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2006.08.16

ドクターヘリの仕組みはヘンな気がする

産経関西より「即席“ドクターヘリ”妊婦救った 消防と医療連係プレー 京都―大阪 搬送
医師が同乗して救急患者を治療、搬送するドクターヘリが導入されていない京都、大阪の両府間で14日、京都市消防局の消防用ヘリが緊急出動し、出産目前の妊婦を大阪市内の病院に搬送、無事に双子を出産していたことが分かった。

お盆期間中の道路渋滞を考慮した京都市消防局が、救急車よりヘリが確実と判断、ヘリポートを備えた大阪の病院に迅速に運び込んだ。
縦割り行政にとらわれない機転を利かした消防、医療機関の連係プレーが、小さな命の誕生を救った。
タイトルの「即席“ドクターヘリ”」と「消防用ヘリで搬送」は矛盾じゃないか?と思った。
ドクターヘリがヘリコプターの救急車版であるのと思っていたから「ドクターヘリは消防が運用しているのじゃないか?」と思っていたから。

ようするに「ドクターヘリ」という別組織を作ったんだ。

ドクターヘリ
救急機器を装備し、医師を同乗させて救命救急処置を行う専用ヘリコプター。
国の補助事業として平成13年度以降、岡山県など9道県で導入され、全国に10機(静岡県だけ2機)が配備されている。
運航費は国と自治体が折半で負担。
記事は「縦割り行政にとらわれない機転を利かした」となっているが、ドクターヘリという仕組みを作った方が変ではないか?縦割り行政を増やしただけだろ。
警察や消防はヘリコプターを独自に運用している。
そりゃ確かにドクターヘリは医師が常駐しているという理由で、基地を中核病院(大学病院など)に置くとして、騒音問題が発生したり苦労している。

どうもテクニカルな問題と、ヘリコプター側の運用問題の複雑化を避けるために縦割り行政にしてしまった、という印象ですな。

救急車にも普通の救急車と救急車内で医師が治療も出来る高規格救急車があるように、消防や警察のヘリコプターに救急救命士が同乗する形の「普通の救急ヘリ」の促進も大事じゃないのか?

8月 16, 2006 at 09:26 午前 医療・生命・衛生 |

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受信: 2006/09/03 18:10:35

コメント

ドクターヘリは、医師、看護師を迅速に救急現場に派遣し、現場から治療を施すことによって救命効果を高めるのを第一目的にしています。欧米では早くから導入されていたシステムでようやく日本でも10機のヘリが各地で毎日飛んでいて大きな救命効果を上げています。この仕組みのどこが変だというのでしょうか?

投稿: 通行人 | 2006/08/16 22:21:44

ドクターヘリの内容の問題じゃないのです。
運用が名前は不明ですが「ドクターヘリ組織」が消防とも警察とも無関係にできているわけです。

だから紹介した記事のように「消防用ヘリが緊急出動」がニュースになる。
これはヘンでしょう。

消防がドクターヘリを運用してどこか不都合があるのか?かなり不思議です。

ドクターヘリとは救急車のヘリコプター版だと思っています。
もし、救急車の運用が消防ではない、となったらかなり異様なことでしょう。

ドクターヘリと言うからいままでわたしも気づかなかった。
結局は広域で県をまたぐようなことになるから、県には任せない。国が管理する、ということなのでしょうね。

救急というところで二重構造になっているわけです。
消防については、広域消防という考え方が実施されつつありますが、阪神淡路大震災で消防車のホースが接続できない、ということがありました。

つまりは全体の問題なんですよ。
それがドクターヘリに集中して出ているのでしょう。
しかし、それをあまり表に出してこなかった。
なんてところでしょう。

投稿: 酔うぞ | 2006/08/16 22:35:53

ドクターヘリは救急車のヘリコプター版ではありません。医師、看護師が乗るところが違うのです。

一部の病院にはドクターヘリならぬドクターカーというのが導入されていて、都市部ではかなりの効果を上げています。

消防がドクターヘリをやればいいではないかと言うことですが、確かにそれもそうでしょう。しかし、多くの消防ヘリは医療機関の直近に基地がありません。つまり、同じことをしようと思うと医者を基地に配置しなければなりません。
(もしくは、現場に行く途中に病院によって医者を乗せる、でもこれは時間のロス)
消防ヘリに救急救命士を乗せればいいと思うかもしれませんが、出来る処置には限りがあります。ドクターヘリにはかなわないのです。


新たな組織を作って行う意義は十分なると思いますよ。

投稿: 通行人 | 2006/08/16 23:00:14

いや、そうなると消防が連帯できないのはどうなのだ?
と自然になりませんかねぇ?

全体の組織としてチグハグなのは明らかでしょう。
それに、全国で10しかない。
しかし、山岳を持っている県(富山など)は山岳救助もやっている。

どっかで、もっと合理化できるのではないか?
同じヘリコプターだし。

つまり、組織の膨張もチェックするべきでしょう。
技術的や内容のことを問題にはしていません。
組織の合理性としてどうか?といっているわけです。
そして、何よりもドクターヘリが全然増えない理由がここにある、とわたしは思ったわけです。

また、活動がかなり制限されているからドイツなみにはなりそうもないことも有名です。(高速に降りることができない)

現行のドクターヘリの実績を否定するのではないのです。
運用上に実は問題がありそうだ、ということの理由の一つが別組織にあるのではないか?
しかも、実際には地域消防と一緒にやっているわけです。

これでは、どういう組織になっているか?
さっぱり分からない。
なんかヘンでしょう?
チェックしなくて良い、ということでも無いでしょう。
少なくとも「なぜ増えない」ではありますよ。

投稿: 酔うぞ | 2006/08/16 23:52:54

>日本でも10機のヘリが各地で毎日飛んでいて大きな救命効果を上げています

のであれば、既存の消防ヘリの基地に医者を常駐させるだけの十分な理由になると思いますし、

>ドクターカーというのが導入されていて、都市部ではかなりの効果を上げています。

のであれば、僻地でヘリが大活躍するのも想像に堅くないように思います。
それでも全国に10しかない、ということの問題提起をされていると理解しています。

確かに、ヘリがばんばん飛んでくる病院というのは入院患者にとってはあまり気分の良いものではないでしょう。
また救急車に同乗する医師が居ない状況に対して、ヘリであれば医師が確保できるというのも矛盾しているように思います。
救急基地に常駐する医師が確保(24時間待機にするかも含め)できれば、ヘリも車も救命効果は最大になるのでしょうけども、あとは費用と人員確保の問題になるのでしょうね。
既存の消防・警察ヘリがあるにもかかわらず、ドクターヘリを特別扱いにして別組織をわざわざ立ち上げる必要性があるのか。税金の費用対効果をどう考えるか。どこまでなら医者の費用を負担できるか。といったところでしょうか。

投稿: みっちゃん | 2006/08/17 7:09:00

    既存の消防・警察ヘリがあるにもかかわらず、
    ドクターヘリを特別扱いにして別組織を
    わざわざ立ち上げる必要性があるのか。
    税金の費用対効果をどう考えるか。
    どこまでなら医者の費用を負担できるか。
    といったところでしょうか。

基本的におっしゃる通りです。

例えば、総合的に考えると「ヘリコプターと救急車で予算配分を考える」ということもあるでしょう。

どっかのドクターヘリが病院の屋上を基地にしているのですが、病院の屋上に格納庫を作って、格納庫と発着場の距離が取れない(屋上だから)から、ヘリコプターを無理矢理傾斜路で誘導して格納庫から離れるにつれて高くなる、いわば地下駐車場のような形にしているところがありました。

なんで、こんな無理をするのだ?と思ったのですよ。
消防や警察の飛行基地を利用しても問題ないと思うのです。
飛行場を基地にした場合に、医療スタッフを病院に迎えに行く時間が無駄になるとか、医療危機のメンテナンスのために基地病院に行く必要がある、となるとは思いますが屋上に格納庫を作るといったムリをするよりは、安全でしょう。

10ヶ所しかない理由の一つは、独立した飛行チームを用意できる県がないのかもしれません。
もしそうであれば、本末転倒だ。

投稿: 酔うぞ | 2006/08/17 8:47:24

屋上にヘリポートがあるのは一刻も早く出動するためです。1分でも。
飛行場を基地にした場合は管制の許可を得る必要があるし、ほかの航空機の離発着があった場合は優先権をもらえたとしても屋上へリポートの場合と比べると時間のロスです。どう見ても現実的とは思えません。
どうして屋上に格納庫を造ることが無理をしているという考えになるのでしょう。十分安全ですよ。

ドクターヘリは、消防機関からの要請で出動しています。現在は消防無線も搭載され、消防との連携の元運用されています。
(高速道路にも着陸してますよ)
救急車に医者を同乗させるためにはかなりのお金と人手が掛かります。現状では、ヘリで広域をカバーした方が(半径約70キロ)効率的ではないでしょうか?

ドクターヘリが10カ所しかない大きな理由は自治体が財政難で、その運航負担に二の足を踏んでいるからです。すべての救急車に医者を乗せるだけのお金があれば、全国にドクターヘリを配備してもさらに何倍ものおつりが来るでしょう。

確かに、現状ではいろんな行政機関がヘリを使用していて同じような仕事をしていますよね。(捜索、救助、搬送)これは確かに私も無駄だと思います。統合できるところは統合すべきだと思います。

投稿: 通行人 | 2006/08/17 9:37:15

話がごちゃまぜになっている気がします。
今ドクターヘリとしてある医師や操縦士など人員と施設が「まるごと」消防署の部署になったら、という話とは違うのですか?
それとも、今のドクターヘリの施設をなくして、消防署の施設でドクターヘリを運用したらどうかという話ですか?

投稿: itochan | 2006/08/17 18:07:12

ヘリコプターの運用だけの話を考えています。

医師は明らかにドクターヘリにくっついてはいないわけですよ。
多くは大学病院などの救急専門の医師でしょうね。

同じ事が、パイロットとか整備士にも言えるわけです。

ドクターヘリが特別なのは、搭載してる機器と、出動時の飛行法などです。(法律です)

だから、機械としてのヘリコプターにとっては、飛行場を利用した方がコストは明らかに下がります。
(モノによりますが、ヘリコプターのメンテナンス費は年間で何千万円レベルです)

そうなると、消防が警察がと独自にヘリコプターを運用する方がよいのか、どこかと一緒にした方がよいのか?となりますが、
ドクターヘリは全国で10ヶ所。
どう考えても、警察でも消防でも良いですが、機械としては同時に運用すれば整備要員などが助かります。

それが、ダメという理由が分からない。

施設の一部、わたしが紹介した屋上の格納庫といった無理をする理由は無いと思いますよ。

また、当然ですが待機中にもエンジンをかけたしているわけで、それが騒音だという話もあるようです。
こんなのは飛行場を使えばたいてい解決です。

一種の縦割り行政の無理なんじゃないですかね?

投稿: 酔うぞ | 2006/08/17 18:50:32

>だから、機械としてのヘリコプターにとっては、飛行場を利用した方がコストは明らかに下がります。
何を根拠に?飛行場を利用すれば着陸料や係留料がかかるんですよ。病院のヘリポートでは掛かりません。

アメリカなどでは警察が救急ヘリを運用しているところもあります。日本で出来ないことはないでしょう。しかしそれを実現するにはハードルが多すぎると思います(要員確保の問題)

縦割り行政で出来ないから、ドクターヘリという発想が出てきたのです。

投稿: 通行人 | 2006/08/17 21:05:49

こちらのホームページをご覧下さい。
http://www.medianetjapan.com/2/town/government/airrescue/

投稿: 通行人 | 2006/08/17 21:29:55

>施設の一部、わたしが紹介した屋上の格納庫といった無理をする理由は無いと思いますよ。
 屋上ヘリポートに屋上格納庫を併設するのは、ヘリコプターの運用としては理想的なんじゃないでしょうか?
 もちろん、地上にヘリポートを設置する場所があるなら、わざわざ屋上に置く事も無い訳ですが。
 酔うぞさんが指摘したのは、屋上から桁上げしたヘリポートと、屋上に設置した格納庫の間を、スロープ移動するリフトで移動できるようにしたタイプの物ですよね?
(スライディングヘリパッドと言うらしい。)
 これは、ヘリコプターが出動要請を受けてから離陸できるまでの時間を、大幅に削減させるための仕掛けのようです。
 こう言う仕掛けが無い場合、ヘリコプターをジャッキアップして移送専用の台車にのせ、格納庫からヘリポートまでの通路を数人で押して行くか、電動トーイングカーで牽引し、ヘリポート上で台車から降ろして、台車を待避させる。
 これが20分位は掛かる作業だそうです。
 スライディングヘリパッドを装備していると、これがボタン一つで、2分に短縮できるそうで。
 時間はメーカが示す論理値なので、鵜呑みにできるかどうかはわかりませんが。
 屋上ヘリポートの場合、格納庫をヘリポートよりも低い位置に作るのは、ヘリの離着陸の障害を少なくするための工夫でしょう。
 ドクターヘリを使うと言うことは、それなりに緊急を要する時でしょうから、こう言う仕掛けも活用されるべきなんじゃないかと思います。

 ヘリポートでサーチしたら、下のページが引っかかりました。
http://www.heliport.jp/index.html
http://www.aero.co.jp/index.html
 ヘリポートや、ヘリコプターに関連する装備品等を専門に扱っている業者さんのページのようです。
 いずれも同じ業者さんのサイトで、上の方が特に病院用も含む、緊急用ヘリポートに特化した内容になっているようです。

投稿: craftsman | 2006/08/18 17:06:48

救急ヘリ病院ネットワーク
http://business3.plala.or.jp/hem-net/index.html

 こんなページもありました。

http://plus1.ctv.co.jp/webdoc/focus/0728/001.html
 酔うぞさんが直接問題視しているのは、こっちのケースかな?

投稿: craftsman | 2006/08/18 19:19:32

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