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2005.10.21

法廷傍聴のお勧め

古い通信仲間のやっている「オタクなパート書店員の日記」にあった記事「「法廷傍聴へ行こう」 法学書院」にトラックバックしました。
この blog は本の紹介をメインにしているのですが、この記事は裁判所の傍聴から裁判員制度の話になっているのです。
法廷で人を裁く場に行かなければ行けないかと思うと、正直気が重いです。人が人を裁けるのか、少し悩んでしまうこのごろです。「週刊新潮」の実名報道も本当に良いのか悩む部分があります。実名である必要性というのがわからないのです。一度法律についてちゃんと学ばなければいけないなと思うのですが、なかなか実行できていません。皆さんはどう思われますか?
わたしは今、事件件数で勘定すると5つの裁判を継続的に傍聴しています。

継続的に傍聴しているというのは単純に言えば知人が裁判をやっているからです。この理由を「紀藤正樹の知り合いだから、裁判をやっている人と知り合いになった」なら当たり前ですが、なんと以前からの知人が裁判に関わってしまったから傍聴に行っているです(^_^;)

ホームオブハート裁判の代表(考える会・代表)は1999年以来の知り合いでした。DHC不当解雇裁判の当事者はパソコン通信仲間でした。わたしが会長になっている「ネット評論と濫訴を考える会」は以前からの悪徳商法?マニアックスでの知り合いが「環境ホルモン濫訴事件:中西応援団」を作って中西 vs 松井裁判で中西先生を応援しています。

つまり裁判以前からの知り合いが裁判に関わってしまったという関係です(^_^;)
こういう知人が裁判に関わっている場合には、単なる傍聴とは違う背景の説明を受けますし、中西 vs 松井裁判のようにサイト構築や傍聴応援団の幹事役といったところになると情報の出し方も「これで良いのか?」などと考える必要が出てきます。

単に法廷を見ているだけでは多くの裁判は面白くないし興味も持てないでしょう。現実の裁判は闘争の場ですから戦略も戦術もあります。一方の当事者の応援傍聴者として傍聴するとちょっと問題がややこしい裁判では、弁護士が「今日の法廷で出た話題はこういうことで」と応援団に説明したりします。
裁判所にはこういう説明会を開くことができる待合室のような部屋もあります。さらに横浜地裁での裁判(中西 vs 松井裁判)の裁判長はとても傍聴人を意識していて「傍聴人に説明してください」といった訴訟指揮をしています。

裁判員制度は地裁で扱う刑事事件で、死刑を含む重要事件に3名の裁判官と同列に6名の裁判員が加わって同列の多数決で判決を下す。という制度です。
紀藤正樹弁護士などの説明で傍聴人の数が法廷に影響を与えて、多くの傍聴人の居る法廷では訴訟指揮が丁寧になるとのことです。その延長が裁判員制度になっていくわけですから裁判員制度の実施に向けて、裁判の傍聴も大いにするべきでしょう。

10月 21, 2005 at 07:21 午前 裁判傍聴 | | コメント (3) | トラックバック (2)

2005.10.17

個人情報保護法・捜査上の照会に拒否多数

読売新聞より「個人情報保護法、捜査に深刻な支障…照会拒否500件
刑事訴訟法に基づく警察の正式な捜査照会に対し、各地の病院や自治体などが個人情報保護法などを理由に回答を拒否するケースが、今年4月の同法全面施行から6月までの3か月間だけで、約500件に上っていることが警察庁の調査で分かった。
医療機関の対応の背景について、医療関係者は、厚労省や日本医師会の指針に「照会に応じても保護法違反ではないが、本人から損害賠償を求められるおそれもある」などと記されている点を挙げる。これに対し、同省では「一般論として例示しただけで、過剰に受け取られるのは本意ではない」としている。
この報道には「やはりなぁ」という思いがあります。

もう2年近く前ということになるが個人情報保護法をかみ砕いて説明することになって、とりあえずどんなことを聞きたいのか?と数人にヒアリングしてみたら「どうすれば大丈夫なのか」「何をするといけないのか」を聞きたいという意見ばかりだった。

「なるほどねぇ」と思う一方で「どうやって理解してもらおうか」ということになって、その後は地味に説明を繰り返して、徐々に法律の体系など法学というべき部分も説明することで、そこそこ理解を得られたと思ってます。

その後は説明する方も慣れて、個人情報保護法のそれぞれの条文を説明するのやめて、むしろいかに判断が難しいかを具体的に想定した問題で説明するようにしているけど、それをやっていくと事務所のレイアウトを変えないとダメだ、みたいな展開にもなって、それはそれでなかなか難しい。

「これをやっては個人情報保護法違反になる」みたいなハウツーで覚えると今回の報道のようなことになるのでしょうが、今までの法律の利用がハウツーで済むようにこなれていたからそれで済んでいたのだと考えると、個人情報保護法が「こなれていない法律」ということなのでしょう。

10月 17, 2005 at 09:15 午前 個人情報保護法 | | コメント (4) | トラックバック (2)

2005.10.16

新刊(一応)宣伝

一応新刊書の宣伝でしょうねぇ(^_^;)
「ハッカージャパン」の発行元・白夜書房から新刊本「ブログ&掲示板 攻撃・防御マニュアル」にコラムを一つ書きました。
タイトルが「インターネットで野次馬する人々」です(^_^;)

著者の三沢武士氏はペンネームで10年以上のつき合いのある人です。

昔の良き時代にはネットワークは善意だけで成立しているとされていましたが、今やネットワークを普通の社会の一部になって、日本でもインターネット利用者か8000万人と言われます。
こうなると、ネットワークには何でもアリになって実際に自殺サイトで殺す相手を探したという時代です。
法律による処罰なんてこと以前に管理者による適切な行動が期待されるわけですが、これほど重要な職務である管理者を教育する機関はありませんし、一般論としてのノウハウの共有化すら出来ていません。
この本にはそういう「管理者のノウハウの共有化」の一つですが、他の方も色々なことを考えていて、来年から動きが出てくるのではないかと期待しています。

10月 16, 2005 at 04:57 午後 ネットワーク一般論 | | コメント (0) | トラックバック (0)

鳥取県の人権条例・その2

10月14日書いた鳥取県の人権条例にはコメント・トラックバックをいただいたが、毎日新聞社説も非常に厳しい批判をしている。
そもそも一つの県に固有の人権侵害が存在するのかどうか。基本的人権は、全国どこでも等しく保障されるべきだ。必要なら法律で一律に保護するものではないのか。

条例では、人種差別や虐待、セクハラ、差別につながる興信所による身元調査など8項目を禁止すべき人権侵害と規定した。この中で「私生活に関する事実、肖像その他の情報を公然と摘示する行為」を禁止すべき行為に挙げた。プライバシーが保護されるのは当然だが、憲法で保障された「表現の自由」を制約しかねない条項を見過ごすわけにはいかない。

委員5人は知事が任命し、事務局員は県職員が担当する。さながら知事直轄の監視機関である。知事や県幹部の「人権擁護」はさぞかし盤石になるだろう。

その一方で行政機関の人権侵害の追及には「抜け穴」を作っている。条例には「公共の安全と秩序の維持に支障を及ぼすおそれがある時は、人権侵害の事実の有無を明らかにせずに協力を拒否できる」との項目を挿入した。実態として刑務所や拘置所などを調査の対象から外しているのだ。
法律や条例に違反すると裁判に掛けられて処罰される、と理解されています。
ところが個人情報保護法を勉強していて行政法ではまず行政処分があって、行政処分に反すると初めて裁判となり懲役刑もある、という構造であることを知りました。

このことをだいぶ前に「行政法を適用されると一般に厳しく処罰される傾向がある」と聞きました。

要するに三権分立の抜け道的な側面があるということですね。
さて鳥取県の人権条例はどうか?と見てみると、基本的に人権委員がまず呼び出すわけですが、場合によっては反論できる機会すらありません。つまり事実関係を争うことが出来ない。
そして処分があって、不満であれば行政処分不服審判にでもするのでしょうかね?

基本的に行政法の考え方は手続きが正しいのかを行政が監視しているというものであって、結果について評価するのはヘンじゃないかと思うのです。それは国の司法の問題です。
そういう点からもかなり憲法違反の条例である疑いが強いと思います。

10月 16, 2005 at 09:51 午前 セキュリティと法学 | | コメント (0) | トラックバック (0)