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2006.04.18

個人情報保護法・1年経って

毎日新聞社説より「個人情報保護法 「官」だけ得した1年だった
内閣府が昨年7月、幹部の人事異動で従来は公表してきた生年月日や最終学歴などを「個人情報に該当する」として外した。
国の政策にかかわる幹部官僚の経歴はその人物を国民がチェックするうえで欠かせないが、他の省庁も次々と後を追った。
懲戒処分では、免職でさえ名前の公表を控えるケースが増えた。
こうした動きは地方の自治体にも波及している。
役所が個人情報保護重視の流れに便乗し、自分たちに都合の悪い不祥事などを表に出さないようにしているとしか思えない。
一方、官庁や自治体を舞台にした個人情報の大量流出は一向になくならない。
結局、法律で一番得をしたのは役所と言われても仕方がない。
う~ん、こんなことが得になるようでは役所も困ったものだ。 そもそも法律とは一部を制限することが全体の利益になる、といったものであるべきです。
個人情報法保護法の施行によってDMが減ったことは現実に見える変化ですがわたしは「DMが減ることが全体の利益と言えるほどのものか?」と思いますね。
その一方で、何かというと書類に署名するといったことが激増してこれは不便なことです。

確かに、名簿を売り飛ばすといったことが減ったのは社会の安全という意味では良いことだと思うが「個人情報保護法・過剰適用実例」で紹介した沖縄での実例のように「名簿を作ることが良くない」となってしまったことは「過剰反応」と言うよりも「必要な名簿を作らない事は悪である」とはっきり宣告するべきでしょう。少なくとも「名簿は必要だが、個人情報保護法があるから名簿を作らない」では本末転倒と言うしかないでしょう。

個人情報保護法はあまりに包括的というか広範囲なので2003年ごろに勉強会で「どうすりゃいいのだ?」と言う話は盛んに出ていました。結局は役所が管轄する業界ごとにガイドラインを定めて「ガイドラインが個人情報保護法の実務」となってしまいました。結果として「色々な個人情報保護法が出来た」という非常に分かりにくいものにてってしまいました。
その上、一般ルールとして「5000人の情報を持ってい者は個人情報取扱事業者とする」としたものだから、学校などは全部が個人情報取扱事業者になっています。しかし、学校には大勢の人が居るに決まっているわけで、商店が顧客名簿を管理するのと同列で扱ったら学校にとって極めて負担が大きくなるのは当然のことだろう。

高校に社会人講師として授業の一部を引き受けて学校の実務を知るに従って、教科書とか教科といった学校教育が極めて良く磨かれたもので、短期間で実に膨大な「教育」が出来る非常に優れた仕組みだと、理解するようになりました。
そこに一般企業などと同じ個人情報保護ルールを持ち込んだら、大変ですよ。だから個人情報保護法の効果については「学校では」「同窓会では」「町内会では」「医療機関では」といった具合に各業種ごとに具体的に「コストと効果の比較」をきちんとやらないと個人情報保護法の有用性そのものが評価出来ないことだろう。
何かというと「個人情報ですから」とばかり言って、物事を止めることが良いことだという今の風潮はやり過ぎだと思う。

4月 18, 2006 at 08:02 午前 個人情報保護法 |

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