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2005.08.10

立花隆の小泉首相評論

nikkebp.jp ビジネススタイルり・立花隆のメディアソシオ・ポリティックスより「衆院解散、派閥解体で小泉首相が狙う次の一手」立花隆氏が自民党の派閥が小泉首相によってどうなってしまったのかを解説しています。
森前首相が小泉説得が出来ず「サジを投げた」と記者に話したのは有名ですが、この事件を立花隆氏は
森前首相に対して公然たる侮辱を加えたに等しい行為といわれても仕方ないだろう。
これが意味するところは、小泉首相は森派と訣別したということだろう。
と述べています、これにはさらに前の事情があって、その点は次のように説明しています。
自民党の旧体制の指導者たちは、小泉政権下の徹底的な冷遇措置で片端から政治力を失っていった。 経世会は橋本、野中を最後にとっくに力を失い、最後の世代の旧経世会指導者である青木も、綿貫も、今回の政争で政治力を使い果たし、次世代の額賀や藤井も力不足歴然で、事実上、この派閥は消えたも同然の状態にある。旧宏池会勢力(旧宮沢派)も、「加藤の乱」以後は、四分五裂状態がつづき、大宏池会構想も、構想があるだけでさっぱり実りがない。
亀井派は、前回総裁選以来、徹底的に干し上げられたし、今回の政争の影響で多くの議員が公認も得られないということになると、壊滅的な打撃を受けるおそれがある。
残る大派閥は森派だけだが、森前首相を徹底的にだめ男にすれば、森派は丸ごと小泉派になると小泉首相は思っているのではないか。実際、小泉政権下で急速に勢力を伸張したのは、森派だけで、若手はすべて小泉首相の息がかかっているから、事実上の小泉派といってよい。
要するに「自民党をぶっ壊す」と言っていた小泉首相はすでに派閥をぶっ壊してしまったのだ、ということです。今回の亀井氏ら郵政改革反対派の行動は結果としてみると「成算なしに単に反対のための反対をしたのだね」としか評価出来ません。

亀井氏・小林氏は「法案を否決したら、公認しないとは・・」とか言っているが、意味が分からない、重要法案だから政府提案の法案を与党でありながら否決したのであろう。本来なら否決する前に離党するべきことでは無いのか?
もし、否決したまま何も変わらないのであれば、小泉首相をレイムダック扱いにしたのは間違えないだろう。つまり郵政改革反対派の自民党議員は「小泉は内閣総辞職する」という判断だったのだろう。
この判断がかなり危険であることは、当事者は分かっていたのだろうと思う、つまりは危険ではあるが実行せざるを得ないところに小泉首相によって追い込まれたのだとすると、郵政改革反対の旗を揚げなくてはならないことになったところで、小泉首相の勝ちだった、ということだろう。

では民主党が今回の総選挙で勝利するのか?という疑問について立花隆氏は次のような見解を述べます。
選挙の結果次第で、改憲問題など、民主党の中で統一がとれない問題をもちだし、民主党の一部勢力に小泉首相が声をかけたらどうなるか。党を割って小泉勢力と合流するなら、自民党を完全に再起不能にしたうえで政権がとれるぞと声をかけたら、必ずグラッときて、小泉首相と合流してしまうような流れが民主党の中にある。
今からそこまで予測することはかなりはずれる危険をともなうが、私はごく近い将来に、小泉首相が民主党を分裂させるような動きにでてくると思う。
大胆な予測ではあるが、無いシナリオではないだろうし政界大再編の引き金が引かれた、と考えるのはアリだろうと思う。

8月 10, 2005 at 11:57 午後 衆議院選挙 |

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» 立花隆はもうダメだ トラックバック 医学教育のひろば
 立花隆が日経BPのサイトで連載しているメディアソシオポリティクスがひどい。  記事によっては冴えているものもある。たとえば、ITERにまつわる核融合研究事情は非常に優れた記事だった。USAがいち早くトカマク炉から降りた理由がきちんと説明されている。  しかし、ここのところ立て続けにエントリされている郵政民営化、衆院解散劇の評論がひどいのである。  とくに直近の8月10日の記事は支離滅裂である。 このように考えてくると、自民党内の反小泉勢力は、総力をあげて郵政法案に反対してみても、あれく... 続きを読む

受信: 2005/08/11 4:52:05

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受信: 2005/08/13 13:51:46

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 要するに、問題点は次のようなことらしい。  郵政民営化法案は何度も修正された上 続きを読む

受信: 2005/08/18 13:56:03

コメント

 「政界大再編」って言葉も、新進党以来、そろそろ手垢がついていて、「どうせ『気がつけば自民党』なんでショ!」とか思っちゃうんですよねぇ。

投稿: 神北恵太 | 2005/08/11 3:57:27

まぁ「劇場型政治」ということでしょうかね?
今日の朝日新聞社説は「61年目の出発 ホリエモンの予言」と題して、堀江氏が「放送・マスコミがネットに融合する」という意見について、

>報道の専門集団のいない社会では、だれが情報を発掘し、真偽を見分けるのだろう。

と牽制しています。

http://www.asahi.com/paper/editorial20050811.html

このような論調は、「ネットは新聞を殺すのか blog」の湯川氏も以前から主唱していて、現行のマスコミがネットを利用してマスコミ活動を行おうという、ちょっと論理的に矛盾してませんか?的な意見が多いです。

近年「マスコミは伝えない」といった情報がネットでごく一般的に流れるようになったから、政治のタームのように「何年かに一度のイベント」だと「前回はこうこうで・・・」といったアナロジーが極めて通用しにくくなった、のは確かですね。

投稿: 酔うぞ | 2005/08/11 9:44:55

郵政反対派の民主党議員を引っ張ってくることについて、小泉首相は「否定しない」という立場ですよね。確かそういう報道があったと記憶しています。
私は民主党議員の大量造反はないと予想していますが、一人や二人でしたら造反議員が出てくるかも知れません。

投稿: わくたま | 2005/08/11 16:10:50

 今の衆院選挙制度だと、派閥が衰退したり、党中央の統制力が強化されたのは当然です。べつに小泉のキャラクターのためじゃない。
 自分のブログにも書いたけれど、くだらない政局評論を書く暇があったら、戦前の美濃部と吉野の選挙制度論争を読み返すべきだと思う。

投稿: Inoue | 2005/08/11 16:23:35

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