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2004.04.19

中国経済の正念場

日経新聞社説より「中国経済の軟着陸が緊急課題だ(4/19)

中国の今年1―3月期のGDPが2兆7106億元(1元=約13円)と、前年同期比で実質9.7%増えた。昨年7―9月期から3四半期連続の9%台成長だが、需給関係を無視した過剰投資でエネルギーや資材の不足、価格高騰などの弊害が深刻化している。この状態が続けばいずれバブルが崩壊し、企業の大型倒産や金融危機を招く恐れもある。
急成長の最大のけん引役は昨年と同様、投資と輸出だ。1―3月の公共事業と企業の設備投資は約8800億元と、前年同期比43%増の異常な伸びを示している。過剰投資の典型は鉄鋼、アルミ、セメントなどの素材産業で、この1―2月の鉄鋼産業の投資は前年同期比で172%も増えた。

輸出は34%伸びたが輸入が42%も急増し、84億ドルの貿易赤字を出した。工業生産は18%増えたが、国内消費は実質9%増にとどまっている。膨大な投資に見合うだけ内需が伸びず、最終消費財は慢性的な在庫過剰状態にある。

電力消費はさらに16%増えた。石炭、電力、石油の供給不足が深刻化し、全国24の省・自治区が電力の供給制限を実施。鉄道輸送は需要の約4割しかこなせない状態だ。9%台の成長を持続するのはあらゆる面で無理がある。

しかし、国務院が大幅利上げなどの本格的な引き締め策に踏み切れば、バブルが崩壊して経済が失速する恐れもある。インフレとデフレのどちらにも陥る可能性があるだけに、細心のかじ取りが必要だ。


中国経済の最大の弱点は国有企業の極端な低生産性であると言われていた。
とは言え、多くの雇用を抱えているので、消費市場も作っていたことに間違えはあるまい。つまり所得の再配分の機能を果たしていたわけだが、過度に暴走する市場原理に頼っていては、売れる見込の無い商品の過剰生産やさらに二輪車メーカーの乱立といった、バブル状態が企業数から商品生産まですべてというのでは、景気が停滞曲面に入った時に不況下の物価上昇にすらなりかねない。
一気に急成長した中国経済であるが、原材料の高騰と通貨レートを事実上の固定相場制から変動相場制に移行することによる輸出力の低下といった難問が待ちかまえている。
なんとか、国内消費市場を成長させるべきだと思うが、銀行機能も庶民生活までは及んでいない様子なので、かなり難しい舵取りになるし、ソフトランディングが可能なのか、疑問に感じる。

4月 19, 2004 at 10:47 午後 国際経済など |

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