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2006.05.08

請負をどう考えるか

宮崎日日新聞より「「請負社員」受け入れ増加 電気・電子部品工場
県内の電気・電子部品などの製造工場で、労働者を直接雇用せず、業務請負会社と雇用契約を結んだ「請負社員」を受け入れる事業所が増えている。
請負社員は、人材派遣会社の「派遣社員」と異なり、工場に指揮命令権がないのが特徴。
「パート社員は辞めさせづらい面があり、すべて業務請負に切り替えた」という。
賃金は固定給ではなく働いた分だけ支給される場合が多く、勤務先となる工場の正社員に比べれば低い。
「会社に縛られたくない」「短期間で金をためたい」と割り切る20代の若者らの働き先となっている。
請負とは元々はある特定の仕事をする集団が仕事をする形だと理解しているのだが、一般の社員と同様の仕事をするようになるということは、企業からその仕事に関するノウハウなどを失うことに等しいのだが、どう考えているのだろう?
基本的には特殊技術というかある時期だけ必要な人員の臨時雇用といった意味合いがあるわけで、トータルでは人件費が安くなるのは経済合理性から当然であるが、時間単価は割高になって当然だと思う。

一方で、技術・技能の継承と言いつつ長期雇用しないのではそれ自体が矛盾だろう。
もちろん「会社に縛られたくない(特定の仕事を長期間続けない)」ではこれまたスキルが身に付くわけもない。

社会全体、個々の会社の方針、個人の考えがそれぞれ互いを無視して勝手な方向に進みたいと叫んでいるような印象を受けます。
望ましい社会とはどういうものなのだろうか?どうもここらへんまで遡って検討し直す必要がありそうです。

5月 8, 2006 at 08:27 午前 経済・経営 |

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コメント

 銀行が窓口業務を(人件費の掛かる)行員から、(安価に雇える)派遣業に切り替えて以来、業務スキルの無い窓口要因が、小さなトラブルでもすぐにホットラインで上司に判断を仰ぐようになったため、銀行窓口が時間掛かって使い物にならなくなりつつあります。
 いまはまだ、過去の窓口経験豊富な上司がホットラインの先に座っているから良いのですが、あと10年20年したら、オンライン以外の銀行機能は、全く役に立たなくなるかも知れません。

 これは、あまり望ましい社会とは思えません。

投稿: 神北恵太 | 2006/05/08 11:51:10

 表向きは業務委託・請負と言いつつ、実際は単なる人材派遣でしかないってケースが多いのでは無いでしょうか?
 私が今やっている仕事は、当初は業務委託・請負と言う形態でしたが、後に実態に即した人材派遣の形態に変更されましたが。

 派遣社員は何も考えずに目の前の単純作業だけやっていろ・・・って感じですね。
 最初の頃、私なりの知識や経験から、「ここはこうした方が良いんじゃないか?」等の提案めいた事を申し出ると、目を白黒させているようなありさまでしたよ。
 じゃ、社員はリーダーシップを取ったり、仕事の内容の理解を深め、作業の質とか効率とかを常日頃考えているのかと言えば・・・。
 実際には一部の監督職以外は、派遣社員と同じ単純作業を何も考えずにやっているだけ。
 「技術・技能の継承」云々は、派遣社員の大量導入以前の問題のような気もしてますね。

投稿: craftsman | 2006/05/08 13:38:24

結局は「短期的利益と長期的な投資の両立」なんていう、根本的な無理なことを「派遣社員を使えば」「請負を使えば」という呪文を唱えているのではないでしょかね?

呪文を唱えれば問題はすべて解決、という発想じたいが貧しいと思うんですよ。

投稿: 酔うぞ | 2006/05/08 18:18:05

>時間単価は割高になって当然

すいません、この意味よくわかりません。
元記事にはこうあるので、反対ではないかと思ったのですが。
>勤務先となる工場の正社員に比べれば低い。

投稿: あんね | 2006/05/08 21:20:12

あんねさん

「労働」を商品と考えた場合に、大量販売だから安くなる、といった原理を適用すると長期雇用は安く、短期雇用は高くなるのが正しいでしょう。

短期雇用で時間単価は高いが、トータルでは安いというのなら経済合理性の内ですが、時間単価が安くしかも短期雇用だとすると、長期雇用でもちろん時間単価を高い方があらゆる面でよいわけで「若者が希望して短期雇用を選ぶ」理由がありません。

労働の需要と供給のミスマッチということですね。


本来の、請負は「特定技能の集団」だったはずなんですよ。
特定技能とは個人が特定の技能を持っている他に、全体として特定技能を成立させる、例えば一定の水準の体力がある者を集めた集団といった場合も考えられます。

そういう「技能」というフィルターが機能していないから、時間単価も安く短期雇用であるということになるのでしょうが、それでは奴隷労働の隣り合わせになってしまうので、厳重な監視が必要だとなりますね。

投稿: 酔うぞ | 2006/05/08 23:30:49

派遣と請負の区別がいまいちついていないので
以下、少々ごっちゃに話します。

>それでは奴隷労働の隣り合わせになってしまうので、

4月後半に、共同通信社連載の
「格差」を見つめる-不安定雇用の若者たち-
にも同じようなことが書いてありました。

取材元らしい方のブログはこちら。
http://blog.livedoor.jp/fmwwewwmf/archives/50484489.html

その他にも残業しなければ年収100万を切る(30代半ばの男性)、
いつの間にか労働条件(時間・時給)を勝手に不利なように変えられた等。


>「若者が希望して短期雇用を選ぶ」理由がありません。

「希望している」というのがちゃんと実体を把握した言葉だとすれば以下のようなことが考えられます。

・就職先がなく、内容も考えずに「正社員」として請負会社を選んだ
(これは先の連載の考察)
また、世の中を甘く見て、
・もっと良いところが出てくるからそれまでのつなぎのつもり
・好きなときだけ働けるというキャッチフレーズを鵜呑みにしている
というのもあり得そうな気がします。


>本来の、請負は「特定技能の集団」だったはずなんですよ。

派遣の状況も同じような感じですね。
派遣というものが出始めた15年ほど前の時給は
富山で1300円が当たり前だったように思いますが
今は1000円切るものも多々あるようです。

これについては、派遣できる職種が増えたのと同時に
ピンハネをする会社が
ろくすっぽ人材育成をしないまま「専門家」として
企業に派遣していたのも一因だと思いますが。

投稿: あんね | 2006/05/09 2:18:17

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