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2006.03.13

朝日新聞のネットワーク利用は?

大石英司の代替空港の記事「朝日新聞の〝変〟 「メールチェック」で記者たちが大ブーイング」経由、毎日新聞より「朝日新聞の〝変〟 「メールチェック」で記者たちが大ブーイング

毎日新聞と朝日新聞はケンカ状態ですのでそれをご理解の上でどうぞ(^^ゞ
社員のメールを保存して、後でチェックできるようにする。「訂正しない」と宣言したはずのNHK特番改変問題の記事を書いた記者を読者サービス部門に異動。高らかに「ジャーナリスト宣言」しているわりには、やることが何だか変だぞ、朝日新聞―。

朝日新聞社によると、3月1日に「ネットワーク記録・分析システム」が導入された。全社員を対象に、会社のサーバーを経由したメール送受信、ウェブサイトの閲覧記録を3年間保存、その記録をチェックできる。
「個人情報や企業に関する情報が社外に漏洩するなどネットワークが不正に使われたり、当社のシステムやサーバーが外部から攻撃を受けたりした際に、危機管理上、通信内容を調査し、対応措置を整えるのが目的です」(広報部)

しかし、社員、特に記者たちの中から大ブーイングが起きているのだ。
「情報源と微妙なやり取りもある。会社に見られる可能性があれば使えなくなりますよ。自由な言論を掲げる報道機関が検閲まがいのことをするのかと、みんな呆れてます」(中堅記者)
まったく別のところでも、自衛隊・警察などの情報流出をきっかけにして色々な議論が起きています。
匿名性についての議論 Winny について簡単な説明が必要とする議論 Winny の作者がウイルス対策が裁判中なので出来ないという議論 などなど
昨日買ってきた「ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる」梅田 望夫・ちくま書房新書は、落合弁護士や町村先生が注目している本で、後ほど読んでから書きますが、読み始めでもかなり注目するべきところがあります。
(日本の若者が)ショックを受けた米国の「インターネットの中」とは何なのか。
それはネット社会という巨大な混沌に真正面から対峙し、そこをフロンティアと見定めて新たな秩序を作りだそうという米国の試みが、いかにスケールの大きなものであるかに対する驚きだったのである。
日本の場合、インフラは世界一になったが、インターネットは善悪でいえば「悪」、清濁では「濁」、可能性よりは危険な方ばかりに目を向ける。良くも悪くもネットをネットたらしめている「開放性」を著しく限定する形で、リアル社会に重きを置いた秩序を維持しようとする。

この傾向は、特に日本のエスタブリッシュメント層に顕著である。「インターネットは自らの存在を脅かすもの」という深層心理が働いているからなのかもしれない。 米国が圧倒的に進んでいるのは、インターネットが持つ「不特定多数無限大に向けての開放性」を大前提に、その「善」の部分や「清」の部分を自動抽出するにはどうすればいいかのかという視点で、理論研究や技術開発や新事業創造が実に活発に行われているところなのだ。
この本が述べている「ネットワークが作る社会」と「リアルに出来ている社会」との摩擦といった面が実は極めて大きいのではないか?と強く思います。

Winny+ウイルスで起きた情報流出で、愛媛県警は「Winnyをインスートルしない・誓約書」を取ることをしましたが、問題は「情報流出を防止すること」であるはずなのに「流出後に処罰できる根拠を得る」しか出来ないというバカなことをやっています。

これは、警察も含むリアル社会にある指揮命令系統によってネットワーク利用を制御しようというのものですが、指揮命令系統はカスケード構造であって、ネットワーク構造と相容れません。
ネットワーク構造ではノード(結節点)があって、情報はバラバラに蓄積されています。その情報はどこからもアクセスできるからネットワークであって、セキュリティ対策はすべて一様に対策しなければ意味がない。
カスケード構造であれば、上流の一点を絞るとか緩めるとかで以下の組織に一度に影響します。
これを取り違えているところに問題があるのですが、じゃあネットワーク構造の会社が成立するのか?と言えば現時点では無理でしょう。

その無理なことをやっているから、警察も自衛隊も朝日新聞もトンチカンになってしまうのでしょう。

3月 13, 2006 at 11:19 午前 ネットワーク一般論 |

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コメント

私は、単純に「新」「旧」だと思ってます。

新しいものが優勢になれば、旧い体制で利益を得る構造を作り、それに乗っているだけ人は不利益を被るという、今までも繰り返されてきたことですね。現在進行形な産業革命なんでしょう。

逆に旧い体制に食い込めない(食い込んでも大きな利益を見込めない)人にとっては、新しいものに乗ることの方が、新しい利益構造を作り上げるチャンスが得られるわけです。

アメリカは、世界の中では新参者であり、新しいもの、あたらしい体制を作り続けることで利益を得てきた代表ですから、旧いものを守るのはある意味すごく下手(強引な方法に頼りがち)で、そして、新しいものへのチャレンジは意欲的である、そういう面がインターネットでも現れているのだと思います。

そして、日本人は・・・新しいものにいち早く目を向け、その意味を考え、こねくり回すことが得意な特性があるのではないかと思います。ある意味、物見高いというか、野次馬というか(笑

ブログも、先日の ETech で日本語で書かれたものが英語で書かれたものより多いという結果が出ていました。

http://d.hatena.ne.jp/kawasaki/20060309/1141886432

わずか2~3年なのにね、ブログという言葉が出てきたのは・・・

投稿: Tiger | 2006/03/13 15:52:13

Tiger さん

>単純に「新」「旧」だと思ってます。

これに異存はないですが、旧型・新型ではなくて旧方式・新方式といったところでしょうね。

もちろん新型が旧型に取って代わるのですから「言葉を変えてもさして違いはあるまい」ではありますが、私のイメージだと新型と旧型は並存が可能ですが、新方式・旧方式ではやっていることが違うので同じ土俵で並存することはあり得ない、となります。

90年頃にかなりの大手企業(複数)から「パソコン通信をビジネスで使えるか?」と質問されて「一社員が会社を代表して発言することになりますよ」と説明したことがあります。

ネットワークを活用していくといずれはこういう問題に直面するわけで、東芝事件がそれを良く現しました。

多くの企業は営業レベルなどではネットワークに親和性のある運営に変化したと思います。

しかし、公的団体などに「リンクは許可制」としていたり、高校などでは個人がメールを使えないようにしている、というところも多々あります。
これはファックスで情報を回すからネットワークとの親和性が致命的に悪いなんてことになります。

そこに県警の「誓約書」とか朝日新聞のメール監視とか出てくると「どういうことなんだ?」となってしまいます。

結局、カスケード構造が楽だからネットワーク構造を取り入れないのでしょう。
(高校などはそのものズバリですな)

先日、知人が「自分の業界(客商売)のランキングを勝手に作っているヤツが居る。迷惑だ」と言ってました。
まことにもっともではありますが、本人は間違えなく自分が消費者になる場合にはランキングを利用するのでしょうから「仕方ないですよ」と言っておきましたが、ここらヘンが本音なのでしょう。

その知人を「あんたはネットワーク時代に反している」と非難したとしても、彼の困惑や対策に困るといったことがすぐに解消するはずもないでしょう。
結局は社会の慣れの問題と言っても良いでしょうが、ネットワークが見かけ上は新参者だから旧組織として排除しようとしても、実は人の繋がりそのものだから人類史が始まるころからあったもので、止めたりすることが出来るわけがない。

そのネットワークが極めて強力になってしまって、会社組織などにも影響するようになってきた。
さあどうする?といったところでしょうね。

投稿: 酔うぞ | 2006/03/13 23:13:45

日本は鎖国ということをやったことがある国ですからね。
日本だけIT投資が減っているという調査もあるようです。

新しいものが常に幸せの総量を増やしてくれるとは限らないですが、幸せの配分の具合は確実に変わります。
そういう変化を社会はあまり望んでいないのかもしれません。社会が疲れているのかもしれません。

今まではなんとか上手くやってきた。でも、これからも上手くやっていけるか分からない、ということもあるでしようし。

そういうときほど、変化するべきだと思うんですけれどね (^^;;

投稿: Tiger | 2006/03/14 9:31:15

個人的なレベルでは、会社に代表されるカスケード構造でないネットワーク的社会になるだろう、とい話には皆さん合意してくれますが、だからといって社会がすぐに変わるワケもないわけで、愛媛県警のような事をやっていればそりゃ「疲れる」(爆)

わたしは「疲れるからそろそろ止めようよ」なんですけどね。(^^ゞ

投稿: 酔うぞ | 2006/03/14 9:44:57

今まで違うことをするのってエネルギーが必要なんですよ(笑
疲れ切っているときは頭も働かないし A^^;

投稿: Tiger | 2006/03/14 10:07:23

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