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2006.03.12

新聞社が宅配にこだわっている

東京新聞社説より「新聞宅配をやめよと?
西日本新聞社説より「見直しは国民の利益を損なう 新聞の「特殊指定」

「特殊指定」というあまり聞き慣れない言葉が出てきますが、東京新聞社説に説明があります。
新聞など七業種には「特定の不公正な取引方法」が特殊指定され、新聞の場合は新聞社と販売店が、地域や相手によって異なる定価を付けたり割引販売することなどが禁じられているのです(教材用や大量一括購入向けを除いて)。

同じ新聞はどこでも同一価格だからこそ、値引き競争などの混乱に巻き込まれずに販売店の経営、戸別配達が安定して維持されてきたのでした。情報(新聞)はあまねく公平に同じ条件で提供されることが公共の利益、民主主義社会の基盤であるとの考えが基本にあります。

昭和三十(一九五五)年に新聞業の特殊指定が決まった時、公取委は「新聞のような文化的に崇高な使命を有する商品は値引き販売すべきものでは断じてないということが常識である」と解説したそうです。
わたしにはいくら説明を読んでも完全には分からないのですが、将棋倒しというか風が吹けば桶屋が儲かる的な強引な論理構成かと思います。
新聞を宅配するために新聞販売店が必要 新聞は売店は弱小企業だから競争できない だから値引きしないで良い
ということだと思いますが、特殊指定を外すと販売店ごとに競争して良いということなるようです。
この点について西日本新聞社説が解説しています。
もし特殊指定が廃止あるいは縮小されれば、行き過ぎた価格競争や激しい販売競争を招き、新聞の宅配制度が崩れかねない。

配達コストがかさむ離島や過疎地を数多く抱えている九州では、同じ価格では配達できなくなる地域が出てくる恐れがある。国民もそんな事態は望んではいまい。
簡単に「国民もそんな事態は望んでいまい」と書いてますが、そうでしょうか?
そもそも特殊指定されたのは50年以上前の話であって、50年間変わらないと考える方が無理だ。少なくとも「50年間でこんなに変化したが、宅配は必要であり」とやらないと宅配の必要性自体が決めようがあるまい。

直感的に分からないのが「特殊指定」=「価格競争無し」と宅配が直結する理由です。
西日本新聞社説では「離島・過疎地では宅配必須」と書いていますが、どう考えてもヘンなのは離島・過疎地の人が新聞だけ宅配されれば、それでOKなワケがない。食料・燃料・銀行・郵便・・・・とキリがない。それが社会です。そこに新聞だけ宅配が50年前と同じく宅配が必要というのは、あまりに暴論ではないか?

山間僻地といった正に人口が極めて少ないところ以外は、スーパーやコンビニといった他品種の商品を扱っている商店があるのだから、新聞の宅配をしないからと言って「新聞が読めなくなる」とは言えまい。

そういう面が透けて見えるから新聞社の主張がヘンテコに見えるのだ。東京新聞社説は次のように終えています。
規制緩和は絶対的な善ではありません。守らなくてはならない規制もあるでしょう。民営化も弊なきにしもあらず。耐震強度偽装事件は検査の民営移管に問題ありと気づかせました。郵政民営化だって効果となるとまだ疑問がたくさん残ります。

何が本当に大事なのかを鋭く見抜いて、基本的な対応を決めたいものです。何事においてもです。
そりゃそうだ、その通りだと思う。
しかし新聞にとって最大の重要点は「読んで貰う」ことであろうが、宅配にこだわるのは「供給者の論理」でしかあるまい。市場をみていない業界は衰退して無くなってしまうものなのだが、こういうことを言い出すと先が長くないのが世の常ですな。

3月 12, 2006 at 10:09 午前 日記・コラム・つぶやき |

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コメント

いい加減宅配は無くなったほうがいいのかも。

最近の治安の悪化に伴い新築マンションなんかはセキュリティが売りになってたりする。なのに新聞宅配はセキュリティに対して特権階級となって建物内に出入り可能だし、新聞販売員の質というのはあまり褒められたものではない。

最近マンション購入検討してる流れで、インターネットあるから新聞いらない、セキュリティ重視で宅配は禁止しろ、って層と、新聞読まんなんて信じられない、いちいち郵便受けまで新聞取りにいけるかって層が対立しとるのが見える。

そろそろ新聞は自ら変わる時期ではなかろうか

投稿: alpha2 | 2006/03/13 9:09:08

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