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2006.08.13

プール吸い込み事故の暗黒面その11

北海道新聞より「道内プール、改修判断あたふた 構造違う吸排水口 実態合わぬ文科省基準
文部科学省の緊急調査で、道内市町村の教育委員会の対応が混乱している。
プールや吸排水口の構造が千差万別なのに対し、文科省の基準が一律なため、判断に苦慮しているのが原因だ。

網走管内遠軽町教委は、総合体育館プールの金具未設置を追加報告した。「文科省の通知が分かりにくい。吸い込み防止金具はなかったが、ふたはボルトでしっかり固定され、監視員もついている。該当しないと思っていた」と説明する。

閉鎖したプールの中には、吸い込み防止金具がないものの、ふたは固定され排水口の直径が十五センチに満たないプールがある。
一方、小学校一校で吸い込み防止金具がなかった小樽市教委は「ふたはボルトで固定されており、すぐに危険とはならない」と閉鎖はせず、シーズン後に改修する予定と、対応はまちまちだ。

別の教委は「これまで事故もなく安全確認も定期的にしている。文科省の基準は実態に即しておらず、騒ぎすぎだ」という。
これだけ大騒ぎになっても、分からないという教育委員会には当事者能力がないとしか言いようがないでしょう。



これまで事故もなく

これは、ふじみ野市も同じだぞ。
何を考えている、いや何も考えていない証明だ。

ワケが分からないのは、

排水口の直径が十五センチに満たない

こういう意見はふじみ野市の事件が、パイプの中に全身が吸い込まれたことだけに注目しているからではないのか?
ところがちょうど、こんな判決が出ている。
サンケイ新聞より「吸水口でおぼれ後遺症 三セクなどが1280万円
保養施設の温水プールで平成12年、吸水口に吸いつけられ負傷したのはプールの欠陥が原因として、大阪市内の当時小学1年生の少年と両親が、三セクや設計業者ら4社に2200万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審で、4社が解決金として約1280万円を支払うことを条件に大阪高裁で和解が成立した。

男児はプール側壁の吸水口(縦約20センチ、横約30センチ)に背中を吸い付けられておぼれた。一時、仮死状態になり、後遺症でてんかんを患った。
15センチだって、腕が吸い込まれればほぼ確実に溺死する。文科省の「金網を付けろ」ではまだ不十分というべきで、どうすれば安全を確保出来るのかはまだまだ研究の余地があるのは自明のことだろう。

なんでこんなバカなことになるのか?と考えてみると、どうもプールについての規制がはっきりしていないからとなりそうだが、安全確保というのは善管義務の最たるものではないのか?どうも、教育委員会の中に「義務である」事を理解していない人たちが居るように思う。

8月 13, 2006 at 11:15 午前 事件と裁判, 事故と社会 |

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コメント

>該当しないと思っていた

勝手に「思い込んでいた」から義務を免れることができると思ったら大間違い。

それでいいんだったら、「人を殺しても別にいいと思っていた」という殺人犯だって無罪放免。


>プールや吸排水口の構造が千差万別なのに対し、文科省の基準が一律なため、判断に苦慮しているのが原因だ。

設計・施工した業者も業者だと思う。

投稿: itochan | 2006/08/13 15:24:46

まったく同感です。

投稿: 作図屋 | 2006/08/13 23:14:55

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