2008.05.09

振り込め詐欺対策システム作り

読売新聞より「怪しい出入金検知、システム作動し振り込め阻止…名古屋銀

振り込め詐欺の被害が後を絶たない中、第二地銀の名古屋銀行(本部・名古屋市)が、全国で初めて運用している口座監視システムが注目を集めている。

専用コンピューターで全口座を監視し、通常取引ではありえないような出入金が確認された口座をあぶり出し、不正が疑われたら凍結する仕組み。
約1年5か月の間に100以上の不正口座を凍結した。自民党の「振り込め詐欺撲滅ワーキングチーム」は「被害規模を最小限に抑える画期的な仕組みだ」として、9日、同行から聞き取り調査を行う。

このシステムは、同行がNECと共同開発し、一昨年11月から運用している「異常取引・不正口座検知システム」。

  1. 不特定多数からの入金後、遠隔地の現金自動預け払い機(ATM)で1日に何度も出金の繰り返しがある
  2. 長期間出入金がなかった口座への高額な入金後、限度額いっぱいの出金がある

など、振り込め詐欺などに利用された疑いのある異常取引のケースを17項目に分類。
インターネット取引の利用分も含め、専門部署がコンピューターで各項目に該当するかどうかをチェックしている。

異常が検知されると、担当者が口座開設者や振り込み銀行に連絡。
関係者からの聞き取り調査で口座が犯罪などに利用されている疑いが強まれば警察に連絡し、被害拡大を防ぐため口座を凍結する。

今年3月には、システムが異常を検知した口座の開設者に連絡をしたところ、「通帳とキャッシュカードを紛失した」との回答があったため取引を停止。
その後、数十万円単位の入金依頼がこの口座に続いたため、銀行に確認して振り込め詐欺と判明し、被害者に返金された。
これも含め、今年3月までに100以上の口座凍結につなげている。

ほかの金融機関も、口座開設時に開設者と結ぶ「預金規定」に違反した場合は口座を凍結することはできる。警察などからの情報提供で口座が譲渡されていたり、免許証など本人確認書類が偽造されたりしているケースだ。

しかし、この規定に基づく凍結は、捜査がある程度進まないと銀行に情報が提供されないため、その間に被害が膨らむことが多い。名古屋銀のシステムは異常取引が1件発生した時点で確認作業を進め、口座を凍結できるのが特徴という。

これはかなりうまい手法ですね。

どうしても、出金側の対策を考えてしまいますが、入金側の異常を感知して対策するのですから、効果的でしょう。
早急にこのシステムの普及が必要ですね。

5月 9, 2008 at 09:23 午前 事故と社会 | | コメント (0) | トラックバック (0)

学力テストで名前をチェックしたのが問題だと

毎日新聞神奈川版より「小中学力テスト:逗子市教委、300人分の名前を無断修正 謝罪文添え返却 /神奈川

◇業者「読みにくい」と判断--児童生徒へ、謝罪文添え返却

逗子市教育委員会が市内の小中学生783人を対象に実施した学習状況調査(学力テスト)で、児童生徒約300人分の解答用紙の名前が線を引かれて消されるなど赤字で修正されていたことが分かった。

「ぼくの字はそんなに汚いの」とショックを受けた子どももおり、採点時に修正した委託業者の「学習調査エデュフロント」(東京都北区)は「結果的に人権を傷つけてしまい申し訳ない」と話している。

市教委によると、エデュフロント側の採点担当者が「読みにくい」と判断した解答用紙の名前を赤字で消し、その脇に書き直していた。採点後に結果をパソコン入力する作業の際に、間違えないために書き直したという。解答用紙を返却することが採点担当者に十分伝わっておらず、無断で修正したらしい。

無断修正は返却前に判明したため、市教委は3月下旬、同社と共に謝罪文を添えて解答用紙を返した。

調査は1月、市内の小学5年生447人と中学2年生336人を対象に行った。県教委は毎年1回、抽出校を対象に調査を行っており、市教委は同じ問題を使って市内全校で実施した。
採点を委託されたエデュフロントは、教科書会社・東京書籍の子会社の学力調査運営会社。

市教委は「児童生徒にとっては大事な名前で、あってはならないこと」と指摘。同社の酒井浩二統括部長は「指示の徹底が足りなかった」と話している。【五味香織】

わたしたちは、学校には頻繁に行っていますが、採点などはしないので子どもたちの名前を直接読む必要はありません。
しかし、子どもたちの名前を見る機会はかなり多いのも事実で、「この名前は呼んでもらうのに苦労するだろう」と思うことはしばしばあります。

「読みにくい名前対策」があったのだろう事はすぐに分かりますが、何が起きたのかを考えてみると

  1. 子供に自分の名前を書かせた
  2. 業者にそのまま作業依頼
  3. 入力するときに名前の入力が必要であった
  4. 業者は読み間違え対策のために名前を書き直した
  5. 名前が書き直された答案が子供に返却するために学校に戻って問題化した。

問題の試験は、逗子市教育委員会が統計調査のために抽出校で実施したのもので、そもそも答案を返却する必要があるものなのか?と言えます。
答案を返却しないのであれば、名前の記入自体が不要なわけで、名前の入力をしないのであれば業者側の作業も大幅に簡略化できたことは間違えありません。

こんな事を考えると、問題になった試験全体をどうするべきなのかを考え直した方が良いのではないでしょうか?

番号付きの試験問題(解答用紙)を配付して、子供が名前を記入してもデータ入力上では名前の代わりに番号を入力すれば、コストダウンになるのじゃないでしょうか?

5月 9, 2008 at 09:12 午前 教育問題各種 | | コメント (0) | トラックバック (0)

大日本スクリーン製造・有機EL製造装置

京都新聞より「有機ELディスプレー・量産技術を開発 大日本スクリーン製造、米デュポンと

大日本スクリーン製造と米化学大手デュポンは8日、次世代の薄型テレビ用として普及が期待される「有機ELディスプレー」の量産に向けた技術を共同開発したと発表した。

2009年度に携帯電話など小型機器向け有機ELディスプレーの製造装置の納入を予定、
10年度からは32-36型テレビ用の装置の供給も始める方針。

スクリーンは、装置供給で10年度に100億円以上の売り上げを目指すとしている。

有機材料に電圧をかけて発光させる有機ELディスプレーは薄くて消費電力が少なく、画像が鮮明なのが特長。パネルの大型化や製造コストの引き下げが課題で、企業が技術開発の競争を繰り広げている。

両社は約3年前から有機ELディスプレーの共同開発に着手。発光材料を超高速でガラス基板に塗り分けるといったスクリーンの独自技術と、デュポンが持つ有機素材や材料技術の知見を組み合わせることで、従来は困難だった大型化や低コストでの量産にめどを立てたという。

当面の製造装置は十インチ程度の小型パネル用だが、大型パネル用の装置開発も進め、将来は40-50型テレビ用の装置も量産できるようにするという。
京都市内でデュポン担当者と会見したスクリーンの矢追善也FPD機器カンパニー社長は「デュポンとの提携で他社より一歩も二歩も先行した。市場の拡大が見込まれており、製品化にあらゆる技術を結集したい」と語った。

大日本スクリーン製造と米化学大手デュポンの組合せは、素材供給側ですからもくろみ通りに2010年度に装置を売上げベースで100億円規模に出来るとすると、一気に有機ELを使用した製品が増えるでしょうね。

大型液晶の試作現場を見たのが1990年頃で、その頃には両さんは不可能ではないのか?というほどの不良率だったのが、今では大型テレビが大量に作られようになっているのですから、すぐに有機EL時代になるのかもしれません。

5月 9, 2008 at 08:47 午前 もの作り | | コメント (0) | トラックバック (0)

裁判員制度・あと1年・サンケイ新聞の記事

サンケイ新聞の連載企画【あと1年で裁判員】が完結したので資料としてまとめておきます。

以上の5本の記事で構成されていますが、一本ずつの文章が長く例えば1番目の記事は1600字もあります。
では、一気に並べてみます。

続きを読む "裁判員制度・あと1年・サンケイ新聞の記事"

5月 9, 2008 at 01:20 午前 裁判員裁判 | | コメント (0) | トラックバック (1)

2008.05.07

ダイカスト製品の検査で爆発死亡事故

中日新聞より「豊田自動織機の工場で爆発 大府、作業の1人死亡

7日午前5時15分ごろ、愛知県大府市江端町、豊田自動織機大府工場(清田修工場長)で爆発が起きた。
作業中の同社社員(24)が多発性外傷ショックのため死亡。
窓ガラス約50枚が割れ、屋根の一部が曲がった。東海署は業務上過失致死容疑で調べている。

調べでは、工場内にある鉄骨平屋の棟(1万2000平方メートル)内の、カーエアコン部品を検査するブリスタ試験場で爆発があった。アルミ製ピストン部品を、530度の塩化ナトリウム溶液が入ったステンレス製水槽(長さ1メートル、奥行き60センチ、高さ40センチ)に漬ける作業中、水槽が爆発したらしい。棟内ではほかに11人が作業していた。

大府工場は4月26日から5月5日まで休業し、6日に操業を再開した。死亡した社員は同日午後9時から7日午前5時50分までの勤務で、終業間近の事故だった。

現場はJR大府駅の西側の住宅街近くにあり、爆発音は住民を驚かせた。現場から200メートル北に住む会社員男性は「バーンというものすごい音がして、びっくりした。原因をはっきりさせてほしい」と話した。

豊田自動織機は「住民の方にご迷惑を掛け、誠に遺憾。再発防止に努めたい」としている。

朝の第一報では「検査のために水槽に付けたら爆発した」というわけの分からないものでしたが、ようやく「ブリースター試験中の事故」だと分かりました。

ブリスタ試験とは、アルミダイカスト製品を熱して鋳造欠陥(巣)が膨張して表面を膨らませることで検査をする仕組みです。

だから、530度というもの理解できるものですが、爆発したとは巣の中の空気が膨張したからなのでしょうか?
まだ爆発の原因が何なのか?は分かったとは言えないですね。

5月 7, 2008 at 07:45 午後 事故と社会 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008.05.02

通販でのクレジットカード利用についての判決

毎日新聞より「ネット決済:「確認不備」カード会社敗訴 長崎地裁支部

インターネット上の決済で、長男が父親のクレジットカードを無断使用したことを巡り、父親に支払い責任があるかが争われた訴訟で、長崎地裁佐世保支部は「父親の過失は問えない」として、原告の大手カード会社側の請求を棄却した。
決済では本人確認として父親の名前とカード番号、有効期限を入力させていたが、竹村昭彦裁判官は「カード会社が不正使用を防ぐ方法を構築していたとは言えない」とネット決済上の安全管理システムの不備を指摘した。

暗証番号がいらない本人確認の手法はネット決済では広く一般的に使われているため、ネット決済の運用に影響を与えそうだ。判決は4月24日。

判決などによると、長崎県佐世保市の会社員男性(58)の長男は19歳だった05年1~2月、携帯電話でネット上の有料アダルトサイトを複数回閲覧し、閲覧料約285万円を父親のカードで決済した。
父親は利用した覚えがない高額の請求書が届いたため、カード会社・ユーシーカード(現クレディセゾン=本社・東京都)に問い合わせたところ、携帯電話番号から長男の利用が判明した。長男は父親が就寝中、財布からカードを取り出し番号などを控えていた。

カード会社は父親の管理に落ち度があったとして支払いを求めたが、被告の父親は「暗証番号の入力が不要な決済方法が(ネット上に)あることを事前に知らされていなかった」などとして、支払いを拒否していた。

竹村裁判官はネット決済について「決済時に暗証番号などの本人確認を入力する必要がなかったことから、会員になりすまして利用することが容易に可能だった」と指摘。決済時の安全管理について「可能な限り会員以外の不正使用を排除する方法を構築しておらず、不十分と言わざるを得ない」と会社側の責任に言及した。
【近松仁太郎】

このニュースはMatimulogさんの記事「jugement:NET決済無断使用でカード会社が敗訴」で知りました。

町村先生は記事の最後に次のようにコメントしています。

安全と利便の衝突する典型的問題であり、過去にも電話料金・電話付加サービス料金、キャッシュカードなどで繰り返されてきた問題である。

関連記事:ネット決済:厳格確認普及せず 「利便性損なう」抵抗も
これまた従来の不正利用対策強化に常に決済業者が示してきた反応と同じだが、難問であることは間違いない。

町村先生の記事を読んだときには、あまり考えなかったのですが毎日新聞の記事を読んでことの重大性に気づきました。

  1. 携帯電話でネット上の有料アダルトサイトを閲覧
  2. 閲覧料約285万円を父親のカードで決済
  3. カードを取り出し番号などを控えて
  4. カード番号と有効期限を入力したのでインターネットで買い物が出来た
  5. カードの名義人は、暗証番号が不要だからと支払いを拒否
  6. 裁判官は「決済時に暗証番号が無いのは不十分」と会社側の責任に言及した。

これは、インターネット(通販)での買い物一般の手法の否定ですね。

確かに、285万円の買い物が出来ることは大問題だとは思うけれども、だからと言って現在世界的に通用している手法そのものの問題として良いものか?
町村先生が指摘する「難問」ですね。

こんな請求が通ってしまう、クレジットカード会社は問題だと思うのだが、その理由を手法に求めるのは社会全体を考慮すると、違うと思う。
現実的には難しいのかもしれないが、クレジットカード会社が請求先ごとに一つのカード/月の上限を設定するぐらいのことは出来ても良いように思う。

今朝、ワイドショーで買い物詐欺のリポートがありました。

  1. SNS で「仕事あります」と女性名義で、女性を勧誘。
  2. 仕事の相手として男が現れ、店に一緒に行って、携帯電話+電子オモチャなど90万円を購入させる。
  3. 女性は危険を感じて、直ちに携帯電話を解約するが、90万円の負債は確定。
  4. 警察も事件に出来ない(詐欺の共犯になる)
  5. 男の連絡用の携帯電話は使えない。
  6. 取材で携帯電話の名義人を突き止めたら、その人も携帯電話の名義人詐欺の被害者。

現在、クレジットカード会社は「利用パターンが違う」といった警報を出していますが、犯罪に利用されているのですから、もっと精密に機能させて犯罪を抑止するべきだし、そういう機能が働けば結果的に今回の裁判のようなことにはならないでしょう。

5月 2, 2008 at 11:23 午前 事件と裁判 | | コメント (11) | トラックバック (0)

2008.05.01

裁判所長襲撃事件・検察が上告断念

朝日新聞より「地裁所長襲撃、成人2人無罪確定へ 大阪高検が上告断念

大阪市住吉区で04年、当時の大阪地裁所長(65)が現金を奪われて重傷を負った事件で強盗致傷の罪に問われ、一、二審で無罪とされた会社員の二人の被告(33)と(30)について、大阪高検は上告を断念する方針を固めた。

上告は原則として下級審の判断に憲法違反や判例違反がある場合に限られ、「上告理由が見当たらない」と判断したとみられる。上告期限の1日いっぱいで、2人の無罪が確定する見通しだ。

事件ではほかに少年3人が逮捕・補導された。当時14歳の少年(19)と、同16歳の元少年(21)については少年審判で「無罪」や「再審無罪」にあたる判断が示されたが、検察側が争う姿勢を崩していないため、司法手続きがなお続いている。

今回2人の無罪が確定することが少年らの審理に影響を与えるのは確実とみられ、「全員無罪」とされる見通しが強まった。

大阪高裁が4月17日に言い渡した判決は、実行犯の1人で被害者に体当たりしたとされた当時13歳の少年(18)について犯行時間帯にアリバイが成立すると明確に認定。
さらに、2人の指示で、当時13歳の少年とともに犯行に及んだ――とする同14歳の少年と同16歳の元少年の捜査段階の自白についても、一定の信用性を認めたうえで、同13歳の少年のアリバイと矛盾することなどから「証明力は相当に減殺される」と指摘。2人を無罪とする判断を導いた。

上告理由は刑事訴訟法で憲法違反と判例違反に限られる。
ただし「重大な事実誤認」や「量刑が甚だしく不当」などの事情があれば、最高裁は職権で下級審判決を破棄できる。このため、「経験則や論理則に反する認定をした」として上告する例もある。

今回の高裁判決について検察側はこうした検討も行った結果、(1)アリバイ成立の認定はメールの送受信記録や知人少女の証言など複数の証拠に支えられている(2)一審判決とは逆に、少年らの「自白」の信用性を一定程度認めており、取調官の示唆や誘導は認定していない――などの点を踏まえて「重大な事実誤認があるとまではいえない」との結論に至ったとみられる。

当時14歳の少年と同16歳の元少年は昨年12月と今年2月、大阪家裁でそれぞれ刑事裁判の「無罪」と「再審無罪」にあたる決定を受けたが、いずれも大阪高裁が検察側の抗告を受理。
同14歳の少年については「審理が不十分」との理由で「無罪」の決定を取り消し、再び家裁へ審理を差し戻したため、少年側が最高裁へ再抗告している。

児童相談所に通告された当時13歳の少年も昨年4月、「虚偽の自白を強要された」として、国や大阪府に賠償を求めて提訴している。

「地裁所長襲撃事件、3度目の家裁」の別の法的結論ですね。
今回の上告断念は「地裁所長襲撃事件・成人の高裁判決は無罪」に対するものです。
成人の被告の無罪決定に対して、少年の被告はまだ争いが続いています。

この事件では、実際に重症の怪我人が居るのに、被告らにアリバイが成立するとして無罪だとなると、警察・検察の捜査は何だったのか、と強く非難されるべきでしょう。

一件落着ではなくて、実際に何があったのかを捜査して犯人を捕らえる義務が警察にはあります。

5月 1, 2008 at 08:34 午前 事件と裁判 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008.04.29

鳥インフルエンザに警戒

陸奥新報より「十和田湖で白鳥の死骸から鳥インフルエンザ検出

秋田県は28日、十和田湖畔で回収した死んだ白鳥3羽と衰弱した白鳥1羽から、H5亜型の鳥インフルエンザウイルスが検出されたと発表した。発見場所から半径10キロ以内に養鶏農家はないが、農水省は秋田、青森、岩手各県に対し養鶏場への緊急指導を要請した。本県は同日、県内養鶏場に異常がなかったことを確認。鶏への感染防止のため警戒を強めている。

発見されたのは秋田県小坂町の十和田湖畔。今月21日に白鳥の死体と衰弱した白鳥が2、3キロにわたって点在しているのが見つかった。

同県が23日実施した簡易検査でA型インフルエンザウイルスと推定されたため、検体を動物衛生研究所(茨城県つくば市)に移送。

同研究所で27日夜、「H5亜型」のA型インフルエンザウイルスと判明した。強毒タイプか弱毒タイプかなど詳細は検査中。水鳥など野鳥が低病原性の同ウイルスを保有していることは知られており、同省は「鶏への感染がなければ、大きな問題はない」(動物衛生課)としている

本県は26日に第一報を受け、27日夜に鳥インフルエンザウイルス検出の連絡を受けた。半径10キロ以内に本県の養鶏場はないが、30キロ以内に黒石市、平川市など4市町の39農場がある。
県は28日、黒石市と平川市の2農場で、野鳥が敷地内に入らないよう改めて指導したほか、1000羽以上を養鶏する農場163戸すべてで鶏の異常死がなかったことを確認。
また十和田湖周辺や県内の白鳥飛来地を調査した結果、ほかに白鳥の異常死はなかった。県農林水産部畜産課は「鳥から人に感染することは通常ない」とした上で、「ウイルスが鶏に伝染する事態はなんとしても避けなければ」と警戒を強めている。

Up

こんな事になったので秋田魁新報より「ハクチョウの餌付け自粛を要請へ 県、鳥インフルウイルス検出で

鳥インフルエンザウイルスの検出を受け、県は今冬、ハクチョウの餌付けが行われた県内7カ所に対し、来季に向けて餌付けの自粛を求めていくことを決めた。

渡り鳥の持つウイルスが、人を介して鶏舎などに持ち込まれるのを防ぐための措置。大館市の長木川では、すでに今冬から餌付けが禁止されている。

県自然保護課によると、今冬県内で餌付けが行われていたのは秋田市の雄物川や横手市の皆瀬川など7カ所。同課は「これまで野鳥に触ったら手を洗うとか、靴に付いたふんを落とすといった対応を呼び掛けてきた。だが、具体的にウイルスが確認されたことで、注意喚起にとどまらず、自粛の方向に向かわざるを得ない」と説明。地元自治体を通じ、保護団体や市民らに協力を求めていく方針だ。

日本では現時点では、白鳥から鳥インフルエンザのウイルスが見つかったという警戒・予防レベルですが、韓国の事態はずっと深刻です。

韓国朝鮮日報韓国KBSより

2008/04/04 10:37:35全北・金堤で鳥インフルエンザ発生
2008/04/11 11:18:54鳥インフルエンザ、全南地域でも発生
2008/04/16 13:50:06鳥インフルエンザ、京畿道でも感染確認
2008/04/17 11:17:51鳥インフルエンザ警報、韓国全土に拡大
2008/04/18 09:19:47鳥インフルエンザ:防疫活動に軍隊を投入
2008-04-22 10:39:02鳥インフルエンザに感染か、作業の兵士1人を隔離
2008/04/26 08:18:33]鳥インフルエンザ:忠清南道でも感染確認
2008-04-28 15:44:00鳥インフルエンザの被害、最大規模に

4月1日に全羅北道金堤の養鶏場で高病原性の鳥インフルエンザ(H5N1)が発生して、18日には軍隊を貿易作業に200人投入しました。
結果として現時点では沈静化しつつあるとのことですが、処分した鶏やアヒルは634万羽に達しました。

警戒しすぎることは無いと言えるでしょう。

4月 29, 2008 at 01:21 午後 医療・生命・衛生 | | コメント (0) | トラックバック (0)

2008.04.26

偽装請負の全面否定判決

朝日新聞より「松下電器子会社の偽装請負、直接雇用成立を認定

違法な偽装請負の状態で働かされていた男性について、大阪高裁が25日、当初から両者間に雇用契約が成立しているとして、解雇時点にさかのぼって賃金を支払うよう就労先の会社に命じる判決を言い渡した。

就労先で直接、指揮命令を受け、実質的にそこから賃金支払いを受けていた実態を重視。「請負契約」が違法で無効なのに働き続けていた事実を法的に根拠づけるには、黙示の労働契約が成立したと考えるほかないと述べた。事実上、期間を区切ることなく雇い続けるよう命じる判断だ。

原告側の弁護団によると、偽装請負をめぐって就労先の雇用責任を認めた司法判断は高裁レベルで初めて。

キヤノンなど大手メーカーの偽装請負は社会問題となったが、違法行為を指摘された企業が短期間の直接雇用のみで「是正した」と主張する事態が続発。
行政もこれを追認していた。
今回の判決はこうした法解釈を覆す可能性がある。弁護団は「労働の実態を踏まえた判決を高く評価したい。
同様のケースに与える影響は大きい」と話している。

松下電器産業の子会社「松下プラズマディスプレイ(PDP)」(大阪府茨木市)の工場で働いていたYさん(33)が同社を相手に提訴した。若林諒裁判長は直接雇用の地位を確認しなかった一審判決を変更。

06年の解雇後の未払い賃金(月約24万円)の支払いを命じ、内部告発に対する報復があったと認定して、慰謝料の額も一審の45万円から90万円に増額した。

判決によると、Yさんは04年1月から、松下PDPの茨木工場で「請負会社の社員」という形で働いていたが、翌05年5月、「実際は松下側社員の指揮命令のもとで働いており、実態は直接雇用だ」と大阪労働局に偽装請負を内部告発した。

同8月、松下PDPに期間工として直接雇用されたものの、06年1月末、期間満了を理由に職を失った。期間工だった間、Yさんは他の社員と接触できない単純作業に従事させられた。

判決はまず、請負会社の社員だったYさんらの労働実態について「松下側の従業員の指揮命令を受けていた」などと認定。Yさんを雇っていた請負会社と松下側が結んだ業務委託契約は「脱法的な労働者供給契約」であり、職業安定法や労働基準法に違反して無効だと判断した。

そのうえで、労働契約は当事者間の「黙示の合意」でも成立すると指摘。Yさんの場合、04年1月以降、「期間2カ月」「更新あり」「時給1350円」などの条件で松下側に労働力を提供し、松下側と使用従属関係にあったとして、双方の間には「黙示の労働契約の成立が認められる」と認定した。この結果、Yさんはこの工場で働き始めた当初から直接雇用の関係にあったと結論づけた。

松下側が06年2月以降の契約更新を拒否したことについても「解雇権の乱用」で無効と判断した。

さらに、Yさんが期間工として直接雇用された05年8月以降、配置転換で単独の作業部屋に隔離されたことについて、「松下側が内部告発などへの報復という不当な動機や目的から命じた」と認定した。

昨年4月の大阪地裁判決は「偽装請負の疑いが極めて強い」として、就労先には労働者を直接雇用する義務が生じるとの判断を示す一方、雇用契約の成立は否定していた。

高裁が地裁判決を破棄して自ら判決を下した事件ですが、内容を整理すると次のようです。

  1. 原告は派遣会社から請負作業として働いていた。
  2. これを偽装請負として大阪労働局に告発した。
  3. 派遣先は期間工として直接雇用した。
  4. 作業現場を隔離していた。
  5. 期間満了で解雇した。

地裁の判決は、

  • 偽装請負の疑いが極めて強い。
  • 就労先には労働者を直接雇用する義務が生じる。
  • 雇用契約の成立は否定する。
  • 慰謝料45万円の支払を派遣先に命令する。

直接雇用義務が生じると判断しているのに、雇用契約は成立していないという判決はなかなか理解しがたいものですが、この地裁判決を承けた控訴審で高裁が自判したわけです。

  1. 直接、指揮命令を受け、実質的にそこから賃金支払いを受けていた。
  2. だから「請負契約」が違法で無効。
  3. なのに働き続けていた。
  4. したがって、普通の労働契約が成立していた。
  5. だから期間を区切ることなく雇い続けるのが当然。
  6. 解雇後の未払い賃金(月約24万円)を支払え。
  7. 内部告発に対する報復に対して慰謝料90万円を支払え。

企業側には極めて厳しい判決で、松下は上告するとしてますが、どのような論理でこういう結論が導かれたのかについては、弁護士阪口徳雄の自由発言さんの「偽装請負に厳しい大阪高裁判決(司法・裁判34)」に解説がありました。

大阪高裁判決は実態を直視し

違法な偽装請負による労働者(原告)と請負会社、受入会社の法的関係は職業安定法44条、労働基準法6条に照らし、民法90条で無効

労働者と受入会社の使用従属関係、賃金支払い関係、労務提供関係を客観的にみると、労働契約のほかなく、黙示の労働契約の成立が認められる

として、一審大阪地裁の判決取り消し、労働者(原告)の全面勝訴の判決となった。

職業安定法 第44条(労働者供給事業の禁止)

何人も、次条に規定する場合を除くほか、労働者供給事業を行い、又はその労働者供給事業を行う者から供給される労働者を自らの指揮命令の下に労働させてはならない。

労働基準法 第6条(中間搾取の排除)

何人も、法律に基いて許される場合の外、業として他人の就業に介入して利益を得てはならない。

わたしの理解では、偽装請負であるから、契約全体が違法で存在しないことになる。
しかし仕事をして賃金を支払った事実はあるのだから、雇用契約があった。
ということでしょう。

大変に理詰めな判断であり、かつ実情もよく反映しています。
元々派遣労働は専門家の派遣に限定であったわけで、請負についての考え方も専門家集団ということでした。
だから、派遣先が労働者個人を指揮監督すること自体が、違法であるということですし、そもそも論でいえば一時的な専門家の使用という見方をすると短期的には労働コストが上がる(時給は高い)、が長期的に専門家を雇用する理由がない、といったところで労働者の需給バランスが取れるはずでした。

しかし派遣労働を労働コストを下げるための手段として、拡大解釈して請負まで広げたから、無理が生じているわけで、その言い訳として「国際競争力」などと言っているのですが、長期的には通用するはずもありません。
今回の高裁判決のような判断がでるのも時間の問題であった、とは言えるのでしょう。

4月 26, 2008 at 01:00 午後 事件と裁判 | | コメント (4) | トラックバック (0)