« 紙ばさみ | トップページ | 選管にもひどいところがあるものだ »

2005.11.18

環境ホルモン裁判

11月17日は予定通り裁判傍聴のハシゴをしました(爆)
午前11時半から横浜地裁で中西 vs 松井裁判の第4回口頭弁論が開かれました。
前回、被告の中西先生が原告の松井教授を訴える反訴が提出されたので、今回は反訴被告の反論がありました。
法廷は前から同じ905号法廷で横浜地裁の8階9階の法廷はすべてラウンドテーブルだとのことで、固定した傍聴席が12名分しかない小さなラウンドテーブル法廷です。
そこに折りたたみ椅子を7個入れて、19名分の席があったのですが、開廷時間になっても傍聴人が増えたために、裁判長の指示でさらに補助椅子4つ入れて23名が傍聴しました。

民事訴訟では当初は主張を整理するために互いに書類を出し合います。これが延々と1年も続く(一月おきなので6回以上)ということなり、法廷ので発言が事務手続きだけとなると傍聴していても何をやっているのか分からない、ということになります。

裁判長はわたしが見ている法廷でも格段にサービスの良い方で、傍聴人に合わせて椅子を入れるといったところにも「サービス精神」が溢れています。そんなわけで書類の交換で済むものも「傍聴人に向けて、概略を話して下さい」ということで、原告(反訴被告)代理人の中下弁護士が15分ぐらい話しました。裁判全体が30分ぐらいですから随分としゃべったものだ、という印象です。

この裁判の関する報告は、いわば本家の「環境ホルモン濫訴事件:中西応援団」やその他の blog などに沢山の報告や感想などが出ていますが、いまだにどういう事件なのか良く分からないのです。かなり初期の頃から連続して見ている人はなんとか分かると思いますが、最近になってご覧になった方に「何がなにやら」状態でありましょう。どこかで振り返って情報を整理しないといけません。

原告の松井教授は中西先生の日記の書き込みを名誉毀損とし訴訟を提起したのですが、どこが具体的に名誉毀損に当たるのか良く分かりません。おそらくはこの部分なのでしょう。
パネリストの一人として参加していた、京都大学工学系研究科教授の松井三郎さんが、新聞記事のスライドを見せて、「つぎはナノです」と言ったのには驚いた。要するに環境ホルモンは終わった、今度はナノ粒子の有害性を問題にしようという意味である。

学者が、他の人に伝える時、新聞の記事そのままではおかしい。新聞にこう書いてあるが、自分はこう思うとか、新聞の通りだと思うとか、そういう情報発信こそすべきではないか。情報の第一報は大きな影響を与える、専門家や学者は、その際、新聞や TVの記事ではなく、自分で読んで伝えてほしい。でなければ、専門家でない。
明らかに批判的ではあるが、学問に批判は必要不可欠であることを考えると、やはり批判ではなく名誉毀損だということをはっきりさせるためにどの文言が名誉毀損かを原告は主張するべきだろうと思う。

わたしの理解では名誉毀損事件にするのであれば、刑法第二百三十条
公然と事実を摘示し、人の名誉を毀損した者は、その事実の有無にかかわらず、三年以下の懲役若しくは禁錮又は五十万円以下の罰金に処する。
の適用が出来るかが問題になるでしょう。
「公然と事実を摘示し」とあるので、社会に広がることと、一般の社会人にとって分かるということが条件なのではないか?と思っています。しかし、個々のもんごんが明確に名誉を毀損しているかとは別に個々の文言は問題にならないけど総合すると名誉毀損だというのは十分にあり得るでしょう。

この点から上記の日記でそう読み取れるか?となるのですが、どうも無理ではないか?と思っていました。
今回の反訴被告人(原告)の反論の詳細は書類を見てからになりますが、中下弁護士が口頭で説明した内容によると、「学者として知っているから悪意を持って名誉を毀損した」ということのようです。
しかし名誉毀損以外にも法律は社会との関わりを整理しているわけで悪意があるとか無いとかは法律上の名誉毀損には関係ないと思うのです。
もちろん名誉毀損があってその理由として「悪意を持っていたから」というのは分かりますが、やはり何をしたのかが問題になるわけで第4回口頭弁論でもやはり分からないといった情況から変化がなく、むしろ傍聴席から失笑が漏れるといった減点されるような弁論になっていくようで、問題とする事実の主張からは遠ざかっているようにも感じます。

11月 18, 2005 at 11:42 午後 裁判傍聴 |

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/2299/7187928

この記事へのトラックバック一覧です: 環境ホルモン裁判:

» 環境ホルモン濫訴事件 第4回口頭弁論 トラックバック 五月兎の赤目雑感
中西準子氏が京大松井三郎教授から馬鹿げた訴訟を受けている環境ホルモン濫訴事件、11月17日に第4回口頭弁論があり、中西側反訴に対し松井側代理人から反論があったようです。 傍聴された方が何人かネット上で経過・感想などをアップされていますが、松井側代理人からだいたい次のような趣旨の発言があったようです(伝聞です)。 ・訴訟の理由を「中西の考えが誤っているので訴えた」としたプレスリリースは、新聞記者への説明であり、正しい理由ではない(ウソの説明をして報道させたのですか?)。 ・松井側代理人が... 続きを読む

受信: 2005/11/21 22:12:37

コメント

お疲れ様でした。
今回は、ハシゴした甲斐がありました。

投稿: トコノイタンハ | 2005/11/19 21:05:56

あ、本当にお疲れさまでした。

ところで、環境ホルモン裁判について記事を書こうと思っても、すっきりまとまらないンですよね。
ま、事実がすっきり説明が出来る簡単な話じゃないからまとまらないのが当然かもしれませんが・・・・。
やれやれ

投稿: 酔うぞ | 2005/11/19 21:55:47

こんばんは。mixi経由でお邪魔しました。
裁判の関係ではいつもお疲れ様です。

次回は1月とのことですが、既に厭戦気分が漂っている気がしますね。
こんなものに(失礼)1年以上もつき合わされるのでは、中西さんも気苦労が多かろうと思います。

当方の拙稿でも引き続きウォッチしていきたいと思います。専門の方には及びませんが、「いろいろな人がそれぞれの立場で声を上げることに意味がある」というお言葉を支えに、頑張りたいと思います。

今回の失笑の輪にナマで加わりたかった、という気もありますが(笑い)

投稿: やまたろう | 2005/11/21 22:35:41

コメントを書く