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2006.10.03

ソニーのリチウムイオン電池事件・その5

読売新聞より「ソニー電池発火、05年12月に原因特定していた
ソニーが、昨年11月に起きた米デル製パソコンの発火事故の原因が自社製充電池にあることを直後に把握していたのに、デル以外のメーカー向けの充電池やパソコンのシステムなどの十分な調査を怠っていたことが、2日わかった。

デルとソニーによると、デル製ノートパソコンの発火事故は昨年11月、東京都内で発生した。
事故を受けてデルは翌月、同タイプの充電池を搭載したパソコンで充電池を交換するリコールを行った。

ソニーはこの時点で、発火は自社製充電池の製造時に、金属粒子が混入したのが原因と特定していた。

ソニーは事故を起こしたのと同タイプ、同時期に生産されたデル向けの充電池について安全性を調査した。
しかし、他社向けの充電池の調査は事故が起きていないことを理由に見送られた。
電子回路などパソコン側の調査も不十分だった。

ソニーは充電池の製造工程を改善したが、デル以外のメーカーには事故の概要や原因、デルによる回収を連絡しただけだった。
リコールの要請をしなかったことで、他社は昨年12月以降も、在庫の充電池を使って発火の恐れがあるパソコンを出荷していた可能性がある。
「ソニーのリチウムイオン電池事件・その2」根本的な判断力がヘンではないだろうか?と書いたのだが、結局はこの問題についてソニーが今まで発表してきたことがひっくり返ってしまった。

どう考えても電池自体に発火の原因があるのに、パソコンメーカが違えば発火し得ないと断定できるとは思えない。自社の製品の品質について把握していないソニーが他社であるパソコンメーカの設計から製造の実情をまでを把握しているわけがないだろ。

事故が起きるか起きないかは可能性の問題だから、可能性が高い低いといった判断は出来るが、あり得ないといった断定をすること自体を避けるべきだろう。

これでは回収費用どころか、損害賠償請求が起きても不思議ではない。

10月 3, 2006 at 03:22 午後 もの作り |

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こちらも、随分話が変わってきてしまいました。だんだん、コンプライアンス関係者にとって格好のネタになってきているようです。 ソニー電池発火、05年12月に原因特定していた(YOMIURI ONLINE) (元ニュースはこちら) (記事引用)  ソニーが、昨年11...... 続きを読む

受信: 2006/10/05 0:22:16

コメント

神話は云われて久しく

10年ほど前この社のカーナビを修理に出すと
手書きではなく印刷された(コピー?)文書に

何日かカーナビを使用しないと自車位置検出に30分以上かかりますとの説明文が挿入されて修理品がお戻りに成った事があります。

トンネルが連続するとリカバリーが効かず高速道路は反対車線を逆送するはの出した修理の結果でした。
結果修理前と変わらず、大航海時代のコンパス代わりに使用していました。
それと比べると今回、因果は間髪いれずのご対応。
なんか確紳自傷的ご対応には時代の流れを感じます

投稿: コロンブス | 2006/10/04 23:20:04

 ソニーは数年前から大量のリストラ(万単位?)を進めてきて、特に現場の中高年の技術者がごそっと抜けてしまい、そのことが回り回ってものつくりの生産現場に影響が出て来てるのではと危惧します。ゲームコンテンツとか保険とか所謂ソフト主体の商品と違って、ハード商品はキーボード叩いてるだけでは上手く行かないのであります。

投稿: テスラ | 2006/10/05 9:58:44

ハタで見てるとそんなに国内はリストラしてませんよ。付き合ってる範囲で見ると、核になるべきベテラン世代がいわゆるバブル組で、カッコばかりで中身が育たないまま歳くってしまい、核になりきれてない感じですね。

色々な会社と技術ミーティングしますが、新しい技術的提案という意味では他社と遜色ないんですが、コストや信頼性に関係した地道で細かい突っ込みなんかが殆どないんですよね。それだけこっちは楽なんだけどw

他社だったら自社内で作ってるものまで外に出して作ってくれるので良いお客様ですけどね。さて明日もまた1億円くらい売り込んでくるか~~。

投稿: alpha2 | 2006/10/05 10:12:01

機械屋さんの目から見ると、ソニーは自社での生産能力をほとんど育成してこなかった、と解釈されています。

要するに組み立てメーカですね。

それで、CDプレーヤなどから他社でやっていないものに手を出し始めて、設計から実際の生産さらには製品の修理に至るまでのサイクルといいますか、そこらを部品の下請けの問題に決めつけるといったところがあって、下請けメーカはブツブツ言いながらも技術力がアップしたが、ソニーには還元されなかったのではないでしょうかね?

だから、何度も同じレベルの問題を引き起こしている。

技術的空洞化、としか言いようがないんじゃないか?

バッテリについての発表がここまでとんちんかんだとパロマとどこが違うのだ?といった感じですね。

なんかソニーの文化の中にどこか「泥臭い仕事は格好悪い」と思っているような印象を受けます。

投稿: 酔うぞ | 2006/10/06 9:32:02

>>下請けメーカはブツブツ言いながらも技術力がアップしたが

ん~、まさしく「組み立てメーカー」なので下請けは「しめしめ」と言いながら高い値段ふっかけて部品売ったり設計請負してます。NECや富士通と仕事するとそれなりに学ぶものがあるけど、SONYと仕事してもそういうの全然無いなぁ。ってか技術的な勘どころが分かってないので話が通じなくてイライラするのよね。うちがつきあってる部署がたまたまなのかもしれないけどさ。


投稿: alpha2 | 2006/10/06 22:45:44

もう20年以上前だから時効だと思うが、プレス屋さんで聞いた話ね。

板金の部品を作っていたわけです。

プレスで抜いた板の部品には油が付いているから、トリクレンで洗浄するのだけど、板状だから貼りついてしまうわけだ。

それで「油が付いている」とロットアウトにした。
そうすると、洗浄を厳重にすることになるから洗浄整備がドンドン大げさになる、というわけですよ。

だけど、これは部品が貼りつきにくい形状にすればかなり解決するわけで、そうするとコストダウンも出来るかもしれない。

つまり知恵が回ってないわけだ。

こういう事は、CAD/CAMとか工作機械の何が導入されたのか、といった情報で分かってしまうのだよね。

投稿: 酔うぞ | 2006/10/06 23:36:16

そういや私が大学卒業した20年前頃もSONYは就職先として人気あったな。それ見て教授たちが口を揃えて「君ら(理工学部の卒業生)が行くような中身のある会社じゃない」と止めてたなぁ(←100%実話、誇張無し)。

投稿: alpha2 | 2006/10/07 11:06:53

 このまえあの岡野さんが日立へいって講演しました。日立さんはたぶんプレス屋の悪行三昧の歴史を多くの耳で確認したようですね。

投稿: オギハラ | 2007/10/14 1:08:14

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