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2006.03.16

愛媛県警・Nシステム情報流出

毎日新聞より「愛媛県警:Nシステム情報流出か 車10万台ナンバー
「各種事件のN資料」と名付けられたフォルダー内のファイルは、いずれも99年の日付で、ほとんどが1日単位で区分されていた。この装置を設置した愛媛県や香川県、徳島県の国道、高速道路を通過した車のナンバー、通過日時が保存され、記録は約10日分、延べ約10万台に上った。

警察庁はこれまで国会での質問に対し「重要事件で使用された車や盗難車など手配車両のナンバーと照合するために使っている。アクセスする者を制限し、一定期間保存した後に消去される」などと強調したうえで、ナンバーは公開された情報で収集に問題はないと説明してきた。
一捜査員が10日分・10万台の通過車輌のナンバーのデータを持っていて何とかなるとは到底思えないのだが、どうするつもりだったのだ?

問題の捜査員が個人的にNシステムのデータを無理矢理盗み出したということであれば、愛媛県警の情報管理の問題だし、愛媛県警が捜査員の私物のPCに持ち出すことを了解しているのだとすると「10万台のナンバーのデータを個人がどう扱うと考えたのだ?」にしかならない。

警察をことさら貶めるつもりはない(知人もいるし)が、それにしても「どうするつもりだったのだ?」にしかならないぞ。


10万のデータをたのデータと突き合わせをするのには、例えば陸運局のデータと突きあわせないと役に立たないのは自明でしょう。
横浜市青葉区は横浜市長選挙と横浜市議会議員補欠選挙が同時に行われるのですが、わたしは選挙で名簿の整理をしたことがあります。ざっと2万人のデータを点検して重複の無い名簿を作りましたが、その手間は莫大なもので個人の作業としては限界でしょう。
その経験からすると10万台のナンバーのデータを個人が他の支援無く見てもなんの役にも立たないでしょう。
どういうつもりでこんなことをしたのでしょうか?信用低下を推し進めることになりますよ。

3月 16, 2006 at 05:36 午後 セキュリティと法学 |

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コメント

>その経験からすると10万台のナンバーのデータを個人が他の支援無く見てもなんの役にも立たないでしょう。

そうですか?

10万件ぐらいなら、データベースソフトを持ち出すまでも無く、grep や perl で十分扱える範囲だと思いますが....

約1万件の重複検査なら perl の一行スクリプトで瞬時に終わりますし、一日16万行になるログ1週間分の必要部分を検索したり、集計したりしても、特に遅いとは感じませんよ。

投稿: kei-2 | 2006/03/16 22:48:37

そういう意味ではないです。

他のデータとの突き合わせをしないと役に立たないですよね。
つまり警察の仕事全体を個人のPCで出来るわけがない。

当たるのであれば、10万台は多すぎるわけで、個人でハンドリング出来る量はもっと少ないだろう。
という意味です。

要するに情報処理技術の問題じゃない。
ということを言いたいわけです。

おそらくは、個人で処理できる個々の情報処理能力が高くなったことが、全体を分割できると誤解したところがあるのではないか?と思います。

しかしそれじゃ、秘密もヘチマも無いわけです。
それを許すのなら、すべての警察情報を個人のPCに入れて持ち歩く方がビルなんて不要になるから経済的かもしれません。

そんな社会はごめんでありますが。

投稿: 酔うぞ | 2006/03/17 1:54:07

10万台が多すぎるかどうか、ということなら純粋に情報処理能力の問題だと思います。

>他のデータとの突き合わせをしないと役に立たないですよね。

そうとは限りませんし、他のデータが十分少なければ大いに役に立ちます。

例えば、時刻とナンバーの羅列だけでも、色々興味深い統計情報を取り出すことができますし、その中には警察の業務に有用なものもあるかもしれません。

それに通常犯罪捜査で行われるのは、興味のある少数のナンバーを検索して行動をトレースすることでしょうから、他のデータなどなくても十分役に立つでしょう。

陸運局のデータと付き合わせるにしても、問い合わせのために、特定の時刻範囲に特定の場所を通過した車のナンバーのリストを作成するといったことは考えられるのではないですか?

何れも個人で簡単に処理できる範囲と思いますよ。

もちろん、機密保持の観点からいえば問題なのですが、それと有用なことはできるかどうかとは取り合えず無関係ですね。

>しかしそれじゃ、秘密もヘチマも無いわけです。
>それを許すのなら、すべての警察情報を個人のPCに入れて持ち歩く方がビルなんて不要になるから経済的かもしれません。
>
>そんな社会はごめんでありますが。

情報を「持ち歩く」のではなくて「アクセスできる」なのですが、ユビキタスコンピューティングを推進している人たちの語るバラ色の未来はそんな感じだったりします。(^_^;)

投稿: kei-2 | 2006/03/17 13:14:50

う~ん、技術論的にはいいとか悪いとか出来る出来ないということでも無いのですよ。

あくまでも警察業務・行政の問題として考えた場合です。

もっとも、オフィスというのがなぜ出来たのか?と考えてみると、平たく言えばOA機器など事務用機械・道具の進歩につれているようなのですね。

高い機器だからオフィスに集まって使い回ししよう。
ということですね。

さらに軍隊式の上位下達構造と通信の管理を持ち込んだのは第一次大戦の結果で、そこから20世紀一杯はこのモデルでやってきた。

そしてそれこそユビキタスとか在宅ワークとかなってくると、前提として通信線のビジネスの観点からの制御が外れてしまった。

会社と個人と携帯電話の2台持ちなんてのは最近は多いですが、10年ぐらい前には個人所有の携帯電話に仕事の電話が掛かってくるという図式が多かった。

さらに機器の価格が低下しちゃったから、オフィスに集まって仕事する必要性は確かに薄れてはいるんですよね。

しかし、指揮命令系統をそういう時代にどうするか?という話は誰も決めていないと言って良いでしょう。
つまりは「出来るけど、やっていいのかはまだ決まっていない。決まっていないのだからやっても良いとは到底言えない」
なんてところなんでしょう。

放っておくと、この問題はもっと拡大しますよ。

警察がというの問題だと思うなぁ。
早い話が、自分の車を捜査車輌して緊急自動車扱いになぜならないのだ?といった話に極めて近いと思うのだが。

投稿: 酔うぞ | 2006/03/17 16:58:41

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