているとしかした地域で長距離移動用の新刊線駅を作ることがどれ程のメリットがあるのかは問題視されるでしょうね。滋賀県庁が設置した「滋賀県 -東海道新幹線新駅(仮称)南びわ湖駅」の「Q&A」にはこんなタイトルが並んでいます。
  1. なぜ、新幹線新駅が必要なのか?
  2. 財政状況が厳しい中、新幹線新駅設置は見直すべきではないか?
  3. 新幹線新駅は、「のぞみ」が「こだま」を追い越すための待避駅ではないのか?
  4. 無理をして新幹線新駅が出来たとしても、駅が黒字にならなければ施設の維持に莫大なコストがかかり、未来の世代にツケを回すことになるのではないか?
  5. 新幹線新駅は採算性の見込めない「無駄な駅」ではないのか?
  6. 新駅にはどれくらいの新幹線が止まるのか?
  7. どうしてJR東海は負担しないのか?
  8. JR琵琶湖線と接続していないので、不便ではないのか?
  9. JR草津線と接続しているとはいえ、400mも離れており、不便ではないか?
  10. 東京まで行くのには、「のぞみ」の停まる京都駅が便利だから、必要ないのではないか?
  11. 新駅ができても、少なくとも私は東京まで行くとき、発車本数が多く、「のぞみ」にも乗れるなど、利便性の高い京都駅を使う。これが普通の住民の感覚である。『新駅開業後、「ひかり」しか止まらない新駅を多くの人が使うようになる』というのは、「だれも使う見込みのない新駅を、何が何でも作らんがために無理につくった話」ではないのか?新駅の形態はどのようなものか?
  12. 新駅の建設工事費は240億と聞いたが、他の駅と比較して高すぎないか?もう少し安くならないのか?
  13. 工事費を安くするため、仮線が必要ない場所へ建設するようにしてはどうか?
  14. 駅前には何かできるのか?
  15. いつまでも「田圃の真ん中にぽつりと駅だけが建っている」ということにならないか?
  16. 既存の新幹線停車駅である京都駅や米原駅が近く、また、名神のICもあるなど、県南部地域の交通利便性は高く、新駅は要らないのではないか?
  17. 新幹線新駅には駐車場はできるのか?
  18. 新幹線新駅を通勤や通学で利用する人がいるのか?
推進している県庁が作ったQ&Aの内容が言い訳の山のようところがあるところが厳しいですね。
5月に着工しているので、現実に止めるとしてもタダでは出来ません。今後の展開がどうなるか、注目です。

7月 4, 2006 at 09:09 午前 国内の政治・行政・司法 | | コメント (0) | トラックバック (0)

六ヶ所村で起きたこと

「六ヶ所村で何が起きた?」では
朝日新聞の記事通りの作業であったとすると、粉末とか液体といったものを扱っていたのではないのでしょう。
それがなぜまるで粉末を扱っていたかのように、手袋・靴さらに鼻孔?
どうすればこんなことが起きるのだろうか?
被爆したことよりも、この作業で想定していないヘンなことが起きたのではないでしょうか?

必要なのは「何でそんなことになるのか」であり「間違ってもそんなことを起こすことが出来ない」とするのにはどうすれば良いかの?が対策になるのだ。
と書きました。
要するに

「事件報道の範囲の事実はないだろう」


と考えていたのです。今日になってこんな記事が出ました。

朝日新聞より「日本原燃「被曝なかった」と報告 一方、人為的ミス判明
  1. 前処理の際、別の作業員による前処理の際、装置の画面に表示された文字を見誤って、放射性の高い成分を取り除く作業をしなかった。
  2. プルトニウム濃度が高い状態で試料が皿に固着した
  3. 濃度を確認する検出器も正常に機能せず、そのままトラブルの起きた分析室に持ち込まれた
  4. 検出値の異常に気付いた作業員が、試料を固着させた皿を取り出して袋に入れ、別の分析室にいったん持ち出したという。
  5. 人為的ミスからプルトニウムの試料が分析室に飛散した
  6. 一連の作業の中で、試料の一部がはがれて飛び散り、作業員の鼻や床に付着した
  7. 作業員の排泄(はいせつ)物から放射性物質は検出されず、原燃は体内被曝はなかった
スリーマイル島事故もチェルノブイリも作業員が予想していない事態に巻き込まれたときに間違えた行動をした(スリーマイル島事故)となっています。作業員のパニックがより大きな問題になっていくというのは今回も全く同じではないか?という印象を強く受けます。そのためか、原燃も重大視しているようで以下のコメントを出しています。
原燃は、前処理が未実施の試料が持ち出されないようシステムを改良するほか、作業員の教育の徹底や作業種別に管理者を置くなどして再発防止を図るとしている。

原子力安全・保安院の広瀬研吉院長は「必ずしも作業員の単純ミスだけによるとはいえず、分析の行程をよく見直して原因を洗い直す必要がある。品質保証や安全管理について専門家の意見を聞きながら検証していきたい」と話している。
危なっかしいことをやってますね。

7月 4, 2006 at 12:52 午前 もの作り | | コメント (3) | トラックバック (0)

2006.07.02

エレベータ死亡事故・その14

読売新聞より「シ社製エレベーターで閉じ込め、40分後に救出…横浜

わたしは、エレベータが何らかの異常で「正常に止まる」のは事故ではないと考えています。その結果、何分間か人が閉じ込められるもの仕方ないし、これも事故とは思いません。
しかし、このニュースはどうもちょっと違う。

2日午前1時ごろ、横浜市西区南幸のディスカウント店「ドン・キホーテ横浜西口店」(7階建て)で、買い物に訪れたの男性会社員が1階から「シンドラーエレベーター」社製のエレベーターに乗り込み、上昇した際、ドアが開かなくなって閉じこめられた。

1階から7階まで何度か行き来したが、どの階でもドアが開かず、約40分後、駆け付けた同社社員に救出された。
どういう事だ?
ドンキホーテだから深夜といっても客は大勢いるだろ。さらに、被害者だってボタンを押しただろ。
それを無視して上下したというのでは、安全もヘチマもないだろ。

何か異常があれば止まって当然で、動き続けたとはどういうことなのだ?
これでは、全面的に使用禁止になって仕方ないと思う。

7月 2, 2006 at 09:28 午前 もの作り, 事故と社会 | | コメント (1) | トラックバック (0)