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2005.05.14

カネボウの上場廃止が決まったようだが

産経新聞より「カネボウ、6月に上場廃止 東証が決定、粉飾決算で」

上場廃止の理由について、東証の鶴島琢夫社長は同日の記者会見で、「投資家の判断を誤らせたほか、虚偽記載が組織的に行われていた。市場の信頼に対する大きな裏切りだ」と説明した。

これに対してこんなコトになった。

読売新聞から「上場廃止基準の見直し、伊藤金融相が東証に要請へ」

伊藤金融相は13日の閣議後会見で、東京証券取引所がカネボウの株式の上場廃止を決めたことについて、
「新経営陣が旧経営陣の不正を積極的に解明した結果、上場廃止になるのならば、引き続き隠ぺいすることを誘因することになるという議論がある」
などと述べた上で、「自主規制規則や上場基準そのものに対する議論を深めることは大切だ。東証とも意見交換していきたい」と述べ、東証に対して上場廃止基準の見直しを要請していく方針を明らかにした。

政府が市場の動向に直接干渉するのはどうかとも思うが、東証はカネボウによって市場の信用を毀損されたから上場廃止にする、という懲罰的な意味の決定をしたことになるのだろう。

しかし、上場する企業が自社をより良く見せることは当然で、相対取引で企業にダマされる可能性が高くなるから参加者は費用を払って市場を経由して取引するのだろう。
つまり市場はフィルターであるべきだ。
その市場が「フィルターが機能しなかったのは自分の責任ではない」と言い張るのは筋違いというべきではないか?

上場する企業が粉飾決算をする動機はあるわけで、市場の取引では粉飾決算が消えているというのは、その間に監査法人・市場という順序でフィルターが入っていると市場参加者は認識している。

上場企業 → 監査法人 → 市場 → 市場参加者

なのだから、市場参加者から見れば粉飾決算企業を上場させていた(過去の)責任は第一義に市場にあるし、市場が追求するべきは(過去の)決算を承認していた監査法人だろう。そして、カネボウのように新経営者が努力して過去の粉飾決算を洗い出したところについて、市場も監査法人も飛び越して上場廃止にするのが合理的なのか?
東証にはそのように「懲罰」を与える権限があるのか?
市場が上場企業について要求することは、現在と将来だろう。
実際に創立が怪しげな会社はいくらでもある、しかし上場時点で規準を達成していれば、上場できることになっている。
今回の東証の動きは証券市場から経済全体を萎縮させるような方向の動きと言えるだろう。東証はそこまで偉くないはずだ。

5月 14, 2005 at 08:22 午前 経済・経営 |

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» カネボウ 粉飾決算で上場廃止 トラックバック =社説は語る=
『日本経済新聞(05/05/13)』 カネボウ株の上場廃止は当然だ  カネボウは今月2日、粉飾決算の事実を示す訂正有価証券報告書を提出した。長期の粉飾やその間実質的な債務超過だった事実が上場廃止基準に抵触するのが明らかな以上、東証の決定は当然である。  上場廃止は上場企業や株主にとって一大事なのは確かだ。企業は資金調達の道を制限され、株主は売買機会を制約され株価も下がる。だが、上場廃止で株式の価値がゼロになるわけではない。日本ではこれまで上場廃止は例外で、いったん上場すれば半永久的に上場を継続... 続きを読む

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