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2006.03.08

イラク戦争の真のコスト

今日買ってきた「週刊ダイヤモンド」に面白い記事が出ていました。
日ごろ買っていないのでこんな記事が出ているとは知らなかった。

「イラク戦争にかかった真のコスト」スティグリッツ教授著というもので、元のテキストはコレです。

言うまでもなくタイトル通りでイラク戦争のコストを分析しているのですが、ちょっとすごすぎます。
現在のイラク戦争の少し前に、ブッシュ政権のエコノミスト、ラリー・リンゼイ氏がこの戦争のコストは1000億ドルから2000億ドルになると述べたとき、他の高官たちはすぐさま反論した。たとえば、行政管理予算局長のミッチ・ダニエルズ氏は、600億ドルですむと主張した。今ではリンゼイ氏の数字でさえ、はなはだしく過小な試算に見える。

私は予算研究の専門家であるハーバード大学のリンダ・ビルムズ氏と協力してこの問題を調べてみた。
この戦争に反対しているわれわれでさえ、出てきた結果に仰天した。
控えめな試算で1兆ドルを若干下回る額、穏当な試算では2兆ドルという数字が出たのである。

われわれの分析は、議会予算局が発表している5000億ドル(それでも政府が当初主張していた額の10倍である)を出発点にしている。予算局の試算値がこれほど低いのは、発表されている数字には政府にかかる財政コストでさえ、すべては盛り込まれていないからだ。しかも財政コストは経済全体にかかるコストの一部にすぎないのである。

たとえば、ブッシュ政権はあらゆる手段を使って、重傷を負って帰還した兵士の膨大な数を隠そうとしてきた。その数はこれまでのところ1万6000人で、うち約20%が脳や頭に深刻な損傷を受けている。だから、5000億ドルという議会予算局の試算が、政府がこの先何年も負担せねばならない終身障害給付や医療給付のコストを無視しているのは驚くには当たらないわけだ。

もちろん、負傷や死亡のコストを主として負担するのは兵士とその家族である。だが、軍が支払う障害手当は逸失所得より著しく低い。
同様に、死亡した兵士への補償金もわずかに50万ドルで、統計的生命価値とも呼ばれる死亡の経済的コストの標準的な試算値(610万ドル~650万ドル)より遙かに低いのだ。
日本は太平洋戦争ですべての国富を失ったと言われます。戦争はそれほどコストが掛かるものですが、イラク戦争のアメリカのコストがこれほどとは、大事件というべきでしょう。
日米間の経済格差が1/2.5ぐらだとして日本経済では100兆円に極めて近い規模です。これはいかにアメリカでも負担できるものではないでしょう。負担できそうもないからブッシュ政権は隠しているということかもしれませんが、もうすでに隠すのには大きすぎるというべきでしょう。

3月 8, 2006 at 10:13 午後 海外の政治・軍事 |

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