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2006.12.26

発信者情報開示のための新たな手続き?

毎日新聞より「発信者情報:同意なしで開示へ ネット被害で業界が新指針
インターネット上のプライバシー侵害や名誉棄損について総務省と業界団体は、情報を書き込んだ発信者の同意がなくても被害者に発信者の氏名や住所などを開示する方針を固めた。

業界は総務省とも協力し、同法に基づく自主的な発信者情報開示のためのガイドラインを策定することを決めた。
原案によると、他人の氏名や住所、電話番号など個人を特定する情報を掲示板などに勝手に書き込む行為を幅広く「プライバシー侵害」と認定。
個人を名指しして病歴や前科を公開することも含まれる。

こうした場合にプロバイダーが被害者からの要請を受け、発信者の同意がなくても、その氏名や住所、電話番号、電子メールアドレスなどを開示できるようにする。

一方、名誉棄損については、プロバイダーによる任意の発信者情報開示をあまり広く認めると「政治家や企業経営者らの不正や問題点の内部告発までネット上からしめ出す懸念もある」(業界団体幹部)と判断。
これまでの名誉棄損裁判の判例も踏まえ、公共性や公益性、真実性などが認められない個人への誹謗(ひぼう)や中傷に限って自主的な開示の対象とする。

被害者は裁判で発信者情報の開示を求めることが多かったが、悪質な書き込みをした発信者を早急に特定し、損害賠償請求できる可能性も高くなるとみられる。

業界と総務省は一般からの意見も募集したうえで、早ければ来年2月にも導入する方針。
直観的にはすごくわかりにくいニュースで、プロバイダー責任制限法では「発言削除」と「発信者情報開示」の二つに大きく分かれていました。
実務的には、「発言削除」と「発信者情報開示」では「発信者情報開示」の方が重大視されていて、発信者情報を開示してしまうと取り消すことができないために手続きを厳重にするべきだ、となっていました。

上記のニュースでは一見発信者情報開示を簡単にしているように見えて、ちょっと違和感があったのですがよくよく読むと発信者情報開示のための手続きとして「プライバシー侵害」を新たにつくるということのようです。

プロバイダー責任制限法はプロバイダーなどに法律的な判断をさせるという意味で、実務的には極めて難しくまた法的な根拠もあいまいでかなり問題があると思っています。

その上にさらに難しい手続きを決めるというのでは、現場はちょっとやっていられないでしょう。
どうもうまくいくとは思えません。

12月 26, 2006 at 09:00 午前 セキュリティと法学 |

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