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2005.04.02

ニュースな最高裁の決定

ちょっと気になるニュースがありました。
朝日新聞より「大学受験理由に保釈許可 最高裁、「正義に反する」と」

大学受験を理由の一つとして保釈を求めていた東京都内の男性被告(20)=大麻取締法違反の罪で起訴=に対し、最高裁第二小法廷(滝井繁男裁判長)が試験前日に保釈を許可する決定を出していたことがわかった。受験が保釈許可の理由となることは珍しい。男性は無事に受験できたが、結果は不合格だった。

いろいろな意味で「へー」という感想である。


まず、保釈許可をめぐって最高裁が決定したということ。大学受験を理由に保釈申請。罪状が大麻所持だということ。
はっきり言ってしまえば、大麻所持で保釈出来ないというのがチト疑問がある。その上で最高裁が決定したということは、それなりに法的な争いがあったのだろうな、と思っていたわけですよ。そうしたら手がけたのが

弁護人の山下幸夫弁護士は「事実は認めていたので、もっと早く許可されるべきだが、ぎりぎりで間に合ってよかった」と話した。

「なるほど」と思ってしまった。知り合いなんです(^_^;)

4月 2, 2005 at 10:36 午後 事件と裁判 | | コメント (1) | トラックバック (0)

2005.04.01

個人情報保護法完全施行日です

個人情報保護法完全施行日に合わせて日経新聞と産経新聞が社説を出した。
日経新聞の社説は「個人情報保護対策へ内部管理の徹底を」と題し、産経新聞の社説は「個人情報保護法 適切なルールとマナーを」となっている。
3月31日付けで朝日新聞の社説は「私の情報 大切に扱われたい」となっている。法律的な事実関係の解説は変わりようがないのだから、いわば社説のトーンの問題になるのだか、そういう細かいところを比べてみると。

日経新聞

今後は民事上の賠償責任だけでなく、刑事責任も問われるようになる。欧州などに比べ、日本は個人情報保護に関する法制化が遅れてきただけに、法律の順守を国を挙げて徹底する必要がある。外部からの不正アクセスもあるが、個人情報保護対策でまず重要なことは従業員の人事・労務管理にあるといえる。問題を起こした企業の多くは必要以上に従業員にアクセス権を与えていた。

産経新聞

パソコンやインターネットの普及で大量の情報を瞬時にやりとりできるようになったことから、個人の氏名や住所、eメールアドレスなどの「個人情報」が悪用される被害が相次いでいる。だが、大量の個人情報が勝手に集められ、取引され、改竄(かいざん)までされる事態はこれまで想定されていなかっただけに、ルールもマナーもきちんと整備されているとはいえない。一方で、データベース化された個人情報は生活に大きな利便性をもたらすツールでもある。その便利さを放棄することも現実には不可能だ。

朝日新聞

自分のどんなデータを持っているのか、業者に情報の開示を求めることができる。本人の了解を取らずに集めたような違法な情報であれば、消させることもできる。とくに注意が必要なのは思想信条や宗教、本籍地、犯罪歴、病気など個人のプライバシーと深くかかわったり、社会的な差別につながったりするような微妙な情報の取り扱いだ。こうした情報について法律には明記されていない。自分や家族の情報が名簿のような形で売られている。知らない間にインターネットで流されている。大切な情報が不当に使われているのではないかと不安になる出来事が少なくない。

まぁ社説といえども総花的な表現になっているのは残念な印象であるが、それでもこれだけ方向の違う見解が公表されるというのは個人情報保護法に対する共通した見解が社会的にまとまっていないことの証拠であろう。
3新聞社の社説が間違っているということは無く、タイトル通りに個人情報取扱事業者として「内部管理が重要」だし、名刺一枚の紛失でも届け出るのか?に代表されるような「適切なルールが社会的に合意されていない」のも事実だ、その一方でシュレッダーがムチャクチャに売れているといったこと代表される「個人が個人情報を管理することが大事」という傾向もある。
はっきり言えば朝日新聞の社説はいささか個人情報保護法を誤解させる方向ではないか?という疑問も感じるが、世の中の一般的な理解として多数なのであろう。それくらい理解しにくい法律であるし、当初の立法予定から大幅にずれてしまったのは間違えない(当初通りの方が良いという意味では無い)。とりまとめると非常に中途半端で社会的な合意を高めることが一番重要なのだろう。「

4月 1, 2005 at 09:45 午前 セキュリティと法学 | | コメント (1) | トラックバック (2)

2005.03.31

ファイルローグ控訴審・棄却

小倉弁護士のココログに出ていました。

ファイルローグ事件控訴棄却

利用主体拡張法理の際限なき広がりを押さえることができず、新しいITビジネスについては自信を持ってゴーサインを出せない状況は今後も続きそうです。

ファイルローグ事件とは、読売新聞の記事の通りで音楽ファイル交換システムを提供していた会社が著作権を侵害したというものです。すこし、トーンが違いますが Winny 裁判と同じような側面があって、仕組みや道具を作るとその結果であることに対して責任を負うのか?という問題です。


著作権法の問題の中心となるコピー能力ということではPCが現在は最強力で、偽札を作る中学生なんてのが出てきてます。
小倉弁護士の「際限なき広がり」というのは別の言い方をすれば「難癖を付ける」ということでもありましょう。結果的に目立つことをしたからビジネスとして叩かれるというのは分かるとして、それを法律が無条件で旧来の解釈をすることが良いことなのですかね?
法律は現在は起きていない、想像も出来ないということについて規定できるはずはないので、新しい事々には常に時代遅れになるものだと理解しています。
そうなると「古いけど法律だから」だけではダメでしょう。少なくもと解釈の余地はあるわけです。高裁の判決の内容はどんなものなのでしょうか?単に棄却なのかな?

3月 31, 2005 at 02:10 午後 事件と裁判 | | コメント (4) | トラックバック (1)

4月~6月の裁判

ホームオブハートとToshi問題を考える会の裁判情報が更新されました。

現在決まっている今後の口頭弁論の予定は以下の通りです。
4月26日(火)午後13時15分~611号法廷(48部名誉毀損等事件)
5月25日(水)午前10時00分~611号法廷(13部損害賠償請求事件)
6月14日(火)午後13時30分~611号法廷(48部名誉毀損等事件)

5月25日には平和神軍観察会裁判の控訴審の判決がありますね。

3月 31, 2005 at 11:04 午前 裁判傍聴 | | コメント (1) | トラックバック (0)

2005.03.30

今日の裁判

東京高裁817号法廷で平和神軍観察会のサイトオーナー氏とグロービート・ジャパン社の名誉毀損裁判の控訴審が開かれました。
第一審は平和神軍観察会に掲示されている理由でサイトオーナー氏が敗訴したので、高等裁判所に控訴した裁判です。

今日は10時から開廷でしたが、紀藤弁護士・山口弁護士が3分ほど遅れて入廷し直ちに開廷しました。
書記官が開廷を告げたのが新鮮でした。

紀藤弁護士から控訴人(サイトオーナー氏)の本人尋問の申請をしました。
これに対してグロービート・ジャパン社側から「尋問して明らかにするべきことは無い」という意味で「尋問の必要がない」と主張があって、ここから双方の弁護士が互いの発言を中断しつつ意見を言うという、大変に面白い展開になりました。

ここらまで来ると素人の知識ではついて行くことが出来ず「???」の連続でありましたが、控訴人側の主張は第一審の判決が部分的にしか判断していないのだから、残りの部分について控訴人の意見を聞くべきだし、被控訴人の(一人なのかな?)会長の黒須氏の尋問が不可欠である、という主張のようです。

裁判所(判事3人)は「打ち合わせする」ということで裏に引っ込んでしまいました。
これも初めて見たので「おお!!」なんて感じです(完全に野次馬モード)

結局、2-3分後に判事は法廷に戻って、「判決文で書きますが」と言いつつ「本人尋問は必要ないです」として「5月25日に判決します」として、閉廷になりました。
結局、裁判所は本人尋問での本人の主張はすでに分かっているから、ということのようでした。

この裁判は民事訴訟の控訴審でしたが、別に刑事裁判もあるわけで弁護士としては両方がどうなるのかを見ないといけないわけですが、今日の感触では控訴人(サイトオーナ氏)有利な展開ではないか?という感じです。
民事でサイトオーナー氏に有利な判決が出ると、刑事裁判に対してはかなり強力な歯止めになるようで、刑事裁判もサイトオーナー氏に有利になるだろう、という見方が出来ます。

ホームオブハート裁判、平和神軍裁判と裁判を傍聴する機会が増えていますが、今日ほど面白いというかTV的な裁判は自分自身の裁判も含めて無いです(^_^)、いや~面白かった。

3月 30, 2005 at 05:26 午後 裁判傍聴 | | コメント (2) | トラックバック (0)