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2005.12.24

ATMにカード盗撮カメラ

サンケイ新聞より「埼玉縣信金ATMで盗撮、1800万円不正引き出しか
埼玉縣信用金庫(埼玉県熊谷市)の現金自動預払機(ATM)に小型カメラと発信機が取り付けられているのが見つかり、計約1800万円が不正に引き出された恐れがあることが24日、同信金の調査で分かった。
同信金によると、出張所のATMの防犯ビデオ映像を調べたところ、男が隠しカメラの装置を張り付け、取り外している様子が映っていた。
ATM
UFJ銀行の事件ではチラシを入れる箱をATMの中央部に銀行が後から貼り付けたのを利用して、箱の底にカメラを仕込むという方法だった。














それが「装置を取り付けた」というのだからどんなATMにどういう装置を貼り付けたのだ?と思っていたら毎日新聞に「ATM盗撮:不正引き出しなど被害23件 埼玉信金で
同信金によると、21日に同県上尾市内の出張所のATM操作画面上部に小型カメラを仕込んだプラスチック製板(縦15センチ、横70センチ、厚さ2センチ)が取り付けられていた。そばにゴミ箱を装った二重底の箱が置かれ、発信機が隠されていたという。
と出ていた。
サンケイ新聞に載っていた写真の白いところ一杯のケースを貼り付けたわけですね。
しかし防犯ビデオを見たら
取り付けや取り外しをしているような男の姿が映っており
というのだから「取り付けてあるビデオもあるだろう」と瞬間的に思ったのだが、朝日新聞の記事によると
隠しカメラが取り付けられていたのは今月10日以降、21日までの間で、短いところで約10分間、長いところで約2時間設置されていたとしている。
なかなか見張っていてどうなるものではないのですね。
しかし間接的にUFJのチラシ入り箱の貼り付けの責任は大きいと思う。

12月 24, 2005 at 01:50 午後 事件と裁判 | | コメント (0) | トラックバック (1)

ねずみ講・天下一家の会ようやく清算

熊本日日新聞より「天下一家の会 配当手続きすべて終了 4半世紀ぶり全面解決へ
一九八〇(昭和五十五)年に破産した日本最大のねずみ講「天下一家の会・第一相互経済研究所」(熊本市)の破産管財人が進めていた最終配当手続きが終了した。締めくくりとなる報告集会が二十六日、熊本地裁で開かれる。戦後の大型消費者事件の先駆けとなったねずみ講の被害者救済は、四半世紀ぶりに“全面解決”に向かう。
十三年ぶりとなる今回の最終配当では、各債権者に対し、九二年以降に不動産などを現金化した約九億六百八十万円を上乗せした。一人当たりの配当額は、数千円から百万円を超えるケースもあるという。最終的な配当率は約34%で、同種の事件としては異例の高配当になった。
パソコン通信の自動車フォーラムの走行会で熊本まで行ってしまったことがあります(^_^;)たぶん93年ごろじゃないかな?
そこで天下一家の会の建物の残骸を遠くから見て「コレか」と思ったものでした。

天下一家の会は内村所長が昭和43年(1968年)に始めて昭和46年(1971年)には事件として捜査が入ってますね。
ねずみ講禁止の法律である「無限連鎖講の防止に関する法律」が出来たのが昭和53年(1978年)です。
法律が出来るまでの期間は「ねずみ講は合法だ」と内村所長は主張して、昭和55年の参議院選挙に立候補してますね。
結局昭和55年(1980年)に破産が確定して、破産管財人が今まで配当手続きを続けていたわけです。

実際にねずみ講として動いていたのはわずか数年だったわけですが、その清算に25年掛かったわけですから、消費者事件の解決がいかに大変かという実例です。

12月 24, 2005 at 10:04 午前 事件と裁判 | | コメント (0) | トラックバック (1)

2005.12.23

武富士と今弁護士の争いが和解

朝日新聞より「武富士の業務妨害訴訟 1千万円支払いで和解
大手消費者金融「武富士」の取り立て方法などを追及してきた今瞭美(こん・あけ・み)弁護士(釧路弁護士会)が、業務を妨害され名誉を傷つけられたとして同社や武井保雄元会長らに計1100万円の損害賠償と謝罪広告を求めて東京地裁に訴えていた問題で、22日、武富士側が今弁護士に解決金として1000万円を支払う和解が裁判外で成立した。
この事件は北海道で消費者被害救済で熱心に活動している今瞭美(こん・あけ・み)弁護士が懲戒申し立てをされたというのですが、その理由として「今瞭美弁護士事件被害者の会」が出来たというワケの分からないものです。

懲戒申立人をした人たちはいずれも武富士から借り入れをしていた人たちだったのですが、書類に名を連ねたのだけど事情聴取には5人の内2人が来なかった。なんてことでした。

詳しくは今弁護士のサイトの中の「由利弁護士の一人言」をお読み下さい。特に核心部分は「弁護士になって30年目に襲ったものは何か?」にあります。

9月12日に東京地裁で今弁護士の反撃訴訟を傍聴して直接お話しを伺いました。 (お昼もごちそうになってしまった)。
懲戒申し立てをした人たちは、武富士から借り入れを法的に解決するといったレベルの人たちですから、連絡が付かないとか断れるとかだったようです。しかも北海道ですから一人ひとりを訪問して調査するのも大変で、今弁護士自身が自力では調査が無理というほどの問題だったのだそうです。

すごいのは申立人の自署の名前が訂正してあったそうで、自分で書いたらそんなことはあるまいというもので、さらに男性の名前をどう見ても女の字だったとの事でした。
これで懲戒を申し立てられたというのですからすごいです。
和解金1000万円というといかにも大勝利のような感じですが、こんな事情ですから当然というべきです。

【参考リンク】
弁護士紀藤正樹のLINC TOP NEWS-BLOG版
「武富士事件で、武富士側の弁護士も含め提訴される」
週刊金曜日
「◆同時ルポ 武富士裁判85 (2005/12/23号)」

12月 23, 2005 at 05:19 午後 裁判傍聴 | | コメント (0) | トラックバック (0)

忘年会

昨日は「リンク総合法律事務所・懇親会」なるものに参加してきました。
紀藤弁護士の事務所の忘年会ということですが、立食パーティー型式で3時間もやってました。
参加者は100人ぐらいかと思いますが、小宮山衆議院議員、経済評論家の荻原博子氏、TBS、テレビ朝日といったところが挨拶したりとなかなか幅広いところからの参加者でした。

大きく分けて、リンク総合法律事務所の全職員+所属弁護士全員、関係のある弁護士、放送局、出版社、新聞社などマスコミ、宗教問題被害者、我々ネットワーカーなどといった思い切り幅広いメンバーでした。

二次会でも20人ぐらいいたのではないでしょうか?わたしは二次会までだったのでかろうじて終電で帰って来ました。

今回は毎日新聞社の教育取材班の方とコンタクトが付いたのがわたしには一番の収穫でした。

ホームオブハート事件平和神軍事件奥平事件などは当事者を良く知っていますし、裁判も傍聴していて、今年になって関わった中西 vs 松井裁判では応援サイトの運営などを手伝っています。
97年ぐらいからネットの法律問題は現代思想フォーラム裁判で身近になってきましたが、裁判の実際は新聞報道と同等でごくマレに当事者から報告がある、いった情況が続いていて、ネット上で裁判あること知っていても傍聴するといった方は極めて少ないのが実情でした。

わたしが裁判に関わったのはホームオブハート事件となりますが、この裁判からわたしは傍聴記を公開するようなしたのですが、この次期からブログが普及したこともあって傍聴記などがネットに出始めました。
中西 vs 松井裁判では関係者が学者ばかりなので元々HPで「この裁判は問題だ」と取り上げている方が複数いらっしゃったことなどもあって、意識して「ネットで情報を拡大しよう」と企画してみました。

掲示板の参加者にも多方面の意見をいただくようにして、個々の見解についてHPやブログで公開といったように、なるべく多くのサイトに出していただくようにお願いしました。
これは基本的には「ネット上で盛り上げる」という感じだったのですが、驚くべき事には傍聴者が増加してしまいました。

傍聴記をHPや掲示板に書く→コメントする人が居る→次は傍聴する、といった展開になっています。
実際に裁判を傍聴すると「次回も見よう」と思うものですが、ネット上でもこのような感想が出てきたわけで、いわば裁判のネット公開になったわけです。
これは予想外でしたが、ここまでの動きは全部で2年間なのです。
実に急速に動いたわけで、リンク総合法律事務所の懇親会も弁護士事務所がやるパーティとしてもちょっと異例でしょう。つまり法律・裁判といった業界も急速に変わりつつあることがハッキリした一年でありました。

12月 23, 2005 at 08:59 午前 セキュリティと法学 | | コメント (1) | トラックバック (0)

2005.12.22

平和神軍裁判・裁判長の大問題発言その2

「平和神軍裁判・裁判長の大問題発言」で裁判長の発言を批判したのだが、わたしは決してインターネット過激派(そんなのあるのか?)ではありません。

平和神軍裁判はインターネットで評論されたことについてグロービートジャパン社が告発した刑事事件の裁判が続いているのですが、会社がインターネットに取り上げられるようなことをやったからインターネットに出たということは事実でしょう。
もしこれが違うのなら、サイト側の創作ですから会社にとってはあまり関係ない。
この裁判(事件)の舞台はインターネットです。それは動かしようがない。
にも関わらず「インターネット(ブログ)に書かれて、業務上の迷惑を被るから証言できない」というのでは「インターネットを自分の都合に良い範囲で使いたい」という意味にしかなりません。
それを失言に近いとは言え一時的・部分的にでも肯定してしまう裁判長というのは何が問題の裁判なのか考えて無いでしょう。

絶対サボセン黙示録に出ていた新作に「教育!なにをいったい・・・」がありました。
自分は、いったい2年間、何を教えていたのだろう・・・
「苦笑」というか「冷笑」になって・・・すごく、凹みました。
今回の裁判長の一言は、裁判を延々とやってきて、実は裁判のテーマが全く通じていなかった、とも言えるようなことです。
考えれば考えるほどひどい話だと思うようになりました。

色々問題はあるけど、日本政府はe-Japan戦略によって行政の公報もインターネットに出るのが優先しています。
上場企業の決算公告もインターネットで良いですし、商取引もあるし、2ちゃねんるの記事から電車男が大ヒットしました。
インターネットは恐ろしく強力な技術で今や誰も無関係で居ることは出来ない。
その証拠はお役所の公告は「インターネットに出したから読んでおくべし」と法律で決まってます。

そういうインターネットの利用について「書かれるから証言しないで良い」というのはどういうことです?裁判長。ほとんど意味不明ですよ。
平和神軍裁判のいずれ出る結果はインターネット上に残っていくでしょう。
では裁判の結果がインターネットに残るから裁判を拒否します。と申し立てるとは裁判長は「インターネットで晒させるのは問題だからこの裁判はケースバイケースで適当に進行させます」とか言うんでしょうかね?

12月 22, 2005 at 09:59 午前 裁判傍聴 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2005.12.21

平和神軍裁判・裁判長の大問題発言

昨日の尋問では、黒須社長の役員報酬は幾らか、黒須社長はどんな車を持っているのか、父の黒須氏に幾らのお金が渡っているのかといった質問がありましたが、これに対する黒須証人の回答は「山口弁護士・紀藤弁護士のブログで面白おかしく書かれるので証言を拒否する」でした。

基本的には証人には証言の拒否が出来ません。紀藤弁護士が裁判長に「証言させてくれ」と意見を述べたのですが、これに対する裁判長の意見にかなり問題があると感じます。

「証人がブログに書かれるからイヤだというのも分かるからケースバイケースで・・・」と述べたのです。

これは「ちょっと待て!!」と言いたい。 裁判長は「ブログを新聞」と置き換えて「証人が新聞にに書かれるからイヤだというのも分かるから・・・・・」と言うことが出来るのか!?
確かに今、注目の裁判ではわたしなどが「今週の裁判」などとネットワークに流すようになったから、以前に比べれば営業上の問題などになるだろうことは分かるが、それは裁判にならない場面でも同じ事で古くは「東芝事件」があるし「ウェディング問題」にもそういう面があった。
ウェディング問題はわたしは会長としてウェディング社にインターネットの実情を説明して「一度流れてしまった情報はインターネットも含めて無くすことは出来ないのだから、インターネットを時代はこういう社会だということ理解して欲しい」とお願いして刑事・民事とも取り下げていただいたのです。

これこそがインターネット社会での会社も含めた、より正しい社会に適合したあり方というべきでしょう。
ところが裁判長は「ブログ」を問題にしたわけです。裁判そのものが「HPで批判することは名誉毀損か?」なのですから、この裁判長の発言は極めて軽率で、この発言を持って「裁判長はインターネットに対して偏見を持って公判に臨んでいる」と批判されても仕方ないでしょう。

裁判長の言い分をそのまま拡大すると、裁判の内容はインターネットに出すべきでは無いという面があるのでしょうが、インターネットは元々核戦争で行政組織が消え失せてもネットワークとして無くならず情報を維持する仕組みとして企画されたものです。
そのような強固な情報ネットワークに対してなんらかの制御が出来ると思う方がおかしい。現実はそこまで甘く無い。裁判で人の口に扉を建てることが出来ると思っているのでしょうかね?

山口弁護士や紀藤弁護士は裁判長の意見だからブログに書くことを抑制するかもしれません。しかし、それを見ていたわたしはやっぱり書きますよ。
この裁判長の発言には「隠すことほど顕わる」のことわざを贈ります。

裁判長には非現実的な意見を述べていることについては、見解をいただきたいものだ。

12月 21, 2005 at 08:09 午前 裁判傍聴 | | コメント (1) | トラックバック (3)

平和神軍裁判・傍聴12月20日

昨日(2005年12月20日)は平和神軍裁判でした。
前回の事件のおかげで、警備法廷に戻ってしまいました。

ちょっと整理しますと、パソコン通信時代にNIFTY-ServeのBBSで有名であった平和神軍は今も引き続き2ちゃんねるで話題になっているのですが、「平和神軍観察会」というサイトを立ち上げた、次瀬氏(ハンドル)を被告とする民事・刑事で名誉毀損裁判が提起されしまた。

民事裁判は上告して戦いましたが、被告(次瀬氏)の敗訴が決定しました。

現在進行しているのは刑事裁判です。HPを作って批判をすると名誉毀損に当たる場合があるというのは批判をする限りあり得ることですが、それで警察に逮捕されるというのはほとんどの方は考えていないでしょうし、実際問題として今回の事件が初めてではないかと思います。

次瀬氏を訴えたのは日本神軍ではなくグロービートジャパン社です。
この会社はラーメン花月をフランチャイズ展開している会社で社長は平和神軍のリーダの黒須氏の長男です。

前々回から社長の黒須氏の証人尋問が続いていますが、前回裁判の事件で今回が実質2回目の証人尋問でした。
会社が訴えてその会社の社長が証人に出ているのですから、明快な主張が出ると思うのですが、これが大違いで「分かりません」「覚えていません」の連発でありました。

弁護側(次瀬氏側)の弁護士(山口弁護士・紀藤弁護士)は尋問の基本は、グロービートジャパン社(原告)の言い分が「平和神軍の批判をするのにさして関係のない会社名を出されて、名誉毀損・営業妨害だ」ということですから、反論として「平和神軍とグロービートジャパン社の関係は強い」と主張するわけです。

黒須証人が認めているのは親子であることだけで、父の黒須氏は会社の経営に関わっていない、と主張しています。このため、民事訴訟の段階では父の黒須氏がグロービートジャパン社の株式の51%を保有していることも明らかになっていませんでした。

この後に、わたしとして大問題だと感じることがありましたが、次に続けます。

12月 21, 2005 at 08:08 午前 裁判傍聴 | | コメント (0) | トラックバック (2)

2005.12.19

構造設計偽装・釜の蓋が開いたのか?

悠法律事務所さんにこんな記事が出てました。「イーホームズの言い分について」
私はこの頁を欠陥住宅のMLで知りました。記載内容の真偽について証明がされていないので、今までご紹介をためらっていましたが、「藤田氏のメール」が転載されていましたので、「きっこ」氏に連絡の上リンクいたします。
きっこのブログさんは以前から知っていますので見に行ったらなんと「イーホームズ社長からのメール」でした。

きっこのブログさんは「無断転載お断り」でトラックバックもコメントも不可能なので、中身は直接お読み下さい。

内容は、イーホームズの藤田東吾社長がきっこのブログに「自分の知らないことまで出ている」としてビックリして、きっこ氏にメールをして説明したことから、きっこ氏の情報ソースを藤田東吾社長に説明し、きっこ氏自身の判断も公開した。というものです。

わたしはリアルでお会いしている人には当初から「この事件は政治銘柄だろう」と言っていましたが、藤田社長が事件の経緯で感じたこと、きっこ氏の判断共に政治・行政問題だとの認識のようです。

問題は、建築会社・設計事務所・検査機関の起こした不祥事であることは間違えないのですが、これを会社を特定して「この会社だからダメ」とするのが行政的には一番簡単なわけですが、これが「あの会社もこの会社」となると国交省の責任になってきます。
この記事を読むと、どうもこの方向の展開になるかもしれません。

12月 19, 2005 at 01:00 午後 事件と裁判 | | コメント (1) | トラックバック (0)

構造設計偽装・市場の評価

font color="blue">サンケイ新聞より「「ホテル工期半分でお得」木村建設セールス 不審…ルートイン断る
ビジネスホテル最大手「ルートイングループ」(東京)にも「工期が半分になる」と営業活動をしていたことが十七日、分かった。ルートインは極端な工期短縮を不審に思い、断ったという。

約二年前に木村建設が営業に来たことを明かした。永山社長によると、木村建設は「ドイツから移入した工法で、工期が半分になる」と、ホテル建設を売り込んできた。

永山社長は「鉄筋コンクリートで工期が半分なんて、とんでもない話」と批判。コンクリートは打ってから強度が出るまで一定の時間がかかる。養生期間が必要だが、木村は強度が出る前に次の上の階を積み上げている」と語った。このため木村物件は鉄筋だけでなく、コンクリート強度にも問題があると指摘した。

木村建設は十一月に熊本で行った会見でも、「ドイツから移入した工法で、建設業逆風の中、大きな商品になる」などと工法を紹介。これについても永山社長は、「ドイツには地震がほとんどない。そのまま地震大国の日本に持ってきても通用しない」と語った。
製造業に関わっている立場としては、自由市場主義経済では品質と価格の評価はコストパフォーマンスであるし、品質を向上させるか価格を下げるかは結果として社会に善きことだと考えています。
しかし現実は価格はすぐに分かりますが、品質はどんなモノでも使ってみないと分かりません。

公的な検査機関に要求されるのは消費者(需要家)が簡単には知ることが出来ない品質を明らかにすることですが、今回の検査機関の構造設計偽装見逃しはこれが機能していなかった証拠です。

今回、ルートイングループの永山社長は需要家として品質を評価したということです。
自由市場主義経済とはこのような市場からの評価が出てきて健全に運営されることに疑いはなく、この記事は重要です。

12月 19, 2005 at 10:10 午前 事件と裁判 | | コメント (0) | トラックバック (0)

構造設計偽装・拡大の原因は検査機関にある

読売新聞より「「姉歯」21棟、異常な構造…全階で鉄筋数変えず
姉歯元1級建築士が耐震強度を偽装した物件のうち、国土交通省が最初に発表した21棟すべてが、最上階から1階までの柱の鉄筋の本数が同じという異常な構造だったことが18日、国土交通省などの調べでわかった。

通常、建物への負荷が大きい低層階ほど柱は太くなり、鉄筋が多くなるが、各階の形状を均一にすれば、施工が容易で工期も短くなる。

同省では、極端な工期短縮で業績を伸ばした「木村建設」(熊本県八代市、破産)などの意向を強く反映していた可能性があるとみている。

姉歯元建築士は今月14日、国会の証人喚問でこうした構造について指摘され、「異常だと思う。プロが見ればすぐわかる」と証言。国交省ではこれを受けて、構造詳細図が手元にある21棟について改めて調べたところ、すべてが同じ構造だったことが確認された。
これに対して検査機関は「巧妙な偽装で・・・・・」責任がないとしていますが、図面や仕様書を見ていないということですね。

これでは「検査機関は何を見ていたのか?」となりますし「建築設計は善意でなされているものだから」という言い分があるようですが、もの作りは基本的に善意で行われています。
だからもの作りのほとんどには第三者による検査がありません。

第三者の検査、特に公的な検査がある場合は悪意を回避することを目的にしているからです。
この点で「建築設計は善意で・・・」という哲学的な問題が検査機関の免責にはなりません。
このため検査機関は「見抜くことが出来ない巧妙な偽装」と言い張っているのでしょうが、事前の検査、工事途中の検査で全階の鉄筋が変わっていないことを見逃すことが出来るものなのでしょうか?
普通に考えて見ていないとしかならないでしょう。

では検査機関は何を検査しているのか?となりますが、どうも書類の体裁が整っているのかを中心に検査していたようです。
これについてイーホームズの社長の発言がこのあたりの事情をよく説明しているようで、社長は「行政の指定した作業の内容が・・」といったことに終始しています。
では検査機関がするべき作業の内容を決定しているから「それ以上の作業をしてはいけない」と解釈できるのか?というと行政の一般としてそれはあり得ない。
最低限の仕事を規定しているのが普通で、最低限をやれば義務は果たしたという意味です。つまりイーホームズ社長の言い分は最低限の義務を最大限の権限と置き換えて言い訳に使っているのでしょう。

この事件がここまで拡大したのは、検査機関がザルというかワクであったことが、数年がかりで建築会社や設計事務所にバレたことが一番の原因であると思います。
姉歯氏は「設計事務所を変えるぞと言われてやむなく」と述べていますが、これもどんな設計事務所から出しても検査機関で確実に引っかかるのであれば「事務所を変えても結果は同じ」になってしまったはずで、単なる価格交渉にしかならなかったでしょう。

検査機関が機能していなかったことが最大の問題だと思います。

12月 19, 2005 at 08:09 午前 事件と裁判 | | コメント (2) | トラックバック (2)

2005.12.18

人口問題・緩やかな人口減少を考える

「人口問題・労働力比率の変化」では合計特殊出生率を現状の約1.3として計算しました。
基本的に一人の女性が1.3人の子供を産むという意味ですから、人口の再生率は1.3を2で割った0.65となります。一世代を40年とすると40年ごとに人口が65%になります。
この調子だと
2050年頃には日本の人口は一億人以下になり、2120年頃には5000万人以下、2290年頃には1000万人以下になる計算です。

これはちょっと急激に減りすぎると思うのですが、合計特殊出生率をどの程度にすれば社会的に妥当か?となると分かりません。
人口減にならないようにする、というのは直感的に妥当とも思えませんが一世代でどの程度減るのなら妥当か?と考えて1割に設定してみることにしました。
一世代で9割になるのなら、合計特殊出生率は1.9になります。

元になる平成14年の年齢層ごとの実績の出生数は、次の表の通りなのでそれを修正した出生数を作って、合計特殊出生率が1.9になるようにしてみました。

%が正しくないように見えますが、この表では時間は5年単位で進むことになるので、年間出産数も計算上は5倍しています。つまり%は5年間に売れた子供の数を母親の人口で割っていますから、年間では%の5分の1となります。5年間あれば2人あるいは3人を出産する母親もいるわけで、その場合は200%あるいは300%ということになります。

20歳~34歳までの出産数をザッと1.5倍にすると合計特殊出生率は1.9になり、安定的な人口減は一世代で10%となります。

年齢層人口出生(実績)出生率(実績)出生(想定)出生率(想定)
10~142,984,000520.01%520.01%
15~193,408,00021,3493.13%21,3493.13%
20~243,835,000152,49319.88%200,49326.14%
25~294,477,000425,81747.56%625,81769.89%
30~344,804,000406,48242.31%606,48263.12%
35~394,203,000131,04015.59%131,04015.59%
40~443,907,00016,2002.07%16,2002.07%
45~493,953,0003960.05%3960.05%
50~545,025,000260.00%260.00%
55~594,647,000160.00%160.00%


もしこように合計特殊出生率を1.9にして維持できると、現状の1.3のままの世界と比較すると45年で1割、65年で2割、90年で5割、140年で100%つまり倍(4000万人 VS 8000万人)の開きが出てきます。

年間で現状577万人の新生児が誕生しますが、これに44万8千人を増加することになります。
もしこの44万8千人に年間173万円の育児費を掛け算すると7750億円になりますね。う~んちょっと予算に出来ないでしょうかねぇ。

12月 18, 2005 at 12:45 午前 人口問題 | | コメント (0) | トラックバック (0)